「介護の仕事が毎日ストレス…」
「ストレスで仕事に行くのが嫌になってしまう」
介護士はストレスの多い環境で働いているので、仕事が大きな負担になっている人はたくさんいます。
しかし、無理にストレスを我慢していると、メンタル不調につながってしまうかもしれません。
この記事では、介護士がストレスを感じる原因と対処法を解説していきます。
ストレスを解消し、明るく前向きに働けるようになりましょう。
1.介護士がストレスを感じる原因5つ!
日々の仕事にストレスを感じる介護士は少なくありません。
介護士は、どのような点に強いストレスを感じているのでしょうか。
ここからは、介護士が仕事をストレスに感じてしまう主な原因を解説していきます。
- 立ち仕事が多く体力的にハードである
- 命を預かる責任が重い
- 頑張りの割に給料が安い
- 利用者やその家族にハラスメントをされる
- 将来に体力的な不安を感じる
自分が何にストレスを感じているか知り、対処法を考えていきましょう。
原因1.立ち仕事が多く体力的にハードである
介護士はほとんど立ち仕事で体力的にハードなので、疲労が溜まりやすいです。
移動介助や食事のサポート、掃除・洗濯など身体を動かす仕事は長時間続けると非常に辛くなります。
一緒に椅子へ座ることもありますが、短い時間となるので休息とならないことが多いです。
そうすると、足に負担が蓄積してしまってむくみとなることも…。
十分な休息が取れれば問題ありませんが、残業が多かったり連勤したりすると疲労が取れずストレスにつながるのです。
原因2.命を預かる責任が重い
介護士には、利用者の命を預かっているという重圧が常にかかっています。
1つケアの手順を間違えると、利用者の命につながる仕事も多く精神的なストレスは大きいでしょう。
また、命に関わる仕事であるため、ミスをすることで先輩や上司から厳しく叱咤されることも多いです。
転倒だけでも、十分に命に危険が迫ることがあるでしょう。
「絶対にミスをしてはいけない」
という重圧が、心の疲れにつながっている介護士はたくさんいます。
原因3.頑張りの割に給料が安い
介護士は肉体的にも精神的にもハードな仕事であるにも関わらず、給与が高くないことが多いです。
施設によっては良い待遇で働けることもありますが、残業代が出ない、手当が出ないなど不十分な環境で働く介護士もいます。
また、資格を持っていない新人のうちは給料が安くなってしまいがちなのです。
「こんなに大変なのに給与がちょっとしか出ない!」
と不満に思いやすいんですね。
介護士の待遇は厚生労働省主導で今後改善されていきますが、働きに見合った給与がもらえていないと感じる人は多くいます。
原因4.利用者やその家族にハラスメントをされる
利用者や、その家族からハラスメントをされストレスに感じる介護士は少なくありません。
利用者やその家族の中には介護士を見下している人もいるため、暴言やセクハラにつながることもあります。
しかし、利用者やその家族には強い言葉で注意しにくいため、ハラスメントが放置されることも多いです。
注意しようがないハラスメントを我慢し続ける日々は、大きなストレスになってしまうでしょう。
原因5.将来に体力的な不安を感じる
介護職は体力的にハードな仕事であるため、このまま仕事を続けられるか不安に感じる人は多いです。
体力のある若いうちは大丈夫でも、年齢を重ねるにつれ体力が落ち、身体が上手く動かなくなる可能性は十分にあります。
実際、腰痛や肩こりを理由に介護職を辞める人もいます。
ある程度経験を重ねた人は、「このまま介護士として働き続けられるのかな」と不安に感じストレスにつながることもあるでしょう。
以上が、介護士のストレスの原因でした。
介護士は、肉体的にも精神的にもハードな環境の中で毎日働いています。
ストレスが溜まっている人は少なくないので、まずは自分のストレス要因について考えてみましょう。
次は、介護士のストレスには早めの対処が必要な理由を解説します。
「仕事のストレスが酷いけど、我慢すれば良いかな」
と考えている人は、無理をする前にぜひ読んでください。
2.介護士のストレスは多いけど我慢は禁物!
ストレスを感じながら働く介護士は少なくありません。
しかし、ストレスを我慢し続けているとメンタル不調になる可能性もあります。
厚生労働省の調査によると、全業種のうち精神障害による労災申請が最も多かったのは、医療・福祉・介護の分野です。
「自分はまだ大丈夫」
と思っていても、精神疾患につながる可能性は非常に高いと言えるでしょう。
そのため、介護士のストレスは早めに対処する必要があります。
「ちょっと仕事がしんどい」
「出勤するのが辛い」
という人は、ストレス解消法を試して自分の心を労りましょう。
次は、介護士がストレスに対処する方法を解説していきます。
早い段階で自分なりのストレス解消法を見つけて、健康に働きましょう。
3.介護士がストレスを解消して働くには?
介護士として働き続けるには、ストレスを解消し前向きな気持ちを持つ必要があります。
介護士の人が試せるストレス解消法は、以下の通りです。
- 嫌なことやイライラすることを書き出す
- 同僚と愚痴を言い合う
- 休日は自分のしたいことをする
- 上司に相談して改善してもらう
- 別の職場で働く
「ちょっとしたことだから」
とストレスを我慢せず、自分なりの解決方法を見つけましょう。
解消法1.嫌なことやイライラすることを書き出す
なんとなくストレスが溜まっていると感じたら、嫌なことやイライラすることを書き出してみましょう。
紙に書くことで、自分のもやもやした気持ちが整理されます。
また、嫌なことを書き出せば自分の悩みもはっきりと分かるので、対策が取りやすいでしょう。
嫌なことを書いた紙は、証拠として残すのも良いですし、軽いことであれば破り捨ててしまうのもストレス解消に効果的です。
解消法2.同僚と愚痴を言い合う
仕事で嫌なことがあったら、同じ介護士の同僚と愚痴を言い合いましょう。
同じ境遇に置かれている人と話すことで、孤独感から開放され気持ちが落ち着きます。
ストレスを抱えているうちは、「こんなことで悩んでいるのは自分くらいかも」と感じてしまいがちです。
しかし、介護士はストレスの溜まりやすい環境で働いているので、同僚も似たような悩みを抱えている可能性は高いでしょう。
同じストレスを共有すれば、悩んでいるのは自分だけじゃなかった、と分かり前向きに働けるはずです。
解消法3.休日は自分のしたいことをする
貴重な休日は、自分が心からやりたいと思えることをして過ごしましょう。
ストレスを感じているのは、身体と心が疲れているからかもしれません。
緊張する飲み会や、ちょっと嫌な人からの誘いはなるべく断り、休日を全て自分のために使えば、疲れが取れ気持ちも楽になるでしょう。
やりたいことが何もない、という人は、肉体的な疲労を回復するため家でのんびり過ごすのが効果的です。
一番疲れが取れる方法で、休日を有意義に過ごしましょう。
解消法4.上司に相談して改善してもらう
職場環境が悪く、毎日仕事が辛い場合は上司に改善を求めましょう。
セクハラやパワハラ、残業代未払いなどの問題は、上司がしっかり対応しなければいけません。
どんな問題が起きたか具体的に報告して、対応してもらうよう訴えましょう。
もし1人で行くのが不安な場合は、同じ悩みを持つ同僚と一緒に相談してください。
施設の環境を改善して、ストレスの要因を無くしましょう。
解消法5.別の職場で働く
どうしてもストレスが溜まり続ける場合、別の職場で働くことも検討しましょう。
残業時間が減らない、いじめ・嫌がらせに遭っているなど職場環境の悪さは、転職で解決できる可能性もあります。
介護業界は人材不足なので、介護の経験があれば次の職場を見つけることはできるはずです。
ストレスでメンタル不調になる前に、他の場所で働けないか考えてみましょう。
ただし、安易に転職を決断すると同じ理由でストレスを溜めてしまうかもしれません。
上司が職場の環境を全く改善してくれないなど、自分ではどうしようもない場合にのみ転職を検討しましょう。
以上が、介護士がストレスに対処する方法でした。
介護の現場には、様々なストレス要因があります。
効果的なストレス解消法を選び、仕事のストレスと上手く付き合っていきましょう。
次は参考として、人間関係のストレスに対処する方法を解説していきます。
職場の人間関係で悩んでいる人は、ぜひ読んでみてください。
【参考】特に多い人間関係のストレス…どう解決する?
介護士のストレス要因として特に多いのが、人間関係です。
公益財団法人介護労働安定センターの調査では、離職理由のNo.1が人間関係となっています。
この調査からも、施設内の人間関係にストレスを感じている人はたくさんいると言えるでしょう。
これから職場で明るく働いていくために、試して欲しい対処法は以下の通りです。
- 苦手な人となるべく距離を取る
- 他の人の仕事にクビを突っ込まない
- 担当を変えてもらう
少しでも精神的な負担を減らして仕事に取り組みましょう。
対処法1.苦手な人となるべく距離を取る
人とコミュニケーションを取る際には、心の距離が近すぎると、冷静な判断ができなくなります。
特に苦手な人と近い距離感で喋ってしまうと、嫌だという感情がどんどん大きくなりストレスにつながりかねません。
苦手な人に対しては必要以上に話しかけず、業務以外であまりコミュニケーションを取らないようにしましょう。
あなたに対して怒鳴ってくるような相手なら、周りの人にすぐ助けを求められるよう必ず他人がいるところで接するのもおすすめです。
ただし、不自然に苦手な人を避けると、余計に関係がこじれる可能性もあります。
距離感を保ちながらも、最低限の挨拶や業務連絡はするように心がけましょう。
対処法2.他の人の仕事にクビを突っ込まない
仕事が遅かったり、真面目に仕事をしない介護士がストレスの原因になってしまうという人は少なくありません。
経験者として後輩を指導する立場になると、仕事を進めていない人を見てイライラすることもあるでしょう。
しかし、他の介護士のことでわざわざストレスを溜める必要はありません。
他の介護士の問題は他の介護士の問題なので、クビを突っ込んで文句を言う必要は無いのです。
管理職でない以上、最低限自分の仕事をこなせば給料分は頑張ったと言えるので、自分の仕事に集中するようにしましょう。。
対処法3.担当を変えてもらう
もし、利用者の中に苦手な人がいるなら担当を変えてもらいましょう。
利用者の中には、介護士を「何でも言うことを聞いてくれる人」と思い込みセクハラ・パワハラをする人もいます。
そのような利用者に耐え続けていると精神的に大きな負担になるので、無理をせず担当を変えてもらいましょう。
特に、セクハラを受けている場合は担当を男性介護士に変えるだけでも大きな効果があります。
もし、担当を変えるのが難しい場合は、必ず他の人のいるところでケアをするのがおすすめです。
他の介護士や利用者がいる中でなら、迷惑のかかることはしにくくなるでしょう。
まとめ
介護士は、ストレスの溜まりやすい環境で毎日働いています。
ストレスが溜まってイライラしたり、落ち込んだりしても自分を責めず、しっかり休息を取りましょう。
また、ストレスがなかなか解消されない場合は、職場の環境を見直すことも大切です。
業務量や働き方を見直して、少しでも楽しく働けるよう工夫をしましょう。