「介護士の仕事をしたいけどきついって本当?」
「未経験から転職しても続けられる?」
「介護の仕事はきつい」という噂を聞き、転職に不安に感じる人は多いはずです。
介護職は3Kと言われ、きつい仕事の代表として語られることもあります。
しかし、介護職にはその分やりがいと将来性があるため、未経験からの転職はおすすめです。
この記事では介護職のきついところと仕事を始めるメリットを両方、解説していきます。
きつい仕事が不安な人向けの対処法も解説するので、これから介護士を目指すかどうかじっくり考えてみましょう。
目次
1.介護士はきついけどやりがいと将来性は大きい!
介護士の仕事は、身体的にも精神的にもきついと感じる人が多いですが、やりがいも大きいです。
食事や排泄、入浴の介助や掃除・洗濯などはどれも立ち仕事であり、重いものを持つことも多いので、体力的にきついと言えるでしょう。
さらに、人手不足の職場では休む余裕が無くなるので、精神的にしんどいことも多いです。
しかし、平成27年度の調査によると、介護の現場を離れた介護福祉士のうち、「ぜひ働きたい」「条件が合えば働きたい」と答えた人は合わせて半数以上もいます。
この結果から、介護士の仕事はきついけれど、やりがいも感じられることが分かります。
また、高齢化が進む日本では、今後さらに介護士のニーズが高まるので、将来性も大きいと言えるでしょう。
介護士の仕事はきつい側面もありますが、やりがいを感じられれば前向きに働けます。
未経験からでも介護士を目指せるので、メリットとデメリットを比較した上で介護の仕事に就くか考えてみましょう。
次は、介護士がきついと言われる理由を具体的に解説していきます。
これから介護の仕事に就きたい、という人はぜひ事前にチェックしてください。
2.介護士の仕事がきついと言われる理由を解説!
介護の仕事は3K(きつい、汚い、危険)と言われ、きつい仕事の代表として話題に上ることも多いです。
実際、介護士の仕事にはハードな側面もあるので、これから介護士を目指す人にとっては不安でしょう。
そこでここからは、よく言われる「介護の3K」に沿って介護士のきつさを解説します。
- 仕事が肉体的にきつい
- 汚いものを見る必要がある
- 集団感染の危険がある
介護の仕事を始める前に、ぜひチェックしてください。
理由1.仕事が肉体的にきつい
介護士の仕事は肉体的にハードなので、体力の少ない人はきついと感じるでしょう。
介護士は利用者の身体介助や生活補助が主な仕事であり、立っている時間がほとんどです。
掃除や洗濯のほか、利用者の身体を持ち上げたり、荷物を持って階段を上下したりと身体を使う仕事は毎日のようにあります。
十分な休息を取れればハードな仕事もこなせますが、忙しい時期が続くと十分休めず疲労が溜まってしまうでしょう。
腰痛や肩こりなど、身体的な事情を理由に介護職を辞める人も少なくありません。
理由2.汚いものを見る必要がある
介護士は、排泄物や残飯の処理など、汚いものを見る必要のある仕事が多くあります。
また、入居者によっては、食事のたびによだれや食べこぼしのケアが必要な人もいるので潔癖な人にはきつい現場でしょう。
排泄物や食事の処理は、利用者が毎日健康に過ごすため必要不可欠な仕事です。
介護の仕事を続ける中で慣れていく人が多いですが、どうしても汚いものを見たくないという人は介護職をつらく感じるでしょう。
理由3.集団感染の危険がある
介護施設では、感染症が流行した際に集団感染が起こる危険性があります。
介護士は、利用者の身体を支えたりと入居者に密接して仕事を行う必要があるため、感染リスクが高いです。
インフルエンザウイルスやノロウイルス、新型肺炎など感染すれば命の危険があるものも、施設内で一気に広がる可能性はあるでしょう。
職員全体で対策をすればリスクは減らせますが、やはり介護の仕事をする上で感染の危険は避けられないと言えます。
以上が、介護士がきついと言われる理由でした。
介護士は厳しい環境の中、働かなければいけないこともあります。
体力に自信が無い人、潔癖な人、感染症のリスクが怖い人は介護の仕事を辛く感じる可能性が高いでしょう。
しかし、介護の仕事に魅力を感じ、長く続けたいと感じる人も多いです。
次は、きついと言われる介護の仕事の魅力とやりがいを解説していきます。
3.それでも介護の仕事には大きな魅力がある!
3Kと言われるきつい職場であっても、介護の仕事に戻りたいと考える人は多くいます。
続けたいと思える介護の仕事の魅力は、どのようなところにあるでしょうか。
ここからは、以下の通り介護士の仕事の魅力を解説していきます。
- 利用者やその家族に感謝してもらえる
- 将来性が高く転職しやすい
- 年齢問わずキャリアアップを目指せる
自分が介護の仕事に向いているか、メリットを知って考えてみましょう。
魅力1.利用者やその家族に感謝してもらえる
介護士は利用者やその家族から、直接感謝の気持ちを伝えてもらえます。
直接「ありがとう」と言われることで、辛い仕事でも喜びを感じる人は多いです。
自分の仕事が直接人の役に立っていると感じれば、仕事のきつさも忘れることがでしょう。
ただし、介護士は感謝をしてくれない利用者にも平等に接さなければいけないので、プロとしての意識は必要です。
実際に利用者やその家族とやり取りをする中で、介護士としての使命感を身に着けていきましょう。
魅力2.将来性が高く転職しやすい
介護職は将来性が非常に高く、全国どこでも転職先が見つけやすい状況です。
高齢化が進む日本では、介護士が広いエリアで求められています。
今後も高齢者の数は増えていくので、介護の経験があれば就職先が無く困るケースは非常に少ないでしょう。
もし将来、職場に不満が出ても介護職なら転職も視野に入れ余裕を持って働くことができるはずです。
魅力3.年齢問わずキャリアアップを目指せる
介護職は、年齢・学歴による制限なくキャリアアップを目指せるのが魅力です。
介護関連の資格のほとんどは、未経験からでも経験を積めば取得できます。
40代、50代からでも、平等にキャリアアップのチャンスがある業界は多くありません。
資格があれば手当も増え、できる業務の幅も広がるのでやりがいを感じながら働きやすいでしょう。
以上が、介護職の魅力でした。
介護職にはやりがいと将来性があるので、今後キャリアを積んでいくメリットは大きいと言えます。
きつい仕事と言われることも多いですが、介護の仕事が気になっているなら挑戦してみた方が良いでしょう。
とは言っても、やはり「きつい仕事を続けられる自信がない」「すぐに辞めてしまうかも」と不安な人も居るはずです。
そこで次は、介護士を長く続けるためのポイントを解説していきます。
介護士を目指すか迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
4.きつい介護士の仕事を目指すのが不安な人の対処法
やりがいはあっても、介護の仕事にはやはりきついところもあります。
「これから介護士を目指したいけれど続けられるか不安」という人は、まず余裕を持って働き、経験をしっかり積むことが大切です。
ここからは、これから介護の仕事を目指す人が職場を選ぶ際のポイントを解説します。
- 派遣やパートから初めてみる
- 研修制度の充実した職場で働く
- 転職エージェントにサポートしてもらう
自分に合う職場を選び、介護の仕事に少しずつ慣れていきましょう。
対処法1.派遣やパートから初めてみる
介護の仕事が自分に合っているか不安なら、派遣やパートから始めてみるのがおすすめです。。
介護の仕事をどれだけきついと感じるかは、人それぞれ違います。
「案外きつくなかった」という人もいれば、「想像しているより大変だった」と感じる人もいるはずです。
不安な人はまず、派遣やパートなど、限られた時間で介護の仕事を体験して実際の仕事を知りましょう。
未経験から始められる派遣やパートの仕事は多くあります。
転職サイトやエージェントで検索して、気になるところに応募してみましょう。
対処法2.研修制度の充実した職場で働く
介護未経験の人は、研修制度の充実した職場で少しずつ仕事を覚えていくことが大切です。
右も左も分からない新人のとき、仕事を教えてもらえないまま介護の仕事をいきなりやり続けるのは精神的にも肉体的にもハードです。
余裕のある職場でしっかり仕事を教えてもらい、やりがいを感じながら働くのが介護の仕事を長く続けるポイントでしょう。
身体介助など体力的にハードな仕事もありますが、介護士の数が多く研修も充実しているのは、特別養護老人ホームです。
また、デイサービスでは介護未経験者が多いので、仕事を教えてもらいやすい環境にあると言えるでしょう。
未経験歓迎の職場を探し、少しずつ仕事に慣れていってください。
対処法3.転職エージェントにサポートしてもらう
介護業界の事情が分からない、という人は、転職エージェントを使い未経験者が働きやすい職場を探してもらいましょう。
介護専門の転職エージェントなら、研修制度が充実していて離職率の低い職場を知っています。
「きつい職場だと続かないかも」「ブラック施設に入るのが怖い」という人は、転職エージェントにアドバイスをもらいながら求人探しを進めましょう。
また、転職エージェントは内定をもらうまでの履歴書・面接対策も行ってくれます。
本当に未経験でも内定がもらえるか不安、という人は、エージェントの力を活用してください。
以上が、きつい介護の仕事に上手く慣れていくポイントでした。
始めて介護業界に入る人は、業務負荷が少ない職場で徐々に仕事を覚えていくのがおすすめです。
介護の仕事を長く続けていくためにも、無理のない範囲で経験を積んでいきましょう。
次は、参考として介護士の待遇に関する厚生労働省の取り組みを紹介しています。
「介護の仕事のきつさは解消されないの?」「介護士はこれからどうなるの?」と疑問をお持ちの人は、ぜひ読んでみてください。
【補足】介護士のきつさは改善される可能性も!
介護士の仕事のきつさや待遇は、今後改善される可能性が高いです。
介護人材確保のため、現在厚生労働省は介護士の待遇改善に乗り出しています。
具体的には、給与アップや入門研修の受講支援、介護ロボット導入支援などが行われてきました。
これまでの処遇改善の取り組みについては、以下のページから参照できます。
厚生労働省:介護人材の処遇改善について
すでに介護士の処遇改善を目的として、厚生労働省主導で賃金改善を行った職場は9割にも上ります。
今後はさらに大幅な賃金改善が行われる予定なので、今は給料に不満があっても待遇改善がされる可能性は高いでしょう。
また、介護士の残業時間や働き方についても改善策が検討されているので、働き続ければきつい仕事も減っていくかもしれません。
まとめ
介護士の仕事は体力的にも精神的にもきついですが、それ以上にやりがいを感じる人は多いです。
介護の仕事をこなせるか不安な人は、パートや派遣から短い時間で働くのが良いでしょう。
仕事をどれくらいきつく感じるかは人にもよるので、まずは未経験からできる仕事で自分の力を試してみてください。