「介護主任はどんな仕事を行なっているのだろう?」
「やりがいやメリットを詳しく知りたい!」
本記事は、こんな疑問をお持ちの人に向けて書いています。
介護主任は責任が重く、大変な仕事に思えますよね。
しかし、介護主任になることのメリットは多く、楽しく取り組むことができるのです。
この記事では、介護主任の仕事内容・介護主任のメリットについてお話します。
本記事を最後まで読めば、介護主任の良さを知ることができ、就任したいと思えるでしょう。
目次
1.介護主任の仕事内容
まずは介護主任の仕事内容を解説します。
介護主任は、一般の介護職員の次の役職です。
仕事内容を事前に知ることで、介護主任に対する不安を減らせるでしょう。
- 現場職員のマネジメント
- 各利用者に合わせたケアの調整
- 行事企画やルールの取り決め
それぞれ順番にお話します。
仕事内容1.現場職員のマネジメント
介護主任は、現場で働く職員をマネジメントします。
人員の配置やモチベーションの管理など、職員の様々なマネジメントをするのです。
また、モチベーションの下がった職員を励ますのも、介護主任の仕事になります。
現場で働く職員は、業務のあらゆることでストレスを感じてしまうためです。
その他にも、職員への指導や教育を介護主任が率先して行います。
上記のような職員全体のマネジメントは、介護主任の仕事といえるでしょう。
仕事内容2.各利用者に合わせたケアの調整
各利用者に合わせたケアの調整は、介護主任の仕事です。
本来、利用者1人ひとりに合わせたケアの調整は、ケアマネジャーの仕事でもあります。
しかし、ケアマネジャーだけだと決めきれない問題も出てくるため、介護主任も一緒に行うのです。
また、最終決定や現場の調整は介護主任が行います。
そのケアは利用者に適切なのか、現場職員への周知事項などの最終確認を行うのです。
利用者1人ひとりに合わせたケアは、介護主任の仕事といえるでしょう。
仕事内容3.行事企画やルールの取り決め
介護主任は、行事企画やルールの取り決めを行います。
季節に合わせた行事企画を考えたり、フロア内のルールを取り決めたりするのです。
ルールが曖昧な環境だと、現場はまとまらなくなります。
そのルールの取り決めをするのは、介護主任の仕事です。
また、季節に合わせた行事を施設長と相談したり、試行錯誤をして決定したりします。
ここまでに紹介した仕事以外にも、介護主任には下記のような仕事があります。
- 家族への連絡
- 介護事故の対策
- 勤務表の作成
- 新規利用者との面談
- 介護実習生の受け入れ
- ボランティアの受け入れ
- 記録物の管理
介護主任の仕事内容については以上です。
現場の介護職員と仕事内容は大きく違い、マネジメントや取り決めの機会が多くなります。
その経験は貴重なもので、メリットがたくさんあるのです。
次の項目では、介護主任のメリットを3つ紹介します。
2.介護主任になるメリット3つ
ここまで、介護主任の仕事内容を解説しました。
続いて介護主任のメリットを見ていきましょう。
メリットを事前に知れば、介護主任への意欲が上がるはずです.
- 仕事の幅が広がる
- 給料が上がる
- 転職で有利になる
1つずつ解説します。
メリット1.仕事の幅が広がる
メリットの1つ目は、仕事の幅が広がることです。
なぜなら、介護職員では関われない仕事がたくさんあるためです。
介護主任は現場での業務よりも、管理側の仕事やマネジメントが主な仕事となります。
施設運営に関わるイベントの企画や、職員のマネジメントなど、介護職員では経験できない業務がたくさんあるのです。
その新しい仕事を通して、仕事の幅が広がると同時に自分の成長にもつながります。
利用者だけでなく、職員からも頼られる存在になるため、やりがいや達成感を今まで以上に感じられるでしょう。
仕事の幅を広げ、今よりもやりがいを求める人には、介護主任は魅力的といえます。
メリット2.給料が上がる
メリット2つ目は、給料が上がることです。
介護主任になると、施設から特別手当をもらえるためです。
施設や所属する会社にもよりますが、介護主任手当(リーダー手当)をもらえます。
介護主任手当は施設によって金額が変化し、5,000円〜50,000円と幅広い金額が設定されているのです。
また、平成30年から介護人材の処遇改善を行なっていると厚生労働省が発表しており、介護職員との差別化が加速しています。
収入を今より上げたいと思っている人は、介護主任手当は大きなメリットになるでしょう。
メリット3.転職で有利になる
メリット3つ目は、転職で有利になることです。
マネジメント業務をしていたことを、面接でアピールできるためです。
介護主任は立派な役職であり、役職経験者であれば転職する際に有利になります。
管理業務も行える介護主任は、介護職員よりも就職の選択肢が広がるでしょう。
そのため、転職で有利になり、給与面・待遇面でより良い職場に転職できる可能性が高まるのです。
ここまで、介護主任のメリットをお話しました。
介護主任になることで、下記3つのメリットを得られるでしょう。
- 仕事の幅が広がる
- 給料が上がる
- 転職で有利になる
しかし、メリットがあればデメリットもあるんです。
次に介護主任のデメリット2つをお話します。
3.介護主任になるデメリット2つ
先ほどのお話で、介護主任のメリットについて把握できたでしょうか?
ここでは、介護主任のデメリット2つを解説します。
デメリットを知ったうえで、介護主任を目指すか検討してみてください。
- 責任が重くなる
- 業務量が増える
上記2つを順番にお話します。
デメリット1.責任が重くなる
デメリット1つ目は、責任が重くなることです。
自分だけでなく、他職員のマネジメントをするからです。
介護主任になると部下を持つこととなります。
その部下を管理するのが介護主任の役目ですし、部下の失敗は上司である介護主任の責任となるのです。
また、介護主任になると一般の介護職員よりも大きな仕事に関わります。
例えば、施設長の指示を現場へ周知、新人教育のマニュアル作りなどです。
関わる仕事が大きくなれば、責任の大きさも比例します。
そのため、責任の重さをデメリットと感じてしまう人はいるでしょう。
しかし、介護主任の仕事は、一般の介護職員ではできない貴重な経験となります。
その貴重な経験は、介護士としてのスキルアップにつながるはずです。
デメリット2.業務量が増える
デメリット2つ目は、業務量が増えることです。
主任になることで、利用者だけでなく他職員の動きも見なければならないからです。
介護職員は自分1人の仕事を終わらせれば良いのですが、介護主任は違います。
現場全体の動きを見つつ、適切な対応を取らなければなりません。
現場仕事をやりながら管理仕事も同時に行うので、必然的に仕事量が増えてしまうのです。
仕事量が増え、大変だと思う人にとってはデメリットと感じるでしょう。
しかし、その業務量の多さは大きな経験となり、自分自身の成長につながるはずです。
ここまで、介護主任のデメリットをお話しました。
- 責任が重くなる
- 業務量が増える
上記2つをしっかりと把握したうえで、介護主任を目指すか検討してみてください。
続いて介護主任に必要な資格をお話します。
4.介護主任になるのに資格は必要?
先ほどは介護主任のメリットとデメリットを紹介しました。
ここまでのお話で、「介護主任へなるためには、資格や経験がやっぱり必要なのかな?」と思われた人もいるのではないでしょうか。
結論からいうと、介護主任になるのに資格は必要ありません。
国で決められた資格や、長年の経験は不問なのです。
しかし、5年以上の介護経験が望ましいと厚生労働省が推奨しています。
また、経験だけでは介護主任は務まりません。
介護主任に求められるスキルはたくさんあるからです。
そのため、資格を必要としない介護主任ですが、様々なスキルを身につける必要があるでしょう。
では、一体どのようなスキルが必要なのでしょうか?
その点を次で解説します。
5.介護主任に求められる3つのスキル
介護主任には資格は必要ないと、前項で解説しました。
しかし、介護主任には求められるスキルが3つあります。
これから介護主任を目指す人は、下記3つのスキルを習得しましょう。
- 現場をまとめるマネジメントスキル
- 現場を引っ張るリーダーシップ
- 状況に応じた冷静な判断力
それぞれ詳しく見ていきましょう。
スキル1.現場をまとめるマネジメントスキル
介護主任には、現場をまとめるマネジメントスキルが求められます。
なぜなら、利用者や介護職員を管理する機会が増えるためです。
介護主任の主な仕事は、現場を支えるマネジメント業務になります。
- 適切な人員配置
- 職員の悩みを解消
- 利用者の管理
介護主任は、上記のようなマネジメントに関わる場面が多くなるのです。
現場をまとめる適切なマネジメントスキルがないと、現場からストレスが生まれ、施設全体のトラブルとなるでしょう。
施設全体のトラブルを避けるためにも、現場をまとめるマネジメントスキルが必要になります。
マネジメントスキルを向上させるには、同僚の相談に乗る、新人教育へ積極的に関わるなどが効果的でしょう。
スキル2.現場を引っ張るリーダーシップ
現場を引っ張るリーダーシップを求められるでしょう。
率先してフロアの職員を引っ張る必要があるからです。
介護の仕事は、現場職員が一丸となって取り組まなければなりません。
現場職員が連携することで、より効率的に業務を回すことができます。
現場を一丸とするためには統率力やリーダーシップを持って、職員をまとめる必要があるのです。
リーダーシップが欠けていると、現場はまとまらず、仕事全体が上手くいかないでしょう。
現場職員を連携させ、より効率的に業務を回すためには、現場を引っ張るリーダーシップが必要となります。
リーダーシップの構築は、日頃から現場職員の動きを観察し、職員の気持ちを考え続けることが大切です。
スキル3.状況に応じた冷静な判断力
介護主任には、状況に応じた冷静な判断力を必要とします。
なぜ冷静な判断力を必要とするのでしょうか?
それは意思決定をする機会や、ルールを取り決める場面が増えるためです。
現場ルールの取り決めの最終決定は、介護主任が行います。
その大事な取り決めを行う際、適切で冷静な判断が必要となるのです。
1つの判断ミスが、大きな損害やトラブルにつながる可能性があります。
また、現場職員から質問される場面も多くなるでしょう。
その質問に対して見当違いな回答をすると、現場職員から信用されなくなります。
現場をより良い方向に導くためにも、状況に応じた冷静な判断力を必要とするのです。
判断に焦ってしまうときは第三者目線を持つことで、判断力を向上させましょう。
ここまで、介護主任に求められるスキルを解説しました。
求められるスキルを事前に把握しておくことで、今からでも意識して取り組めるでしょう。
続いて介護主任の給料面をお話します。
6.介護主任の給料面
先ほどは介護主任に求められるスキル3つを紹介しました。
次に介護主任の給料面を見ていきましょう。
介護主任になるためのモチベーションにつながるはずです。
結論として、現場の介護職員と比べて介護主任の方が給料は高いです。
厚生労働省が公表した平成30年度介護従事者処遇状況等調査によると、介護職員の平均給料額は、300,970円になります。
対して、技能・経験を持った介護主任(10年以上)の場合は、334,140円です。
現場の介護職員と比べて、月間で33,170円の差があり、年間で考えると400,000円近くの差が生まれます。
仕事量が多い・責任が重くなるなど、介護職員に比べて大変な業務は増えますが、その分給料も増えるのです。
介護主任の給料面については以上となります。
最後に介護主任に向いている人の特徴を見ていきましょう。
7.介護主任に向いている人の特徴3つ
ここまで、介護主任に求められるスキルや介護主任の給料面を解説しました。
最後に、介護主任に向いている人の特徴3つをお話します。
介護主任を目指すかどうかの判断材料になるはずです。
- 責任感が強い人
- 自分主体で行動できる人
- 指導するのが楽しい人
1つずつお話します。
特徴1.責任感が強い人
責任感が強い人は介護主任に向いているでしょう。
なぜなら、介護主任には様々な責任がともなうためです。
大きな取り決めを行う・職員の教育や指導を行うなど、責任を感じる場面が多数あります。
介護主任は大きな責任を負い、最後までやり遂げなければなりません。
また、その大きな責任に耐える必要もあります。
責任感が強く、大きな責任に耐えられる人は、介護主任に向いているといえるでしょう。
特徴2.自分主体で行動できる人
自分主体で行動できる人は、介護主任に向いているといえるでしょう。
行事企画や取り決めを、自分主体で行う必要があるためです。
介護職員であれば上司からの指示に従いますが、介護主任は違います。
自身で行事企画をして、自分主体で取り決めを行うのです。
また、自主的に行動できる人は現場職員から認められやすく、信頼を構築できるでしょう。
自分主体で行動し、現場職員と信頼を構築できる人は、介護主任に適しているといえるのです。
特徴3.指導するのが楽しい人
指導するのが楽しいと感じる人は、介護主任に向いています。
なぜなら、現場の介護職員に指導する機会が多いためです。
介護主任は、新人や既存職員へのマネジメントや指示出しが主な仕事になります。
その仕事にやりがいや楽しさを感じられれば、より長く介護主任を継続できるはずです。
大変に感じるマネジメント業務を、楽しみながら行えるのは一種の才能かもしれませんね。
指導することに楽しさを見出せるなら、介護主任に向いているといえるでしょう。
以上、介護主任に向いている人の特徴でした。
- 責任感が強い人
- 自分主体で行動できる人
- 指導するのが楽しい人
上記に当てはまる人ならば、介護主任に向いているといえるでしょう。
まとめ
ここまで、介護主任の仕事内容、向いている人の特徴について解説しました。
介護主任の仕事内容を理解しておけば、就任した際の不安を減らせるはずです。
また、向いている人の特徴を事前に知っておけば、介護主任になるかどうかの判断材料になります。
介護主任は、大きな責任がともなう非常に大変なポジションです。
しかし、介護主任になることで、スキルや待遇面の向上など様々なメリットを受けられます。
メリットとデメリットの両方を理解し、介護主任を目指してみてください。