「介護士なら派遣で働く方が稼げるんじゃないの?」とお考えですね。
確かに、派遣なら高時給で好きなタイミングだけ働くことができます。
しかし、魅力に見える部分だけを見て派遣になると、後悔するかもしれません。
今回は、派遣介護士のメリット・デメリットを分かりやすく解説!
自分が向いていると思ったら、4つの流れで派遣介護士として働きましょう。
目次
1.派遣介護士ってどんな働き方?正社員との違いを確認しよう

介護士として働くときに、正社員か派遣か働き方で悩む人もいるでしょう。
まずは、正社員と派遣でどのような違いがあるのかを知っておくべきです。
違いは、3つあります。
- 派遣会社と労働契約を結ぶ
- 時給もしくは日給で働く
- 決まった施設に通うわけではない
詳しく確認し、派遣介護士の働き方について理解を深めましょう。
違い1.派遣会社と労働契約を結ぶ
派遣介護士は、施設ではなく派遣会社と労働条件を結びます。
まず、派遣で働くためには、派遣会社に派遣社員として登録をしなければなりません。
派遣会社から紹介された施設で働き、給与は派遣会社から支払われます。
正社員は直接施設や施設の運営会社と労働契約を結ぶので、その点で違いがあるのです。
違い2.時給もしくは日給で働く
派遣介護士は、時給もしくは日給で働きます。
月給で決まった給料が支払われることはありません。
そのため、休みが多ければその分給料は減り、働く時間が多ければ給料は多くなります。
残業が発生した場合も、きっちりと時給で追加料金が支払われるので安心です。
基本給と残業代が月給で支払われる点で、違いがあります。
違い3.決まった施設に通うわけではない
派遣介護士は、ずっと決まった施設に通うわけではありません。
というのも、派遣介護士は有期雇用という形で契約をするからです。
一定期間で契約を更新する必要があり、満期終了時に両者の意向によって契約を続行するかを決めます。
また、毎回いろんな施設に出入りをするスポットでの働き方をする派遣介護士もいます。
たとえば、月曜日はA有料老人ホーム、火曜日は訪問介護、水曜日はB有料老人ホームの夜勤といった働き方もできるのです。
この場合、毎回仕事の勝手が違って戸惑うこともあるかもしれません。
正社員であれば、1つの会社で働き続ける無期雇用なので、リストラや自主退職がない限りは働き続けることができます。
2.介護士が派遣で働く4つのメリット

ここまで派遣介護士と正社員介護士の違いについて見てきました。
違いは分かったものの、「なぜ派遣で働く人が多いの?」と疑問に思う人もいるでしょう。
介護士が派遣で働くメリットは、4つあります。
- 時給が高い
- 残業がほとんどない
- 自分の働きたいときに仕事に入れる
- 仕事の悩みを派遣会社に相談できる
メリットを知れば、あなたも派遣で働きたいと思うかもしれません。
順番に見ていきましょう。
メリット1.時給が高い
派遣介護士の1番のメリットは、高時給で働けることです。
施設や土地によって変わりますが、時給1,500円以上で働くことができます。
介護福祉士の資格を持っていれば、時給2,000円でもおかしくありません。
2020年8月に東京労働局より発表された内容によると、東京都の最低賃金は時給1,013円です。
介護業界は人手不足が顕著なため、喉から手がでるほど介護職員を確保したいと考えています。
結果、東京都の最低賃金の1.5倍程度の時給で働けるのです。
メリット2.残業がほとんどない
派遣介護士には、ほとんど残業がありません。
なぜなら、仕事内容が違うからです。
正社員は、レクリエーションの資格をしたり入居者の対応、家族へのサービス説明など仕事の幅は多岐に渡ります。
デイサービスであっても、利用者の帰宅後にやらなければならない事務作業が多いのです。
しかし、派遣であれば時間内におさまるような仕事を任されます。
たとえば、日勤であれば、日中に済ませられる食事・入浴・排除介助などがメインです。
もし、残業があっても派遣会社に申告すればちゃんと残業代を付けてもらえます。
プライベートの時間を大切にしたい人におすすめの働き方です。
メリット3.自分の働きたいときに仕事に入れる
自分の働きたいときに、仕事を入れることができます。
たとえば、昼間学校に通いたい人や家事のある人は夜勤専従で働いたり、子供が帰宅するころに在宅しておきたい人は昼間だけ働くことが可能です。
また、夫の扶養に入っておきたい人は年収を計算して出勤に制限をかけられます。
自分のライフスタイルによって働く日時や場所を変えられることは、派遣の魅力です。
メリット4.仕事の悩みを派遣会社に相談できる
仕事上で悩むことがあれば、派遣会社に相談することができます。
何か悩みが出てきたときは、派遣会社が間に入って施設と交渉してくれます。
たとえば、高圧的な態度を取る上司や明らかに仲間外れにしてくる同僚がいるなど悩みがあった場合には、派遣会社が強い味方となってくれます。
職員の人間関係トラブルに巻き込まれることは少ないですが、絶対にないとも限りません。
また、サービス残業を強要されたり、労働契約に書かれていたこと以外の業務を押し付けられることもゼロとは言い切れません。
このような悩みやトラブルを派遣会社に相談できることは、大きなメリットです。
大事になる前に問題を解決したり、他の派遣先へ変更したりと、解決に向けて動いてくれるでしょう。
3.介護士が派遣で働く3つのデメリット

介護士が派遣で働くメリットをみてきましたが、もちろんデメリットもあります。
デメリットは、以下の3つです。
- 昇給やボーナスがない
- 仲間や同僚の意識を持って働けない
- 地方だと働く場所が少ない
良い面ばかりでなく、悪い面も知っておくことで後々後悔することがありません。
3つのデメリットについて、確認していきましょう。
デメリット1.昇給やボーナスがない
派遣介護士には、昇給やボーナスがありません。
なぜなら、派遣は昇給やボーナスを想定した給与を時給で割った高い給与で働いているだからです。
そのため、最初から高い時給で働けますが、そこから昇給することはできません。
また、ボーナスは会社や施設の業績によって、社員に還元するための制度です。
外部から派遣されている派遣介護士にはボーナスがありません。
中には、昇給やボーナスの設定のある派遣会社もありますが、珍しいです。
長期的に見れば正社員の方が多くの収入を得られます。
デメリット2.仲間や同僚の意識を持って働けない
派遣介護士だと、同僚と仲間意識を持って働くことができません。
もちろん、長期の派遣であれば仲良くなれることもあるでしょう。
しかし、3ヶ月程度の短期間で劇的に同僚と仲良くなることは難しいです。
職場によっては、派遣を「外部の人」と認識していることもあります。
長期間一緒に働いている正社員同士の輪に入っていくことに抵抗があるひともいるでしょう。
デメリット3.地方だと働く場所が少ない
地方だと、派遣として働く場所が少ないかもしれません。
東京や大阪、名古屋といった地域であれば人口も多く、人手不足の施設も多いです。
そのため、派遣介護士の求人が多く出されています。
しかし、地方は「すべて正社員で間に合っている」という施設も少なくありません。
求人情報も少なく、稼ぎたいと思っていても思い通りに働けない可能性があります。
ですので、派遣求人が少ない地方では、正社員として働く方が長期的にみて安定した収入が得られるのです。
4.派遣介護士に向いている人とは?
ここまで派遣介護士のメリット・デメリットについて見てきました。
これらを踏まえて、派遣介護士に向いている人は以下のような人と言えます。
- 働きたいタイミングで働きたい人
- 短期間で色んな施設で経験を積みたい人
- 高時給で働きたい人
- 職場の人間関係に振り回されたくない人
このように「勉強を頑張りたい」「家族との時間を大切にしたい」「本業や副業に時間を割きたい」という人には適した働き方です。
「自分も派遣で働きたい!」と思ったのであれば、次の章で派遣介護士として働く流れを確認していきましょう。
5.派遣介護士として働くときの4つの流れ
派遣介護士として働きたいと思ってもどうすれば派遣介護士になれるか分からないですよね。
そこで、派遣介護士として働くために必要な4つの流れを解説します。
- 派遣会社に登録する
- 派遣先を紹介してもらう
- 派遣先で仕事をする
- 派遣会社から給与をもらう
詳しく確認し、スムーズに働き出しましょう。
流れ1.派遣会社に登録する
まずは、介護業界専門の派遣会社に登録しましょう。
介護業界を専門に扱う派遣会社であれば仕事の希望を伝えたときに、理解してもらいやすいです。
働き出してから悩みが出てきたときにも、親身に相談に乗ってもらいやすいでしょう。
派遣介護士として良い職場に出会えるかどうかは、派遣会社の担当者によって左右されます。
専属の担当者と話してみて、「相性が良い」と思ったら迷わず決めてOKです。
中でもおすすめの介護業界特化型の派遣会社は、2つあります。
- かいご畑
- きらケア
それぞれ確認していきましょう。
①かいご畑
かいご畑は、働きながら0円で介護資格が取れるキャリアアップ応援制度を売りにしている派遣会社です。
派遣として働きながらでも、無料で介護資格が取れます。
もちろん、無資格・未経験者でもOKなので、安心して働くことができるでしょう。
派遣の仕事を検索してみると、約8,200件の求人が出てきました。
職場の選択肢が多いので、きっとあなたに合う職場探しができますよ!
登録しなくても求人検索はできるので、一度確認してみましょう。
②きらケア
きらケアは、職場の口コミを的確に教えてくれる派遣会社です。
離職率や人間関係など、ネガティブな情報を知った上で職場探しができます。
派遣のお仕事を検索してみると、2万件以上もの求人が出てきました。
今後正社員登用ありの職場も積極的に紹介してくれるので、キャリア形成がしやすいでしょう。
きらケアでも、無料で介護資格取得の応援をしてくれるプログラムがあります。
初心者でも介護士として働いていきたいのであれば、ぜひ活用しましょう。
流れ2.派遣先を紹介してもらう
派遣会社に登録後、専任担当者から派遣先を紹介してもらいましょう。
面談の日時設定や条件交渉など、任せることができます。
希望すれば、就業前に職場見学へ行って職場の雰囲気を知ることも可能です。
できるだけ具体的にどのような条件で働きたいかを専任担当者に伝え、より理想に近い職場で働きましょう。
流れ3.派遣先で仕事をする
派遣先が決まったら、派遣先で介護の仕事をしましょう。
仕事内容は派遣会社との労働契約の内容に基づきますが、正社員のマネージャーから指示されることになります。
定期的に派遣会社の担当から連絡が来るので、仕事の状況を報告しましょう。
働いている中で困ったことがあれば、迷わず派遣会社に相談すべきです。
契約期間内であっても、派遣先を変更してくれるかもしれません。
あくまでも労働契約を結んでいるのは派遣会社なので、派遣会社があなたを守ってくれます。
流れ4.派遣会社から給与をもらう
派遣会社から給与が振り込まれます。
派遣先の給料の締め日は正社員と同じであることが多いです。
正社員は施設から直接振り込まれますが、派遣介護士は施設から支払われるわけではありません。
派遣先が派遣会社に給与を振り込み、派遣会社からあなたに対して給料が振り込まれます。
もし、給与の面で気になることがあれば、派遣先の施設に聞いても正確な答えは返ってきません。
必ず、派遣会社に確認をしましょう。
まとめ
派遣なら高時給で好きなタイミングだけ働くことができます。
一方で、ボーナスがなかったり同僚と馴染めなかったりというマイナス面もあることに気をつけなければなりません。
以下のような人であれば、派遣介護士に向いているので挑戦してみましょう。
- 働きたいタイミングで働きたい人
- 短期間で色んな施設で経験を積みたい人
- 高時給で働きたい人
- 職場の人間関係に振り回されたくない人
派遣介護士として働きたいのであれば、まずは派遣会社に登録することをおすすめします。
派遣会社に登録し、スムーズに派遣の仕事を紹介してもらいましょう。