「介護職の夜勤が辛いから入りたくない」とお悩みですね。
たしかに、本来寝るべき時間が勤務時間となるため、体調管理をしっかりしなければなりません。
今回は、介護職の夜勤の仕事内容や夜勤が辛いと感じてしまう理由を徹底解説!
体調を整える方法や、どうしても辛い人の対処法も説明しているので参考にしてください。
「辛い」という気持ちを解消させ、前向きに働きましょう。
目次
1.介護職の夜勤は辛い?夜勤の働き方とは
「介護職の夜勤は辛い」というイメージがありますよね。
実際に働いている人も、「辛い」と考えている人も少なくないでしょう。
夜勤が辛い理由を確認する前に、介護職の夜勤がどのような働き方をしているのかを客観的に見ていきましょう。
(1)勤務時間
勤務時間は施設が「2交代制」「3交代制」のどちらを採用しているかによって異なります。
2交代制 | 17時〜翌9時 |
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3交代制 | 22時〜翌6時 |
施設によって30分〜1時間程度の違いはあるかもしれませんが、基本的にこの時間帯の勤務が基本です。
また介護施設の全体の80%以上は2交代制の夜勤を採用しています。
(2)1ヶ月あたりの夜勤の回数
夜勤専従で働いていないのであれば、毎回夜勤をしなければならないと言うわけではありません。
どちらのシフトを採用しているかによって、平均の夜勤の回数は変わります。
2交代制 | 4~5回/月 |
---|---|
3交代制 | 5~6回/月 |
週に1〜2回程度夜勤がある計算となります。
(3)夜勤の流れ
介護職の夜勤の流れは、以下の通りです。
〜19:00 | 引継ぎや夕食の準備・介助、服薬介助 |
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〜21:00 | 就寝準備・排泄介助 |
〜6:00 | 巡回・安否確認・寝返りの解除・排泄介助 |
〜9:00 | 朝食の準備・介助、引継ぎ |
もちろん、施設によって決められた時間は異なります。
しかし、基本的な流れはどの施設も同じです。
2.介護職の夜勤が辛いと感じる3つの理由
ここまでは介護職の夜勤の働き方についてみてきました。
たしかに、「辛そう」と感じるかもしれません。
介護職の夜勤が辛いと感じてしまう理由は、3つあります。
- 不規則な働き方になる
- 簡単に休めないプレッシャーを感じる
- スタッフが少なく責任が重い
順番に確認し、辛い理由を探っていきましょう。
理由1.不規則な働き方になる
月のうち、日勤も夜勤も働くとなると、不規則な生活をしなければなりません。
というのも、日勤の続く日は夜寝れるのに夜勤の日は夜眠れないからです。
夜勤当日の昼間から仮眠を取ったり、夜勤明けに昼寝をしなければ体は持ちません。
そのため、夜勤中に辛いだけでなく、その前後にも体に影響が出てしまいます。
さらに、不規則な働き方によって体調を崩しやすくなったり、家族との時間が取りづらくなったりすることも辛く感じる要因です。
理由2.簡単に休めないプレッシャーを感じる
夜勤は簡単に休むことができないので、夜勤前からプレッシャーを感じて辛いという人もいます。
というのも、介護の現場では人手不足が深刻化しているからです。
従業員の夜勤の回数が決まっているため、夜勤に多くのスタッフが割けません。
自分が休んでしまうと、「夜勤スタッフ一人」なんてこともあり得るのです。
そのため、体調の管理は徹底して行わなければなりません。
夜勤のシフトを見ると、プレッシャーを感じてしまい「辛い」と思う人はいるのです。
理由3.スタッフが少なく責任が重い
夜勤中は、少ないスタッフで運営しなければならず、責任を感じてしまいやすいです。
通常の夜勤であれば、入居者は寝ているだけです。
そのため、介護職員も交互で仮眠を取り巡回をするだけで済みます。
しかし、入居者の容態急変がないとは限りません。
救急車を呼ばなければならない事態に発展することもあり得ます。
このように、容態急変があるかもしれない夜勤は、「少ないスタッフでは責任が重すぎる」と感じてしまうのです。
3.どうしても夜勤が辛い!そんな介護職が実践すべき対処法
どうしても夜勤が辛いと感じるのであれば、以下の3つの対処法があります。
- 上司に相談をして回数を減らしてもらう
- 働き方を変える
- 思い切って転職する
対処法を知っていると、「もう少し頑張ってみよう」「本当に辛かったら対処法を実践しよう」と前向きになれます。
詳しく確認していきましょう。
対処法1.上司に相談をして回数を減らしてもらう
まずは、上司に相談をして夜勤の回数を減らしてもらえないか交渉しましょう。
確かに正社員であれば夜勤なしで働くことは難しいです。
しかし、夜勤をするとどういったことに支障が出るのかを伝えることで配慮してもらえるかもしれません。
たとえば、「幼い子供を実家に預けなければならない」「家族の介護で夜は家にいたい」などの事情であれば考慮してもらいやすいです。
その分「日勤で出勤回数を増やしても良い」など、配慮してもらえるよう条件を提示すると回数を減らしてもらいやすくなるでしょう。
対処法2.働き方を変える
働き方を変えるのも手です。
上司に相談して「正社員は夜勤をしてもらわなければならない」と言われてしまうこともあり得ます。
この場合、パートに切り替えて日勤だけで働くということを考えましょう。
多くの介護施設では、パートは日勤だけとしているケースも多いです。
収入面で問題がないのであれば、働き方を変えることも検討しましょう。
対処法3.思い切って転職する
どうしても夜勤が嫌なのであれば、夜勤のない職場へ転職するのも手です。
たとえば、デイサービスや訪問介護であれば日中の仕事しかないので、夜勤はありません。
しかし、転職をして新しい職場でキャリアを積み上げていくことは大変です。
できれば転職なしで夜勤を乗り切ったり、夜勤なしの働き方をすることをおすすめします。
次の章では、夜勤を乗り切るための体調の整え方について詳しく確認していきましょう。
4.夜勤が辛いと感じるなら始めたい4つの体調を整える方法
夜勤が辛いと考えている人は、まず体調を整えることから始めましょう。
なぜなら、体が元気であれば夜勤も頑張れるからです。
- 勤務前に仮眠をしっかり取る
- 夜勤明けは部屋を暗くして仮眠を取る
- 栄養のある食事を摂る
- 趣味を楽しんで気分転換する
夜勤を乗り切るためにも、体調を整える4つの方法を詳しく確認しましょう。
方法1.勤務前に仮眠をしっかり取る
勤務前に仮眠をしっかり取っておきましょう。
なぜなら、夜勤中に仮眠を取れない可能性があるからです。
仮眠が十分に取れなければ、眠くて頭が回らなくなるかもしれません。
夜勤中に利用者の状態がいきなり悪化したときに、救急車を呼ぶべきかとっさな判断ができずに容態を悪化させてしまったなんてことにもなりかねないでしょう。
出勤前に1~2時間程度眠っておくだけで、夜勤を乗り切りやすくなります。
どうしても夕方に眠れないと言う人は、ベッドに横になって目を閉じるだけでもリラックスできます。
疲れを取った状態で出勤できるので、眠れない人は試してみましょう。
方法2.夜勤明けは部屋を暗くして仮眠を取る
夜勤明けは部屋を暗くしてから仮眠を取りましょう。
というのも、日光を浴びると体が起きようとしてしまって疲れが取れにくいからです。
夜勤明けは寝不足の状態となっているため、しっかり睡眠を取れる環境を作る必要があります。
できるだけ目に日光が入らないよう、カーテンも締め切ってぐっすり眠りましょう。
方法3.栄養のある食事を摂る
夜勤前後は、栄養のある食事を摂ってエネルギーを蓄えましょう。
なぜなら、栄養のある食事が元気な体を作るからです。
夜勤前後はバタバタしたり疲れていたりするので、コンビニ弁当やジャンクフードで済ませてしまう人も少なくありません。
しかし、糖質・脂質過多となり、タンパク質・ビタミン・ミネラルが不足します。
魚やきのこ、野菜などを積極的に選ぶようにしましょう。
逆に、夜勤前後にお酒は控えることをおすすめします。
方法4.趣味を楽しんで気分転換する
趣味を楽しんで気分転換することも大切です。
なぜなら、「夜勤が明けたらライブがあるから頑張ろう!」という気持ちで夜勤を乗り切れるからです。
毎回ライブなどのイベントを入れる必要はありませんが、何か楽しみを作っておくと仕事は頑張れます。
5.介護の夜勤は辛いだけ?夜勤にある2つのメリットを紹介
介護の夜勤は、辛いだけではありません。
夜勤をすることで、以下の2つのメリットを享受できます。
- 手当があって収入アップにつながる
- 夜勤明けに一日半の休みがある
メリットを知れば、「夜勤も頑張ろう」と思えるかもしれません。
2つのメリットについて確認していきましょう。
メリット1.手当があって収入アップにつながる
夜勤に入ると、夜勤手当がつくので収入アップにつながります。
夜勤の手当は、1回につき3,000円〜1万円程度です。
また、長時間の夜勤の場合1回の出勤が日勤2日分とカウントされる施設もあります。
すると、日給×2日+夜勤手当が夜勤1回分の収入になるのです。
そのため、介護職の中でも夜勤のある施設の給料は高い傾向にあります。
メリット2.夜勤明けに一日半の休みがある
夜勤明けは、一日半の休みを設定している施設がほとんどです。
夜勤明けの9時頃から次の日も休みなので、連休のように自由な時間を活用できます。
もし夜勤明けで疲れて寝てしまっても、次の日は休みなのでプライベートに時間が割けるのです。
体力のある人は夜勤明けでそのまま旅行に出掛けることもできます。
このように、日勤で働く人よりも連休のような休みが多いというメリットがあるのです。
まとめ
介護の夜勤を続けていると、「辛い」と感じることもあると思います。
しかし、上司に相談したり働き方を変えたりすることで、解決するかもしれません。
どうしても辛い気持ちが消えないのであれば、夜勤のない職場へ転職することも検討しましょう。
また、夜勤は辛いだけではありません。
手当による収入アップや連休のような休み方ができるのは、夜勤のある仕事の特権です。
自分にとって働きやすい環境を見つけましょう。