「夜勤がつらくて、今の介護施設の仕事を続けていく自信がない…」
そんな悩みを抱えて、転職を考えている人も多いのではないでしょうか?
夜勤があると、ライフスタイルにも大きく影響してくるため無理もありません。
疲れもたまりやすいので、体調を崩すことも少なくないでしょう。
この記事では、夜勤なしの介護施設の情報や平均給料を紹介します。
また、夜勤なしの介護施設で働くメリットと合わせて、デメリットも伝えています。
介護施設での夜勤がつらいと感じている人は、ぜひ参考にしてみてください!
目次
1.夜勤なしで働ける介護サービス6つ
最初にお話するのは、夜勤なしで働ける介護サービスについてです。
日勤のみの施設で働けば、夜勤のつらさによる悩みから解放されますよね。
規則正しい生活に戻るため、心身ともに楽だと感じるでしょう。
仕事が終わった後でも予定を入れやすくなり、ライフスタイルの幅も広がります。
ここでは、夜勤なしの6つのサービスを取り上げて、特徴や仕事内容などを解説していきます。
- 訪問介護
- 訪問入浴介護
- 通所介護
- 通所リハビリステーション
- 療養通所介護
- 認知症対応型通所介護
夜勤のないサービスの情報を把握したい人は必見です!
介護施設1.訪問介護
訪問介護は、要介護者の自宅を訪問し、食事や入浴・排泄などの介助を行うサービスです。
事業所の形態にもよりますが、基本的に夜勤はありません。
利用者のニーズに合わせたサービスを提供し、介助以外をサポートすることもあります。
たとえば、掃除や料理、洗濯といった家事などです。
あると有利な資格は、以下を参考にしてください。
- 介護福祉士
- 実務者研修修了者
- 旧介護職員基礎研修修了者
- 旧1級課程修了者
資格の有無は問われないケースもあるため、求人の応募条件をよく確認しましょう。
介護施設2.訪問入浴介護
訪問入浴介護は、利用者に入浴サービスを提供する仕事です。
自力で入浴するのが難しい利用者に対し、看護師1人と介護士2人で入浴介助を行います。
具体的には、寝たきりや足の悪い利用者などの入浴をサポートします。
簡易浴槽を備えた施設車両で出向くため、利用者宅の浴槽を使う必要はありません。
また、サービスの時間帯は基本的に9:00~18:00頃までのため、夜勤はなしです。
入浴のみに特化した介護なので、業務に慣れれば働きやすいと言えるでしょう。
介護施設3.通所介護
通所介護は、老人デイサービスセンターなどに通う利用者を介護する仕事です。
介護の他に、生活上の相談も行います。
たとえば、高齢者を狙った詐欺まがいの電話や、訪問に対するアドバイスなども含まれます。
具体的な業務内容は以下の通りです。
- 食事や入浴、排泄の介助
- 健康状態の確認
- 日常生活の世話や助言
- レクリエーション活動のサポート
施設によっては、利用者の送迎を介護職員が行うこともあります。
通いの施設なので、夜勤をしたくない人におすすめです。
介護施設4.通所リハビリステーション
通所リハビリステーションは、介護老人保健施設や医療施設などに通う、要介護者を対象とした介護サービスです。
自立支援や心身機能の維持・向上をサポートします。
チームワークが必要な仕事であり、下記のスタッフと連携して働きます。
- 医師
- 理学療法士
- 作業療法士
- 言語聴覚士
リハビリは専門スタッフが行うので、介助やレクリエーションの進行などが介護職員の主な仕事です。
通所介護同様に夜勤がないため、生活と仕事のバランスを取りやすいサービスと言えます。
介護施設5.療養通所介護
療養通所介護は、看護を必要とする重度の要介護者や、末期がん患者を対象とした通いのサービスです。
看護師と協力して働く必要があります。
認知症や難病、脳血管疾患後遺症といった、要介護度の高い利用者が通う施設です。
家族への負担軽減をはじめ、利用者の孤独感の解消などがサービスの目的です。
介護職員の仕事は、利用者の食事や入浴、排泄介助をメインに行います。
通所系のサービスのため、居住系サービスでは必須条件の夜勤がなく、日勤を希望する人は働きやすいでしょう。
介護施設6.認知症対応型通所介護
認知症対応型通所介護は、認知症の高齢者を対象とした通いの介護サービスです。
要支援1から要介護5の利用者に対応しています。
認知症対応型共同生活介護とは違い、通いサービスのため夜勤はありません。
仕事が終わる時間はいつも決まっているので、ワークライフバランスを保ちやすいでしょう。
介護職員の主な仕事は以下の通りです。
- 食事や入浴、排泄介助
- 日常生活の相談
- レクリエーション活動の実施
日中の業務は忙しくなることもありますが、夜勤がない分、体調管理はしやすいでしょう。
ここまでは、夜勤なしで働ける介護サービスの種類を解説してきました。
転職をする際のアイデアにしていただければ幸いです。
次の章では、介護施設での夜勤がつらい理由に焦点を当てて見ていきましょう。
2.介護施設での夜勤がつらい理由3つ

前章では、夜勤のない介護サービスを紹介してきました。
夜勤をしなくても、介護の仕事は続けていけることが分かったと思います。
一方で、夜勤がつらいと感じる理由も、はっきりさせておくことが大切です。
今後の働き方を考えるきっかけになるでしょう。
この章では、介護施設での夜勤がつらいと感じる理由を、3つに分けてお話していきます。
- 緊急事態の対応
- 仮眠がしっかり取れずに疲れが取れない
- 友達や家族と活動リズムが合わない
夜勤がつらい理由を明確にして、転職すべきかどうかをじっくりと考えてみましょう。
理由1.緊急事態の対応
小規模の介護施設では、1人で夜勤をまかされるケースも多いです。
「もし夜中に緊急事態が発生したら…」
そう思うと、夜勤スタッフにかかる精神的負担は大きいでしょう。
たとえば、夜中に認知症の利用者が徘徊し、施設を抜け出すケースもないとは言えません。
加えて、他の利用者の介助もあると手が回らなくなりますよね。
緊急事態が発生しないかという不安を抱える職員は多く、夜勤のつらさと直結しやすいです。
理由2.仮眠がしっかり取れずに疲れが取れない
夜勤スタッフも休憩をきちんと取り、仮眠する必要があります。
しかし、実際には忙しくて仮眠がゆっくり取れないケースも少なくありません。
たとえば、緊急コールがなり続く場合は、仮眠どころではないでしょう。
仮眠がうまく取れないと、睡眠不足になります。
生活リズムを立て直したかと思えば、また次の夜勤が回ってくることもあるでしょう。
夜勤をしていると疲れが取れない状態が続き、仕事に関する悩みの原因になります。
理由3.友達や家族と活動リズムが合わない
生活リズムを整えにくいのも、夜勤がつらい理由の1つと言えます。
友達や家族との活動時間がずれてしまい、孤独を感じる人もいるでしょう。
夜勤明けは変な時間に眠くなる他、疲れもなかなか取れませんよね。
家族がいる場合は、パートナーとのすれ違いをはじめ、子供が寂しい思いをしやすいのも不安の種です。
友達と遊ぶ時間も減ってしまうでしょう。
周囲の人との関わりが少なくなるため、夜勤がつらいと感じる人が多いです。
夜勤がつらい理由を把握できたら、次は夜勤なしの介護サービスで働くメリットについて考えてみましょう。
3.夜勤なしの介護サービスで働くメリット3つ

ここまでの説明により、介護施設での夜勤がつらい理由を再確認できたのではないでしょうか?
転職というチョイスに、気持ちが固まりつつある人もいるでしょう。
夜勤がなくなると、今まで感じていたつらさを解消できますよね。
この章では、夜勤なしの介護サービスで働くメリットを確認していきましょう。
- 体調管理がスムーズ
- 家族との生活に合わせやすい
- 精神的に楽
夜勤なしの介護施設で働くと、どのようにワークライフバランスが取れるのかをイメージしながら読んでみてくださいね。
メリット1.体調管理がスムーズ
夜勤がないと生活リズムが整うため、体調管理もスムーズに行えます。
まとまった睡眠が取れ、頭もすっきりした状態で仕事ができるでしょう。
夜勤明けの次の日に、疲れた体のまま仕事に行くこともありません。
免疫力も高まり、コンディションをよい状態に保ちやすくなるのがメリットです。
メリット2.家族との生活に合わせやすい
夜勤はないほうが、家庭との両立をはかりやすいのも大きなメリットと言えます。
パートナーや子供がいる場合は、家族との時間を大切にしたいですよね。
日勤になれば、子供と過ごす時間も増える他、パートナーとの会話も増えるはず。
家族との生活を優先したい人は、夜勤なしの施設で働くのがおすすめです。
メリット3.精神的に楽
日勤であれば従業員の人数が多いので、夜勤よりは不安要素が少なくなります。
夜勤時に抱えるような、緊急対応のプレッシャーはありません。
利用者の体調が急変しても、すぐに他の職員や上司に報告して、適切な対応ができるでしょう。
利用者の健康や問題行動などが不安な人にとっては、夜勤なしの施設のほうが楽な気持ちで働けるはずです。
ただ、メリットばかりではなく、少なからずデメリットもあるのを忘れてはなりません。
次の章では、夜勤なしの介護サービスで働くデメリットについてお話します。
4.夜勤なしの介護サービスで働くデメリット2つ

前章で解説したメリットが大きいと感じるかどうかは、あなた次第です。
デメリットのほうが気になるケースもあるので、総合的な判断が大切でしょう。
ここでは、具体的なデメリットを2つに分けて確認します。
- 給料が少なくなる
- 業務が多い
夜勤なしの施設で働くデメリットとメリットの価値を、比較してみてください!
デメリット1.給料が少なくなる
もっとも大きなデメリットは、給料が少なくなるという点でしょう。
夜勤がない施設では、深夜割増料金が付かないばかりか、夜勤手当もありません。
1カ月にすると30,000~50,000円程度、給料が少なくなるケースもあります。
その金額で好きなものを買ったりローンを返済したり、生活が豊かになるのは言うまでもありません。
給料が減るとライフスタイルにも影響してくるため、慎重に考えたいところです。
とはいえ、この点は時間とお金のどちらを大事にしたいか、という判断が求められます。
給料は減りますが、その分生まれた時間で趣味を楽しんだり、副業したりすることもできるでしょう。
自分のなかの優先順位も踏まえて、検討してみてください。
デメリット2.業務が多い
日勤は夜勤に比べて、業務内容が多いことが特徴です。
夜勤は巡回や緊急対応がメインであり、通常の業務内容は昼間ほど多くありません。
日勤業務は、利用者の日中活動を全面的にサポートするため、正直なところ忙しいです。
夜勤にはない入浴介助もあります。
日勤のみになると、常に忙しい状態が続くと考えておきましょう。
ですが、日勤では夜勤よりも職員の数は多くなります。
決して夜勤の少ない人数のまま、激務にあたる訳ではありません。
職員数に対して、業務量がどれくらいかを注意してみてください。
夜勤なしの介護サービスで働くうえで、メリットとデメリットが頭に入ったのではないでしょうか。
デメリットで給料の低下を挙げましたが、実際にどのくらいもらえるのか気になりますよね?
次の章では、夜勤がない介護サービスの給料を確認していきましょう。
5.夜勤がない介護サービスの給料はどのくらい?
前章で紹介したデメリットである給料の低下については、悩ましいところですよね。
「もっと具体的な金額が知りたい」という人も多いでしょう。
ここでは、夜勤がない介護サービスの平均基本給を解説していきます。
厚生労働省の資料によると、訪問介護や通所施設の平均基本給は以下の通りです。
夜勤がないため割増賃金をはじめ、夜勤手当は付かないことがポイントです。
夜勤のない介護サービス | 平均基本給額 |
---|---|
訪問介護事業所 | 186,960円 |
通所介護事業所 | 180,540円 |
通所リハビリテーション事業所 | 175,810円 |
深夜割増賃金は、22時~5時までの時間帯で25%賃金がアップします。
たとえば、時給に換算して1時間1,300円だとすると、割増額は325円で1,625円もらえます。
22時~5時までの8時間で2,600円の割増になり、月に5回夜勤に入ると約13,000円給料が増額。
また、夜勤手当の平均は6,125円なので、月に5回夜勤に入ると約30,000円の手当が付きます。
居住系の介護施設の平均基本給額と、そう変わりはありません。
しかし、夜勤がある分給料は高くなるでしょう。
夜勤がない施設へ転職した際には、給料が30,000~50,000円程度減ると考えておいてください。
まとめ
夜勤なしの介護施設の情報や平均給料などを紹介してきました。
夜勤がつらいと感じている人は、違う働き方もあるのが分かったのではないでしょうか?
無理をしたまま介護の仕事をしていては、いつか心身ともに限界を迎えてしまいます。
生活と仕事のバランスを取りながら、心地よく働ける環境に身を置くことが大切です。
この記事で紹介した、夜勤なしの介護サービスの転職をぜひ検討してみてください。
夜勤のないライフワークを手に入れて、仕事のモチベーションを上げていきましょう!