「介護の資格を取りたいけど、お金はかけられないなぁ」
こんな悩みを抱えていませんか?
この記事では、無料で介護資格を取得する手順を具体的に紹介しています。
介護の仕事は、資格を取ればほぼ確実に給料が上がる仕組みです。
無料で資格が取れて、給料があがるなんて一石二鳥ですよね。
筆者は介護施設で働いていますが、この方法を知らずに、お金をかけて資格を取った職員も大勢います。
介護の資格は、普通に取ろうとするとその費用は10万円以上にもなります。
この記事で紹介する方法を使って経済的負担を抱えず、お得に介護の資格取得を目指しましょう。
目次
1.介護の資格を無料で取ることは可能?
まず一番気になっているのは、「介護の資格を無料で取ることは可能なのか?」という疑問の回答ですよね。
結論からいうと、介護の資格を無料で取ることは可能です。
さらに、介護現場で活かせる資格をタダで取得する方法は複数存在します。
そして、取得できる資格も1つではありません。
とはいえ、介護資格はたくさんの種類があり、初心者からみると迷ってしまうかもしれませんね。
この記事では、無料で取得が可能かつ初心者向きの資格を中心に紹介します。
具体的な取得手順も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
まずは次の見出しで、初心者におすすめの資格3選を紹介します。
順番に見ていきましょう。
資格があれば給与も上がりますし、周囲からの信頼も高まること間違いなしです。
2.無料で取るのにおすすめの介護資格3選
無料で取得できる介護の資格を、筆者が3つ選んで紹介します。
筆者は介護施設で勤務しており、現場で働いていて「この資格を持ってるといいな」と感じる資格を選びました。
介護の資格はたくさんあります。
どの資格を取ればいいか迷ってしまう人は、ぜひ参考にしてください。
無資格者・介護経験の浅い人が、取得を目指して欲しい資格は次の3つです。
- 介護職員初任者研修(ヘルパー2級)
- 実務者研修(ヘルパー1級)
- 介護福祉士
どれも給与に関わる資格ですし、取っておいて損はありません。
どんな資格なのか、それぞれ解説していきます。
資格1.介護職員初任者研修
介護資格の入門編ともいえる資格です。
介護の基礎知識を網羅的に勉強できます。
無資格かつ経験の浅い人は、まずこの資格から取るのがセオリーです。
ホームヘルパー研修制度があった時代の、ヘルパー2級に相当するといわれている資格です。
国家資格ではなく、民間資格になりますが、介護の基礎をしっかり学ぶのに適した資格といえます。
もしあなたが介護経験も浅く、無資格である場合は、介護職員初任者研修から受けるのがおすすめです。
受講時間は130時間と定められており、期間は最短で2週間程度で取得することも可能です。
受講期間に関しては、どこで受講するかによって多少の差があります。
取得にかかる費用は無料~10万円を超える程度と幅が広いため、この記事で紹介する方法を使ってお得に取得を目指しましょう。
資格2.介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は、一般的に初任者研修を修了した次に、取得することが望ましいとされている資格です。
とはいえ、受験資格は特に設けられていません。
そのため、無資格で長く現場で勤務していた人などは、初任者研修を修了せずに介護福祉士実務者研修を受ける人もいます。
実務者研修は、医療的ケア(たん吸引や経管栄養)について学び、実践する機会が設けられている点が大きな特徴です。
そのため、実務者研修は初任者研修と比べると、より実践的な内容といえるでしょう。
さらに実務者研修を修了することで、訪問介護事業所等でサービス提供責任者のポジションに就くことも可能です。
こうした特徴から、スキルアップやキャリアアップに適した資格といえるでしょう。
実務者研修は、450時間の受講時間が設けられており、取得にかかる期間も6ヶ月と少し時間がかかります。
しかし、通信学習などをうまく利用すれば、数回のスクーリングで済む場合もあります。
つまり、働きながらでも無理なく取得可能です。
実務者研修は通常、10万~15万円程度の費用がかかります。
働きながらとはいえ、いきなりこの金額を払うのはなかなか厳しいですよね。
実務者研修に関しても、次の見出しで無料取得の方法をばっちり紹介します!
資格3.介護福祉士
介護福祉士は、介護資格の中で唯一の国家資格です。
実務者研修を修了し、かつ実務経験が3年以上ないと受験できない資格です。
そのため、初心者向きの資格とはいえないでしょう。
しかし、介護福祉士を持っていると、一気に収入も上げやすくなるので今回紹介しました。
介護福祉士国家試験の勉強では、介護に関する法律や社会保障制度について触れる機会があります。
実務者研修や現場で学んだ実践的な知識に加え、理論的にも理解を深められるでしょう。
介護福祉士を持っていると、役職にも就きやすいです。
私は介護福祉士を持っていますが、常勤として入職して1年未満で役職をもらうことができました。
また、派遣で働く場合も時給大幅アップにつながります。
私が派遣の介護職をやっていたときの時給は、次のとおりです。
保有資格によって時給に大きな差があります。
保有資格 | 時給 |
無資格 | 1200円 |
実務者研修 | 1400円 |
介護福祉士 | 1650円 |
介護の仕事を長く続けたい人は、介護福祉士の取得を目指しましょう。
介護福祉士は国家資格ですが、無料で取得する方法もあるのでぜひ覚えておいてください。
3.介護資格を無料で取る方法3つ
介護経験の浅い人や無資格の人におすすめの資格を紹介しましたが、普通に取ると10万円以上かかってしまう場合もあります。
しかし、10万円以上の出費は決して安い金額ではありません。
そこでこの見出しでは、介護資格を無料で取る方法を具体的に3つ紹介します。
- 職業訓練を利用する
- 職場や派遣会社の資格支援制度を使う
- 介護福祉士実務者研修受講費用貸付制度を使う
どういう方法なのか、それぞれ詳しく解説します。
方法1.職業訓練を利用する
ハローワークの職業訓練を利用する方法です。
職業訓練では、初任者研修か実務者研修を受けることができます。
受講できる内容や時期は、ハローワークによって異なるので、お近くのハローワークに直接問い合わせるのがいいかもしれません。
ハローワークの職業訓練は原則、現在仕事をしていない人が対象です。
そのため、「これから介護の仕事を始めたいから先に資格を取りたい!」という人におすすめの方法です。
逆に、少し収入を得ながら資格を取りたいという人には向いていません。
働きながら介護の資格を取りたい人は、次の方法が役に立つはずです。
方法2.職場や派遣会社の資格支援制度を使う
筆者が1番おすすめしたいのはこの方法です。
この方法なら、上記で紹介した資格すべてを無料で取得することが可能です。
介護職員が不足している昨今では、法人や派遣会社で資格取得のサポートを行っているところがたくさんあります。
どの資格を取らせてくれるかは職場などによって異なるので、取りたい資格を決めてから就職先や働き方を選ぶのも1つの方法です。
方法3.介護福祉士実務者研修受講費用貸付制度を使う
この制度は、介護福祉士の国家試験を受けることを前提に、実務者研修の費用を県の社会福祉協議会から借りられるという制度です。
名前のとおり、実務者研修のための制度になるので、初任者研修や介護福祉士国家試験自体には適応されません。
また、貸付金なので返還義務はありますが、2年間介護業務に従事することで返還が免除される仕組みです。
お金の心配をせず、安心して利用できます。
介護資格は受講費用の高さが難点ですが、経済的負担を軽くする制度が複数設けられています。
こうした制度をうまく活用すれば、お金の心配をせずにスキルアップを目指すことが可能です。
次の見出しで、各制度を利用する手順を具体的に解説します。
この記事に沿って手続きを進めていけば、簡単に制度を利用できるので、ぜひ活用してください。
4.介護資格を無料で取る具体的な手順3つ
前の見出しでは職業訓練・資格支援制度・受講費用貸付制度について紹介しました。
次は3つの制度を利用する手順を、それぞれ詳しく解説します。
手順を理解してから実際の手続きに進むことで、不安を解消できるはずです。
理解を深め、少しでも不安をなくした状態でお金の手続きを済ませましょう。
- ハローワークの職業訓練を利用する
- 職場や派遣会社の資格支援制度を利用する
- 介護福祉士実務者研修受講費用貸付制度を利用する
それぞれの手順を順番に解説します。
手順1.ハローワークの職業訓練を利用する
ハローワークの職業訓練を利用して、介護の資格を取る手順は次の通りです。
- お住いの地域のハローワークで職業訓練について問い合わせる
- 受講の条件などを確認し、問題がなければ申し込み用紙に必要事項を記入して窓口に提出する
- 選考を受ける
- 受講開始
「地域名+職業訓練」などで検索すれば、情報が出てくる場合もあります。
とはいえ、県によってはHPが分かりづらいこともあるので、直接窓口に行くのがおすすめです。
どの資格を取得できるかはお住いの地域によりますが、実務者研修と初任者研修のどちらかになります。
時期もハローワークによってバラバラなので、自分が働き始めたい時期との都合をよく考えて受講を検討しましょう。
手順2.職場や派遣会社の資格支援制度を利用する
現在働いている場合は、ハローワークの制度が使えないため、こちらの方法がおすすめです。
常勤で働いている場合は、職場の資格取得支援制度を使いましょう。
使う手順や適応される資格は職場によります。
職場によっては、初任者研修・実務者研修・介護福祉士など、全ての資格費用を補助してくれる場合もあります。
資格取得を検討するときは、必ず職場に確認しましょう。
知らずに全額自己負担で取得してしまうのはもったいないです。
また、現在派遣で就業中の場合は、派遣会社の資格取得支援制度を活用しましょう。
こちらも派遣会社によって違いはありますが、初任者研修か実務者研修の費用を全額負担してくれる制度があります。
筆者は過去に、派遣会社の制度を使って実務者研修を取得しました。
手順は次のとおりです。
- 派遣会社に登録する
- 資格支援制度を使いたいことを話す
- 求人の紹介を受ける
- 派遣として派遣先で勤務しながら初任者研修・実務者研修を受講する
介護福祉士に関しては派遣会社で負担してくれる制度はありません。
ですが、介護福祉士国家試験は2万円ほどで受験できるので、それほど負担にはならないはずです。
実務者研修が格安もしくは、無料で受講できるだけでもかなりお得ではないでしょうか。
手順3.介護福祉士実務者研修受講費用貸付制度を利用する
「仕事はしてるけど派遣にはなりたくない」
「常勤でいたいけど、職場で資格取得支援制度がない」
という場合は、この介護福祉士実務者研修受講費用貸付制度を活用しましょう。
利用手順は次のとおりです。
- 「介護福祉士実務者研修受講費用貸付制度+都道府県名」で検索
- 検索結果の手順に従って手続きを進める
たいていの場合、受講先の受付で制度を利用したいことを伝えると、詳しい手続きの方法を教えてくれます。
研修先の受講証明書や住民票が必要になるので、少々面倒かもしれませんが、実質無料で資格取得できるので頑張って手続きを進めましょう。
どの制度を利用するにしても、お住いの地域や職場によって手続きの手順は異なる場合が多いです。
この記事で、どのような制度なのかを把握したら、自分の地域の制度を確認しましょう。
次の見出しでは、介護資格を無料で取るメリットについて解説します。
5.介護資格を無料で取るメリット
これまで、無資格者・介護経験の浅い人におすすめの資格や、無料で資格取得する方法を解説しました。
次は資格を取ることで、どのようなメリットがあるのかについて解説します。
無料で資格を取ることの一番のメリットは、何といっても経済的負担の軽減でしょう。
介護業界は、決して給料の良い業界とはいえません。
無資格であるならば、手取り20万円以下で働いている人も多いのではないでしょうか。
手取り20万円以下の状態で、受講費用10万円を一括で支払うのは非常に厳しいですよね。
無料で資格取得を目指せる制度を知れば、経済的負担を大きく減らせるため、しっかり活用しましょう。
また、資格を取ることで収入アップが見込めます。
介護は資格手当が必ずあります。
介護福祉士を取得すれば、おおよそ月1万円の給料アップを見込めます。
さらに資格を持っていると、リーダーや主任といったポジションに就きやすくなるのもメリットの1つといえます。
筆者は無資格・未経験から介護業界に入り、介護福祉士を取得して1年未満で役職に就くことができました。
介護業界は慢性的な人手不足ですが、そこを逆手に取りましょう。
資格を取ってキッチリ仕事をこなしていれば、出世は容易です。
お得に資格取得を目指せる制度を理解し、活用しましょう。
そして、自身のキャリアアップにつなげてみてはいかがでしょうか。
とはいえ、無料で資格取得ができる制度を利用するときは、いくつか注意点もあります。
次の見出しでは、その注意点について解説します。
6.介護資格を無料で取るときの注意点2つ
介護の資格を無料で取得できるのは、とてもメリットのあることですが、いくつか注意点もあります。
それは、利用する制度によって条件があるという点です。
条件にともない、次の様な注意点があります。
- 一定期間勤めなければいけない
- 抽選に落ちる可能性がある
それぞれ詳しく解説します。
注意点1.一定期間勤めなければいけない
これは、職場や派遣会社の資格取得支援制度や、介護福祉士実務者研修受講費用貸付制度を利用する場合に注意が必要です。
期間は利用する制度により様々ですが、例えば介護福祉士実務者研修受講費用貸付制度では、2年間介護に従事することという縛りがあります。
また、職場の資格取得支援制度を活用する場合も、一定期間転職ができなくなる場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
制度を利用してから、どうしても転職したくなった場合、資格取得にかかった費用を負担しなくてはいけなくなる場合もあります。
「今後しばらく介護に従事できるか?」と、自分自身の状況と気持ちを確認してから、制度を利用しましょう。
注意点2.抽選・選考に落ちる可能性がある
抽選・選考は、ハローワークの職業訓練に通う場合に注意が必要です。
窓口で説明を受けるとは思いますが、定員に対して応募数が多かった際には抽選が実施されます。
また、選考(面接など)で合否を決める場合もあります。
申し込めば必ず受けられることを確約されたものでないと、覚えておきましょう。
職業訓練の活用を考えている場合、選考があると言われたら、他の制度を使うことも考えておくと良いです。
そうすることで、万一選考に落ちても慌てず次の行動に移れます。
まとめ
今回は、介護資格を無料で取る方法について解説しました。
介護資格を無料で取得することは可能であり、その手段も複数あります。
ハローワークの職業訓練や、職場・派遣会社の資格取得支援制度、介護福祉士実務者研修受講費用貸付制度それぞれの特徴を理解したうえで、うまく活用していきましょう。
介護は、資格を取れば確実に給料がアップします。
無資格の場合、初任者研修→実務者研修→介護福祉士と資格を取得することで、出世もしやすくなるでしょう。
制度を正しく把握して、自分の状況や取りたい資格に合わせて制度を活用し、経済的負担を軽くして資格取得を目指しましょう。