「介護職のやりがいってどんなときに感じる?」
「介護職の基本的な仕事を知りたい…!」
そこで今回は介護職のやりがいを感じるときはいつなのか調査し、また基本的な仕事内容や勤務時間もさらっと紹介します。
過去に介護職に就いていた方から現役の方まで、幅広く調査してみました。
ぜひ最後までチェックしてみてください。
◆本記事の要約
- 介護職のやりがいを数値から分析してみる
- 現役介護士に仕事のやりがいを聞いてみた
- 介護士の仕事内容と勤務時間
ここでは介護職やりがいや仕事内容などについて解説していますが、資格や給料体制の細かい情報はこちらで紹介しています。
あわせてチェックしてみてください。
介護職のやりがいを数値から分析してみる
まずは介護職のやりがいを、数値から分析してみます。
これは(公財)介護労働安定センターが介護職を経験している人や現役の方を対象に、なぜこの仕事を選んだのか調査した結果です。
数値が高い順から、10個の理由を解説していきます。
- 働き甲斐のある仕事だと思ったから
- 資格・技能が活かせるから
- 今後もニーズが高まる仕事だから
- 人や社会の役に立ちたいから
- お年寄りが好きだから
- 介護の知識や技能が身につくから
- 自分や家族の都合の良い日時に働けるから
- 身近な人の介護の経験から
- 生きがい・社会参加のため
- 他に良い仕事がないため
どういった理由で介護職に就くのか、上記を1つずつ解説します。
働き甲斐のある仕事だと思ったから
介護のやりがいとしてあげられた1つ目は「働き甲斐のある仕事だと思ったから」という理由。
介護施設の利用者は元気な人もいれば、寝たきりの人もいます。
共通しているのは、自立した生活ができるようになること。
介護士として生活の手伝いをして、元気に施設から卒業されるときにかなりのやりがいを感じるそうです。
また自分がやりたいと思っていてもできなかったことが、介護士のサポートで可能になることも。
こういったサポートに対して感謝されることも多く、働き甲斐につながっているのでしょう。
資格・技能が活かせるから
介護のやりがいとしてあげられた2つ目は「資格・技能が活かせるから」という理由。
介護士は人間を相手にして、身体に触れる仕事です。
つまりそれだけ責任も重く、ある程度の資格を活かして働くことが求められるでしょう。
自分が今まで行ってきた介護士の技術を、また次の職場でも同じよう活かせるのはこの仕事のメリット。
資格や技能を活かすために、職場が変わっても介護職を選ぶ人は多いようです。
今後もニーズが高まる仕事だから
介護のやりがいとしてあげられた3つ目は「今後もニーズが高まる仕事だから」という理由。
高齢者は年々増加しており、現在でも介護職員の不足は全国で37万人ともいわれています。
まだまだ先の話だと考えられがちですが、少子高齢化社会として問題になっている日本はこれから高齢者の数は増加するでしょう。
つまり介護職員のニーズは高まっていくと、予想されているのです。
一部機械化が進む可能性も大いにありますが、それでも人間の心のケアはロボットにはできません。
今後もニーズが高まる仕事だからという理由で、介護職にやりがいを感じている人も多いでしょう。
人や社会の役に立ちたいから
介護のやりがいとしてあげられた4つ目は「人や社会の役に立ちたいから」という理由。
介護職は利用者をサポートする仕事なので、かならず誰かの役に立ちます。
また働く意味を考えるのであれば経済を支えてきた方々のサポートをすることで、社会の役にも立っているといえるでしょう。
先述したとおり、介護職のやりがいは「できなかったことができるようになったとき」に感じることが多いので、人の役に立ちたい方には向いています。
高齢者が好きだから
介護のやりがいとしてあげられた5つ目は「高齢者が好きだから」という理由。
単純に高齢者と接するのが好きといった理由も、介護職でやりがいを感じる立派な理由ですよね。
高齢者の雰囲気や話すことなど、興味を持つ人にはかなりおすすめな仕事といえるでしょう。
介護職に就きたいのであれば、高齢者が嫌いでは務まりませんので要注意です。
介護の知識や技能が身につくから
介護のやりがいとしてあげられた6つ目は「介護の知識や技能が身につくから」という理由。
未経験者や無資格者でも働ける介護の世界ですが、それだけ実務で覚えることも多く大変なのは間違いありません。
しかし続けていくことで、介護の知識や技能はかならず身につきます。
将来、身内に介護が必要になったときも自分で行えるなど、ケアの仕方が分かるというのはメリットですよね。
手に職をつけるという意味で、介護職を選ぶ方が多いみたいです。
自分や家族の都合の良い日時に働けるから
介護のやりがいとしてあげられた7つ目は「自分や家族の都合の良い日時に働けるから」という理由。
介護職を選ぶときには事情があって週5日も働けないという方や、家族の介護が必要だという方など多くいます。
介護職は重労働で忙しいイメージがありますが、実際は自分の希望に合わせた働き方ができるので柔軟性がある仕事です。
好きなときに働きたい方にとっては、自分の時間が使えるといったところに介護職のやりがいを感じるのかもしれません。
身近な人の介護の経験から
介護のやりがいとしてあげられた8つ目は「身近な人の介護の経験から」という理由。
介護士として働く前に、身内でサポートを必要とする方がいたという人は多いでしょう。
介護のやりかたが分からないと、サポートされる側も不安が残ります。
サポートする側として、もう少しきちんとしたやり方を知りたいという思いで介護職を選ぶ人もいるようですね。
生きがい・社会参加のため
介護のやりがいとしてあげられた9つ目は「生きがい・社会参加のため」という理由。
介護職はなんらかの事情で働けなくなった人が、社会復帰の場とし選ぶことも多いです。
人との接し方や感謝されること、未経験・無資格で働けることなども理由の1つ。
利用者や介護職員のやさしさに触れて、それが生きがいとなったり社会参加のきっかけとなったりすることが多いようです。
他に良い仕事がないため
介護のやりがいとしてあげられた10個目は「他に良い仕事がないため」という理由。
介護の仕事は不定期で人手が足りないということもあり、他のパートやアルバイトと比べると時給が高い傾向があります。
そのため他の仕事よりも魅力的に見えて、介護職を始めたという方もいるそう。
それでも介護を続けられているということは、給料よりも魅力的ななにかをやりがいとして見つけているからなのかもしれません。
他に良い仕事がないからといって務まるわけではないので、介護職を選びたい方は注意が必要です。
現役介護士に仕事のやりがいを聞いてみた
ここからは数字だけではなく、現役介護士に仕事のやりがいを聞いたのでまとめます。
介護職のやりがいは、以下の5つと答えた人が多くいました。
- 利用者の変化を間近で感じられる
- 感謝の言葉をもらえる
- 自分自身の成長につながる
- 性別や年齢に関係なく一体感を持って働ける
- 人生の先輩からいろんなことを学べる
1つずつ、解説していきます。
利用者の変化を間近で感じられる
まずは「利用者の変化を間近で感じられる」こと。
介護は利用者のサポートをメインとして仕事をしていますが、できないことができるようになった瞬間は自分のことのように嬉しいそう。
嬉しい変化では周囲の人も笑顔になり、施設の雰囲気も一気に明るくなるのだとか。
また他の利用者にも介護職員にもやる気を与えてくれるため、良い刺激になっているそうです。
利用者の変化を間近で感じられるのは対人間の仕事でないと難しいので、介護職の特権ともいえますね。
感謝の言葉をもらえる
つぎに「感謝の言葉をもらえる」こと。
できないことができるようになると、当たり前ですが努力を重ねてきた本人(利用者)が1番嬉しいですよね。
しかし利用者の方は、いつも喜びながら「あなた(介護職員)のおかげ」と言ってくれるそう。
利用者はサポートをされているという意識があるので、何事にも感謝をする方が多くいます。
他の仕事では感謝されることって、なかなかないですよね。
介護士は目の前で「ありがとう」と感謝されることで、やりがいを感じながら自分の行動に自信が持てるみたい。
またどんなに疲れていても、一気に解消されるようです。
自分自身の成長につながる
そして「自分自身の成長につながる」こと。
介護では利用者の感情、身体、体力の変化などを確認することが大切です。
そして毎日行うことで、洞察力や思いやりの心などがいつのまにか成長しているそう。
介護職に就く以前の自分なら絶対にやってないこと、できなかったことが、利用者とともにできるようになることが多いんだとか。
自分自身のスキルアップという意味も含めて、毎日新しく学ぶことがやりがいにつながっているのでしょう。
自分自身の成長につながる仕事として、介護職はおすすめです。
性別や年齢に関係なく一体感を持って働ける
つづいて「性別や年齢に関係なく一体感を持って働ける」ということ。
基本的には、介護職において性別や年齢は関係ありません。
たとえば女性のベテラン介護士だからといって、若い男性職員の体力には負けますよね。
介護職では性別や年齢を、むしろメリットの大きいほうへ活用する意識があります。
なかには女性は細やかな配慮ができ、男性は体力の必要な介護ケアを担当するといった職場も。
介護職員はチームで動くため、一体感を持って働けるというのがやりがいの1つになっているそうです。
人生の先輩からいろんなことを学べる
さいごに「人生の先輩からいろんなことを学べる」ということ。
介護職に就く人の平均年齢は30~40歳といわれていますが、仮に40歳未経験者が働き始めても利用者のほうが先輩ですよね。
年齢を重ねたからこそ分かることや、時には仕事の悩みを仲良くなった利用者の方に相談するなんてこともあるそう。
人生の先輩が多くいる環境のなかで、必要なことを学べる環境といえるでしょう。
もちろん介護職員も先輩に当たりますが、かるい人生相談などができるというのは嬉しいポイントです。
介護士の仕事内容と勤務時間は?
では介護のやりがいについて理解したところで、基本的な仕事の内容や勤務時間をさらっと見ていきましょう。
介護士の仕事内容
まず介護士の仕事内容を、軽く整理します。
- 食事介助
- 入浴介助
- 排泄介助
- 体位変換
- シーツ交換
- 口腔ケア
- 服薬介助
- 機能訓練の補助
- レクリエーションの企画・実行
- 送迎やお見送り
後述しますが、働く介護施設によっては他にもさまざまな業務が発生します。
たとえば「身体介護」のなかには、力が必要そうな体位変換というものがあります。
寝たきりや長時間の車椅子移動をされている方に床ずれができないよう、一定時間が経過したら姿勢を変えてあげる介護業務。
しかし利用者を簡単に移動させるコツがあり、それは実務で学んでいくことになるでしょう。
腰痛などの持病がある方でなければ、介護職はそこまで体力的に辛い職業ではないといえます。
介護士の勤務時間
つぎは、介護士の勤務時間についてです。
介護施設は大きく分けて以下の2つとなり、それぞれ勤務時間が異なります。
- 入所型施設の場合
- 通所型施設の場合
1つずつ勤務時間を見ていきましょう。
入所型施設の場合
正社員の場合、基本的には固定シフトです。
- 早番:7~16時(実働8時間・休憩1時間)
- 日勤:9~18時(実働8時間・休憩1時間)
- 遅番:11~20時(実働8時間・休憩1時間)
- 夜勤:16~10時(実働16時間・休憩2時間)
入居施設は24時間で稼働しているため、介護士には夜勤が必須。
しかし上記のように4つに分かれていることが多く、十分身体を休めるようにできています。
夜勤は実働16時間で2日分のシフト計算となるため、翌日はかならず休日がとれるのでご安心を。
まとまった時間休めるので、辛いシステムではないはずです。
通所型施設の場合
通所型施設の場合は、介護職員に夜勤はありません。
- 9~17時(実働6時間・休憩1時間)
- 9~13時(実働4時間・休憩なし)
- 11~14時(実働3時間・休憩なし)
上記のように朝から夕方にかけての勤務のため、夜勤をしたくないという方は通所型施設に入社するのがおすすめです。
まとめ|介護職が未経験でも不安に感じる必要はない!
今回は介護職のやりがいを感じるときはいつなのか調査し、また基本的な仕事内容や勤務時間もさらっと解説しました。
介護の仕事は重労働できつい割に、給料が少ないなんて話をよく聞くかもしれません。
しかし本当に介護の仕事が好きでやりがいを持って働けば、そう感じるほうが少ないはず。
介護職に興味がある方は、当サイト内で他にもたくさん記事を更新しているので参考にしてみてくださいね!