「ブランクがあっても、看護師として復職できるの?」と不安になっていませんか?
結論から言うと、ブランクのある看護師でも就職先はたくさんあります。
しかし、「本当に働けるかな?」と不安になる気持ちもあるでしょう。
今回は、ブランクのある看護師におすすめの職場や復職までの流れをご紹介!
不安を払拭するために必要な準備も説明しているので、参考にしてください。
家族の理解を得ながら、自分らしく働ける職場を見つけましょう。
目次
1.ブランクがあっても復職できる!看護師の需要は高い

産休・育休などで長期間のブランクがあると、「復職できるのかな?」と不安になりますよね。
しかし、ブランクOKな看護師の求人はたくさんあります。
なぜなら、医療現場や福祉・介護現場での人手不足が顕著だからです。
そのため、ブランクを補うような研修やセミナーを行って、看護師が安心して復職できるように支援している職場も増えてきました。
とはいえ、いきなり急性患者や緊急搬送の多い総合病院で働くことに引目を感じる人もいるかもしれません。
次の章で、ブランクのある看護師におすすめの職場を確認しましょう。
2.ブランクのある看護師が働くのにおすすめの職場

ブランクのある看護師が働くのにおすすめの職場は、4つあります。
- 診療所・クリニック
- デイサービス
- 保育園・幼稚園
- 民間企業(産業看護師)
これらの職場であれば、家庭との両立もしやすいです。
それぞれの特徴を確認していきましょう。
職場1.診療所・クリニック
診療所・クリニックとは、病床20未満の医療機関のことです。
病床を持たない無病床医療機関も診療所・クリニックに区分されます。
診療所・クリニックでは外来診療を行うことがほとんどです。
仕事内容は、バイタルチェックや点滴、レントゲンなど医師のサポートを行います。
数年の臨床経験があれば、問題なくこなせる仕事内容です。
また、無病床なら入院もできないので夜勤がありません。
診療時間も決まってて残業も少ないので、家庭との両立がしやすいです。
地域に密着したアットホームな雰囲気の中働きたい人に向いています。
職場2.デイサービス
デイサービスとは、要介護認定を受けた高齢者が身体機能維持・向上や他者との交流を行う施設です。
社会的な孤立の回避や認知症予防を目的としています。
看護師の仕事は、利用者の健康状態を把握することです。
バイタルチェックやインシュリン注射、軟膏塗り、投薬などを行います。
医者の常駐はなく、専門的な医療知識はほとんど求められません。
数年の臨床経験があれば問題なく行える業務内容です。
また、介護度の低い利用者がほとんどなので、他の介護施設と比べて重労働があまりありません。
名前の通り日勤のみなので、不規則なシフトや長時間労働を回避できます。
家庭の時間を大切にしたい人にも働きやすい職場です。
職場3.保育園・幼稚園
保育園や幼稚園における看護師の仕事は、子どもの健康管理や保健指導を行うことです。
保健だよりや園内の啓発ポスターを作成するので、事務作業もこなす必要があります。
メインの仕事は、園児の怪我の手当や体調不良の対応です。
園児や先生とコミュニケーションを取ることが多く、一度子育て経験のある人なら働きやすいと感じるでしょう。
正看護師の資格を持っていれば十分にこなせる仕事なので、ブランクがあっても十分働けます。
土日祝を休みにしている保育園・幼稚園が多く、残業もほとんどありません。
カレンダー通りに休暇を取って家族と生活リズムを合わせたい人におすすめです。
職場4.民間企業(産業看護師)
民間企業で産業看護師は、ブランクのある看護師でも働きやすいと感じます。
なぜなら、最新の医療知識を求められないからです。
産業看護師とは、企業で働く従業員の健康を守る看護師のことを指します。
常に患者のいる病院と違って、従業員が健康的に働ける環境づくりをするために配置される看護師です。
怪我や体調不良の応急措置、メンタルケア、健康相談、健康診断のサポートなどを行います。
医療機関の看護師と比較すると、事務作業や会議の時間が多いです。
また、民間企業の社員として採用されるため、カレンダー通りの働きかたができます。
プライベートと両立させたい人におすすめの働き方です。
ただし、産業看護師の求人は低く、その分倍率は高いことも知っておきましょう。
というのも、ある程度大きな企業でなければ産業看護師を配置できる余力がないからです。
東京や大阪など大きな企業の本社が多いエリアであれば、比較的探しやすいので求人検索してみましょう。
3.ブランクのある看護師がスムーズに復職する4つの流れ
ブランクのある看護師が復職しようと思っても、漠然とした不安があると思います。
そこで、スムーズに復帰するための流れを確認しておきましょう。
- 家族の理解を得る
- 復職したときの働き方を具体的に考える
- 医療知識を勉強し直す
- 求人を探す
特に、結婚や出産・育児のために仕事を休んでいた人にとって家族の理解を得ることはとても重要です。
スムーズに復職するためにも、しっかり確認していきましょう。
流れ1.家族の理解を得る
まずは、復職に対して家族の理解を得ましょう。
なぜなら、勝手に復職を決めると嫌な顔をされることがあるからです。
夫の協力も得られないと、自分の負担が大きくなります。
特に、今まで専業主婦だったのであれば、家事や育児の分担について話し合わなければなりません。
二人の生活スタイルが変わってくるため、どのようにサポートし合うかを話し合いましょう。
主に決めておくべきことは、以下の3点です。
- 働く頻度
- 夜勤や残業の有無
- 家事・育児の分担
これらのことを細かく伝えることで、家族の理解を得やすくなります。
流れ2.復職したときの働き方を具体的に考える
復職したときの働きかたについて、具体的に考えましょう。
なぜなら、自分の生活スタイルに合わせた働きかたのできる職場を選ばなければ、長く続けることができないからです。
たとえば夫と話し合った結果、「保育園の送り迎えは自分がする」と決まったのであれば残業や夜勤のない職場を選ばなければなりません。
具体的に、以下のようなことについて書き出してみましょう。
- 正社員かパートか
- 何時から何時に働きたいか
- 残業や夜勤はできるのか
- 月いくらの収入が欲しいか
- 高度な医療現場で働きたいか
このように働き方の条件について書き出すことで、理想に近い職場探しがしやすくなります。
流れ3.医療知識を勉強し直す
看護師として復職するのであれば、医療知識を勉強し直しましょう。
なぜなら、実際に復帰したときに働いていたときの感覚を戻しやすくするためです。
1年以上現場から離れていたのであれば、基礎知識はもちろん最新医療について勉強する必要があります。
看護学校時代のテキストを読み返したり、研修を受けましょう。
研修を受けたいと思うのであれば、おすすめは以下の2つの研修です。
- 就業・復職支援研修
- 看護基礎技術研修
具体的に確認しましょう。
①就業・復職支援研修
就業・復職支援研修とは、都道府県のナースセンターによって行われる復職希望者向けの支援です。
復職に必要な最近の医療・看護知識について学ぶことができます。
たとえば、神奈川県ナースセンターでは以下のような研修が行われていました。
- 急変時のフィジカルアセスメントと救急甦生
- 安全に行う点滴管理と採血の技術
- 高齢者の摂食嚥下~食べることは生きること~/働くうえで知っておきたい労働契約
- 現場で役立つ感染対策の知識と技術
一度、自分の住んでいる都道府県のナースセンターで研修が行われていないかチェックしてみましょう。
②看護基礎技術研修
看護基礎技術研修とは、現場で活かせる看護技術を学ぶことのできる研修です。
看護基礎技術研修も都道府県のナースセンターが行っており、働く看護師向けに研修を開催しています。
研修では、以下のような基本的な技術を学ぶことが可能です。
- 採血
- 注射
- 点滴
- 吸引
- インシュリン
- 体位交換
- 感染予防
- 心電図などの機械のデータの読み方・書き方
しばらく現場から離れていたブランクのある看護師にとって、現場の感覚を戻すためにおすすめの研修です。
一度、自分の住んでいる都道府県のナースセンターで参加できるか確認してみましょう。
流れ4.求人を探す
職場の条件や看護師としての感覚が戻ってきたら、実際に求人を探していきましょう。
もし、休職するまで働いていた職場に復帰したい場合は、元上司に連絡をしてみるのも手です。
全く新しい職場を探すのであれば、以下のような方法で求人を探しましょう。
- ハローワーク
- 転職サイト
- ナースセンター
しかし、ブランクのある看護師が安心して働ける職場をどうやって見極めるか悩みますよね。
次の章で、ブランクのある看護師も安心して働ける職場探しのポイントを確認しましょう。
4.ブランクのある看護師も安心して働ける職場探しのポイント

ブランクのある看護師も安心して働ける職場を探すには、以下の3つのポイントを確認しましょう。
- ブランクOKと明記されている
- 入職後の研修が充実している
- 託児所が完備されている
順番に確認し、スムーズに復職しましょう。
ポイント1.ブランクOKと明記されている
ブランクOKと記載されている求人票に絞って職探しをしましょう。
なぜなら、ブランクOKの記載がないと履歴書で落とされる可能性が高いからです。
「せっかく履歴書を送ったのに」とガッカリするよりも、ブランクOKと明記された職場を厳選した方が効率が良いでしょう。
また、ブランクOKと書かれているとブランクがあることを考慮してくれます。
実際ブランクのあった看護師が働いている先輩もいることも多いので、安心して働けるでしょう。
ポイント2.入職後の研修が充実している
入職後の研修が充実している職場を選びましょう。
なぜなら、研修があると分からない点も聞きやすいからです。
離職中に忘れてしまっていたことも、研修を受けるだけで思い出すことも多いでしょう。
また、研修ありと書かれている職場は未経験者やブランクがある人を育てる余裕のある職場です。
求人票に研修ありと書かれている職場を探しましょう。
ポイント3.託児所が完備されている
子どもがいるのであれば、託児所のある職場を選びましょう。
なぜなら、子どものことを心配せずに働けるからです。
保育園や学童へ預けることはできても、6時頃には迎えに行かなければなりません。
少しの残業があるだけで、焦って帰宅しなければならないでしょう。
最近は、託児所を設ける医療機関や介護施設、一般企業が増えてきています。
小さな子供がいるのであれば、託児所完備と書かれた求人を探しましょう。
5.ブランク・復職OKの求人探しに人気の求人サイト3選
最後に、ブランク・復職OKの求人探しに人気の看護師の求人サイトを確認していきましょう。
人気の求人サイトは、以下の3つです。
- マイナビ看護師
- スーパーナース
- コメディカルドットコム
順番に確認していきましょう。
サイト1.マイナビ看護師
マイナビ看護師とは、医療機関・福祉施設・民間企業の看護師の求人を豊富に扱うサイトです。
復職・ブランク可の求人を検索すると、1万2,000件以上の求人が出てきました。
マイナビ看護師は、総合職の転職サポートで有名なマイナビが運営する転職サイトです。
そのため、民間企業で働くチャンスがたくさんあります。
登録すると復職のサポートを受けることもできるので、履歴書の書き方や面接に不安のある人におすすめです。
登録しなくても求人検索で「ブランクOK」「復職OK」などの条件を絞れるので、一度確認してみましょう。
サイト2.スーパーナース
スーパーナースとは、派遣や単発のお仕事を多く扱う求人サイトです。
ブランクOKの求人に絞って検索すると、1万4,000件以上の求人が出てきました。
1つの施設で長く働くというよりかは、3ヶ月〜6ヶ月など短期間の募集がたくさんあります。
中には、1日限りの単発の仕事もあるため、「この日は働きたいけど、この日は子どもの行事を優先させたい」といった不規則な働き方をしたい人におすすめです。
自分の予定を優先させつつ、収入を得たいと考えているのであれば登録しましょう。
もちろん、登録しなくてもどんな職場があるか確認することができます。
「完全復帰する前に一度現場の勘を取り戻したい」という人は1週間だけ働いてみて、継続できるか確認するのも良いでしょう。
サイト3.コメディカルドットコム
コメディカルドットコムとは、看護師や介護士向けの求人が掲載されているサイトです。
ブランク可の求人を検索してみると、5,000件以上の求人が掲載されていました。
コメディカルドットコムは、掲載されている求人情報に直接応募することができます。
マイページ上で履歴書を保存することができるので、何度も書き直す必要はありません。
自分のペースで復職に向けて動きたいと思っている人におすすめです。
まとめ
ブランクのある看護師でも就職先はたくさんあります。
実際に「ブランクOK」と書かれた求人票は多いです。
まずは家族の理解を得てから転職活動を始めるとスムーズに復職できます。
ブランクという不安を払拭し、自分らしく働ける職場を見つけましょう。