「病院以外で看護師が転職できる職場はないかな?」とお探しですね。
看護師の職場と聞くと、病院のイメージが強いかもしれません。
実際に看護師が働く場所の1位は、病院です。
しかし、看護師は病院以外でも必要とされています。
今回は、看護師が転職できる病院以外の職場を9つをご紹介!
それぞれの仕事内容・平均年収などを説明しているので、転職の際に参考にしてください。
自分の理想の働き方のできる職場を見つけ、生き生きと働ける職場へ転職しましょう。
目次
【結論】看護師は病院以外にも転職できる!
結論から言うと、看護師は病院以外にも転職できます。
多くの看護師は新卒で病院で働くことから、看護師=病院で働くという印象が強いかもしれません。
たしかに、平成30年衛生行政報告例によると看護師の70%以上が病院で働いています。
しかし、残りの30%の看護師は病院以外で勤めているのです。
看護師の人口は増えているものの、あらゆる場所で看護師の需要は高まっています。
次の章で、病院以外の職場を見ていきましょう。
1.看護師が転職できる病院以外の職場9選
看護師が転職できる病院以外の職場は、以下の9つです。
- 幼稚園・保育園
- 介護施設・福祉施設
- 訪問看護ステーション(訪問看護師)
- 企業(産業看護師)
- ツアーナース・イベントナース
- 遊園地・テーマパーク
- 保健センター
- 美容クリニック
- 医療機器メーカー(フィールドナース)
病院と働き方がどのように変わるのかに注目し、確認していきましょう。
職場1.幼稚園・保育園
幼稚園や保育園では、園児の健康を守るために看護師や保健師の配置基準が設けられています。
治療を求めて患者がやってくる病院と違って、元気に登園してくる子たちばかりです。
具体的な仕事内容は、以下のようになっています。
- 怪我や体調不良の応急措置
- 手洗い・うがいの指導
- 園内の安全・衛生を守るために職員への指導
- 保険だよりや園内掲示物の作成
- 健康診断の準備・補助
園によっては、保育士や先生と同じように絵本の読み聞かせや外で遊ぶ子どもの見守りを任せられることがあります。
病院と違ってカレンダー通りの休み方ができるので、家庭やプライベートとの両立をしたい人におすすめです。
しかし、基本的に一つの園に一人の看護師しかいないため、不安に感じる人もいるかもしれません。
医療面での専門家は自分しかいないため、自信を持って判断する力が求められます。
また、幼稚園・保育園の看護師の平均年収は、300万円〜400万円程度です。
子育て経験のある人や子どもが好きな人、看護師一人でも不安のない人におすすめの転職先と言えます。
職場2.介護施設・福祉施設
介護施設・福祉施設では、利用者の健康を守るために看護師の配置が義務付けられています。
医療ケアを行う病院と違って、快適な生活を支援することが目的です。
具体的には、以下のような仕事を行います。
- バイタルチェック
- 点滴・投薬管理
- 医療機器による医療ケア・管理
- 食事・入浴・排泄のサポート
- 緊急時の応急措置
病院と違って、介護士と一緒に利用者の日常生活のサポートをする仕事が大部分を占めます。
命に関わる業務がほとんどないため、病院と比較してプレッシャーを感じずに働くことができるでしょう。
ただし、施設によっては医師の配置がないため、医療に関わる判断はすべて看護師に任されます。
また、看護師が施設に1人しかいないことも珍しくありません。
業務を教えてくれる先輩・同僚がいないため、臨床経験3年以上を求められることが多いです。
平均年収は、400万円〜550万円程度となっています。
残業はありませんが、夜勤のある施設であればさらに手当が上乗せされるでしょう。
命に関わるプレッシャーが少ない和やかな雰囲気の中で働きたい人におすすめの転職先です。
職場3.訪問看護ステーション(訪問看護師)
訪問看護ステーションで働く訪問看護師になれば、患者の自宅へ出向いて医療ケアサービスを提供することになります。
患者は、乳幼児から高齢者まで様々です。
具体的な仕事の内容は、以下のようになっています。
- バイタルチェック
- 医療機器の管理
- 日常生活の支援
- 患者や家族のメンタルケア
病院と違ってじっくり1人の患者や家族と向き合った看護サービスを行えます。
もちろん訪問時は1人なので全ての処置を行わなければならず、責任感の強い仕事です。
そのため、臨床経験3年以上あることが望ましいと言えます。
しかし、医師の指示の元医療ケアを提供するので、自分で重要な判断をする必要はほとんどありません。
日中の決められた時間内で医療ケアを行うため、残業なしで働けます。
そのため、「午前中だけ」「週三回だけ」等、自分に合った働き方ができるのです。
平均年収は450万円〜600万円程度となっています。
患者や家族と向き合った看護をしたい人や地域医療に興味のある人におすすめの転職先です。
職場4.企業(産業看護師)
産業看護師として、企業の医務室で働く看護師もいます。
民間企業の社員として採用され、社従業員の健康を守ることが目的です。
- 怪我や体調不良の応急措置
- 健康相談
- メンタルカウンセリング
- 健康診断の準備・サポート
病院と違って、社員が健康に働けるよう健康相談やメンタルカウンセリングをする時間が大部分を占めます。
また、産業医へ健康診断の結果を報告したり、社内の安全衛生を守るために総務部と会議を行うことも。
命に関わる業務がほとんどないので、リラックスして働くことができます。
また、土日休み・日勤・残業少なめで、家庭やプライベートと両立させたい人におすすめです。
一般企業で働く産業看護師の平均年収は、450万円〜500万円程度となっています。
一般的な総合職と同じくらいの年収で、企業の規模が大きいほど年収は上がりやすいです。
民間企業の社員として働きたい人におすすめの転職先と言えます。
職場5.ツアーナース・イベントナース
ツアーナース ・イベントナースとは、イベントや行事などに付き添って応急措置を行う看護師のことです。
修学旅行や会社の宿泊研修など宿泊を伴えばツアーナース 、コンサートや祭などの単日であればイベントナースと呼びます。
具体的な仕事内容は、以下の通りです。
- 怪我や体調不良者の応急措置
- 病院へ行くべきかの判断
基本的に医師はおらず、看護師が医療判断を行わなければなりません。
そのため、判断力や医学的知識が求められます。
また、ツアー中やイベント中であれば、どんな時間にも関わらずすぐに対応しなければなりません。
代わりにツアーナース ・イベントナースは、日当1万円〜3万円と高額です。
ただし、単発バイトとしての働きしかありません。
スキルアップのための勉強や家庭・育児など、仕事以外に優先したいことのある人におすすめの転職先です。
職場6.遊園地・テーマパーク
遊園地やテーマパークなどの医務室で働く看護師もいます。
主な仕事内容は、以下の通りです。
- 来場者や従業員の怪我や病気の応急措置
- 従業員に対する健康管理の指導
- 薬品・医療器具の管理
- 車椅子の在庫管理
医師は在中しておらず、医療判断はすべて看護師に任されることになります。
そのため、判断力や十分な医療知識が求められるでしょう。
最低限、3年以上の臨床経験があると安心です。
楽しみに来ている来場者の応急措置がメインなので、明るい雰囲気の中働けます。
中には、テーマパークのイメージに合わせた制服で勤務する職場もあるほどです。
健康な人が来場するため、次から次へと医療ケアを行わなければならない状況になることは少ないと言えます。
ほとんどのテーマパーク・遊園地では、アルバイトの募集がかかっています。
時給1,200円〜1,500円程度ですが、仕事が認められると正社員や契約者員として働けるようになるでしょう。
楽しい雰囲気の中、バイト・パートとして働きたい人におすすめの転職先です。
職場7.保健センター
保健センターには、保健師以外に看護師も勤務しています。
具体的な仕事内容は、以下の通りです。
- 子どもの予防接種
- 健康相談
- 保健指導
このように、地域住民や小規模事業者向けの健康相談窓口となっています。
病院と違って命に関わる業務がなく、どちらかというと予防の観点から健康を守る役割を持っているのです。
医療に関する判断は少なく、比較的プレッシャーのない環境で働くことができます。
保健センターには保健師が圧倒的に多いです。
保健師は検診データの入力や報告書の作成といった事務作業が多い一方、看護師は注射や点滴といった看護ケアを行います。
保健センターで働く看護師の平均年収は、350万円〜450万円程度です。
市町村保険センターに勤めると公務員として働くことになり、給料や福利厚生も公務員と同じ待遇がなされます。
安定した働き方をしたい人や今後保健師を目指したい人におすすめの転職先です。
職場8.美容クリニック
美容クリニックは、美しくなるために手術などを行う医療機関です。
病気や怪我を治療する病院と違って、健康面で問題のない人が患者となります。
具体的な仕事内容は、以下の通りです。
- 診察・治療のサポート
- 手術の補助
- 美顔器・脱毛器などの機器操作
病院と違う業務内容ですが、臨床経験があれば問題なくこなせる仕事ばかりです。
命に関わる治療や措置はないため、前向きで明るい雰囲気の中働けます。
また、完全予約制で受け付けている美容クリニックが多く、急な対応がありません。
そのため、残業を行うことは少ないです。
さらに、美容クリニックの看護師の平均年収は、400万円〜800万円となっています。
保険適用外の自由診療のため患者の治療費が高く、看護師の給与にも反映されるのです。
美容に関心のある人や残業の少ない仕事に就きたい人におすすめの転職先と言えます。
職場9.医療機器メーカー(フィールドナース)
医療機器メーカーで看護師として働く人もいます。
というのも、医師に対して看護師目線で売り込みを行うフィールドナースという役割があるからです。
具体的な仕事内容は、以下のようになっています。
- 看護師目線での製品の売り込み
- 医師や看護師への使い方の指導
- 製品のサービスサポート
- 販促支援
看護師としての知識や経験があれば、しっかりと勤めることのできる仕事内容です。
病院看護師と違って直接看護を行うわけではなく、医療機器を売り込むことで人々の健康を守ることができます。
ただし、現在は東京・大阪などの都市部にしかフィールドナースの募集はありません。
そのため、全国の地方の医療機関へ営業出張をすることも多く残業も多いです。
しかし、平均年収は600万円〜850万円と高い水準となっています。
営業に興味のある人や、看護ケアをせずに人々の健康を守りたいと考える人におすすめの転職先です。
2.病院以外の職場へ転職したいなら求人サイトを見てみよう
ここまで病院以外への転職先についてご紹介しました。
もし、気になる転職先が見つかったのであれば、一度求人サイトを見てみましょう。
なぜなら、実際に掲載されている求人情報を見ることで、具体的な条件を知れるからです。
看護師の転職にオススメの求人サイトは、3つあります。
- マイナビ看護師
- 医療ワーカー
- 看護のお仕事
3つの求人サイトについて、詳しく確認していきましょう。
求人サイト1.マイナビ看護師
マイナビ看護師とは、転職サポートで有名なマイナビによる看護師に特化した転職サポートサービスです。
確認してみると、2020年8月時点で全国に4万2,000件の求人情報を持っていることが分かりました。
病院の求人はもちろん、病院以外の求人も探しやすい検索システムとなっています。
たとえば、業務携帯・資格・都道府県などの条件に、「美容クリニック」など気になるキーワードを入れて検索できるのです。
また、マイナビ看護師では全国21箇所で相談会を実施しています。
登録しなくてもキャリアアドバイザーに相談できるのです。
まずは気になる求人がないかチェックしてみましょう。
求人サイト2.医療ワーカー
医療ワーカーとは、全国に9万件以上もの看護師の求人情報を掲載している転職サポートサイトです。
実際に確認すると、2020年8月時点で公開求人数が6万4,000件、非公開求人数が2万6,700件あることが分かりました。
非公開求人とは、登録をして条件に合った人にだけ紹介してもらえる好条件の求人情報のことです。
医療ワーカーに登録をすると、転職相談や履歴書添削、模擬面接をWEBから行ってもらえます。
シフトで働いて忙しい看護師に合わせたサポート方法なので、自分のペースで転職活動ができるでしょう。
登録をしなくても、施設体系(クリニック・企業など)、働き方、エリア、フリーキーワードで検索できます。
登録前に一度検索し、気になる求人情報がないか確認してみましょう。
求人サイト3.看護のお仕事
看護のお仕事とは、GMOリサーチの調査結果によると2019年友達に勧めたいサービスNo.1となった看護師専門の転職サポートサービスです。
全国12箇所にオフィスをかまえており、2020年8月時点で12万件もの求人情報を取り扱っていることが分かりました。
登録をすれば求人紹介はもちろん、面接同行や条件交渉、入職後のアフターサービスまで受けられます。
また、求人先の内部情報も事前に教えてもらえるため、「転職したらイメージと違った!」と後悔することも少ないです。
もちろん、登録をしなくても求人情報の検索ができます。
一度、どのような求人情報が掲載されているのかを確認してみましょう。
まとめ
看護師におすすめの転職先について紹介しました。
看護師の資格や経験を持っていると、病院や診療所以外にも活躍の場がたくさんあります。
それぞれの仕事にメリット・デメリットがありますが、気になる職場があるなら実際に求人サイトを見てみて下さい。
きっと、あなたにピッタリの求人情報が見つかるはずです。
自分の理想の働き方のできる職場を見つけ、生き生きと働ける職場へ転職しましょう。