看護師として働く中で、「もしかしてうつ病かも」とお悩みではないですか。
体力的にも精神的にも負担のかかる看護師は、うつ病になりやすいです。
少しでも「うつ病かも」と思うのであれば、早めに対処することで症状を収めることができます。
今回は、自分がうつ病かチェックし、うつ病の原因を解説!
うつ病にならないための予防を知って、自分らしくエネルギッシュに働きましょう。
目次
1.うつ病になってしまった看護師は意外といる
うつ病になってしまう看護師は意外といます。
医療機関で働いている人が「病気にかかってしまうなんて」と思うかもしれませんが、それほど看護師の仕事は激務です。
Twitterを見てみると、うつ病になった看護師が一定数いることが分かります。
仕事できるって本当に幸せなこと。
私の姉は看護師でうつ病になり、もう半年以上働いていない。心を壊さないよう頑張らない対策も時には大事。
— みっちー@田舎の役人 (@MichanUrban) August 12, 2020
新人看護師3ヶ月目にして適応障害となる……
酷くなってうつ病になる前に医者行って良かったって言われたけど、休職期間お金どうすれば……??
— ✟♔月華蝶♔✟@☆4以上凛月来ない!!! (@Duffysclover) August 28, 2020
このように、うつ病に悩む看護師はいます。
そのため、「自分はうつ病じゃない」と思い込んで、出勤することは大変危険です。
うつ病であることから目を背けていると、病状が悪化して社会復帰できなくなる可能性もあります。
次の章で、自分がうつ病なのかチェックしていきましょう。
2.もしかしてうつ病?と思ったら自己診断してみよう
少しでも「もしかしてうつ病?」と思うのであれば、以下の6つの項目をチェックしてみてください。
- 食欲がない
- 朝起き上がれない
- 何事にもやる気が起きない
- 寝付きが悪かったり夜中に目が覚める
- 患者に思いを馳せてしまう
- ひどく落ち込む出来事があった
1つでも当てはまるのであれば、うつ病の兆候があります。
詳しく確認していきましょう。
サイン1.食欲がない
ご飯を食べたいと思っているのに食べられないのは、うつ病の前兆です。
看護師の仕事は、体が資本なので「食べなければ体がもたない」と考える人は多いでしょう。
実際、お腹が空いていなくても、休憩の間にちゃんと食べておこうと意識する人は多いです。
確かに看護士の働き方は不規則なので、ご飯を食べる時間が変動しやすく食欲がなくなっていることに気付きにくいかもしれません。
しかし、腹痛などの原因がないのに食欲が沸かないときは注意しましょう。
サイン2.朝起き上がれない
今まではちゃんと朝起きて仕事に行けていたのに、起き上がれない日々が続くのであればうつ病の前兆です。
目覚めが良くなかったり、なんとなくだるくて布団から出られないのは、心に大きなストレスを抱えている可能性があります。
たしかに、前日夜遅かったり、ハードな仕事で疲れていたりすると、起き上がれない朝もあるかもしれません。
しかし、気だるく感じる日の間隔が短くなったり、体が疲れていないのであれば、心の負担が原因です。
サイン3.何事にもやる気が起きない
何をやっていてもやる気が起きないのであれば、うつ病の前兆です。
普段、精神的に負担の多い仕事をこなしている看護師は、休みの日に楽しいことをしたいと考える人が多くいます。
そのため、運動をしたり友達と会う約束をしたり、休みの日に予定を入れるケースが多いです。
しかし、今まで楽しいと思っていたことが楽しみでなくなったり、ワクワクしなくなったりするなら、うつ病の前兆となっています。
せっかくの休みも予定を入れず。ボーッと過ごすことが多くなっているのであれば、早めに対処するようにしましょう。
サイン4.寝付きが悪かったり夜中に目が覚める
寝付きが悪かったり、夜中に目が覚めて熟睡できないことが続くなら、うつ病の前兆です。
というのも、疲れているのに眠れない原因は大きなストレスを抱えているからです。
仕事やプライベートで嫌なことがったり、トラブルがあったりすると、熟睡できません。
また、眠れない症状が続くとうつ病を悪化させる原因にもなります。
なぜなら、眠れないことで疲れが取れなかったり、判断力が鈍ってしまってしまうからです。
個人差はありますが、6〜7時間の睡眠確保ができない期間が続いているのであれば、早めに対処する必要があります。
サイン5.患者に思いを馳せてしまう
患者や患者の家族に思いを馳せてしまうようなことが多くなってきているのであれば、うつ病の前兆です。
命に関わる業務を行っているため、看護をしていた患者が亡くなることもあるでしょう。
完璧主義だったり情が深かったりすると、「自分に間違いはなかったか?」と自分を責めてしまいがちです。
今までは割り切って仕事ができていた人が、急に患者に思いを馳せてしまうようになったのであれば、要注意。
引き金となって、うつ病を引き起こす可能性があります。
サイン6.ひどく落ち込む出来事があった
ひどく落ち込む出来事がきっかけで、うつ病の症状が出る人もいます。
たとえば、家族や知人を亡くした、仕事で重大なミスをしたことが原因で気を落としてしまうことは当然です。
しかし、気持ちを抑えて勤務してしまうと、気分障害を引き起こしてしまう場合があります。
たとえば、楽しいことを楽しいと思えず無感情になったり、気分の浮き沈みが激しくなったりすることです。
気分が落ち込む出来事があった後、数週間以上立ち直れないのであればうつ病になっている可能性があります。
ここまでチェックをして1つでも当てはまるのであれば、すぐに対処をするべきです。
そのまま放っておくと、うつ病に発展してしまうかもしれません。
次の章で、うつ病かもしれないと思ったときの対処法を確認しましょう。
3.うつ病かもしれないと思ったときの対処法
もし、先ほどの自己診断で当てはまる項目があるのであれば、以下の3つ対処法を実践しましょう。
- 同僚や看護師長に相談する
- 心療内科で診察を受ける
- 休職・退職をする
3つの対処法を行うことで、うつ病になっていたとしても早期に治療に取り掛かることができます。
結果的に、早くうつ病から抜け出せるのです。
順番に確認していきましょう。
対処法1.同僚や看護師長に相談する
うつ病の兆候が見られるなら、まずは同僚や看護師長に相談しましょう。
なぜなら、同僚や看護師長なら看護師経験を踏まえて的確なアドバイスをもらえるからです。
うつ病になる原因は人それぞれですが、思っていることを話してみると解決の糸口が見えるかもしれません。
また、自分の気持ちに共感してもらえるだけでも、気持ちが楽になることもあります。
まずは身近な同僚や看護師長に相談しましょう。
対処法2.心療内科で診察を受ける
先ほどの自己診断で1つでも当てはまるのであれば、心療内科で診察を受けましょう。
なぜなら、うつ病を直すためには早期対処が重要だからです。
心の負担がかかり続けると重症かしてしまい、元のバランスに戻ることが難しくなります。
心療内科と聞くと身構えてしまうかもしれません。
しかし、早めに心療内科にかかることで早く元の自分に戻ることができるのです。
対処法3.休職・退職をする
うつ病っぽいと感じるのであれば、思い切って休職・退職をする勇気も大切です。
うつ病を治すためにはストレスの原因を取り除かなければなりません。
ストレスの原因となっている看護師の仕事から離れることで、心を休ませましょう。
もしかすると、「職場や家族に迷惑をかけてしまう」「甘えだと非難されたらどうしよう」と悩むかもしれません。
しかし、まずは自分の心を守ることが大切です。
休んでいる間は医師やカウンセラーと定期的に面談し、治療をしてもらいましょう。
仕事復帰や転職のことを考えることは、うつ病が治ってからで問題ありません。
気心の知れる人とゆっくり過ごし、鋭気を養うことに時間を使ってください。
4.看護師がうつ病にならないための予防策
ここまで読んで、「私はうつ病じゃない」と思った人もいるかもしれません。
しかし、看護師は民間サラリーマンと比べてうつ病にかかりやすい職種です。
そのため、普段からうつ病にならないために予防することを意識しましょう。
う看護師がうつ病にならないための予防策は、以下の6つです
- 睡眠を確保する
- 食事の質を上げる
- 仕事にやりがいや夢・目標を見つける
- 患者の心に寄り添いすぎない
- 相談できる同僚や先輩を作る
- プライベートを充実させる
詳しく確認しましょう。
予防策1.睡眠を確保する
しっかりと睡眠時間を確保しましょう。
なぜなら、睡眠時間が十分でないと疲れが取れないからです。
ボーッとしてしまう時間も増え、ミスを引き起こしてしまいます。
そのため、睡眠不足に陥るとうつ病の原因を作ってしまうのです。
人によって1日の疲れが取れる睡眠時間は異なりますが、6~7時間の睡眠時間を確保できるように意識しましょう。
確かに、看護師は夜勤や残業でなかなか十分な睡眠を確保しにくいかもしれません。
しかし、ついスマホやテレビを眺めてしまう時間をなくし、早めに布団に入るよう意識しましょう。
予防策2.食事の質を上げる
食事の質をあげることも、うつ病の予防につながります。
なぜなら、バランスの良い食事は元気な体と心を作ってくれるからです。
看護師の仕事は忙しいので、ついコンビニ食やジャンクフードを食べてしまうという人も少なくありません。
ストレス発散のために、ついお酒を飲んでしまう人もいるでしょう。
このような生活を送っていると、糖質・脂質の摂取が多くなり、タンパク質やビタミン、ミネラルが不足します。
そのため、野菜やキノコ、海藻、魚を意識して食べるようにしましょう。
栄養たっぷりの食事をとることで、心も体も元気になるはずです。
予防策3.仕事にやりがいや夢・目標を見つける
仕事にやりがいや夢・目標を見つけましょう。
なぜなら、ポジティブな気持ちで働けるようになるからです。
まず、やりがいを見つけるためには自己分析をしなければなりません。
どういったときに仕事を楽しいと思えるのか、何をしていると幸せな気持ちになれるのかを考えてみましょう。
また、夢や目標を見つけることも大切です。
- 一人で夜勤を任されるようになりたい
- 1日1回は「ありがとう」と言われるように働きたい
- 5年後には保健師の資格を取りたい
夢や目標があると、達成のために仕事を頑張れるようになれます。
前向きに働くためにも、自分のやりがいや夢・目標を見つけましょう。
予防策4.患者の心に寄り添いすぎない
患者の心に寄り添いすぎないように、注意しましょう。
なぜなら、自分の心が病むきっかけになってしまうからです。
気弱になっている患者は多いため、看護師に「薬が効かないかも」「本当はもっと重病なんだ」と悲観的な発言をしてしまう人がいます。
人によっては「一緒に死んで欲しい」なんて言われることも。
しかし、一緒に落ち込むことは間違っています。
むしろ、「最適な医療を受けているから大丈夫」「私や医者がついてるから大丈夫」と励ましてあげるべきです。
中には、命を落とす人もいますが、自分のせいだと悲観する必要はありません。
患者を見送ることが辛いのは誰でも同じですが、その経験を自分の学びにする心の強さが必要です。
落ち込んだり悲観するよりも、他の患者を救うためにまた仕事に奮闘しましょう。
予防策5.相談できる同僚や先輩を作る
相談できる同僚や先輩を作りましょう。
というのも、身近に悩みを打ち明けられる人がいればストレス発散できるからです。
愚痴を聞いてもらうだけでもスッキリするように、悩みも聞いてもらうだけで心のもやもやが減ります。
なぜなら、悩みを言語化するだけで、何が嫌なのか・どうなりたいのか、自分の思いを整理することができるからです。
できれば仕事の事情を分かってくれる同僚や先輩を相談相手にすると、深く共感してもらえるでしょう。
予防策6.プライベートを充実させる
仕事だけでなく、プライベートを充実させましょう。
なぜなら、うつ病になる人は生きがいを失っていることが多いからです。
仕事以外に楽しいことがあれば、「連勤を乗り切れば、スイーツ食べ放題に行ける!」と頑張れることもあります。
他にも、「年に1度は海外旅行をする」「子どものイベントは仕事よりも優先する」「好きなアーティストのライブには必ず行く」など、ワクワクできることを準備しておくと良いでしょう。
プライベートの楽しいことをご褒美として、仕事中も前向きに頑張れるようになります。
5.仕事よりも自分の心と身体をしっかり守ろう
仕事は大切ですが、自分の心と体はもっと大切です。
もしかすると、「休みと職場に迷惑をかける」と考えている人がいるかもしれません。
確かに、看護師には正義感が強い人や真面目で優しい人が多いです。
そのため、自分のことよりも職場の同僚や患者のことを優先して出勤する人もいるでしょう。
しかし、自分を守れるのは自分だけです。
自分の心の叫びに耳を傾け、プレッシャーや疲れから解放してあげましょう。
まとめ
体力的にも精神的にも負担のかかる看護師は、うつ病になりやすいです。
以下のような項目に当てはまるのであれば、うつ病になっているかもしれません。
- 食欲がない
- 朝起き上がれない
- 何事にもやる気が起きない
- ひどく落ち込む出来事があった
- 寝付きが悪かったり夜中に目が覚める
- 睡眠時間が短い
少しでも気になることがあれば、周りの人に相談したり、仕事を休んだ離して心に余裕を持たせましょう。
あまりに酷いと感じるのであれば、心療内科へ行くこともおすすめします。
うつ病にならないための予防を知って、自分らしくエネルギッシュに働きましょう。