看護師の仕事に行きたくないと、一度は誰でも思ったことがあるでしょう。
確かに、仕事でミスをしたり残業が続くと一時的に「今日は仕事に行きたくないな」と思います。
しかし、長期間「仕事に行きたくない」と感じているのであれば、うつ病の前兆かもしれません。
今回は、看護士が仕事に行きたくないと思う理由や対処法について解説!
対処法を実践し、明日から前向きに働けるよう行動してみましょう。
目次
1.仕事に行きたくない病の特徴とは?
看護師の中には「仕事に行きたくない病」にかかっている人もいます。
仕事に行きたくない病とは、うつ病の前兆の状態のことです。
自分の心に逆らって、SOSを聞かないようにしていませんか?
単純に「今日は仕事に行きたくないなぁ」と思うだけでなく、日頃から以下のような特徴があるなら仕事に行きたくない病にかかっていると言えるでしょう。
- 仕事にやりがいがない
- 仕事でミスが続く
- 転職したいと考える
特徴について詳しく確認しましょう。
特徴1.仕事にやりがいがない
毎日出勤しても仕事にやりがいを持てないのであれば、「仕事に行きたくない病」にかかっているかもしれません。
なぜなら、やりがいがない状態というのは楽しくない状態だからです。
厳しいながらも「患者の状態が良くなった」「家族に感謝された」といったやりがいを感じていれば、仕事に一生懸命になれます。
もし以下のように感じているのであれば、やりがいをなくしてしまっている状態です。
- 目指すべき目標がいない
- 同僚や先輩から認められていないと感じる
- 人の役に立てていると思えない
毎日やりがいのない仕事を続けていくと、精神的に辛くなってしまいます。
特徴2.仕事でミスが続く
仕事でミスが続くようであれば、「仕事に行きたくない病」にかかっていると言えます。
なぜなら、ミスが続くのは仕事に集中できていない証拠だからです。
大小関わらず、ミスが多いなら一度自分のことを見直してみましょう。
実は、うつ病が原因で認知症と同じような症状が出るのです。
注意力や集中力が失われ、仕事や日常生活でうっかりミスをしやすくなります。
今までにないミスが出てきているのであれば、うつ病の前兆かもしれません。
心の声をしっかり聞いてあげましょう。
特徴3.転職したいと考える
常に転職したいと考えてしまうなら、「仕事に行きたくない病」になっているかもしれません。
というのも、一般的に転職には時間と労力がかかるので、できるだけ今の職場でスキルアップやキャリアアップをしようと考えるからです。
しかし、転職を真剣に考えてしまうのは、それほど今の仕事や職場がストレスになっていると言えます。
確かに、嫌なことがあったら「辞めてやろう!」と考えるものです。
しかし、常に「辞めたい」「転職したい」と考えるのであれば、今の職場から気持ちが離れてしまっています。
「転職したい」と考えながら、いつも通り働くことは難しいです。
集中ができなかったり、向上心がなくなったり、あなたにとって良くないことばかり。
このような状況なのであれば、「仕事に行きたくない病」になっているかもしれません。
自分が看護師の仕事で感じていることを書き出してみて、素直な思いを受け止めましょう。
2.看護師が仕事行きたくないと思う5つの理由
そもそも看護師が仕事に行きたくないと思ってしまう理由が気になりますよね。
看護師が「仕事行きたくない」と思う理由は、5つあります。
- 残業が多い
- 人間関係が上手くいかない
- ミスをしてしまった
- 家族の具合が悪い
- 夜勤がしんどい
順番に確認していきましょう。
理由1.残業が多い
看護師には残業が多いため、仕事に行きたくないと感じてしまいます。
というのも、緊急入院や患者の容態悪化によって緊急対応しなければならないことが多いからです。
患者の命の危機は、あなたの定時に合わせてくれません。
また、研修や委員会などはシフト時間外に行うように予定が組まれている医療機関もあるでしょう。
「毎日3時間〜5時間程度の残業は当たり前」という環境で働く看護師もいます。
体を休める暇なく出勤しなければならず、「仕事に行きたくない」と思うのも仕方ないのかもしれません。
理由2.人間関係が上手くいかない
人間関係が上手くいっていないと、仕事に行くことが苦痛になるでしょう。
厚生労働省の『平成29年雇用動向調査結果の概況』によると、特に女性が職場の人間関係に悩んでいるという結果が出ています。
いくら仕事が好きでも、同僚や先輩、上司との関係が悪いと楽しく働くことができません。
人と人なので、どうしても性格の合う・合わないがでてくるものです。
また、看護師の職業柄、ミスが許されません。
そのため、厳しく指導をしすぎてしまう看護師もいますし、後輩の小さなミスにイライラしてしまう看護師もいます。
ときには「ビジネスライク」と割り切って接して乗り切りましょう。
理由3.ミスをしてしまった
ミスをしてしまうと、「仕事に行きたくない」と思ってしまいます。
先輩や同僚にミスを指摘されたり注意されると、憂鬱な気分になるものです。
看護師の仕事は患者の命に直結しているため、ミスをすると強く怒られてしまうことも珍しくありません。
しかし、それはあなたの成長を願ってのこと。
ミスの原因を考えて反省し、挽回することにエネルギーを使いましょう。
理由4.家族の具合が悪い
子どもや夫の体調が悪いと、仕事に行きたくないと思うものです。
特に小さい子どもであれば保育園に預けることもできず、病児保育に預けなければなりません。
こんな日ばかりは出勤して患者の看護をするよりも、家族の看病をしたいですよね。
家族の具合が悪いことを理由に堂々と休める職場でなければ、家族を大切にできません。
また、仕事を休んだとしても、職場で嫌味を言われるような職場には行きたくないと思うでしょう。
理由5.夜勤がしんどい
夜勤がしんどいと、仕事に行きたくないと感じるでしょう。
早出・日勤・夜勤といったシフトで働くため、規則的な生活ができません。
夜勤明けだと次の日が休みでも、睡眠で1日終わってしまうこともあるでしょう。
また、以下のような理由から「夜勤が嫌」と感じる看護師が多いです。
- 苦手な同僚が同じシフト
- 眠くてミスをしてしまいそう
- 緊急対応が多くて忙しい
体調管理がしにくい上、夜勤中に苦痛があると、仕事に行きたくないと強く思ってしまうのです。
3.看護師が仕事に行きたくないときに実践したい対処法
ここまで看護師が仕事に行きたくないと感じる理由を確認しました。
ここからは、仕事に行きたくないときに実践したい対処法を見ていきましょう。
対処法は、以下の4つです。
- 看護師を目指したきっかけを思い出す
- 思い切って休みをとる
- 師長に相談する
- 異動希望を出す
順番に確認しましょう。
対処法1.看護師を目指したきっかけを思い出す
看護師を目指したきっかけを思い出してみましょう。
なぜなら、看護師を目指したきっかけこそがあなたの仕事の原点だからです。
原点に立ち返れば、また仕事を頑張れるようになります。
なぜ自分は看護師になり、今の仕事をしているのかを思い出してみましょう。
- 子供に担当してくれた看護師さんみたいになりたい
- 多くの人の健康・命を守りたい
人によって看護師になろうと決意した理由は異なると思います。
その決意が固かったからこそ、看護師の資格取得のための勉強をがんばってきました。
看護師になるという1つの夢が叶え、仕事を通して夢を実現させているあなたは素晴らしいです。
普段は忙しさで忘れてしまっている初心を振り返り、もう一度頑張る気力を取り戻しましょう。
対処法2.思い切って休みをとる
どうしても仕事に行きたくないと感じるのであれば、思い切って仕事を休んでみましょう。
無気力のまま出勤しても、ミスの原因が増えてしまうからです。
無理に出勤して精神をすり減らすよりも、1日ゆっくりリフレッシュして次の日からまた頑張りましょう。
もしかすると「自分が休むと他の人に負担がかかる」と心配になるかもしれません。
しかし、1日も休めないような仕事であるからこそ思い切って休む勇気が必要です。
自ら休暇を主張しなければ、自分の体や心を休む時間を確保することはできません。
家族や気の知れる友人と過ごしたり、家で1人ゆっくり過ごしたりして、次の日から頑張るための気力を回復させましょう。
対処法3.師長に相談する
師長や話しやすい先輩に相談してみましょう。
師長や先輩は看護師としての経験があるので、的確なアドバイスをもらえます。
事情によっては夜勤や出勤日数を減らしてくれたり、苦手な同僚とシフトがかぶらないように配慮してくれるかもしれません。
一方で、人によっては「甘い!」と叱咤されることもあります。
相談をするときは、その人との関係性や性格を見極めるようにしましょう。
対処法4.異動希望を出す
長期間、「仕事に行きたくない」と思い続けているのであれば、異動希望を出すことも選択肢として考えましょう。
同じ病院の中であっても、病棟が違うと働き方は変わります。
特に、人間関係で悩んでいるのであれば、同僚が変わるので前向きになるきっかけになるかもしれません。
一度、自分が仕事に行きたくないと感じる原因を探り、異動することで解決しないか検討してみましょう。
4.仕事に行きたくない病でもこんな人は注意!
仕事に行きたくない病であっても、以下のような人は要注意です。
- 食欲がない
- ぐっすり眠れない
- 朝起きれない
- ひどく落ち込んでしまう
- 仕事以外のことにもやる気が起きない
このような人は、うつ病になっているかもしれません。
自分の心の悲鳴に耳を傾けてみましょう。
このまま無理に仕事に行くと、何をしていても楽しめなくなってしまいます。
まずは思い切って仕事を休んでリフレッシュ&リラックスしましょう。
それでも元気が出なければ、心療内科に行くことも視野に入れてください。
カウンセラーに話を聞いてもらったり薬で症状が治るかもしれません。
悪化する前に、思いきって仕事を休みましょう。
5.仕事に行きたくないなら転職も検討してみよう
毎日「仕事に行きたくない」と思うのであれば、転職を検討することも検討しましょう。
本当に転職はしなくても、「いつでも転職できる」と思うことで、今の仕事を頑張れる人もいます。
看護師が転職するのであれば、以下の3つの転職先が考えられます。
- 医療機関で看護師として働く
- 医療機関以外で看護師として働く
- 異業種で働く
詳しく確認しましょう。
転職先1.医療機関で看護師として働く
今の仕事内容が好きなのであれば、医療機関で看護師として働きましょう。
人間関係が一新されたり、福利厚生の内容が変わることで、悩みが解決するかもしれません。
すでに経験のある仕事内容なので、仕事に慣れるのも早いでしょう。
また、夜勤のないパートで働く方法もあります。
さらに、医療機関の中でも美容外科や小さな診療所であれば病床がないので夜勤はありません。
残業も少なく、アットホームな職場なので、家庭との両立もしやすいです。
どのような働きをしたいのかを考え、理想の働き方のできる医療機関を探しましょう。
転職先2.医療機関以外で看護師として働く
医療機関以外で看護師として働く選択肢もあります。
看護師の資格と経験を生かしたいけど、医療機関での働き方に疲れてしまった人におすすめです。
たとえば、看護師には以下のような職場があります。
- 幼稚園・保育園
- ショートステイ
- 民間企業(産業看護師)
- 訪問看護
このような場所で働けば、夜勤や残業はほとんどありません。
ただし、今までの働き方と比べると介護や事務作業が増えるなど、働き方は変わります。
プライベートの時間を大切にしたり、休みの時間を十分に確保したりできるようになるでしょう。
転職先3.異業種で働く
看護師とは全く異業種で働くこともできます。
たとえば、薬品会社や医療機器メーカーの営業になれば、病院へ売り込みをしたり研修をしたりするので看護師の経験を活かすことができるでしょう。
陰ながら医療機関を支えることができ、やりがいを感じられるはずです。
また、医療機関から離れた全くの異業種で働くことも選択肢として考えることができます。
接客業や営業職であれば、未経験でも採用されやすいです。
自分の好きなことや興味のあることに挑戦をすることで、生き生きと働くことができます。
看護師の資格や経験が生かされなくても、自分が楽しく働けることを仕事にすることが1番です。
このように、看護師だからといって再び看護師として働く必要はありません。
その気になればいつだって今の仕事を辞められます。
今の仕事にこだわり過ぎず、「自分には何でもできる!」と前向きに考えましょう。
まとめ
仕事に行きたくないと思う日が続いたら、以下の対処法を実践してみましょう。
- 看護師を目指したきっかけを思い出す
- 思い切って休みをとる
- 師長に相談する
- 異動希望を出す
また、転職という手があることも覚えておいてください。
求人情報を見て「いつでも転職できる!」と思うことで、今の仕事と向き合うきっかけになるかもしれません。
明日から前向きに働けるよう行動してみましょう。