「看護師の仕事がきつくて辛い!」
「もっと余裕をもって仕事をしたい!」
看護師の仕事は非常にハードなので、こういった悩みを抱える看護師は多いでしょう。
しかし、なぜ看護師の仕事をきついと感じているのか理解しなければ、適切な対処法が見つかりません。
そこでこの記事では、看護師が「仕事をきつい!」と感じる主な理由や解決方法を解説していきます。
自分の悩みや不満と向き合い、つらい毎日の仕事を少しでも楽にしましょう。
目次
1.看護師の仕事がきつい理由5つ

看護師の仕事は精神的にも身体的にもハードであるため、非常にストレスが溜まりやすいと言われています。
そのため、学校を出て看護師になったものの、別の業種へ転職する人も少なくはありません。
看護師の仕事の大変さは、具体的にどんなところにあるのでしょうか。
ここからは、看護師の仕事をきついと感じてしまう理由を5つ解説します。
- 勤務時間が長い
- 責任が重い
- 職場がピリピリしている
- 患者や家族とのコミュニケーションが難しい
- 家庭との両立ができない
どうして今の仕事を辛いと感じているのか知るだけでも、自分を客観的に見ることができるようになり気持ちは少し楽になります。
普段の仕事を思い返しながら、それぞれの原因を確認してみましょう。
理由1.勤務時間が長い
毎日のように残業があり、勤務時間が長いと休む時間がなくきついと感じてしまいます。
医療現場は常に人手不足なので、残業をして1人分以上の仕事をこなさなければいけません。
また、急変した患者がいれば休憩を取る時間が全くないこともあります。
定時を過ぎても仕事が終わらず、家に帰ってお風呂に入り仮眠も取れず出勤、という看護師もいるでしょう。
ハードな仕事の日々が続けば、肉体に疲労が溜まりいつもの仕事もきつく感じてしまいます。
理由2.責任が重い
看護師は、患者の命を扱う責任の重い仕事なので常にストレスに晒されてしまいます。
採血やバイタルチェック、駐車など手順一つ間違うと患者の命に関わる仕事を毎日こなすのは、想像以上に大変です。
看護師の仕事に慣れている人でも、患者と接するときは常に緊張を強いられているでしょう。
責任の重さがやりがいにつながることもありますが、毎日緊張しながら仕事をすると精神が疲労し「仕事がつらい」という気持ちにつながってしまいます。
理由3.職場がピリピリしている
日々緊張を強いられる看護師の職場はピリピリしているため、同僚や上司との関係がスムーズに行かずきついと感じる人も多いです。
仕事がきついと感じているのは、あなただけではありません。
職場の人も長時間の労働や責任の重さを負担に感じストレスを溜めているため、八つ当たりで怒鳴られたり、無視されたりすることもあります。
ひどいケースだと、ストレス解消のため特定の看護師をいじめる職場もあるでしょう。
普段の仕事も大変な上、職場の人との関係も上手く行かない日々が続けばストレスは溜まる一方です。
理由4.患者や家族とのコミュニケーションが難しい
職場の人だけでなく患者やその家族とのコミュニケーションに悩み、きつさを感じる看護師も多いです。
患者やその家族の中には、医師や看護師の話を聞かず自分勝手に振る舞う人もいます。
勝手に外出したり言われた薬を服用しなかったりする患者さんにも、指導をしなければいけないので負担に感じることもあるでしょう。
また、患者やその家族の中には看護師を1人の人間として尊重せず、暴言を吐いたり暴力をふるったりするケースもあります。
どんなにひどい暴言や暴力でも、患者相手だと「病気の人が相手だから仕方ない」と先輩や上司に言われることもあり強く注意するのは難しいです。
そのため、患者やその家族との問題を自分1人で抱え込み、ストレスを溜める看護師は多いでしょう。
理由5.家庭との両立ができない
ハードな看護師の仕事と、家事や子育てとの両立は非常に難しいのでなかなか上手く行かず悩む看護師は多いです。
ただでさえハードな看護師の仕事を、家事や子育てと完璧に両立するには睡眠時間を削るしかありません。
朝起きてお弁当を作り、残業までこなしクタクタになって家に帰った後また夜中まで子供の面倒を見て家事をする…。
そんな日々には限界があります。
休みを取りたいと思っていても、パートナーや職場の人に協力してもらえなくて苦しい、という人もいるでしょう。
キャリアは続けたいけれど家のこともしっかりやりたい、そんな思いを持っている看護師は自分の理想が叶わない現状にきつさを感じてしまいます。
以上が、看護師の仕事をきついと思う理由でした。
仕事のどんな部分にきつさを感じるかは人それぞれですが、原因を問わず辛い気持ちには対処が必要です。
次は、少しでも余裕を持って看護師の仕事をこなす方法を解説していきます。
身体と心の限界が来てしまう前に、できる対処法を試してみましょう。
2.きつい看護師の仕事にはどう対処すればいい?
毎日のようにやってくるきつい仕事には、どのように対処すればいいのでしょうか。
「今日も仕事がきつい」とストレスを溜めながら仕事を続けていると、メンタルが落ち込み仕事を続けられなくなる可能性もあります。
仕事のきつさによるストレスは、気づいたときに対処しておくと良いでしょう。
看護師におすすめの対処法は、以下の通りです。
- とにかく休息を取る
- 気持ちを切り替える方法を持っておく
- 人員を増やせないか上司に相談する
- 担当を変えてもらう
- 勤務時間を減らしてもらう
それぞれの対処法を確認し、今の自分に合ったものを実践してみましょう。
対処法1.とにかく休息を取る
身体と心の疲れを取るには、とにかく休むことが大切です。
精神的に落ち込んでいるときでも、十分な休息を取れば前向きな気持ちになれることもあります。
出勤日は残業が多く十分に眠れない場合、休日は休むことに集中してください。
個人差もありますが、外でアクティブに遊ぶのではなくゆっくり食事を取って休むほうが効果的です。
「せっかくの休みだから外に出て遊ばなきゃ」
と無理するのではなく、自宅で過ごしましょう。
対処法2.気持ちを切り替える方法を持っておく
急変が続いたり、終わりの見えない事務作業が続いた時、一瞬で気持ちを切り替える方法を持っておくと前向きに取り組めます。
ハードな仕事が続きネガティブな気持ちになっても、「これをしたら絶対元気が出る」という方法があればその時を乗り越えることができるでしょう。
気持ちを一瞬で切り替える方法は、自分に合ったもので構いません。
気持ちを落ち着かせたいならその場で深呼吸をしたり、軽くストレッチをする、というのも効果的です。
また、好きな曲のフレーズを思い返す、好きなアイドルの画像を見る、など自分の好きなもので気持ちをリセットするのも良いでしょう。
自分の気持が落ち着く方法を見つけて、仕事で追い込まれそうなときに実践してみてください。
対処法3.人員を増やせないか上司に相談する
何をやっても人手が足りないせいできつい、という場合、人員を増やせないか上司(看護主任、看護師長など)に相談してみてください。
現場のハードさが伝われば、新しく看護師を採用したり、別の診療科から看護師を読んだりして対応してくれる可能性があります。
もし1人で相談するのが不安なら、同じ悩みを抱える同僚や先輩と一緒に人員を増やすよう上司に掛け合ってみてください。
業務量が多すぎてつらい思いをしているのは、あなた1人だけではないはずです。
現場の総意として人員を増やしてもらいたい旨を話せば、前向きに動いてもらえる可能性が高まります。
対処法4.担当を変えてもらう
患者やその家族とのコミュニケーションがうまく行かない場合は、担当を変えてもらうことも考えましょう。
担当を変えてもらうことで、患者やその家族の態度も変わり悩みから解消されることもあります。
例えば、患者からセクハラ発言を受けている女性看護師の場合、男性看護師に担当を変わってもらえばセクハラが止むケースが多いです。
また、暴力が問題となっている患者の場合、先輩に相談し複数人で対応するのも効果的でしょう。
人間同士の関係なので、患者やその家族とどうしても相性が悪いケースはあります。
無理をせず、担当を変えてもらい自分の心を守りましょう。
対処法5.勤務時間を減らしてもらう
家庭との両立が難しく、日々歯がゆい思いをしているなら上司に相談し勤務時間を減らしてもらいましょう。
仕事と家庭の両立は非常に難しいので、個人の努力ではどうにもならない部分もあります。
職場の制度を活用して、勤務時間を減らしてもらうよう掛け合ってみてください。
子供が小さければ、職場の規定に沿って育児休暇を取得できるはずです。
職場によっては時短勤務の制度も整っているので、勤務時間を減らし子育てに時間を取りましょう。
以上が、看護師の仕事がきついときの対処法でした。
できそうなものがあれば、仕事自体が辛くなる前にぜひ実践してみてください。
一方、「改善策は試したけれど上手く行かない」「少しはマシになったけどうやっぱりきつい」と悩む看護師もいるでしょう。
仕事がどうしてもきついなら、転職して職場の環境を変えるのも一手です。
次は、仕事のハードさに悩む看護師が転職を検討すべき理由を解説していきます。
3.きつすぎる環境なら転職も考えて

あまりにもハードな環境が続き、上司に言っても改善されない場合、転職も検討すべきです。
きつい状況でずっと仕事をしていると、ストレスが溜まりメンタルにも悪影響を及ぼします。
ひどい場合は、家族や同僚に当たってしまったり、落ちこんでうつ状態になったりする可能性もあるでしょう。
解決策を人と通り試したのに変わらず仕事がきついなら、もっと業務負担の少ない仕事に移るべきです。
メンタルが落ち込み、「これ以上仕事を続けられない!」という状態になる前に自分で今の環境を変えてください。
24時間対応が必要な職場から転職すれば、夜勤もなくなるので身体的にかなり楽になるでしょう。
また、病院で働いている人は、日勤のみの働き方に変えてもらうのも効果的です。
転職するか、働く時間を大きく変えるかして自分の続けられる環境で看護師の仕事をこなしましょう。
次は、夜勤なしで働ける看護師の職場についてご紹介していきます。
少しでも余裕を持って仕事をしたい、という人はぜひ参考にしてください。
4.夜勤なしで働ける看護師の職場を紹介!
夜勤がどうしてもきついから仕事や働き方を変えたい!と考える看護師は少なくありません。
夜勤があると生活リズムが崩れがちになりますし、家庭との両立も厳しくなります。
夜勤が原因で仕事をきついと感じている人は、夜勤なしで働ける職場に移りましょう。
夜勤なしで働けるおすすめの職場は、以下の通りです。
- 入院施設のないクリニック
- 訪問看護ステーション
- 病院の日勤
- 老人ホーム
それぞれの特徴を確認し、自分の生活スタイルに合った職場を選びましょう。
職場1.入院施設のないクリニック
入院施設のないクリニックなら、勤務時間は日中のみなので夜勤はありません。
クリニックなら患者が来る時間も決まっているので、四六時中患者の状態に気を配る必要もなく、24時間体制の病院よりは精神的に楽なはずです。
ただし、人気のクリニックだと診療時間を過ぎても患者が来るため、拘束時間が長くなる可能性はあります。
クリニックへの転職を検討するときは、勤務体制や診療時間を確認しましょう。
職場2.訪問看護ステーション
訪問看護ステーションも、基本的には日勤のみなので生活リズムを整えやすいです。
また、求人によっては週3日のみ勤務、午前中のみ勤務など柔軟な働き方が選べるので、家庭と両立しやすいでしょう。
しかし、中には24時間対応を行っている訪問看護ステーションもあります。
24時間対応の場合、オンコールで時間を問わずすぐに患者さんの元へ行かなければいけないので、負担は大きいでしょう。
訪問看護師として働く際は、対応時間を事前に確認してください。
職場3.病院の日勤
病院によっては、日勤に絞って看護師を募集しているところもあります。
夜勤が無くなれば、スケジュールが立てやすくなり子育てとの両立も楽になるでしょう。
また、研修や勉強会などが頻繁に開かれている病院で働き続けることで、子育てをしながらキャリアアップを目指せます。
ただし、夜勤の人材が足りないときはヘルプに出される可能性は少なくありません。
また、感染症の拡大などもしもの事態が発生したときは、勤務体制に関係なく出勤しなければならないこともあります。
今後のキャリアを考えた上で、病院に勤務するかどうか判断しましょう。
職場4.老人ホーム
老人ホームも勤務時間が決まっているため、残業が少なく夜勤なしで働ける職場です。
さらに、入浴や食事など入居者のケアは介護士が行うので、看護師に体力を使う仕事が回ってくることは多くありません。
出産後で体力に自信のない人や、看護師としてブランクのある人も働きやすい職場だと言えるでしょう。
ただし、健康チェックや感染症予防が仕事の中心となるので、臨床経験を積みにくいのがデメリットです。
また、勉強会や研修はほとんど行われないので、病院に戻ってキャリアアップするはの難しくなるでしょう。
しかし、夜勤なしで安定して働くならおすすめの職場なので、自分のキャリアプランを踏まえて判断してください。
以上が、夜勤なしの職場でした。
それぞれの職場にはメリット・デメリットがあるので自分の特性を踏まえ適したところを選びましょう。
次は、転職できつくない職場と出会うためのポイントを解説していきます。
5.転職できつくない職場と出会うポイント

せっかく転職したのに、転職先の仕事もハードだった…と悩む看護師は少なくありません。
こうしたミスマッチを防ぐためには、転職先の事情について事前にできる限り知っておくことが大切でしょう。
そこでおすすめなのが、転職先の事情に詳しい、看護師専門の転職エージェントへの相談です。
看護師専門の転職エージェントの中には、求人情報を出す職場に訪問し、職場の雰囲気や仕事の内容について詳しく調べてくれるところもあります。
事前に転職に詳しいエージェントが調べてくれた職場なら、安心して働き始めることができるでしょう。
「今の仕事がきつい…」
「もっと働きやすい職場に行きたい…」
という人は、ぜひ気になる転職エージェントに登録してみてください。
看護師専門の転職エージェントの中で、求人が多く情報収集しやすいのは以下のサービスです。
- 看護roo!
- マイナビ看護師
- ナース人材バンク
転職しようか迷っている人も、他の職場の状況を知るためぜひ求人を確認してみてください。
まとめ
看護師の仕事は非常にきついため、「毎日の仕事が辛い」と悩む人は少なくありません。
仕事にストレスが溜まっている場合、自分なりの解決法を見つけるか、先輩や上司に相談するなどして少しずつ状況を改善していきましょう。
しかし解決法を試しても仕事がきつく、もう辞めたいと感じている場合は、転職してもっと環境のよい職場に行くのもおすすめです。
転職にはエージェントを使い、事前に職場の環境をリサーチしてから次の職場を決めましょう。