「看護師の転職で失敗したくない!」と思うことは当然のことですよね。
しかし、看護師の転職を安易にしてしまうと失敗に繋がります。
今回は、看護師の転職の失敗パターン9つとその対策について解説!
原因を知って事前に対策を取れば、看護師の転職も成功するはずです。
自分らしく働ける職場に転職をして、キャリアを積み重ねましょう。
1.看護師の求人は多い!希望に合った職場を見つけよう
「転職したいけど、失敗したらどうしよう」と悩んでいる看護師は多いです。
しかし、結論から言うと、看護師の需要はとても多いため求人もたくさんあります。
看護師の資格や経験を持っていれば「転職先がない」なんてことには陥りません。
そのため、希望に合った職場を見つけやすいでしょう。
とはいえ、安易に転職先を決めるのは絶対にNG!
なぜなら、せっかく時間をかけて転職したのに、
「給料が低くなった」
「人間付き合いが上手くいかない」
など、転職先で不満が出てくることも少なくないからです。
次の章から看護師の転職でよくある失敗と対策を見て、転職を成功させましょう。
2.看護師の転職でよくある9の失敗と対策
看護師の転職でよくある失敗を事前に知っておけば、自分の転職活動ではしっかり対策ができます。
失敗を避けるためにも、転職前にしっかり確認しておくべきです。
看護師の転職でよくある失敗は、9つあります。
- 給料や福利厚生の条件が悪くなった
- 思っていた仕事内容と違った
- 自分らしく働ける職場じゃなかった
- 転職活動に時間が割けず思ったタイミングで転職できない
- なかなか採用が決まらない
- 孤独な転職活動に挫折してしまった
- 人間関係がうまくいかない
- スキルが実務に追いついていない
- 職場に転職を反対されてわだかまりが残った
9つの失敗パターンと対策方法を確認していきましょう。
失敗パターン1.給料や福利厚生の条件が悪くなった
給料や福利厚生の条件が悪くなったという失敗は看護師の転職によくあります。
というのも、病院勤務の看護師の給料は民間で働く同世代会社員と比べて高いからです。
看護師の基本給は飛び抜けて高いわけではありません。
しかし、残業が多かったり夜勤をしていると、手当てが多くなります。
結果的に、同世代の平均と比べて高い年収になりやすいのです。
そのため、日勤しかない民間会社、診療所や介護施設などに転職をすると結果的に年収は下がります。
また、新卒で就職の多い総合病院と比べると福利厚生が悪くなるケースも少なくありません。
転職をするときは、面接時や労働契約書を交わすときに、給料・福利厚生をしっかり確認しましょう。
求人情報には魅力的に見えるように、少し大袈裟に記載されていることもあります。
自分の満足のいく給料や福利厚生であるかをチェックした上で、入職を決めましょう。
失敗パターン2.思っていた仕事内容と違った
いざ転職先で仕事を始めると、「思っていた仕事内容と違う!」ということがあります。
特に、大学病院から違う大学病院など同じような医療機関へ転職した場合に、ギャップが生まれやすいです。
「今の仕事内容とほとんど変わらないだろう」と思い込んで転職活動をしていると、入職後に慌てることになります。
このようなギャップを防ぐためには、面接時に仕事内容を確認することが大切です。
「どんな仕事がありますか?」といった曖昧な質問だと、正確な答えは返ってきません。
- 「求人情報を見ると、XXという仕事が多いようですが合っていますか?」
- 「前職では、△△という仕事もしていましたが、こちらでも含まれますか?」
このように、自分の考えている仕事内容を具体的に伝えて確認をしましょう。
しかし、採用担当者では仕事の細部まで分からないことも考えられます。
要領を得ない回答だと思ったら、看護師長と面談をしたいと伝えることも有効です。
失敗パターン3.自分らしく働ける職場じゃなかった
入職後、自分らしく働ける職場じゃなかったと後悔する看護師もいます。
たとえば、「子育てと両立したいから転職しよう」と決意したはずなのに、いざ仕事を始めると残業が多かった等です。
そもそも「自分らしく働ける職場」は人によって異なります。
自分が何を優先したいのかをしっかりと考えましょう。
- 給与の高さ
- 夜勤なし
- 残業少なめ
- 有給の取りやすさ
夜勤・残業なしの職場で家族との時間を増やすために転職をしたのに、年収の高さにつられて夜勤・残業ありの職場に転職してしまっては転職前の悩みは消えません。
転職の目的や条件の優先順位を決め、ブレない転職活動をしましょう。
失敗パターン4.転職活動に時間が割けず思ったタイミングで転職できない
「年内には転職をしたい」と転職のタイミングを決めていても、忙しくて転職活動ができなかったというパターンもあります。
確かに、夜勤や残業の多い職場で働いていると転職活動に時間が裂けないかもしれません。
しかし、看護師の転職は1ヶ月程度の短期決戦で決めてしまいましょう。
マイナビ看護師という看護師転職サポートサイトによると、『事前準備から内定までで3週間から1カ月』と書かれています。(マイナビ看護師『スケジュール作成』)
というのも、看護師は1度の面接で採用・不採用が判断されるからです。
多くの医療機関では人手不足に悩まされるため、「すぐにでも来て欲しい!」と考えています。
まずはいくつかの候補勤務地に応募し、並行して面接を受けましょう。
相手も看護師に残業や夜勤が多いことは理解してくれているため、柔軟に面接時間を設けてくれます。
まずは転職活動の一歩を踏み出すことが大切です。
失敗パターン5.なかなか採用が決まらない
中には、採用がなかなか決まらない看護師もいます。
転職先が見つかりにくい看護師は、以下のような人です。
- 転職先に求める条件が多い
- 自分のスキルに見合った職場探しができていない
- 転職理由がネガティブ
転職先に多くを求めているのに自分のスキルが追いついていないと、採用されるはずがありません。
自分の持っているスキルや経験を分析し、どのような職場で活かせるかを考えてみましょう。
また、「人間関係が上手くいかない」とネガティブな転職理由だと、マイナスイメージを与えてしまいます。
「スキルアップしたい」といった将来に繋がるような理由を伝えましょう。
失敗パターン6.孤独な転職活動に挫折してしまった
孤独な転職活動に、途中で挫折してしまう人も少なくありません。
というのも、職場の上司や同僚に転職の相談はできないからです。
職場に伝えるのは退職することが決まってからになります。
そのため、看護学校時代の友達やすでに転職を経験した先輩、親などに相談をしましょう。
話を聞いてもらうだけでも、励まされるかもしれません。
自分の考えていることや悩みを相談し、前向きに転職活動を進めましょう。
失敗パターン7.人間関係がうまくいかない
入職後、人間関係がうまくいかず「転職に失敗した」と感じる看護師もいます。
新卒で入ったときのように同期がおらず、すでに人間関係が出来上がった環境のため疎外感を感じてしまうかもしません。
転職先での人間関係を良くしたいのであれば、入職初日から積極的に同僚に話しかけましょう。
また、自分から明るく声をかけることで、すでに働いている同僚の遠慮がなくなります。
しかし、自分から輪に打ち解けようと努力をしても、そもそもドライな職場だったり上司のパワハラがある職場である可能性は0ではありません。
そのため、どのような職場なのか・どのような人と働くことになるのかをチェックするために職場見学をしましょう。
職場見学では、上司になる人や同僚との面談をしたり実際に働く現場を見ることができます。
人間関係で悩みたくないのであれば、内定をもらった後職場見学をさせてもらいましょう。
失敗パターン8.スキルが実務に追いついていない
新しい職場で「スキルが実務に追いつかない!」と焦ってしまう看護師もいます。
同じ看護師の仕事であっても、職場が変われば任される業務範囲や必要な知識・スキルは異なるからです。
分からないまま業務に当たると、医療ミスに繋がる恐れもあります。
そのため、面接時に自分が今まで身につけたスキルをしっかり伝えましょう。
また、未経験の仕事を任されるようであれば、研修をお願いしておくべきです。
万が一できないことを任されたときは、正直にできないと伝えて上司や同僚に教えてもらうようにして下さい。
看護師としてのスキルアップの機会と前向きに捉えましょう。
失敗パターン9.職場に転職を反対されてわだかまりが残った
職場に転職しようとしていることを話すと、基本的には反対されるでしょう。
最後まで「やめないで欲しい」と言われ続けると、スッキリ辞めることができません。
そのため、転職先が決まるまでは転職活動していることは職場に伏せておきましょう。
引き止められて気持ちが揺るがないようにするためにも、話さないことをおすすめします。
そもそも、あなたのことを本気で考えてくれている人であれば、あなたが決めた転職の背中を押してくれるはずです。
退職の1ヶ月前までには上司に伝え、引き継ぎのスケジュールを立てましょう。
ここまで、看護師の転職でよくある失敗について見てきました。
このような失敗を起こさないためにも、次の章で転職の成功のコツを確認していきましょう。
3.もう転職で失敗しない!看護師が転職で成功する8つのコツ
これから転職活動を始めるのであれば、看護師が転職で成功するコツをしっかり押さえておきましょう。
看護師が転職で成功するためのコツは、以下の8つです。
- 情報収集をする
- 希望条件を整理する
- 面接の準備を怠らない
- 職場訪問をして現場を確認する
- 勤めた時のシミュレーションをする
- 相談できる人を作る
- 円満退職できるよう引継ぎに余裕を持たせる
- 入職後は学ぶ姿勢を忘れない
8つのコツを押さえれば、満足のいく転職先を見つけられます。
順番に確認していきましょう。
コツ1.情報収集をする
まずは、しっかりと情報収集をしましょう。
看護師=病院・クリニック・診療所と考えがちですが、以下のような職場で活躍する看護師もいます。
- 美容クリニック
- 幼稚園や保育園
- 介護施設
- 薬品・医療器具メーカー
まずは、自分が活躍できる職場の候補を多く持っておきましょう。
多くの選択肢があることで、より最適な職場が見つかるはずです。
コツ2.希望条件を整理する
自己分析として、希望条件を整理しましょう。
なぜなら、全ての条件が100点満点の転職先はないからです。
どのような条件を優先したいかを決めておくことで、転職は成功しやすくなるでしょう。
たとえば、転職先を決める時の条件は以下のようなものが挙げられます。
- 給料
- 有給の取りやすさ
- 福利厚生
- 夜勤・残業の有無
- 職場の雰囲気
- 必要なスキル
もちろん、全て希望通りの職場があればすぐにでも応募するでしょう。
しかし、現実には全て好条件の職場はほとんどありません。
そのため、自分の優先順位は何なのかを決めておくべきです。
転職する目的や今の職場に対する不満から、条件の優先順位を決めましょう。
コツ3.面接の準備を怠らない
面接の準備は、しっかりと行いましょう。
なぜなら、面接の受け答えによって採用・不採用が決まるからです。
以下のような質問は、看護師の面接でよく聞かれます。
- 自己紹介
- 転職理由(退職理由)
- 志望動機
- これまでの職歴
- 希望の配属先
- 目指している看護師像
- 看護師を目指したきっかけ
- 長所・短所
最低限これらのことはスラスラと話せるように練習しておきましょう。
コツ4.職場訪問をして現場を確認する
内定を受けたら、職場訪問を依頼しましょう。
なぜなら、職場訪問することで職場の雰囲気や仕事内容を具体的に知れるからです。
一回きりの面接で転職先を決めてしまうと不安が残ったり、決定打がなく返事を先送りにする原因になります。
採用の連絡を受けたら「一度働く現場を見させて欲しい」と採用担当者に申し入れてみましょう。
できれば配属予定の同僚や看護師長と話をする機会も設けてもらうと、より詳しく確認できます。
コツ5.勤めた時のシミュレーションをする
転職先を決める前に、勤めた時のシミュレーションをしてみましょう。
一度シミュレーションしてみることで、自分に合う職場なのか判断しやすくなるからです。
- 給料が大幅に下がっても十分暮らしていけるのか?
- 夜勤のある仕事でもプライベートの時間を確保できるのか?
- 通勤に時間がかかりすぎないか?
- 任される仕事にスキル不足はないか?
このように一通りイメージを膨らませていきましょう。
コツ6.相談できる人を作る
転職について相談できる人を作っておきましょう。
なぜなら、客観的なアドバイスをしてもらえるからです。
「あなたは否定するけど、XXという点が良いと思うよ!」
「あなたの経歴だと、△△で活躍できるよ!」
といった、前向きなアドバイスを受けられます。
自分だけだと見つけられない強みや職場の選択肢が見つかるでしょう。
また、悩みごとや不安なことがあっても頼る人がいるだけで心強いです。
- 職場や学校の先輩
- 求人サイトのキャリアアドバイザー
- ハローワーク
このような相談者を見つけ、自分の転職活動の味方になってもらいましょう。
コツ7.円満退職できるよう引継ぎに余裕を持たせる
今の職場を円満退職できるよう、引き継ぎには余裕を持たせましょう。
以前退職した人がいるのであれば、どれくらいの期間があれば十分引き継ぎができるか分かるはずです。
遅くても1ヶ月前までには退職の旨を上司に伝え、一緒に引継ぎスケジュールを考えていきましょう。
そうすることで、職場の理解を得ながらスムーズに退職することができます。
また、退職理由は「それなら仕方ないね」と言われるような理由を伝えましょう。
たとえば、結婚や出産、夫の転職・転勤など生活に関わることやスキルアップに関することがおすすめです。
給料が低い・有給が取れない・残業が多いなどの不満を言うと、心証が良くないのでやめましょう。
コツ8.入職後は学ぶ姿勢を忘れない
入職後は、学ぶ姿勢を忘れずに仕事に励みましょう。
なぜなら、今までの経歴がプライドとなって1人で何でもこなそうとしてしまいがちだからです。
結果的に、医療ミスを招いてしまうかもしれません。
前の職場で行ったことのある業務でも、職場によってやり方が違うことも。
そのため、初めは何でも教えてもらい学んでいく姿勢が大切です。
ぐんぐん覚えてスキルを付けていく姿を見た上司や同僚は「この人を採用して良かった!」と思うでしょう。
まとめ
看護師の転職を安易にしてしまうと、失敗に陥りやすいです。
せっかく1歩踏み出したのに、転職に失敗すると働く気力を失ってしまうでしょう。
以下のようなコツを抑え、転職を成功させる努力が必要です。
- 情報収集をする
- 希望条件を整理する
- 面接の準備を怠らない
- 職場訪問をして現場を確認する
- 勤めた時のシミュレーションをする
- 相談できる人を作る
- 円満退職できるよう引継ぎに余裕を持たせる
- 入職後は学ぶ姿勢を忘れない
自分らしく働ける職場に転職をして、キャリアを積み重ねましょう。