「看護師の夜勤バイトを探しているけど、どのように見つけたら良いの?」
と、お悩みではないでしょうか。
看護師の夜勤バイトは、給料をもらえるだけでなく、他病院の看護を体験するよい機会でもあります。
看護師のキャリアに悩んでいる人は、夜勤バイトを経験してみてください。
きっと視野が広がるはずです。
この記事では、看護師の夜勤バイトがどのような仕事なのか、メリット・デメリットも含めて解説します。
また夜勤バイトができる病院の見つけ方も紹介しますので、他病院の看護を体験したい人はぜひ参考にしてください。
目次
1.夜勤バイトってあるの?
結論から伝えますと、看護師が不足しているため、看護師の夜勤バイトは常に求人があります。
実際に、看護師の転職エージェントである看護のお仕事では、2,300件以上の求人があります。
各都道府県で最低でも6件、多い県だと300件以上のバイトがあるのです。
なぜ、これほどまでに夜勤バイトを募集しているのでしょうか?
その理由は、病院が正社員の看護師を可能な限り日勤にしたいと考えているためです。
正社員の夜勤を減らすことで、職場の満足度を上げる目的があります。
こうした背景から、看護師の夜勤バイトの応募があるのです。
というわけで、看護師の夜勤バイトは実際にあるのかについて解説しました。
次は、看護師の夜勤バイトでどのような業務をするのかについて解説します。
2.看護師の夜勤バイトってどんなことをするの?
先ほどは、看護師の夜勤バイトは実際にあるのかについて解説をしました。
では、「看護師の夜勤バイトってどんなことをするの?」と気になる人もいるでしょう。
ここでは夜勤バイトの内容を紹介します。
夜勤バイトを以下の3つに分けて紹介します。
- 救急外来
- 病棟
- 手術のオンコール
夜勤バイトのイメージを掴みたい人はぜひご覧ください。
(1)救急外来
まずは救急外来の夜勤業務を紹介します。
救急外来の夜勤バイトは、救急車や夜間に体調を崩した患者の対応業務です。
ひっきりなしに対応することもあれば、関小鳥が泣いたように全く患者がいない日もあります。
様々な病気の患者を対応するため、幅広い知識や看護技術を求められるでしょう。
(2)病棟
2つ目は、病棟の夜勤バイトです。
病棟の夜勤業務は、1つの科に特化した病棟を担当することが多いでしょう。
夜勤バイトの担当では、下記のような病棟があります。
- 脳外科
- 精神科病棟
- 眼科病棟
病棟の忙しさは、科次第なのが実情です。
脳外科では急激に病状の悪化する人やせん妄の人が多いため、患者1人のケアにかかる時間は増加するでしょう。
特にせん妄患者は、無自覚に転倒したり、点滴を抜いてしまったりすることがあるのです。
そのため、脳外科の患者はケアにかかる時間が増えます。
次に精神科病棟は、病状の悪化は少ないため、肉体的な疲労は少ないでしょう。
ただし、患者1人ひとりに心のケアが必要なため、精神的な疲労が多い傾向にあります。
患者が発した言葉の意味や思いをくみ取りながら、集中して会話をしなければなりません。
肉体的疲労はなくとも、精神的な負担は大きいといえます。
最後の眼科病棟では、目薬を点眼し容態を観察する業務です。
容態が変化することが少なく、患者も自立しているため、肉体的な疲労は少ないでしょう。
この他にも様々な科はありますが、いずれにせよ忙しさはその科によるのです。
(3)手術のオンコール
3つ目は、手術のオンコール業務を紹介します。
オンコールとは、病院には待機をせず、手術が必要な時に呼び出される業務です。
実際に手術のオンコールでは、下記の業務が求められます。
- 手術の準備
- 機械出し
- 外回り
手術の準備は、手術に必要な器具を準備する仕事です。
手術内容によって準備する物品は異なるので、術式を把握しておく必要があります。
機械出しとは、手術で医者に機械を渡す仕事です。
手術の流れを把握したうえで、必要な機械を手際よく渡せるスキルが求められます。
外回りの業務では、手術中の患者の変化を見逃さず対処しなければいけません。
外回りでは、患者のモニタリングや手術の流れに応じて、必要な機械を出す必要があるからです。
手術室の夜間バイトは、手術の流れや手術に必要な機械を把握しておかなければなりません。
そのため、経験者でないと厳しいでしょう。
ここまで夜勤バイトの業務内容を具体的な事例をもとに紹介しました。
ここからは、夜勤バイトのタイムスケジュールを紹介します。
3.看護師の夜勤バイトのタイムスケジュール
ここまで夜勤バイトの業務内容を紹介しました。
ここからは、実際のタイムスケジュールを紹介します。
具体的にバイトをする際のイメージを掴んでもらえるでしょう。
以下のバイトのタイムスケジュールを紹介します。
- 病棟
- 救急外来
- 手術のオンコール
看護師の夜勤バイトを検討している人は、ぜひ読み進めて下さい!
(1)病棟
病棟の夜勤バイトは患者を受け持ち、必要な看護を提供しなければなりません。
多くの看護業務を求められるため、3年目以上看護師である方が良いでしょう。
実際の病棟のタイムスケジュールを確認してみましょう。
病棟のスケジュール全体から分かることは、食事介助とオムツ交換は最低でも2回は行うことです。
特にポイントになるのは、オムツ交換は3回行うという点でしょう。
オムツ交換をいかに早く終えるかが、病棟バイトのポイントです。
時間 | 業務内容 |
---|---|
16:30 | 申し送り |
17:00 | 点滴確認と血糖測定 |
18:00 | 食事介助、配薬 |
19:00 | 下膳 |
19:30 | オムツ交換、体位交換 |
20:00 | 1回目の休憩 |
21:00 | 記録や点滴の確認 |
22:00 | オムツ交換、体位交換 |
23:00 | 尿破棄や点滴交換 |
24:00 | 臨時検温 |
1:00 | 報告 |
2:00 | 休憩時間 |
4:00 | オムツ交換 |
5:00 | 採血や経管栄養 |
6:00 | 臨時検温 |
7:30 | 報告 |
8:00 | 食事介助と配薬 |
8:45 | 申し送り |
9:00 | 勤務終了 |
夜勤の病棟バイトは、肉体的にも精神的にも疲労する仕事です。
というのも、勤務時間中は担当している患者が、転倒していないか、状態が悪化していないかを常に確認する必要があります。
休憩中も心が落ち着きません。
病棟の夜勤バイトをするなら、休みの日はしっかりと身体を休めましょう。
(2)救急外来
救急外来の夜勤バイトは、状態が悪化した患者の対応を行います。
救急車で来るほど状態が悪化した患者もいれば、自家用車や自転車で病院に来院する患者もいるでしょう。
日によって多くの患者が来ることもあれば、1人も患者が来ないこともあります。
実際の救急外来のスケジュールを確認してみましょう。
スケジュールから分かることは、休憩が取れるかどうかは、来院する患者次第ということです。
患者が来なければ、時間通りに休憩を取れるでしょう。
救急に来院する患者が多いと、全く休憩をとれないこともあります。
救急外来のバイトは、来院する患者次第なのです。
時間 | 業務内容 |
---|---|
17:00 | 申し送り、救急患者の対応 |
19:00 | 休憩(患者がいれば、休憩が伸びることも) |
22:00 | 病棟のオムツ交換の手伝い(患者がいなければ) |
24:00 | 仮眠(2時間) |
2:00 | 救急患者の対応 |
4:00 | 病棟のオムツ交換の手伝い |
6:00 | 救急外来の掃除、救急患者の対応 |
7:00 | 薬品や物品の補充、急患患者の対応 |
8:30 | 申し送り、勤務終了 |
救急外来では、腹痛や胸痛、頭痛などいろいろな症状を持った人が訪れます。
様々な病気や治療の知識を求められるので、他業務では得られない経験ができるでしょう。
(3)手術のオンコール
オンコールとは、病院などの医療施設で採用されている勤務体系の1つです。
手術の夜勤バイトでは、手術を必要とする患者が現れるまで、オンコール制を採用しています。
手術患者が現れるまでは、病院にいる必要はありません。
手術患者がいないと業務もないため、決まったタイムスケジュールはないのです。
緊急手術がすぐにできる環境を作るため、30分以内に出勤できる場所にいることが求められることがほとんどです。
午前2時で寝ていても、手術症例があれば電話で起こされることもあります。
オンコールの大まかなスケジュールを紹介します。
時間 | 業務内容 |
---|---|
17:00 | オンコールの勤務開始 |
17:00~9:00 | 手術症例があれば病院へ行き勤務する |
9:00 | オンコール終了 |
長い手術になると、朝方まで休憩なしで行うこともあるので、体調を整えておく必要があるのです。
ここまで、夜勤バイトのタイムスケジュールを3つに分けて紹介しました。
次は、夜勤バイトのメリットを紹介します。
4.看護師の夜勤バイトのメリット3つ
夜勤バイトのタイムスケジュールを紹介しましたが、具体的なイメージを持ってもらえたでしょうか?
ここでは、夜勤バイトのメリット3つを紹介します。
- 他病院の看護を体験できる
- 給料が増える
- 転職をする時のイメージがつきやすい
順を追って、1つひとつ紹介します。
メリット1.他病院の看護を体験できる
1つめのメリットは、自施設では学べない看護技術を学べることです。
他施設での看護を体験することで、スキルアップにつながるだけでなく、キャリアを考える材料にもなります。
なぜなら、実際に看護技術を体験することで、向き不向きをイメージできるからです。
たとえば、循環器の看護技術を想像してみてください。
循環器の看護といえば、心電図や急変対応が代表的です。
実際に循環器の看護を体験すると、6時間おきの水バランスチェックや数時間おきの血圧測定、心電図の観察などその大変さを実感します。
このように他施設で看護技術を体験することで、他分野の看護への向き不向きが分かり、キャリアの参考になるでしょう。
転職しようか悩んでいる人には、とても参考になるはずです。
メリット2.給料が増える
夜勤バイトをすることで、単純に月収が増えます。
医療WORKERという求人サイトをもとに、看護師の夜勤バイトの給料を見てみましょう。
夜勤1回あたりの給料相場は3万円程度です。
自施設で1か月に3万円の月収を増やすとなると、かなり多くの残業をしなければなりません。
正社員の看護師であれば、1時間の残業代が1,500円だとすると、最低でも20時間の残業が必要です。
20時間の残業を、たった1日のバイトで稼げてしまいます。
とにかく稼ぎたいと考えている人にとって、夜勤バイトはかなりの魅力的でしょう。
メリット3.転職をする時のイメージがつきやすい
3つめのメリットは、転職をする時のイメージがつきやすいことです。
転職を考えている人にとって、下記のような疑問が気になりますよね。
- 他の病院はどのようなシステムなのか?
- 看護体制は?
- 選ぼうとしている分野の看護は向いているのか?
夜勤バイトをすれば、上記の疑問を解決できます。
転職へのイメージをつけられるので、転職を検討している人には大きな魅力です。
ここまで、夜勤バイトのメリットを解説しました。
夜勤バイトをするなら、どのようなデメリットがあるのも知っておきたいものです。
次は夜勤バイトのデメリットを解説します。
5.看護師の夜勤バイトのデメリット3つ
夜勤バイトには、他施設の看護体験や給料アップなどのメリットがあるとお話しました。
しかし、夜勤バイトにはメリットだけでなく、デメリットもあります。
夜勤バイトのデメリットは以下の3つです。
- 本業の集中力が下がる
- 本業と夜勤バイトのやり方が混ざる
- プライベートの時間が減る
1つひとつ紹介します。
デメリット1.本業の集中力が下がる
1つめのデメリットは、本業の集中力が下がることです。
1回夜勤バイトをすると、12時間近く業務にあたります。
本来であれば休める時間に仕事をするため、身体への負担は増えるでしょう。
身体への負担が増えた結果、本業への集中力が下がってしまいます。
夜勤バイトをするなら、完全に休む日を作ることで、身体の疲労を軽減しましょう。
デメリット2.本業と夜勤バイト先のやり方が混ざる
2つめのデメリットは、本業との看護技術のやり方が混ざってしまうことです。
同じ看護技術でも、病院ごとに看護のやり方は異なります。
たとえば、オムツ交換を例に挙げてみましょう。
オムツにひくパットというものがあります。
パットは、主に尿を吸うために使われるものです。
パットをしくことで、パットだけを変えれば良いというメリットがあります。
しかし、パットが汚れてしまった場合は、たとえ汚れていなくても、オムツも変えるという病院もあるのです。
このように、病院ごとに1つの看護でもやり方は異なります。
業務のやり方が異なると、注意をされてしまうこともあるでしょう。
本業と夜勤バイトのやり方が混ざらないように、注意してください。
デメリット3.プライベートの時間が減る
3つめのデメリットは、プライベートの時間が減ることです。
夜勤バイトをしていない看護師は、月に8日の休日があると仮定します。
夜勤バイトは、業務開始が16時30分~17時であることが多いため、休みの日にしか勤務に入れません。
仮に夜勤バイトを4回行うと、月に休みが4日です。
夜勤バイトをしていない看護師と比較するとリフレッシュする時間はかなり減ってしまいます。
プライベートの時間は減るため、ストレスを溜めてしまう可能性があるでしょう。
ストレスを溜めないためにも、無理のないようにシフトを調整しましょう。
ここまで、¥夜勤バイトのデメリットを解説しました。
メリット・デメリットから、夜勤バイトをやるべきかどうかのイメージはできたでしょうか?
次は、夜勤バイトの探し方を解説します。
6.看護師の夜勤バイトの探し方3つ
ここまで夜勤バイトのメリット・デメリットについて紹介しました。
とはいえ、実際に夜勤バイトを探すとなると、どのように探せばよいか分からない人もいるでしょう。
ここからは、夜勤バイトの探し方を3つ紹介します。
- 先輩や同僚の紹介
- 求人を自分で探す
- 転職エージェントを活用する
1つひとつ紹介します。
(1)先輩や同僚の紹介
夜勤バイトを探す一番良い方法は、先輩や同僚から紹介してもらうことです。
実際に働いている人の声を聞けるので、バイトをする前からどのような仕事なのかイメージできます。
また気心の知れた人が同じバイト仲間にいるため、分からないことや困ったことがあれば、すぐに聞けるのも大きなメリットです。
しかし、先輩や同僚の紹介は、そもそもバイト先の病院が看護師を必要としていなければ、バイトできません。
先輩や同僚から紹介してもらえるのかは、病院が看護師を募集しているかどうかによって変わります。
(2)求人を自分で探す
ネット上で看護師の夜勤バイトを自分で探すのも良い方法でしょう。
ネット上で気になる病院の求人を見つけて、1つひとつ応募をしていきます。
ただし、求人を見つけることはできますが、時間のない人にとっては効率の悪い方法です。
夜勤バイトを探すのであれば、他の方法がよいでしょう。
(3)転職エージェントを活用する
3つめの方法は、転職エージェントを活用することです。
転職エージェントを活用すれば、登録するだけであなたの経験や希望に沿ったバイト先を探してくれます。
本業が忙しくて、夜勤バイトの求人を見つける時間がないと悩んでいる人には、おすすめのサービスです。
無料で利用できるため、夜勤バイトの求人を探すなら、ひとまず登録することをおすすめします。
ここまで、看護師の夜勤バイトの探し方を解説しました。
次は、夜勤バイトでよく聞かれる疑問を解説します。
7.看護師の夜勤バイトに関するQ&A
ここまで夜勤バイトの仕事内容やメリット、求人の探し方をお話してきました。
ここでは、夜勤バイトに関してよく聞かれる疑問をまとめました。
- 夜勤バイトってバレないの?
- 夜勤バイトの履歴書のコツを知りたい
- 単発の夜勤バイトはあるの?
- 確定申告って必要なの?
1つひとつ紹介します。
(1)夜勤バイトってバレないの?
夜勤バイトは、バレるリスクがあることは知っておきましょう。
特に夜勤バイトのことを本業の病院で話してしまうと、噂が広がってバレてしまうかもしれません。
夜勤バイトのことをバレたくないのであれば、不用意に言い触らさないようにしましょう。
またバイト先の職員に、本業で働いている病院名を言わないことをおすすめします。
バイト先の職員が本業の病院の知り合いに連絡を取り、バレることが多いからです。
(2)夜勤バイトの履歴書の書き方を知りたい
夜勤バイトの履歴書は、採用不採用を決めるためのものではありません。
あなたにどの程度の看護師経験があり、必要な看護経験を持っているかどうかを知るためです。
仮に看護経験が少なくとも、採用担当者がマニュアルを準備していたり、実際の業務を指導してくれることもあります。
夜勤バイトを募集している病院の多くは人手不足ですので、採用されることがほとんどです。
履歴書を書く際は、すべての項目が埋まっているかを確認しておきましょう。
(3)単発の夜勤バイトはあるの?
単発の夜勤バイトはあります。
ただし、非常に求人数が少ないです。
というのも、バイトを受け入れる際に病院側は教育コストがかかります。
長期で働いてくれるバイトであれば、教育コストは最初だけです。
しかし、単発バイトの場合は、受け入れる度に教育コストが発生します。
それゆえに病院は、単発バイトの求人には消極的なのです。
単発の夜勤バイトを探すのであれば、エン・ジャパンが運営するエン派遣のような派遣サイトで探してみましょう。
(4)確定申告って必要なの?
夜勤バイトの給料が年間20万円を超える場合、確定申告しなければいけません。
年間20万円となると、1回の夜勤バイトでもらえる収入が3万円であれば、年間7回ほどです。
看護師の夜勤バイトでは、求人には記載されていませんが、最低でも月1回の勤務を求められるでしょう。
月1回バイトをするとなると、年20万円を超えてしまいます。
夜勤バイトをするのであれば、確定申告は必要になると思っておきましょう。
まとめ
看護師の夜勤バイトについて解説しました。
また、夜勤バイトを見つける方法も紹介しましたので、具体的に何をすれば良いのかイメージできたのではないでしょうか。
看護師の夜勤バイトをすれば、収入を増やせるだけでなく、今後のキャリアを判断する材料にもなります。
ぜひ夜勤バイトを上手く活用して、あなたに合ったキャリアを見つけて下さい。