「仕事のストレスで毎日つらい」
「ストレスを解消する方法が見つからない」
看護師の仕事はストレスが溜まりやすく、こうしたお悩みを抱える人は多いです。
仕事をする上でストレスは避けられないものですが、ストレスを放置するとメンタルがダメージを受け望む仕事ができなくなる可能性もあるでしょう。
この記事では、看護師のストレス要因や、ストレスの解消方法を解説していきます。
毎日の仕事がストレスになっている人は、この記事を読み自分に合うストレス解消方法を見つけましょう。
目次
1.看護師はストレスが溜まりやすい仕事!

看護師は他の職種と比べてストレスが溜まりやすいので、仕事のストレスで悩むのは自然なことです。
日本看護協会によると、看護師はメンタルヘルスにおけるリスクが高いグループとされています。
看護師は仕事の量が基本的に多く、さらに患者の病状や患者数によって仕事量が大きく変動するのが特徴です。
さらに看護師の仕事は医師や患者の都合に振り回される部分があり、自分でコントロールしにくいため、ストレスを感じやすい状況にあると言えます。
また、命を扱うという点から精神的な負担も常に大きい状態だと考えられるでしょう。
ですが、慢性的な人手不足が起こっているため看護師に十分なケアができない職場もあります。
看護師という仕事の特性、そして職場のケア不足から、ストレスを溜めてしまい悩む看護師は多いです。
日々仕事にストレスを感じてしまうからと言って、落ち込む自分を責める必要はありません。
ですが看護師の仕事を続ける上で、自分なりのストレス解消法を見つけておくことは重要です。
自分に合うストレス解消法を知るため、まずは看護師のストレス要因を把握し、自分がつらいと感じている理由を分析してみましょう。
次は、看護師のストレス要因を5つ解説するのでぜひ参考にしてください。
2.これがつらい!看護師のストレス要因5つ

看護師のストレスの要因は、仕事や職場環境の中にあります。
看護師の職場は精神的・身体的な負担が大きいため、どれだけ仕事に慣れている人でもストレスを感じているはずです。
そのため、「自分がストレスを感じやすいだけかも」「他の人はもっと頑張っているのに」と自分を責める必要はありません。
看護師の仕事でストレスが溜まりやすい要因は、以下の通りです。
- 仕事が多く休みが取れない
- 医療事故への不安がある
- 職場内で嫌がらせ・いじめがある
- 患者から暴言・暴力を振るわれる
- 頑張りの割に給料が少ない
自分の働く環境を見直し、ストレスの原因を探っていきましょう。
要因1.仕事が多く休みが取れない
看護師の職場の多くは業務が多く、休みが取りにくい状況であるためストレスが溜まりやすいです。
ストレス解消のために大切なのは十分な休息ですが、業務が忙しすぎると休息も取れません。
例えば、緊急の患者さんに対応している間にやらなければならないことが残る可能性があります。
他にも、上司や他の看護師から頼まれたことが山積みになることも少なくないです。
そんな多忙な業務をこなしているなか、有給休暇が取得できないと休みも満足に取れないですよね。
休日出勤が多い職場なら、なおさらストレスを解消することができないまま溜まっていくのです。
要因2.医療事故への不安がある
医療事故への不安から、どんな業務にも緊張感が生まれストレスを感じる看護師は多いです。
看護師は命を扱う仕事なので、常に「自分の行動が医療事故につながるのではないか」という不安を抱えています。
適度な不安感なら仕事の張り合いにもつながりますが、医療事故を起こすと患者の命にも関わることから過剰な不安がかかりやすいです。
また、医療事故を起こしたときにさらされる世間からの批判や、その後のキャリアを考えると、なかなか落ち着いて仕事はしにくいでしょう。
看護師として働く限り、医療事故への不安は常にあるのでストレスが溜まりやすい状態になってしまうのです。
要因3.職場内で嫌がらせ・いじめがある
看護師の働く職場で嫌がらせ・いじめに遭うと、「自分はいないほうが良いのかも」と落ち込んでしまい強いストレスがかかります。
看護師の職場は非常にハードで、ストレスを溜めやすいためいじめや嫌がらせという形でストレス発散する人も少なくありません。
もし、運悪くいじめや嫌がらせのターゲットになってしまうと、職場に行くのも怖くなってしまいます。
また、自分がターゲットになっていない場合でも、職場内にいじめや嫌がらせがあるだけで「次は自分かも」という不安からストレスを感じかねません。
要因4.患者から暴言・暴力を振るわれる
看護師の中には、患者から暴言を言われたり暴力を振るわれたりして、大きなストレスを感じる人もいます。
お金を払って治療を受けている立場である患者からの暴言・暴力は、看護師側から注意しにくく、放置されがちです。
また、患者からの暴力に理解のない看護師から、「自分が悪かったんじゃない?」「相手は病気の人だし仕方ないよ」と言われ我慢するよう強いられることもあります。
そのため、患者からの暴言や暴力を止めることができず、職場に行くこと自体が怖くなる看護師も少なくありません。
要因5.頑張りの割に給料が少ない
看護師の仕事は非常にハードだと言われていますが、十分な給与が支払われないこともあるため不満を感じる人は多いです。
せっかく身体を張って頑張っているのに、正当な対価をもらえない状況ではストレスが溜まる一方でしょう。
厚生労働省の調査によると、看護師の平均年収は約482万円(2020年度)となっており、日本人の平均年収より高いです。
しかし、2013年に日本医療労働組合連合会が行った調査だと、看護師のうち残業代の未払いは3分の2を超えるという結果が出ています。
さらに、着替えの時間や勉強会・研修が労働時間に含まれていない職場も多く、正当に賃金が支払われていないケースが多いです。
看護師の仕事は、ボランティアでやっているものではありません。
長い時間、命を扱う仕事をしているのに対価が不十分であれば、ストレスが溜まるのも自然です。
以上が、看護師の仕事でストレスが溜まりやすい理由でした。
ストレスへの対処法を考える上で、看護師の仕事のどこに一番ストレスを感じているか把握することは非常に大切です。
自分の働いているときを振り返り、何が一番しんどかったのか考えてみてください。
次は、看護師のストレスに対処する方法を解説していきます。
自分のストレス要因に合ったものを選び、試してみてください。
3.看護師がストレスを解消する方法

ストレスの溜まりやすい職場で働き続けるには、ストレスの解消方法を知っておくことが大切です。
ここからは、自分でできるストレス解消法に加え、職場や周りの人に相談して解決すべきストレス要因についても解説していきます。
- 積極的に休暇を取って寝る
- つらい気持ちを友人や家族に話す
- 好きなところへ旅行する
- 無理な仕事はできる限り断る
- 上司に相談して改善を求める
ストレスの解消方法は、人それぞれです。
まずはいろいろな方法を試し、自分で合ったものを続けていきましょう。
方法1.積極的に休暇を取って寝る
ストレス解消法として、まず休息を取ることを試してください。
休暇を取って十分な睡眠を取れば、疲れが取れ気持ちも前向きになります。
ストレス解消のため、休日に遊びの予定を入れて忙しくすると、疲れが取れずストレスが溜まってしまうことも少なくありません。
楽しい刺激もストレスになり得るので、休日は眠ってゆっくり過ごすことを意識しましょう。
方法2.つらい気持ちを友人や家族に話す
仕事がつらいときは、親しい人と話しストレス解消をしましょう。
職場のストレスを自分1人で抱え込んでしまうと、孤独感が強まりさらにストレスを感じてしまいます。
友人でも家族でも同僚でも、誰か信頼できる人に相談し、仕事のストレスは自分1人で抱え込まないことが大切です。
仕事でちょっとつらいな、と感じたら親しい人に電話をしたり、直接会って話したりしてください。
方法3.好きなところへ旅行する
仕事のことを考えるのも嫌、という場合は、好きなところへ旅行に行き看護師の仕事からしばらく離れましょう。
旅行に行けば、非日常の体験ができるので普段の仕事を一旦忘れてリフレッシュすることができます。
時間があまり取れないという人は、近くの観光地に行ったりドライブに行ったりして非日常の気分を味わいましょう。
ただし、ハードなスケジュールの旅行は休息にならない可能性が高いので、余裕を持ったプランを考えてください。
方法4.無理な仕事はできる限り断る
仕事量が多くストレスを感じるなら、無理な仕事は我慢せずできる限り断りましょう。
自分のやれる範囲の仕事をきっちりこなすことで、気持ちに余裕が生まれるはずです。
ストレスの多い職場が当たり前になり、「自分が頑張らなきゃ」と無理をしてしまう看護師は少なくありません。
しかし、毎日自分ができる以上の仕事をする日々はストレスにつながるので、まずは我慢しないことを意識しましょう。
特に新人のうちは、仕事を押し付けられるケースもありますが無理なことは無理とはっきり伝えることが大切です。
自分が無理をしていないか意識し、ストレスが溜まっていると感じたら自分の好きなことをしてリラックスるする時間を確保しましょう。
方法5.上司に相談して改善を求める
仕事量が多い、嫌がらせがある、患者から被害を受けているなど明確な問題があるなら上司に相談して、改善を求めましょう。
役職のない看護師では、自分で仕事をコントロールしたり、嫌がらせを止めたりするのが難しいです。
自分でどうしようもない職場の問題は、上司に相談して対処してもらいましょう。
もし、上司が対処してくれない場合、労働局や病院内の専門窓口に相談するのも効果的です。
周りの人の力を借りて、職場の問題に対処していきましょう。
以上が、看護師がストレスを解消する方法でした。
自分に適したストレス解消法を試すことで、今の悩みが軽くなります。
ここまで紹介した方法の中から、自分にできることをやってみましょう。
一方、解消法を試してもなかなかうまくいかないという場合、専門医の診察を受けることも必要です。
次は、専門医に相談すべきケースを解説するので、ストレスが深刻な人はぜひ参考にしてください。
4.どうしても辛い時は専門医の診察を受けよう
ストレス解消法を試しても仕事が辛いという場合、精神科医か心療内科医の診察を受けて必要なケアをしてもらいましょう。
看護師の仕事はハードなので、なかなかストレスが解消されないこともあります。
「職場にも相談したけど、やっぱり仕事がつらい」という状況なら、専門医のアドバイスを受けてください。
以下のような症状がある人は、うつや適応障害など治療が必要な病にかかっている可能性があります。
- なかなか眠れない、もしくはずっと寝てしまう
- 職場で泣いてしまう
- 食欲がない、もしくは食べすぎてしまう
- 死にたいと考えてしまう
- 動きや話し方が不自然に遅くなったり、早くなったりする
- 趣味も楽しめない気分になっている
症状が深刻な場合、医師から診断書をもらい、職場の人に業務量や配置に関して相談するのも効果的です。
心当たりのある人は専門医の指導を受けた上で、自分に合った対処法で心を休めましょう。
まとめ
看護師はストレスの溜まりやすい環境で働いているので、ストレスが溜まってしまうのは自然なことです。
つらい気持ちは無理に我慢せず、自分に合ったストレス解消法で早めに対処しましょう。
もしつらさが解消されない場合、カウンセリングに行ったり精神科医や心療内科医の診察を受けることも大切です。
ストレスとの向き合い方を考え、これからも前向きに働いていきましょう。