やっとの思いで看護師として働き始めたものの、様々な要因が重なりやる気がなくなってしまうことは誰にだってあるでしょう。
責任感が強いあまり、やる気がないのに看護師として働いていいのか悩んでいる人も多いと思います。
また転職するとしても看護師の経験は役に立つのか考えてしまい、見えない未来に不安を感じてしまう人も多いでしょう。
そんな看護師はあなただけではありませんよ!
一説には現職に不満を持っている看護師は全体の8割以上という情報もあるほどです。
だからあなたが看護師職にやる気を失っていても不思議ではありません。
今回はそんなやる気がでない看護師の方々に向けた記事を書きました。
やる気がなくなったときにどのように対処すればいいのか、やる気を失う原因は何があるのかなど参考にしてみてくださいね。
目次
1.看護師のやる気が出ない原因は?
看護師は目の前の人を直接助けるやりがいも感じやすい仕事ですが、一方でストレスも溜まりやすい環境だと言われています。
また看護師は他の多くの職業とは少し異なる特殊な仕事です。
そのため、ストレスの原因ややる気が出ない原因も他の職業と異なるでしょう。
この章では、看護師がやる気が出ない理由を7つ挙げて解説していきます。
- 仕事に慣れてきてしまった
- 人間関係がうまくいかない
- 忙しさと報酬が見合っていない
- 体力が持たない
- 自分の意見が通らず施設の方針と合わない
- 看護師に向いていないことがわかった
- 周囲の友達が結婚ラッシュを迎えた
1つひとつ、自分に当てはまるかどうか振り返ってみてください。
原因1. 仕事に慣れてきてしまった
仕事に慣れてくると日々の業務がマンネリ化してしまい、やる気を無くしてしまう人が多くいます。
なぜなら仕事に慣れてくる3年目あたりから新たな刺激が減るからです。
働き始めた当初は新しい仕事を覚えるだけで精一杯、また2年目くらいまでは後輩ができたりして新鮮な気持ちを保てますよね。
ですが3年目くらいになると、最初の頃に感じていた新鮮さがなくなり仕事がマンネリ化してくることもあると思います。
仕事に慣れてきたが故に目標を失い、「燃え尽き症候群」のような症状になってしまう人もいるようです。
このように「仕事に慣れる」という一見プラスの要素が看護師がやる気を失くす原因の1つでもあります。
原因2.人間関係がうまくいかない
人間関係は看護師のみならずどんな職場でもやる気を削ぐ原因になります。
職場の人間関係が悪いと連携がうまく取れず業務にも支障をきたすため、やる気が奪われるからです。
例えば、誰かの噂話をずっとしているような職場、全く笑顔がないような職場、こんな職場でやる気を保つのは難しいでしょう。
また人間関係は上司や同期など同僚だけではなく、患者さんとの関係も含みます。
言うことを聞いてくれないなど対応が難しい患者さんもいて、そういった患者さんとの人間関係でやる気を無くしてしまう人も多いです。
原因3.忙しさと報酬が見合っていない
業務内容に対して見合っているとは言えない報酬もやる気減退の1つの原因です。
仕事がハードでもそれに見合う報酬がついてくれば気持ちの折り合いをつけられますが、そうでないとやる気を維持できないからです。
看護師は業務上準備や引継ぎのために勤務時間より1時間ほど早く出勤することもあります。
突発的に残業になってしまうこともありますが、その分はサービス残業となってしまうこともあるようです。
夜勤もあり肉体的にきつい仕事であるわりに、看護師の平均年収は480万と他の職種に比べて特別多いわけではありません。
このように肉体的、精神的にもタフな職業であるわりに報酬が見合わないことでやる気を無くしてしまう人も多いようです。
原因4.体力が持たない
看護師の業務がハードすぎるため、体力の限界を迎えてやる気を無くしてしまう人もいます。
なぜならプライベートも体力の回復に使うことになり、充実した生活を送ることが難しくなるからです。
看護師の業務は入院している方々、つまり体が弱っている患者さんの手助けをする仕事がメインになります。
力のいる作業はもちろん、健康な人は当たり前にできることも手助けをするシーンが多々あるでしょう。
例えばリハビリの際に患者さんの体を起こすケースが代表例です。
精神面でのタフさが求められる職業で体力も必要となると、あまりの過酷さにやる気が出なくなってしまう人も多いのでしょう。
原因5.自分の意見が通らず施設の方針と合わない
看護施設の方針と自分の考えが合わずにやる気を無くしてしまう人が多くいます。
なぜなら施設の方針に自分の働き方を合わせると、時に自分の信念を曲げることになり、ストレスの原因になるからです。
例えば、仕事の優先順位についてですが、患者さん第一で業務を進めたい人と、施設全体の効率を考えたい人では意見が異なります。
この少しの違いを容認できるかで施設側と揉め、自分の意見が通らずやる気を無くしてしまう人が多いです。
患者さんへの思いが強い真面目で優秀な看護師ほど、病院との摩擦でやる気を無くしてしまう悲しい現実があります。
原因6.看護師に向いていないことがわかった
就職前に思い描いていた看護師像と現実のギャップを感じた時にやる気を保てなくなる人もいます。
実際に働いてみないと看護師としてのリアルな生活を知ることができないからです。
例えば人助けをしたいと思って看護師になったものの、収入面でギャップを感じやる気を無くしてしまうケース。
仕事を始める前は収入よりも業務内容を重視していた人でも、いざ生活を送ってみると考え方が変わることもあります。
また、看護師の労働環境や給料について十分に理解していても、実際に仕事を始めると辛いと感じる人も多いでしょう。
憧れていた看護師に自分が向いていないと感じたとき、やる気を失ってしまう看護師もいるようです。
原因7.周囲の友達が結婚ラッシュを迎えた
周囲の友達が結婚し始めたことがきっかけで自分の将来を考え始め、やる気を無くしてしまう人もいます。
なぜなら看護師は一般女性と比較して婚期が遅い傾向にあり、友達よりも自分が遅れをとっているように思えて焦るからです。
厚生労働省によると、30才時点での看護師の未婚率は48.6%で、一般女性の32.0%と比較すると非常に高くなっています。
結婚願望のある人にとっては周囲の結婚ラッシュによって看護師という仕事を考え直すきっかけになるのでしょう。
以上の7つの原因が看護師がやる気が出ない理由でした。
次の章では看護師がやる気が出なくなったときの対処法について書いています。
ぜひ最後まで読んで、自分の現状と照らし合わせてみてください!
2.看護師がやる気が出なくなったときの対処法
では、看護師という責任が求められる職業で、やる気が出なくなってしまったときはどのように対処するのが良いのでしょうか。
対処方法は人によっても様々ですが、いくつか代表的なものをご紹介します。
看護師がやる気が出なくなった時の対処法は以下の4つです。
- 仕事を始めた理由を思い出す
- 新しい業務にチャレンジしてみる
- 転職して就業先を変える
- 違う業界に転職する
読み進めながら、自分にとって適切な対処法を探してみてください。
(1)仕事を始めた理由を思い出す
これは看護師だけに限られた対処法ではありませんが、一度始めたときの気持ちを思い出すことをおすすめします。
なぜなら、始めた時は誰でも志を持って仕事に取り組んでいたはずだからです。
当初の気持ちを振り返ることでポジティブな感情が生まれるかもしれません。
例えば、病院に提出した履歴書やレジュメ、専門学校時代のノートなど「自分が頑張っていたときの思い出」を振り返ってみてください。
なぜ看護師になりたいと思ったのか、当時の気持ちを思い出すことができれば、今の仕事に対する向き合い方も変えられるはずです。
(2)新しい業務にチャレンジしてみる
今の仕事に慣れてきてしまって刺激が足りないという人は、同じ病院内で普段は担当していない業務にまで手を伸ばしてみましょう。
なぜなら普段担当していない業務は新しい刺激となり、慣れによるやる気の低下を解決してくれるからです。
先輩が担当している仕事や他の部署の業務を手伝ってみたりすると良いかもしれません。
担当したことのない業務ははじめは大変に感じるでしょうが、新しい刺激を感じることができやる気が復活するきっかけになるでしょう。
それだけでなく、担当できる業務が広がり成長できますし自分が管理職になったときの視野を広げることにもつながります。
まずは身の回りにある新たな刺激を求めてチャレンジしてみましょう。
(3)転職して就業先を変える
看護師としての仕事は続けたいけど人間関係に悩んでやる気が減退している人は、勤務先を変えてみるのも1つの手かもしれません。
なぜなら看護施設を変えることでストレスの原因が改善し、看護職に集中できる可能性が高まるからです。
人間関係が原因で看護職がつまらないと感じていた人も、病院を変えた途端楽しく仕事ができる人は多いはず。
環境を変えることで思い描いていた看護師人生を送れるかもしれませんよ!
やっとの思いでなれた看護師の仕事を手放したくない人は看護施設を変えてみましょう。
(4)違う業界に転職する
収入や業務内容の過酷さを変えたい、結婚について真剣に考えたい人には違う業界への転職も1つの選択肢かもしれません。
なぜなら収入や働き方は業界によって決まると言っても過言ではないからです。
例えば、事務職のように座り仕事で土日休みの仕事もあれば、一日中会社の外で営業をする仕事もあります。
また最近では在宅ワークも主流になってきており、働き方は多種多様になってきていますよね。
このような働き方の違いは会社の業態によって変わるため、転職によって業界を変えることは働き方の改善につながります。
看護師には専門的な知識が必要な分、転職するときにもその経験を生かせる可能性が高いです。
また、業界によっては未経験でも受け入れてくれることもあります。
ですので、看護師から異業種に転職することも不可能ではありません。
ただし、転職するときは転職先の労働状況や雇用条件をしっかり吟味するように気をつけましょう。
以上の4つが看護師がやる気を無くした時の対処法でした。
次の章では後輩看護師がやる気を無くした時にどのように対処すればいいのかをご紹介します。
ぜひ読んでみてくださいね。
3.後輩看護師のやる気がないときの対処法
普段後輩の指導と自分の業務で大忙しのベテラン看護師にとって、後輩のやる気低下は気になりますよね。
自分がやる気を持って働いてきた分、後輩がやる気を失っている姿を見るとイライラしてしまいがちです。
感情的にならずにしっかりと寄り添って対処しないと、逆効果になってしまうこともあります。
自分の後輩がやる気を無くしているときに、先輩としてどのように対処するべきか考えてみましょう。
以下の3つが後輩がやる気を無くしている時の対処法です。
- やる気を押し付けない
- 人によって価値観が異なることを受け入れる
- 目に余る場合は研修や面談を実施する
1つずつ見ていきましょう。
対処法1.やる気を押し付けない
まず、やる気を押し付けないことが非常に重要になります。
なぜなら、やる気を無くしている人にとっては強制的に何かをやらされることが最もストレスを感じるからです。
やる気がなさそうな後輩に対しては強引に自分の想いを押し付けるのではなく、どうすればやる気を引き出せるのか考えましょう。
例えば、周囲の友人に何があったか尋ねるとヒントが得られるかもしれません。
後輩のやる気を引き出すためには、聞く姿勢や後輩がやる気を出すまで待つ我慢の心も大切です。
やる気のない若手に逆効果の対応をしないように、細心の注意を払いましょう。
対処法2.人によって価値観が異なることを受け入れる
後輩のマネージメントにおいて価値観を理解することは非常に重要になります。
なぜなら看護師のように専門性の高い仕事だと、自身の看護観やこだわりが仕事に影響するからです。
各看護師の仕事に対する価値観を尊重してあげることは、その人自身を尊重することにもなります。
また後輩の価値観を理解した上でやる気を引き出す努力はあなた自身の成長にもつながるでしょう。
こういった後輩への配慮は、あなたが管理職になった時の部下の育成などにも生きてくるからです。
器の大きな先輩になれれば自然についてきてくれる後輩も増えるでしょうし、結果として後輩のやる気アップにもつながります!
人によって価値観が異なることを理解し、後輩のやる気を引き出すようにしましょう。
対処法3.目に余る場合は研修や面談を実施する
周囲の看護師があまりに怠惰で患者さんに迷惑をかけている場合は、研修や面談を実施したり、先輩看護師に相談したりしましょう。
なぜなら、看護師のモチベーションの低さが業務に影響を与えることは絶対に避ける必要があるからです。
怠惰な看護師が1人いると周囲の看護師にも悪影響になりかねません。
怠惰な看護師について噂をするような職場になれば、施設全体の雰囲気低下につながります。
あまりに目に余る場合は状況を見て対応するように心がけましょう。
以上3つが後輩看護師がやる気を無くした時の対処法でした。
次の章ではやる気がないという理由で転職することになった場合、どのような点に注意すればいいのかをご紹介します。
ぜひ、ご自分の転職活動にも生かしてみてくださいね。
4.やる気がないという理由で看護師を退職するときの注意点
やる気がないという理由は、世間からみると良い印象ではないことは明らかです。
特に転職の際に当たり前のように「やる気を無くしたため転職しました」と面接官に伝えてしまっては、転職は難しいでしょう。
実際はやる気を無くして転職活動を始めたとしても、転職活動においてその理由をどう扱うかは注意が必要になります。
注意点は以下の3つです。
- 退職理由がやる気の低下であることをストレートに伝えない
- 転職活動中に伝える退職理由を工夫する
- 勤務年数が短い場合違う業界への転職には気をつける
どのような点に注意すれば転職がスムーズに進むか、参考にしてみてください。
注意点1.退職理由がやる気の低下であることをストレートに伝えない
やる気がなくなったという理由を転職の際に伝えないように注意しましょう。
なぜなら、退職理由の一番の原因はやる気の低下ではないはずだからです。
根本の理由はやる気を低下させた給与水準や労働環境、人間関係が問題なのではないでしょうか。
まずはその根本の理由をしっかりと見極めましょう。
実際、転職時の面接ではほぼ確実に前職の退職理由は聞かれます。
ですがその時にやる気の低下が原因だという言い方をしてしまうと、面接官にいい印象を与えないのは明らかですよね。
ですので、間違っても「やる気がなくなったからです」とは伝えないようにしましょう。
ここをうまく伝えるためには、なぜ転職活動を始めるに至ったか、根本的な理由について深く掘り下げることが必要です。
なぜ自分が転職活動をしているのか考えることは、自分自身を深く理解することにもつながり、転職後の生活をより良いものにしてくれます。
自分を知ることは怖いこともありますが、より良い未来のために時間をかけて考え直してみましょう!
注意点2.転職活動中に伝える退職理由を工夫する
退職理由を深く掘り下げて考えてみた後は、ポジティブな言葉に変換して面接のときに説明するようにしましょう。
なぜなら、ポジティブな理由で転職活動をしていることは面接でも好印象だからです。
例えば、上司との人間関係を理由に転職活動をしている場合を考えてみましょう。
この場合、「上司と馬が合わなかった」という表現は「自分の信念のもと仕事ができる施設を探している」と変換できます。
このように、具体的にどのような点で認識の相違が生まれたのかを丁寧に説明するようにしましょう。
ネガティブ要素も伝え方を変えるだけであなたをアピールする強みになり得ます。
言葉の使い方には気を配って転職活動を進めるようにしましょう。
注意点3.勤務年数が短い場合違う業界への転職には気をつける
勤務年数が一年以下の場合には違う業界への転職には気をつけましょう。
なぜなら転職先によっては看護師よりも低い給料で辛い労働環境が待っている可能性もあるからです。
転職する際には客観的に自分を捉え、本当に転職するべきか慎重に判断することが非常に重要になります。
転職先の平均年収をみるだけではなく平均年齢をみて会社の雰囲気を想像することもおすすめです。
また勤続年数が一年以下だと、未経験OKの求人ばかりに申し込みたくなりますよね。
確かに未経験OKの求人を見ると魅力的にうつることもあるでしょう。
しかし未経験OKということは定着して安定的に働けている人が少ない可能性もあります。
業務が簡単で未経験でも仕事ができるのか、あるいは長期的に育成可能な環境が整っているのかなどよく確認しましょう。
看護師は国家資格保有が条件で誰にでもできる仕事ではないので、人によっては羨ましいと感じる仕事でもあります。
自分の転職が本当に他業界でなければいけないのか、最後にもう一度冷静に考えてみるようにしましょう。
以上の3つがやる気がないという理由で看護師を辞める際に注意するべきことでした。
次の章では看護師から異業種に転職する場合に、どのような選択肢があるのかご紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
5.看護師からどのような転職先を目指せる?
看護師は資格のいる職業であり、数ある仕事の中でも専門性が高い職業の1つです。
またストレスフルな環境の中、高いレベルのホスピタリティーが求められる仕事でもあるため難しい仕事でもあります。
そんな看護師には次のキャリアとしてどのような選択肢が考えられるでしょうか。
以下の5つが看護師からのおすすめの転職先です。
- 別の看護施設
- 飲食店スタッフ
- MR・MS関連の営業
- 一般企業の事務職
- ITエンジニア
1つずつみていきましょう。
転職先1.別の看護施設
職場環境や人間関係が原因で転職を希望している人は、なるべく別の看護施設を探すようにしましょう。
仕事自体には魅力を感じているはずなので、人間関係が原因で看護師という専門職を手放すことはもったいないからです。
仕事への考え方が変わった人は他業界を視野に入れてもいいとは思いますが、異業種への転職は決して簡単ではありません。
経験の活かせる看護師職として、他の職場を探すほうが転職のハードルはずっと下がります。
転職先を探す際は転職サイトを利用するのもいいですし、学生時代の友人や同僚からの情報など交友関係を生かすことも有効でしょう。
実際にその施設で働いている人からの生の意見を聞くことができれば、働き始めてからのギャップが起きにくいからです。
看護師職自体に不満がないのであれば、次も看護師として働ける職場への転職をまずは考えましょう。
転職先2.飲食店スタッフ
看護師で培った奉仕精神を生かすことができれば、飲食店スタッフとしても活躍できるかもしれません。
なぜなら、飲食店は直接お客さんと対峙する職業であるため、看護師の業務内容と似ている側面があるからです。
例えば、看護師として患者さんに気を配ってきた経験は飲食店でお客様が困っている時の対応に生かせます。
ただし、飲食店スタッフへの転職を考える場合には、労働環境と給与についてはよく考えるようにしましょう。
特に大規模なチェーン店では労働環境が看護師より悪い可能性もあるからです。
また接客業は専門職としての色が薄いため、一度転職すると専門性を手放すことになりかねません。
労働環境や給与、専門性について考えた上で飲食店スタッフも選択肢に入れるようにしましょう。
転職先3.MR・MS関連の営業
看護師の専門性を生かして新たな仕事を始めたい人にはMR・MS関係の営業をおすすめします。
なぜなら、看護師で身につけたコミュニケーションスキルと医療の専門知識を生かせるからです。
MRとは病院や調剤薬局に対して、正しい情報のもと医薬品の営業をする仕事のことをいいます。
また、MSは幅広い医薬品から患者さんに最適なものを提供する仕事で、病院や薬局との価格交渉も業務の1つです。
看護職からMRやMSに転職した場合、看護師ならではの視点から病院に医薬品を勧めることもできます。
患者さんに一番近いところで接してきた看護師だからこそ、どんな医薬品が患者さんにとって負担がないか見極められるでしょう。
ただし、看護師職とはまったく異なる性質の職種であることは頭に入れておかなければなりません。
看護師の利益ではなく質の高い看護やケアを提供するという性質に対して、MRやMS は利益を追及する職業だからです。
利益を追求する文化が合わない人には厳しいかもしれませんね。
また、MR・MSは他の医療従事者にも人気の職業であるため、転職のハードルは他の職種と比べて高いです。
よく転職のための準備をした上で、自分にあっているのか考えて選択肢に入れてみてください。
転職先4.一般企業の事務職
看護師として接客しながら、人を助ける仕事をしてきた人にとって一般企業の事務職は適性がある可能性が高いです。
なぜなら、人を助けてきた経験が今度は縁の下の力持ちとして総合職を助ける場面で役立つからです。
例えば、一般企業の事務職の業務内容は電話対応、書類管理、見積や請求書の作成などがあります。
また、経理や総務のような経営の根幹に関わる仕事も事務職の代表例です。
これらの業務を事務職がやらない限り、総合職はスムーズに仕事を進められません。
看護師として患者の手助けをしてきた人にとっては、事務職の「総合職をフォローする」という立場が肌に合うかもしれません。
簿記や秘書検定など資格が役立つので、事務職を目指すなら資格の勉強を進めることもおすすめします。
転職先5.ITエンジニア
看護師からの転職先として、ITエンジニアもおすすめします。
なぜなら、ITエンジニアは非常に需要が高まっている職種であり、且つ未経験からでも目指せるからです。
政府もデジタル庁を新設したように、世界的にみてITへの投資額は年々増えており需要の高まりは言うまでもありません。
プログラミングと聞くと未経験の人には難しそうに思えますが、意外と門戸は開かれています。
最近ではインターネットを使ったプログラミングの授業が人気を集めており、YouTubeで無料で授業を見ることも可能です。
それほど数は多くありませんが、実際に看護師からプログラマーになったという人も存在します。
看護師とITエンジニアという全く違う性質の2つの専門性を持つことで、希少性の高い人材にもなれるでしょう。
一旦ITエンジニアとして就業できればその後は自分次第でスキルを高めていけ、さらに良い条件の会社への転職など可能性が広がります。
プログラミングは難しい分野ではありますが、チャレンジしてみる価値があるかもしれませんね。
まとめ
看護師としての仕事にやる気を保てなくなったのは、あなたの人生が転機を迎えている証拠かもしれません。
このタイミングで自分の人生について考え抜き、見直すことができれば新たな人生をスタートすることができるでしょう。
新たな自分を発見できるいい機会だとポジティブに捉え、自分がどんな人間なのかを理解することは自身の成長につながります。
ただし、精神的に厳しい現場で限界を迎えそうな場合は決して無理をしないようにしてください。
あなた自身が心身の調子を崩しては、現職で頑張ることも、転職にチャレンジすることも難しくなってしまいますよ。
思ったよりも近くに自分が理想とする環境は待っているはず。
あなたがより良い環境で、自然とやる気が出るような仕事に取り組めることを心から願っています。