「看護師を続けながら、今よりも家族との時間を確保したい」
そんな悩みを抱えていませんか?
ライフステージの変化などに伴い、土日休みの職場を求める看護師さんは少なくありません。
実は土日休みの看護師求人は、数も豊富なんです。
しかし、土日休みといいつつ、完全に土日休みの求人ばかりではありません。
「土日休みの文言があったのに、入ってみたら土日どっちかしか休めない」
「土日休みOKだと書いてあったけど、病棟の雰囲気的に休みづらい…」
という職場も少なからず存在します。
この記事は、入職前と入職後のミスマッチを少なくするための情報まとめです。
土日休みの看護師求人は絶対にありますし、働く場所も複数存在します。
しかし、働き方を変えるということは、今までになかったメリットと同時にデメリットも出てきてしまうものです。
土日休みのメリットとデメリットについても解説しますので、しっかり理解して比較したうえで転職を検討してみてください。
しっかり理解した上でサクッと転職して、プライベートと仕事双方を充実させた看護師ライフを送りましょう。
目次
1.確実に土日休める看護師求人はある?
土日休みの看護師求人は絶対にあります。
狭き門と言われることもありますが、求人数自体は多いです。
看護師をしているからといって、暦どおりの休みを諦める必要はありません。
土日休みに限らずですが、自分の望む条件で働くことは誰でも可能です。
しかし、求人に土日休みの文言があるからといって、確実に土日休みが確定している職場ばかりではありません。
そこでまずは、次の2点について解説します。
- 土日休みの求人数
- 確実に土日休みの求人を探すコツ
「看護師に土日休みの求人なんてあるのかな…」
「土曜だけ出勤してとか言われたら困る…」
このような不安を消していきましょう。
土日休みの求人数紹介【看護師求人サイトで比較してみた】
まずは、『看護師 土日休み』と検索し、求人サイト別に土日休みの看護師求人の数を比較してみました。
以下に一覧でまとめます。
サイトによって求人数の差はかなりありますが、全体的に見ると少なくはないはずです。
件数だけを見れば、少なくとも求人自体がなくて転職出来ないという事態にはならないでしょう。
求人サイト名 | 求人数 |
看護roo!転職サポート | 4,498件 |
マイナビ看護師(土日休み指定できず、日勤のみで検索) | 20,082件 |
求人ボックス | 63,106件 |
super nurse | 1,881件 |
看護師求人EX | 902件 |
indeed | 70,351件 |
ただ、『看護師 求人サイト』と検索して1ページ目に出てくる大手転職サイトでは、サイトに登録しないと求人を見れないという場合が多かったです。
そのため、実際に登録してみると上記の表よりも多くの選択肢があるかもしれません。
土日休みの看護師求人を探すコツ
求人数が充分に存在することは解って頂けたかと思います。
では次に、確実に土日休みの条件を満たす求人を探すコツについて解説していきましょう。
土日休みを確実に確保するためのポイントが、たった1つだけあります。
それは、転職エージェントを上手く活用することです。
これだけで転職成功率は格段に上がります。
ある程度、求人検索をして自分の希望する職場を明確にすることはとても大切です。
しかし、求人情報を眺めているだけでは内情まで把握することは難しいでしょう。
そこで看護業界に強い転職エージェントを上手く利用して、内情を教えてもらうのです。
転職エージェントとのやり取りで、「確実に土日休みが確保できると判明している職場を紹介してください」と伝えてみてください。
すると転職エージェントの営業担当さんが、しっかりと求人元に確認を取った上で情報を提供してくれます。
求人にどんな文言が並んでいようと、求人を見ただけでは内情を予想することは難しいでしょう。
そんな状態で、譲れない労働条件を持って転職に踏みきってしまうのは博打のようなものです。
希望どおりの転職を成功させたいならプロの力をうまく活用しましょう。
また転職エージェントの利用は無料なので、安心して利用できます。
たとえ、転職の時期を具体的に決めていなくても大丈夫です。
情報収集だけでも充分転職エージェントに登録する価値はあります。
土日休みの求人数自体は少なくないので、転職エージェントを利用してより理想の求人を探してみましょう。
では土日休みの職場ではどのようなメリットがあるでしょうか?
実際に転職する前にしっかりと把握しておくことで、転職後の不安やトラブルを避けられます。
2.土日休みのメリット
土日休みの看護師求人のおおよその件数と求人を探すコツは、なんとなく解っていただけたのではないでしょうか。
では次に、土日休みの職場ならではのメリットを解説します。
土日休みの職場では、不規則勤務のときには無かった様々なメリットを感じられるはずです。
主なメリットは以下の3つになります。
- プライベートを充実できる
- 身体の負担が減る
- 定時で帰れる
順番に詳しく見ていきましょう。
(1)プライベートを充実できる
土日休みで、ある程度規則的な勤務ができることで得られる一番のメリットはプライベートを充実させることができる点です。
例えば、以下のようにプライベートの充実を図ることが可能になります。
- 異業種の友人と休みのタイミングが合う
- 旦那さんや子どもの予定を優先させる
- 土日限定開催のイベントに参加可能
看護師になってから曜日も昼夜も関係なく仕事をしてきたというひとも珍しくないでしょう。
(2)身体の負担が減る
土日休みのメリット2つ目は、身体の負担が減ることです。
これは筆者もかなり体感しました。
筆者は、夜勤を含む不規則な病棟勤務を経験した後、日勤のみの介護施設の勤務に転職したのです。
仕事内容が楽になったという点も否めませんが、間違いなく身体の負担は減らすことができたと思います。
具体的には疲れが溜まりにくくなり、夜もよく眠れるようになりました。
不規則勤務をしていたときは夜型のリズムに慣れ過ぎて、一睡もできずに早番の出勤をするというようなことが多々ありました。
そうなると、なかなか疲れも抜けにくく、寝不足にもなりがちです。
土日休みにして、規則的な勤務をすることにより明らかに身体の負担は軽くなります。
「妊活を考えているので体調を整えたい」
「不規則勤務で何となく体調が優れない」
こうした悩みを抱えている人には、土日休みの職場はおすすめといえるでしょう。
(3)定時で帰れる
土日休みのメリット3つ目は、定時で帰れることです。
看護師は業務に追われ、時間に余裕がない働き方をしていることも多いと思います。
例えば、一般病院の病棟勤務では急変やいきなりの指示変更などはよくあることでしょう。
その結果、業務記録を十分にとれず、残業につながることはよくある事態です。
この事態は24時間稼働の職場だからこそ起きやすいことと言えるでしょう。
24時間稼働の現場では、いつの時間帯も誰かが仕事をしている環境です。
それゆえに、いつまでも残業をしてしまいがちという経験はないでしょうか。
また、そのような環境だと残業をしていても周囲も気に留めにくいのだと考えることもできます。
一方で土日休みの職場では、少し事情が変わるようです。
無論、職場によりますが土日休みが確約されている求人はクリニックや企業など24時間稼働でない職場が沢山あります。
全員が会社から居なくなる時間が存在することで、残業する本人も周囲も「早く帰らなければ」という意識を持つことができるでしょう。
また、全員が同じ時間に定時を迎えるという環境であれば、たとえ業務が立て込んでいても、周囲が協力してくれやすくなります。
そうすることで、仕事の後に子どものお迎えもできます。
恋人や旦那さん(奥さん)とのデートも、友人とのごはんの約束も急なキャンセルをせずに済むでしょう。
定時で帰れるメリットは、最初に紹介したプライベートの充実にも通ずる部分がありますね。
以上の3点が主なメリットですが、いずれのメリットにも通ずることは、自分の時間を確保できることです。
とはいえ、メリットがあればデメリットもあります。
そこで、次は土日休みのデメリットについても理解しておきましょう。
3.土日休みのデメリット
メリットの次はデメリットにも目を向けてみましょう。
どんな働き方にも、良い面とそうでない面が存在します。
双方をしっかりと理解したうえで比較し、選ぶことが大切です。
土日休みの職場に変えることで以下のようなデメリットが存在します。
- 年収が下がる
- 処置などの技術が鈍る
順番に詳しく見ていきましょう。
年収が下がる
デメリットの1つ目は年収が下がってしまうことです。
土日休みの職場は夜勤がないことも多いです。
そのため夜勤手当で年収を上げる働き方をしている場合は、年収が下がる可能性があります。
今現在の給与の内訳を考えてみてください。
役職手当が大きい場合や夜勤手当で稼いでいる場合などは要注意です。
とはいえ、土日休みの求人でも年収が高めの職場も存在します。
年収の下限をあらかじめハッキリさせてから、求人を探しましょう。
そうすることで、ある程度年収を絞り込みながら求人を選べます。
「土日休みの条件は外せないけど年収はあまり下げたくない」
という場合は、土日休み+夜勤アリや土日休みの管理職求人を探してみるのがおすすめです。
土日休みの条件を諦めず、なるべく年収を下げない求人を探していきましょう。
処置などの技術が鈍る
デメリットの2つ目は、処置などの技術が鈍ることです。
今現在の職場が救命やICUなどの場合は、転職先で知識や技術が鈍ってしまうかもしれません。
土日休みが可能な職場は、緊迫した場面よりも穏やかな日常を送る場面が多いです。
医療的な技術や知識を多く必要とする職場から移った場合は、その手腕を発揮する場面が少なくなるでしょう。
医療的技術をほとんど使わない職場としては、下記の就職先があげられます。
- 美容クリニック
- 訪問看護
- 一般企業
- ツアーナース
- 介護施設保育園
これらの職場の多くは高度な医療的技術、手技を使う場面がほとんどありません。
技術を鈍らせたくないけど、土日休みがいいというのはなかなか厳しい要望のようです。
技術や知識を活かしてバリバリ働くか、プライベートや身体のリズムを大切にするか優先順位を決めましょう。
どちらにもメリット・デメリットが存在するので、比較検討しながら転職を考えていく必要がありますね。
次の見出しではデメリットで述べた「年収が下がるって一体どのくらい?」という疑問を解決していきましょう。
4.土日休みだと年収はどれくらい?
土日休みだと年収が下がる可能性があると説明しました。
では土日休みの看護師求人はどのくらいの年収が望めるのでしょうか。
実際の求人を比較しながら具体的な数字を解説します。
クリニック、介護施設、訪問など施設形態別に一覧でまとめました。
年収算出にあたり、参考にしたサイトは以下のとおりです。
関東近郊の求人が中心だったので、地方在住の場合は住んでいる地域に絞って見てみて下さい。
より正確な年収を把握できます。
ひとつの施設形態が突出して高いことはありませんが、保育園の年収は少し低くなりがちです。
表の施設形態の中では夜勤がある求人は含んでいません。
介護施設と一般病院では夜勤が含まれる求人も何件かありましたが、その他の施設形態では夜勤が無い求人がほとんどでした。
また、企業とは医療機器関連の起業コンサルや富裕層をクライアントに持つ会員制医療クラブの運営などを手がける会社など、業務内容は様々です。
医療現場からは別の視点で今までの経験を活かしたい人はいいかもしれません。
土日休みの条件を付けても一般病院の求人はかなりの数がありました。
病棟や科によっては、完全な土日休みでない場合もある可能性があるため、転職前に確認が必要です。
施設形態 | 平均年収(円) |
クリニック | 約400万 |
訪問看護 | 約400万 |
介護施設 | 約365万 |
保育園 | 約315万 |
企業 | 約390万 |
健診センター | 約380万 |
一般病院 | 約360万 |
全体的にどの施設形態が突出して高いこともありませんでしたが、あくまで平均値にすぎません。
より正確に把握したい場合は、自分の住んでいる地域に絞って再確認がおすすめです。
上記の表により、それぞれの施設種別で獲得できる大体の年収が把握していただけたかと思います。
今回は夜勤を除いた求人で平均年収を算出しましたが、夜勤を含む求人も複数確認しました。
次は夜勤の事情について確認していきましょう。
5.土日休みでも夜勤はある?
土日休みの求人でどの程度の年収が見込めるかは確認できましたか?
夜勤の有無も収入に直結するので、しっかり確認しましょう。
施設形態によりますが、介護施設や病院など24時間稼働の施設では夜勤を含む求人もあります。
しかし、そういった施設でも日勤のみを選択できる場合が多いようです。
このような求人の場合は、とりあえず夜勤なしで働いて、もう少しお金が必要になったら夜勤を復活させることも可能になります。
とはいえ、日勤のみで確実に土日休みの求人を望むのであれば、24時間稼働でない職場を選ぶ方が無難でしょう。
夜勤ありの求人も、夜勤なしの求人も、件数は揃っているので、自分のライフスタイルに合わせて選択可能です。
土日休みの条件を付けて求人検索をしても、夜勤の有無はある程度自由に選択できます。
しかし、逆をいえば選択肢がありすぎて、自分の望む求人を適切に選べないこともあります。
転職失敗しないために自分が望む求人を探すコツも押さえておきましょう。
6.自分が望む求人を探すコツ
土日休みの条件を付けると、日勤のみか夜勤も含めるかが求人を探す時点で選択可能です。
一般病院の病棟勤務などは、夜勤が強制という職場もあるかと思います。
土日休みで仕事を探した方が逆に選択肢が増え、迷ってしまうかもしれません。
そこで自分が望む求人を探すコツを紹介します。
そのコツは、職場に求める条件を明確化して順位をつけることにあります。
土日休みに限らず、給与や人間関係、通勤距離など求人を探す際の優先順位を決めてみてください。
これらがブレた状態で、転職をしてしまうと転職失敗の大きな原因になります。
職場に求める条件を紙に書き出し、優先順位を振ってみましょう。
それをもとに求人を絞り込むと理想に近い求人をみつけることができます。
ちなみに筆者もこの方法で求人を探して転職を経験済みです。
筆者は転職後、人間関係の改善と年収アップに成功しました。
簡単で確実な方法ですので、あなたもぜひやってみて下さい。
自分の理想と優先順位を正しく把握して、求人を探していきましょう。
次の見出しでは看護師が活躍できる様々な職場とその特徴についてみていきましょう。
7.病院以外の選択肢
自分が転職先に求める条件を明確に把握できればもう安心です。
逆に少し視野を広げて求人を眺めてみてもよいでしょう。
看護師の職場は病院だけではありません。
前述で、自分が求人に求める条件を明確にすることが、いい求人を見つけるコツだといいました。
条件の明確化に加えて、視野を広く持つことでさらに良い求人を見つけられます。
具体的には、企業や保育園など24時間稼働ではない場所も視野に入れることが可能です。
看護師の主な職場とその特徴を表にまとめました。
この表を見ることで、病院以外の職場の特徴がわかるはずです。
自分のライフスタイルに合わせて、柔軟に選択していきましょう。
職場 | 特徴 |
一般病院 | 最も一般的。様々な科、様々な勤務が可能だが、土日休みの固定がしづらい職場もあるので、転職の際は注意が必要。 |
クリニック | 土日休みでの勤務がしやすく人気。夜勤もオンコールも無い場合が多いため、プライベートとの両立が図りやすい。 |
保育園・幼稚園 | 土日休みの求人が多いが、年収は低めな職場が多い。 |
介護施設 | 夜勤あり、なしどちらも選択可能。オンコールがある場合も多い。土日休み確定かどうかは施設によるため、要確認。 |
企業 | 社員の健康管理業務や治験のサポート、医療機器の質問に応える仕事など業務内容は様々。土日休みのことが多い。企業の休日に準ずる。 |
トラベルナース | 旅行に同行する。土日休みでないことも多いが融通は効く。 |
テーマパークの救護室 | 土日の方がお客さんが多い場所なので、土日休み希望のひと向けではないかも。 |
健診センター | 土日休み率は非常に高い。夜勤も無く、プライベート優先で働きやすい。 |
少し視野を広げて求人を見てみると意外な活躍のフィールド見つかるかもしれません。
それぞれ異なった特徴があるので、自分にとってより働きやすく条件に合う職場はどんなところか常に考えながら求人を眺めてみましょう。
まとめ
この記事を通して、土日休みの看護師求人についてお話ししました。
土日休みの求人はライフステージの変化に合わせて多くの看護師が望む条件です。
しかし、土日休みの条件を付けることで職場の選択肢が狭まることはありません。
むしろ、病院以外の選択肢も多く存在する事に気づけたのではないでしょうか。
土日休みのメリットとデメリットを理解することで、プライベートの犠牲を避けることも大いに可能です。
家族や友人との時間も大切にしながら、これまで以上に充実した看護師ライフを送ることは難しくありません。
焦らず、条件を吟味しながら職場を選びましょう。
必ず、より良い職場が見つかるはずです。