看護師

介護施設の夜勤中に発生する利用者の急変が怖い!対応策を徹底解説

「夜勤中に発生する利用者の急変がとても怖い」

「急変した際の対応策や体験談を事前に知りたい!」

本記事は、こんな悩みをお持ちの人に向けて書いています。

夜間帯は職員の人数が少なく、不安なことは多いですよね。

けれど、事前に対応策を知っておけば不安を減らすことができます。

この記事では、夜勤に発生する利用者の急変の対応策怖い夜勤をやるメリットについてお話します。

本記事を最後まで読めば、夜勤の不安や怖い気持ちを減らせるでしょう。

1.夜勤中の怖いできごと2つ

はじめに、夜勤中の怖いできごを2つ紹介します。

介護施設での怖いできごとを事前に把握しておけば、多少の心構えになるはずです。

  1. 利用者の徘徊
  2. 利用者の急変

それぞれ解説します。

できごと1.利用者の徘徊

1つ目の怖いできごとは、夜中に利用者が突如として徘徊を始めることです。

夜中の介護施設のフロアは、真っ暗で非常に静かです。

そんな中、認知症の利用者が突如として施設内を徘徊し始めます。

徘徊する理由としては何か物を探している自宅に帰ろうとするなど、さまざまな理由があるのです。

利用者の立場からすると納得の理由ではあります。

ただ、夜中に利用者が徘徊する光景は、慣れている職員でも怖いと感じるでしょう。

できごと2.利用者の急変

怖いできごとの2つ目は、夜中に利用者の急変が起こることです。

疾患持ちの利用者だけでなく、比較的健康な人でも突然具合が悪くなることが稀にあります。

夜中だと職員の人数が少なく、自分で対応をする場面が多くなるのです。

また、夜中だと看護師が不在な場合もあり事前に対応方法を知っておかなければいけません。

利用者の急変は、ベテランの職員でも中々慣れないできごとで、怖いと感じてしまうでしょう。

夜勤中の怖いできごとについては以上となります。

  1. 利用者の徘徊
  2. 利用者の急変

上記2つを事前に知っておきましょう。

特に知っておかないと慌ててしまう、利用者の急変についてはしっかりと、予習することをおすすめします。

呼吸に異常を見られる、息を引き取るなどの急変については、次項目で見ていきましょう。

2.夜勤中に発生する利用者の急変の体験談2つ

夜勤中の怖いできごとについてはざっくりと把握できたでしょうか?

続いて、夜勤中に発生する利用者の急変の体験談をお話します。

急変の体験談を知ることで、自分が対応する際のイメージが明確になるはずです。

  1. 呼吸に異変が見られ入院
  2. 静かに息を引き取った

順番に見ていきましょう。

体験談1.呼吸に異変が見られ入院

急変の体験談1つ目は、呼吸に異変が見られて入院となったできごとを見ていきましょう。

夜勤中は定期的に見回りがあり、利用者の就寝時の様子に異常がないか見回りをします。

その見回りをしている際に、肩で呼吸をしている利用者を目撃したのです。

介護職員から見ても、明らかに異常だとわかるほど苦しそうな呼吸をしており、すぐにかかりつけ医に連絡をしました。

かかりつけ医とは、施設と提携している非常勤・常勤の医師のことです。

介護職員の発見が早かったので、なんとか一命は取り留めましたがその利用者は入院となりました

体験談2.静かに息を引き取った

体験談2つ目は、静かに息を引き取った看取り介護のできごとを見ていきましょう。

看取り介護とは、亡くなることが前提の介護のことです。

看取り介護の利用者が入居しており、日に日に体が弱っていくのを、ある介護職員は感じていました。

その日はいつもより体調が優れておらず、呼吸も乱れていたのです。

介護職員が夜中の見回りをしていると、その利用者の呼吸が静かになっているのを発見しました。

脈拍を測ってみると、すでに息を引き取っていたのです。

その後、事前に用意されているマニュアル通りの対応を行いました。

事前にマニュアルを把握していたおかげで、その後の対応はスムーズに進められたのです。

以上、夜勤中に発生する、利用者の急変の体験談2つをお話しました。

自分の立場に置き換えて、実際に対応できるようシミュレーションをしておきましょう。

もし介護施設に急変時のマニュアルがあれば、しっかりと確認しておくことをおすすめします。

とはいえ、施設にマニュアルがない・対応手順がよくわからないなど、不安に思う人もいるはずです。

次は、利用者の急変が起こったときの、対応手順を解説します。

3.利用者の急変が起こったときの対応手順3つ

介護夜勤中に利用者が急変したときの対処法

ここまで、夜勤中に発生する利用者の急変の体験談をお話しました。

この項目では、利用者の急変が起こったときの対応手順を解説します。

対応手順を知っておけば、怖いできごとが起こりうる夜勤への不安を減らせるはずです。

とはいえ、勤めてる介護施設に急変時のマニュアルが用意されていればそのマニュアルに書いてある対応手順を優先しましょう。

また、緊急対応マニュアルを東京福祉保健局が公開しているので、そちらもチェックすることをおすすめします。

  1. 近くの看護師へ報告
  2. かかりつけ医に連絡
  3. 救急車を呼ぶ

1つずつお話します。

手順1.近くの看護師へ報告

手順の1つ目として、利用者の急変を発見した際は、近くにいる看護師へすぐに報告しましょう。

なぜなら、身体状況の判断は看護師の方が早いためです。

看護師は看護師国家試験に合格し、看護師免許を取得しなければなりません。

そのため、看護に関する知識を十分に備えているといえます。

また、怪我の処置や病人のケアなどを日頃から行っているので身体状況の判断が早いのです。

そのため、介護職員が利用者の症状を見て判断するよりも、いち早く看護師へ報告して、判断をお願いした方が得策だといえます。

もし夜間帯にナースがおらず報告できない場合は、手順2のかかりつけ医に連絡をしましょう。

手順2.かかりつけ医に連絡

手順の2つ目は、夜間帯にナースがいない場合はかかりつけ医に連絡をしましょう。

かかりつけ医に状況説明や症状確認をすれば、その後の対応や判断がスムーズに進むからです。

かかりつけ医は施設に常駐、または非常駐の医師になります。

日頃から患者の症状を検診しておりその後の対応に慣れているといえるでしょう。

看護師への報告ができない場合、しっかりと状況判断ができ、その後の対応にもスムーズなかかりつけ医に連絡をするべきです。

しかし、夜間帯だとフロアや施設に常駐していることが少なく、連絡をとるのが困難になります。

看護師への報告はできない・かかりつけ医に連絡も難しい、そんなときは手順3を見ていきましょう。

手順3.救急車を呼ぶ

利用者の急変時の最終手段は、救急車を呼ぶ方法になります。

救急車であれば24時間365日、どんな時間帯でも対応してくれるからです。

初めての急変時の対応として救急車を呼ぶのは、多少なりとも抵抗があると思います。

しかし、看護師・かかりつけ医への連絡が取れない場合、介護士の判断だけでは対応しようがありません

救急車であればどんな時間であっても対応が可能なので、緊急の際は迷わずに救急車を呼びましょう。

利用者の急変が起こったときの対応手順は以上となります。

  1. 近くの看護師へ報告
  2. かかりつけ医に連絡
  3. 救急車を呼ぶ

上記の手順を忘れずに、緊急の際は実行しましょう。

とはいえ、勤めている介護施設にマニュアルなどがあれば、そちらを優先することをおすすめします。

利用者の急変が起こったり、夜中に突如として徘徊を始めたりと、夜勤には怖くて不安なことが多いですよね。

次の項目では、そんな怖くて不安な夜勤をやるメリットについて見ていきましょう。

4.怖くて不安な夜勤をやる3つのメリット

介護士が怖い夜勤をするメリット

夜勤の怖いできごと、利用者の急変時の対応手順については理解できたでしょうか。

続いて、怖くて不安な夜勤をやるメリットを3つお話します。

夜勤のメリットを知っていただければ、悪いことばかりに思えていた夜勤のイメージが変わるはずです。

  1. 給料面が上がる
  2. 連休気分を味わえる
  3. 介護士として成長できる

順番に見ていきましょう。

メリット1.給料面が上がる

メリットの1つ目は、夜勤をやることで給料面が上がることです。

なぜ夜勤をやるだけで給料面が上がるのでしょうか?

それは夜勤手当がつくためです。

夜勤手当とは、夜間に働く人へ介護施設が支給する手当てのことです。

夜勤手当は施設によって異なりますが、1回の平均は5,000円〜8,000円といわれています。

仮に5,000円の夜勤手当てだとして、1ヶ月に5回の夜勤を行えば、5,000円×5回で25,000円です。

1年間の合計で考えると、なんと300,000円の差が生まれます。

このプラスになったお金で欲しい物を購入したりおいしい食事をしたりと夜勤手当てを使ってプライベートを充実させられるのです。

そのため、夜勤には夜勤手当をもらえるメリットがあります。

メリット2.連休気分を味わえる

夜勤を行うメリット2つ目は、連休気分を味わえることです。

「なんで夜勤をやると連休気分が味わえるの?」と、疑問を抱く人もいるでしょう。

夜勤明けの翌日は休日となる場合が多いので、連休気分を味わえるのです。

夜勤の勤務時間は朝の9時頃に終わり翌日は休みとなります。

夜勤明けの1日と翌日の休みを合わせて、約1日半以上を休日として使えるのです。

日帰り旅行へ行ったり友達と飲み会をしたりとプライベートの幅が広がるでしょう。

夜勤をやることで連休気分を味わえ、プラベートの自由度を上げられる点は、メリットといえるはずです。

メリット3.介護士として成長できる

夜勤を行うメリットの3つ目は、介護士として成長できることです。

なぜなら、日勤では経験できない仕事が夜勤ではできるので、介護士として経験値を積めるのです。

夜勤ならではの仕事としては、以下のような業務があります。

  • 夜間帯の見守り
  • 少人数でのイレギュラー対応
  • 朝食の事前準備

上記のように、日勤にはない業務が山ほどあります。

さらに、少人数での勤務になるので、自分主体で考えて行動する場面が増え自信にもつながるはずです。

夜勤をやることで、介護士として大きく成長できるのは、1つのメリットといえるでしょう。

ここまで、夜勤をやるメリットについてお話しました。

夜勤は介護職員の人数が少なくて不安がつきまといます。

しかし、給料面が上がる・自己成長につながるなど、夜勤にしかないメリットがあるのも事実です。

それらメリットを念頭に置いて、夜間帯の業務へ励みましょう。

とはいえ、まだ夜勤に対して不安や怖い気持ちを持っている人もいるはずです。

次の項目で、夜勤の不安や怖い気持ちを減らす3つの方法を解説します。

5.夜勤の不安や怖い気持ちを減らす3つの方法

前項目では、夜勤をやることへのメリットを解説しました。

ただ、それでも夜勤に怖い気持ちを抱いている人に向けて、不安や怖い気持ちを減らす方法をお話します。

夜勤に対しての苦手意識や不安要素を、さらに取り除いていきましょう。

  1. 怖いことは考えない
  2. 他の職員と協力し合う
  3. 事前に対応策を熟知しておく

それぞれ順番にお話します。

方法1.怖いことは考えない

不安を減らす方法として、夜勤中は怖いことは考えないことです。

怖いことを考えると、恐怖感がさらに増してしまうからです。

夜間帯は暗くて静かなこともあり、怖いできごとを想像してしまいます。

その想像が原因となり、さらに恐怖感が増大してしまうでしょう。

しかし、そんなときこそ楽しいことを考えポジティブに過ごすことをおすすめします。

明るくポジティブな思考になることで、夜間帯の不安を格段に減らせるはずです。

方法2.他の職員と協力し合う

2つ目として、他の員と協力し合う方法があります。

人と関わることで、不安感をごまかせるからです。

パートナーと会話や意思疎通を行えば、夜間帯への怖さや不安を消すことができます。

中型の施設だと1人以上のパートナーがいるはずなので、職員と都度連絡を取り合いましょう。

また、協力して仕事を進めることで逆に楽しくなり、時間の過ぎる速度が早くなるのでおすすめです。

夜間帯の怖さや不安を消すためにも、他の職員と協力し合いましょう。

方法3.事前に対応策を熟知しておく

夜勤の不安を減らす3つ目の方法は、事前に対応策を熟知しておくことです。

夜勤に怖さを感じるのは、何かが起こったときにちゃんと対応できるか分からないからです。

逆にいえば、緊急事態への対応方法が分かっていれば、怖さはなくなるでしょう。

事前に介護施設にあるマニュアルや対応策を読み込んでおき、シミュレーションを行うのをおすすめします。

シミュレーションを繰り返し、イレギュラーへの想定を考えておけばそれが自信となり恐怖感や不安を減らせるはずです。

そのため、事前に対応策を熟知しておきましょう。

夜勤の不安や怖い気持ちを減らす方法は以上となります。

夜勤に対して不安感が拭えない人は、ぜひ試してみてください。

最後に、どうしても夜勤の怖い気持ちが減らない場合の、対処法を紹介します。

6.夜勤の怖い気持ちが減らない場合の対処法2つ

夜勤の不安や怖い気持ちを減らす方法は3つあると解説しました。

それでも、夜勤に対して恐怖感を抱いている人はいるでしょう。

そのため最後の項目では、どうしても夜勤の怖い気持ちが減らない場合の対処法を2つお話します。

自分を追い詰めることなく、楽しく働けるはずです。

  1. 日勤のみにする
  2. 転職をする

上記2つを解説します。

対処法1.日勤のみにする

対処法1つ目は、日勤のみにすることです。

夜勤をやらない選択をすることで、夜勤への恐怖感を0にすることができます。

今勤めている人は、施設のリーダーや責任者へ相談し、日勤のみの出勤へと変更しましょう。

また、日勤のみの介護職員を募集している施設も多数存在しています。

夜勤への恐怖感をなくすためにも、日勤のみにする対処法があるのです。

対処法2.転職をする

対処法2つ目は、全く別の業種へ転職をすることです。

夜勤のない業種へ転職することで、夜勤そのものを考えることがなくなります。

例えば、一般企業の事務員などです。

基本的に一般の事務員は夜勤という勤務時間が存在しておらず日勤のみの出勤になります。

また、土日祝日は休日となるので、今までと違った休日を味わえるでしょう。

「夜勤のことなんて全く考えたくない」という人には転職をおすすめします。

以上が、夜勤の怖い気持ちが減らない場合の対処法でした。

  1. 日勤のみにする
  2. 転職をする

夜勤に対して恐怖感がどうしても拭えない人は、ぜひ検討してみてください。

まとめ

ここまで、利用者の急変が起こったときの対応手順夜勤の不安や怖い気持ちを減らす方法について解説しました。

夜勤をやっていると、どうしても不安に駆られたり、恐怖感を抱くことはあるでしょう。

しかし、利用者の急変時の対応方法やマニュアルを事前に理解しておけば、不安感・恐怖感を減らせるはずです。

また、夜勤をやることで得られるメリットは多数あるので、嫌なことばかりではないと理解しておきましょう。

夜勤に対しての不安や怖い気持ちを減らしたい、楽しく夜勤に取り組みたいという人は、本記事を参考にしてみてください。