看護師

有料老人ホーム看護師の仕事内容を大解剖!メリットや向いている人とは?

有料老人ホームの看護師に就職した人の声:
看護歴5年 52歳女性Kさん

――看護の歴は5年とお伺いしていますが、事前アンケートを読むとかなりお詳しいベテランなのでは? という気がしていますが……

若いころに病院勤務をしていましたが、結婚を機にすぐに辞めてしまって(笑)

その後は専業主婦として働いていましたが、時間もあるし何か仕事をしようかなと思っていた時にちょうど友人から紹介されて今のホームに就職したんですよ。

前職時代はずいぶんと昔の話なので、心機一転ということでアンケートには今のホームの勤務歴だけをお伝えしました。若い時の病院時代は3年ほどでしょうか。

――では、実質の看護師歴は8年ということですね。ブランクの期間が長かったと思いますが、それは問題ではありませんでしたか?

最初は緊張しましたが、やらなければいけない医療行為の数も病院なんかに比べて少ないので、徐々に感覚を取り戻すことができました!

――では反対に辛いことなどがあれば教えてください

つらいことですか?(笑)

そうですね、老人ホームは看護師のほかに介護士さん・ヘルパーさんといった職種の人たちと一緒に働く現場です。その人たちの仕事を奪ってはいけないという半ば暗黙のルールが存在するので、そこに慣れるまで少しだけ苦労しましたね。慣れてしまえばなんてことないですけれど。でもどこの職場でも人間関係は大事ですから、老人ホームが特別しんどい、ということもないと思いますよ。

――なるほど、色々な人と関わりながらの仕事だ、ということですね。

はい。もちろん利用者さんのおじいちゃん、おばあちゃんとのコミュニケーションも大切ですしね。そして他のスタッフさん、さらには利用者さんのご家族とも話をしながら医療行為やその他の業務を行っていく現場だと思います。個人的には今の私のいる職場はとても働きやすいです!

――最後に、有料老人ホームで働きたいと思っている後輩に一言アドバイスをお願いします!

要支援、要介護などの程度の軽い利用者さんの場所、というイメージもありますが、今はそうとも限らないみたいです。私がいまのホームに来る前はそういう重度の利用者さんもちらほらいらっしゃったと伺っています。

私がそうなのですが、ブランクがあっても無理なく働ける仕事なので、看護師資格を持っているけど眠っている――というような人にはオススメしたいですね。

「有料老人ホームの看護師の仕事ってどんなことをするの?」とお悩みですね。

有料老人ホームにおける看護師の役割は、利用者の健康管理です。

医療機関との連携や生活支援の補助を行うことも多く、病院看護師とは仕事内容が大きく異なります

今回は有料老人ホームでの看護師の仕事内容やメリット・デメリットについてわかりやすく解説!

自分に合っている仕事なのかを判断し、キャリアアップに繋げましょう。

1.有料老人ホームでの看護師の仕事内容

有料老人ホームでの看護師の仕事は、利用者の健康管理を行うことです。

看護師は、かかりつけ医の指示通りに薬の管理やバイタルチェック等の医療行為を行います。

介護士と連携して利用者の生活支援を行う施設も多いです。

多くの有料老人ホームでは医師の常駐がないため、利用者の健康は看護師が守ることになっています。

なぜなら、有料老人ホームは治療を行う病院と違って、高齢者の生活の場だからです。

しかし、老人ばかりの施設では体調が悪化することも少なくありません。

ほとんどの利用者が何らかの薬を飲んだり、病院に通ったりしています。

このように体調悪化の恐れのある利用者の健康を守り、快適な生活を過ごせるようサポートすることが有料老人ホームでの看護師の役割です。

有料老人ホームでの看護師の仕事内容は、大きく3つに分けることができます。

  1. 健康管理
  2. 医療機関との連携
  3. 生活支援

具体的に見ていきましょう。

仕事内容1.健康管理

有料老人ホームにおける看護師の主な仕事は、利用者の健康管理です。

施設内には医師がおらず、医療行為のできる人は看護師しかいません

具体的には、以下のようなことを行います。

  • バイタルチェック
  • 薬の管理・投与
  • インスリン投与
  • 胃ろう
  • カルテの作成
  • 点滴
  • 呼吸器などの器械の管理・お手入れ

基本的に、看護師はかかりつけ医の指示に従って医療行為を行います

利用者の日々の様子や小さな変化があれば、カルテに書き込み医師に伝えなければなりません。

仕事内容2.医療機関との連携

有料老人ホームと医療機関の連携を取るため、看護師がパイプ役になります

たとえば、以下のようなときは看護師が中心となって動くことになるのです。

  1. 定期健康診断の手配・調整
  2. 容態悪化時の病院手配、医師への引き継ぎ
  3. 病院への付き添い

このように、看護師が医療機関と連携することで利用者の健康が保たれます

有料老人ホームにおける重要な役割と言えるでしょう。

仕事内容3.生活支援

介護士と一緒に生活支援をすることも、看護師の仕事です。

たとえば、以下のようなことを行います。

  • 食事・入浴・排泄の介護
  • 移乗・体位変換のサポート
  • 衣類やおむつの着脱サポート

人手不足によって介護士と一緒に生活支援を行う有料老人ホームがほとんどです。

また、食事や排泄の介護をすることで利用者の健康状態が把握しやすくなります

利用者と接しながら、微妙な体調変化を読み取ることが大切です。

2.有料老人ホーム看護師の給料事情

有料老人ホームで働く看護師の平均年収は、400万円〜550万円程度です。

病院勤務と比べると数十万円低くなることが予想されます。

病院勤務の基本給とほとんど差はありません。

しかし、多くの有料老人ホームでは看護師の夜勤や残業がないため、平均年収は数十万下がります。

夜勤のある施設であれば、病院勤務とほとんど変わらない年収です。

3.有料老人ホームで看護師として働くときにあったら良い資格

有料老人ホームで働きたいと考えているのであれば、以下の資格を持っておくべきです。

  1. 正看護師or准看護師
  2. 自動車運転免許
  3. 介護支援専門員(ケアマネジャー)

3つの資格について順番に確認していきましょう。

資格1.正看護師or准看護師

看護師として働くのであれば、正看護師か准看護師の資格が必要です。

どちらの資格でもOKとしている求人が多いですが、「できれば正看護師にきて欲しい」というのが本音でしょう。

というのも、准看護師は他の看護師に指示をしたり自分の判断で業務を行うことを禁止されているからです。

実際、正看護師の給与が少し高く設定されています。

また、病院勤務経験がなければ採用されることは難しいでしょう。

なぜなら、有料老人ホームでは病院での医療行為を行わなければならないからです。

さらに、有料老人ホームには教えてくれる人がいません。

しっかりと病院で1人立ちした人にしか仕事は務まらないのです。

資格2.普通自動車免許

有料老人ホームの看護師の求人情報を見ていると、普通自動車免許が必要と書かれている求人が多いです。

なぜなら、看護師も業務で自動車の運転を任されることがあるからです。

たとえば、利用者に急な容態悪化があった場合すぐに看護師が病院に連れて行くことができます。

介護士の人員不足が深刻化している現状の中、看護師一人で利用者に付き添えることはアピールポイントになるでしょう。

必ずしも持っておくべき資格とは言えませんが、普通自動車免許を持っていると転職先の選択肢が広がります。

資格3.介護支援専門員(ケアマネジャー)

看護師として働くにしても、介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格を持っているとかなり有利に転職活動ができます

介護支援専門員とは、介護支援サービスにおける課題分析や介護サービス計画(ケアプラン)を作成する仕事を行う人のことです。

有料老人ホームでは、看護師も介護士のお手伝いを行います。

そのため、介護支援専門員の知識があればスムーズに仕事の連携が取れるのです。

しかし、介護支援専門員の資格取得は簡単にできません。

まずは有料老人ホームで看護師として働きながら実務経験を積み、資格取得を目指すことをおすすめします。

ここまで有料老人ホームの看護師の仕事内容や給料の内容を見てきました。

しかし、「有料老人ホームでの看護師がどのような働き方をしているか分からない」と言う人もいるかもしれません。

次の章からは、有料老人ホームで働く看護師のメリット・デメリットを見ていきましょう。

4.有料老人ホーム看護師のメリット

有料老人ホームの看護師のメリットは、3つあります。

  1. 残業が少ない
  2. 医療行為が少なく負担が軽い
  3. 命に関する措置が少なくプレッシャーが少ない

メリットを知っておくことで、病院勤務との違いがハッキリ分かります

転職先としてふさわしいかも自分で判断することが可能です。

詳しく確認していきましょう。

メリット1.残業が少ない

有料老人ホームの看護師の残業は、かなり少ないと言えます。

なぜなら、有料老人ホームでは急な対応が少ないからです。

そのため、定時退社ができないことはほとんどありません。

病院であれば、緊急搬送や予定外の入院手続きがあって応対しなければなりません。

毎日定時に上がれない人もいると思います。

有料老人ホームだと残業が少ないので、プライベートな時間を大切にしたい人にはおすすめです。

メリット2.医療行為が少なく負担が軽い

有料老人ホームでは、医療行為が少なく看護師の負担が軽いです。

なぜなら、勤務中常に医療行為を行うわけではないからです。

病院にいれば、常に医療行為を行わなければいけません。

しかし、有料老人ホームであれば医療行為と介護とが半分ずつくらいです。

介護士の指示の元介護を行うので、比較的責任感を感じずに働けます。

メリット3.命に関する措置が少なくプレッシャーが少ない

過度なプレッシャーを感じずに働くことができます。

なぜなら、病院勤務と比べると、命に関する措置が少ないからです。

病院であれば、救急搬送や急な容態悪化によって命を落とす人を見ることは日常茶飯事です。

患者を見送ることに精神的苦痛を感じたり自分の仕事にプレッシャーを感じる人もいます。

しかし、有料老人ホームでは毎日の健康チェックを行うことが仕事の中心です。

人の命を預かることに強くプレッシャーを感じるのであれば、有料老人ホームで働く方が合っていると言えます。

5.有料老人ホーム看護師のデメリット

メリットばかりを見てきましたが、有料老人ホームで看護師として働くことにはデメリットもあります。

転職前にデメリットも知っておくことで、「イメージと違った!」と後悔することを防ぐことが可能です。

有料老人ホーム看護師のデメリットは、以下の3つが挙げられます。

  1. 医師代わりに判断を任されることが多い
  2. 看護師一人当たりの負担が大きい
  3. 看護師としてのスキルアップがしづらい

順番に確認していきましょう。

デメリット1.医師代わりに判断を任されることが多い

医師の代わりに判断を任されることが多く、責任感を感じてしまうかもしれません。

有料老人ホームには医師が常駐していないため、看護師が医療面での判断を行います。

たとえば、急な容態悪化や怪我があった場合は応急措置を行わなければなりません

病院であれば医師の指示を待っていれば良いですが、有料老人ホームでは看護師が率先して判断をしていきます。

仕事に慣れるまでは、自分の判断が正しいのか不安に感じるかもしれません。

しかし、基本はかかりつけ医の指示通りに医療行為を行い、分からないことがあれば電話でサポートしてもらえます。

緊急事態が発生しても、落ち着いて医療機関へ相談することで解決することが多いです。

かかりつけ医や医療機関としっかりと連携・コミュニケーションを取ることで不安を解消しましょう。

デメリット2.看護師一人当たりの負担が大きい

病院と比べると、看護師一人当たりの負担が大きいと感じる人は少なくありません。

なぜなら、1人の看護師で30人〜40人程度の利用者を管理しなければらないからです。

有料老人ホームでは、利用者数によって看護師の配置数が以下のように定められています。

  • 利用者数30名までの施設・・・1名
  • 利用者数31~80名までの施設・・・2名
  • 利用者数81~130名までの施設・・・3名

病院であれば、複数の看護師で協力しながら看護します。

悩み事や業務で分からないことがあっても身近に看護師がいるため相談もしやすいです。

しかし、有料老人ホームでは一人で管理する利用者の人数が多いため、負担が大きく思えてしまうのです。

このような現場状況のため、一通りの医療行為ができるよう病院勤務での経験がある方が働きやすいと感じるでしょう。

デメリット3.看護師としてのスキルアップがしづらい

有料老人ホームで働くと、看護師としてのスキルアップがしづらいです。

有料老人ホームでは毎日バイタルチェックを行うことが中心となるからです。

看護師であれば誰でもできるような仕事なので、スキルアップは難しいでしょう。

病院で働いていれば、小児科・精神科・整形外科・救急看護などさまざまな分野で活躍することができます。

働きながら看護師としてのスキルを習得ができるので、給与も上がって行く可能性が高いです。

ただし、今後さらにニーズが高まっていく介護の現場で働くことはキャリアアップに繋がります

介護支援専門員の資格を取るなど、介護現場における看護師としてのキャリアを積んでいきましょう。

6.有料老人ホームの看護師に向いている人・向いていない人

ここまで、有料老人ホームの看護師のメリット・デメリットを確認しました。

メリット・デメリットを踏まえ、どのような人が看護師に向いているのか、向いていないのかをまとめたので確認していきましょう。

転職先を決めるときの参考にしてください。

(1)有料老人ホームの看護師に向いている人

有料老人ホームの看護師に向いている人は、以下のような人です。

  1. 高齢者とのコミュニケーションに抵抗がない人
  2. 命のプレッシャーを感じずにのびのび働きたい人
  3. 年収が下がってもプライベートの時間を大切にしたい人

このような人は、病院勤務よりも有料老人ホームで働くことを前向きに検討してみましょう

今よりも良いと思える環境で働ける可能性が高いです。

(2)有料老人ホームの看護師に向いていない人

逆に、有料老人ホームの看護師に向いていない人は、以下のような人です。

  1. 命を助ける仕事にやりがいを感じている人
  2. 1人で判断することに不安を感じる人
  3. 年収が下がることに抵抗がある人

このような人は、今のまま病院勤務を続ける方が良いかもしれません。

病院で働く方が、あなたの理想のキャリアを築くことが可能です。

ここまで読んでみて、「有料老人ホームで働いてみたい」と思ったら次の章で求人について確認していきましょう。

7.有料老人ホーム看護師の求人が掲載されているサイト

ここからは有料老人ホームの求人について見ていきましょう。

実際に掲載されている求人情報を見ることで、あなたの希望に沿った求人がどれくらいあるか、確かめられますよ

求人サイト1.医療WORKER

医療WORKER

医療WORKERは、9万件もの看護師求人情報を掲載している業界最大級の看護師転職サイトです。

実際に有料老人ホームの求人情報を調べると、5,600もの求人情報が掲載されていました。

特に、首都圏・関西・東海での求人情報をたくさん持っています。

検索機能も充実しており、「有料老人ホーム」の求人をピンポイントで探すことが可能です。

登録しなくても詳細検索ができるので、地域・働き方などを絞って検索してみましょう。

求人サイト2.ベネッセスタイルケア

ベネッセスタイルケアの採用ページからは、ベネッセスタイルケアの運営する有料老人ホームの求人情報を見ることができます。

ベネッセスタイルケアは、全国に335の有料老人ホームを運営しているため選択の幅が広いです。

以下の地域で転職をしたいのであれば、一度見てみることをおすすめします。

  • 北海道
  • 埼玉
  • 千葉
  • 東京
  • 神奈川
  • 愛知
  • 大阪
  • 岡山

地域は限定されますが、条件が合えば豊富な求人情報を見ることができます。

一度応募すると、ベネッセスタイルケアの他の施設の情報も入ってくるので次のキャリアにつなげやすいです。

登録は不要のため、気になる求人情報があれば早速応募してみましょう。

求人サイト3.スーパーナース

スーパーナースは、正社員・派遣・単発バイトなど様々な働き方を提案してくれる看護師求人サイトです。

実際に有料老人ホームで検索してみると、4,500件もの求人が出てきました。

キャリアコンサルタントのフォローがしっかりしているため、産休・育休で休んでいた人も安心して転職活動ができます。

また、正社員・派遣・単発バイトと多くの雇用体系に対応しているため、家事・育児と両立したいひとにはおすすめの求人サイトです。

登録する前に求人情報を検索・閲覧できるので、一度確認してみましょう。

まとめ

有料老人ホームにおける看護師の役割は、利用者の健康管理です。

医療機関との連携や生活支援の補助も仕事内容に入ってくるため、病院看護師とは仕事内容が大きく異なります。

  • 高齢者とのコミュニケーションに抵抗がない人
  • 命のプレッシャーを感じずにのびのび働きたい人
  • 年収が下がってもプライベートの時間を大切にしたい人

このような人は、有料老人ホームの看護師として働くことをおすすめします。

実際の求人情報をチェックし、自分らしく働ける職場探しをしましょう。