「介護職が未経験で、ちょっと不安。」
「介護職って未経験でも大丈夫なの?」
そこで今回は介護職が未経験で不安だという方に、5つのよくある質問と回答をします。
介護職に就いている方から調査しているので、現介護士の方も「あるある」と頷きたくなるはず。
ぜひ最後までチェックしてみて、現介護士の方も未経験育成のヒントとして活用してください。
◆本記事で回答する不安
- 無資格で働ける?
- 正社員になれなさそう
- 身体介護や夜勤が辛そう
- 給料が安そう
- 職場が選べなさそう
- 履歴書の書き方が分からない
- 良い職場のポイントは?
- 話すのが苦手
- 40代からでも就職できる?
ここでは介護職の未経験者が感じやすい不安について解説していますが、資格や給料体制の細かい情報はこちらで紹介しています。
あわせてチェックしてみてください。
目次
介護職が未経験だと不安なワケとは?
介護職に限らず、何事も未経験だと不安に感じるでしょう。
そのなかでも特に介護職に不安を感じやすいのは、以下の2点が原因だからです。
- 介護業界では覚えることが多いから
- 実際に利用者と触れ合う仕事だから
1つずつ、解説します。
介護業界では覚えることが多いから
介護では、人を相手にした仕事です。
たとえば介護施設の利用者にケガをさせてしまえば、それは重大な過失につながることも。
そのため介護業界は、一般的な職種と比較して覚えることが多くあるといわれています。
介護職が未経験であれば、覚えることが多いことに不安を感じるのは仕方ありません。
しかし長く介護職を経験すると慣れるものなので、まずは勉強と実践を繰り返していきましょう。
実際に利用者と触れ合う仕事だから
介護職とは、利用者のサポートをする仕事です。
実際に利用者の身体に触れるため、責任の重い仕事といえるでしょう。
たとえば入浴介助中に、浴槽のなかで事故が起こるなんてことも可能性としてはあります。
しかし当たり前ですが、介護士は絶対にそういった事故を起こしてはいけません。
そんな責任感や緊張感を想像し、介護職を不安に感じるのも仕方のないこと。
この点に関しては毎回の介助で緊張感を持つ必要があるものの、業務としては慣れるので安心してください。
ではここからは、介護職未経験者が不安に感じる9つのことについて回答します。
介護職が未経験だと不安なワケ①:無資格で働ける?
介護職が未経験だと不安な理由、1つ目は「無資格で働けるのか」ということ。
結論からいうと、介護職は無資格者・未経験者でも働けます。
介護職は人手の圧倒的足りなさから、技術職では珍しく無資格者・未経験者でも大歓迎。
給料の高さが気にならなければ、そのまま無資格で働き続けることも可能です。
また何らかの介護資格を取得すると、それだけ仕事の幅が広がったり給料が上がったりします。
そのまま働き続ける人は少ないのですが、他業種からの転職だと無資格で介護業界に入ってくる人がほとんどです。
介護職が未経験だと不安なワケ②:正社員になれなさそう
介護職が未経験だと不安な理由、2つ目は「正社員になれなさそう」ということ。
結論からいうと、介護職は正社員採用が多い業界です。
介護職で正社員として採用されやすい理由は、以下の3つ。
- 介護業界は人手が足りない
- 介護職が未経験なら研修がある
- Web上での介護職求人はほとんどが正社員募集
なぜ正社員として採用されやすいのか、1つずつ解説します。
介護業界は人手が足りない
一般的に転職をする際には、該当する業界の資格などを保持していないと面接で落とされることも多いですよね。
正社員登用を視野に入れた契約社員など、パートやアルバイトとは転職の難易度が異なります。
しかし先述したとおり、介護業界は慢性的な人材不足。
厚生労働省の「職業別一般職業紹介状況」によると、2017年10月における一般企業の有効求人倍率は約1.13%であるのに対して、介護業界は約2.28%と非常に高くなっています。
つまり本人の態度が悪かったり適正がなさすぎたりしなければ、未経験や無資格者でも介護職の正社員として中途入社可能ということ。
採用側からすれば、介護業界の正社員雇用は高い壁ではなく「安定的な人材の確保」といえるでしょう。
正社員として働くなら、中途入社で「未経験・無資格者歓迎」と記載してある事業所へ連絡をしてみてください。
介護職が未経験なら研修がある
介護職では覚えることが多いため、一般企業と比較して「手厚い研修制度がある事業所がほとんど」です。
未経験・無資格者でいきなり現場に放り投げられることはなく、しっかりとベテラン介護士が教えてくれます。
正社員として採用されたからには、1日もはやく有効な戦力になれるよう努力しましょう。
Web上での介護職求人はほとんどが正社員募集
Web上に掲載されている介護職求人を見てみると、ほとんどが正社員募集だということにお気づきでしょうか?
正社員では規定の日数・時間が決められており、かならず出勤する必要があります。
つまり採用側からすると、アルバイト・パートと比較して「安定的な出勤が見込める存在」が正社員です。
これだけ介護職人口が減少しているなか、パートやアルバイトとして雇用した人材がすぐやめてしまうことは悔しいはず。
こういった理由から「正社員として採用されなそう」という不安は、介護職の未経験者がしてしまう勘違いだと理解いただけるでしょう。
介護職が未経験だと不安なワケ③:身体介護や夜勤が辛そう
介護職が未経験だと不安な理由、3つ目は「身体介護や夜勤が辛そう」ということ。
結論からいうと、大変ですが辛くはありません。
身体介護や夜勤がさほど辛くないことを、以下の2つから解説します。
- 介護士の仕事内容
- 介護士の勤務時間
なぜそこまで大変と感じないのか、1つずつ見ていきましょう。
介護士の仕事内容
まず介護士の仕事内容を、軽く整理します。
- 食事介助
- 入浴介助
- 排泄介助
- 体位変換
- シーツ交換
- 口腔ケア
- 服薬介助
- 機能訓練の補助
- レクリエーションの企画・実行
- 送迎やお見送り
後述しますが、働く介護施設によっては他にもさまざまな業務が発生します。
たとえば介護職未経験者が特に不安に感じる「身体介護」は、体位変換ではないでしょうか?
寝たきりや長時間の車椅子移動をされている方に床ずれができないよう、一定時間が経過したら姿勢を変えてあげる介護業務。
この体位変換ですが、男性の利用者を小柄な介護職員が担当するのは難しいと感じるかもしれません。
しかし職員との体格差を感じないほど、利用者を移動させるコツが存在します。
一般人から見ると介護士が怪力の持ち主に見えるのですが、そこは職場の先輩や資格勉強で学ぶので安心してください。
腰痛などの持病がある方でなければ、介護職はそこまで体力的に辛い職業ではないといえます。
介護士の勤務時間
つぎは、介護士の勤務時間についてです。
介護施設は大きく分けて以下の2つとなり、それぞれ勤務時間が異なります。
- 入所型施設の場合
- 通所型施設の場合
1つずつ勤務時間を見ていきましょう。
入所型施設の場合
正社員の場合、基本的には固定シフトです。
- 早番:7~16時(実働8時間・休憩1時間)
- 日勤:9~18時(実働8時間・休憩1時間)
- 遅番:11~20時(実働8時間・休憩1時間)
- 夜勤:16~10時(実働16時間・休憩2時間)
入居施設は24時間で稼働しているため、介護士には夜勤が必須。
しかし上記のように4つに分かれていることが多く、十分身体を休めるようにできています。
通常では人間が寝ているときに働くため夜勤は辛いと考えられがちですが、実はそうではありません。
夜勤は実働16時間で2日分のシフト計算となるため、翌日はかならず休日です。
まとまった時間休めるので、介護職の夜勤はそこまで辛いシステムではないはず。
介護職未経験だからこそ不安になりやすい部分なので、働く事業所に確認してみてください。
通所型施設の場合
通所型施設の場合は、介護職員に夜勤はありません。
- 9~17時(実働6時間・休憩1時間)
- 9~13時(実働4時間・休憩なし)
- 11~14時(実働3時間・休憩なし)
上記のように朝から夕方にかけての勤務のため、夜勤をしたくないという方は通所型施設に入社するのがおすすめです。
介護職が未経験だと不安なワケ④:給料が安そう
介護職が未経験だと不安な理由、4つ目は「給料が安そう」ということ。
結論からいうと、たしかに一般職と比べて給料は安いです。
ここからは介護職の給料について知っておくべきこと、給料の上げ方を解説します。
- 介護業界は人手が足りない
- 介護職が未経験なら研修がある
1つずつ見ていきましょう。
手取りは額面の8割程度
まず介護職では、手取りをベースに考えるようにしましょう。
「額面給料」と「手取り給料」という言葉は聞いたことがあるでしょうか?
実際に手元に残る給料は額面の8割程度であり、所得税や社会保険料などが引かれた状態です。
これを理解しておくことで、無駄な金銭トラブルや不安がなくなるので参考にしてみてください。
介護職の平均的な給料金額は?
入門として「介護職員初任者研修」というものが存在するのですが、この資格を保有している介護士の平均的な年収は約252~336万円といわれています。
これは計算しなおすと月収18~24万円で、手取りにすると16~18万円程度です。
この結果をみると、やはり介護職の給料は低いといえるでしょう。
新卒の平均給料金額は?
平成28年度の「介護従事者処遇状況等調査」によると「介護職員初任者研修」の資格を保有している新卒介護士がもらえる給料は、約17万円の月収が平均値。
新卒でもベテランでも平均的な月収に差がないことを考えると、介護職では給料に年齢が反映されることはないと考えて良いでしょう。
資格手当をもらう
この安い給料から脱する方法は、資格をとって事業所から手当をもらうこと。
介護資格として代表的なものは、以下の5つです。
- 介護職員初任者研修
- 介護福祉士実務者研修
- サービス提供責任者
- 国家資格:介護福祉士
- 認定介護福祉士
介護福祉士に関しては通学して受験資格を得る必要があるものの、その他は勉強と演習で取得できるものなので挑戦してみてはいかがでしょうか?
ちなみに介護福祉士の資格手当は、東京の平均で約10,000~15,000円です。
介護職が未経験だと不安なワケ⑤:40代からでも就職できる?
介護職が未経験だと不安な理由、5つ目は「40代からでも就職できるのか」ということ。
結論からいうと、介護職は40代の未経験者でも就職できます。
年齢を重ねていても介護業界に就職できる理由は、以下の3つ。
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- 介護職員で1番多いのが30~40代
- これから高齢者はさらに増加する
- 観察力や礼儀は「年齢を重ねたほうが有利」
なぜ年齢を重ねていても介護業界に就職できるのか、1つずつ解説します。
介護職員で1番多いのが30~40代
厚生労働省が発表している「介護労働の現状」では30代が24%と1番多く、つぎに多いのが40代。
そのうち84.7%が中途採用者です。
このデータをみて分かるとおり、30~40代が介護業界を支えています。
そのため無資格・未経験ということは関係なく、30~40代からでも挑戦してみてください。
これから高齢者はさらに増加する
日本では2020年時点ですでに人口の約30%が高齢者となっており、このままの状況が変わらなければ「2065年には約40%が65歳以上になる」といわれています。
もともと介護業界は約30万人もの人手不足であり、高齢者の増加とともに介護士の負担はさらに大きくなっていくでしょう。
介護業界には80代で働いている方もいるので、40歳ではまだまだ現役です。
これから高齢者はさらに増加するので、30~40代の介護士を多く必要としています。
観察力や礼儀は「年齢を重ねたほうが有利」
介護業界は、現場主義です。
レベルの高い学校を卒業した新卒よりも、長年介護業界で働いているベテランを採用することも大いにあり得ます。
特に利用者のことを注意深く見る力や年上に対する礼儀などは、むしろ年齢を重ねている人のほうが有利ですよね。
また利用者のなかでも、20代などの若い介護士よりも主婦層のほうが「安心できる」「話が合う」などの理由で好む人がいます。
介護業界では年齢が武器にもなるため、未経験者でも40代からの就職にチャレンジしてみてください。
まとめ|介護職が未経験でも不安に感じる必要はない!
今回は介護職が未経験で不安だという方に、9つのよくある質問と回答をしました。
始めようと感じた今が、あなたにとって1番若い日。
それでも介護職が未経験であることに不安なら、資格取得を目指すのも1つの手です。
挑戦することを諦めず、勉強や実践で少しずつ技術を磨いていきましょう。
当サイトでは介護職に特化したサイトで、他にもたくさん記事を更新しています。
もし気になることがあれば、該当記事を読んで参考にしてみてくださいね!