「無資格でできる介護の仕事内容ってあるの?」
「キャリアアップには、どんな介護資格を取得すればいい?」
介護の仕事を探していると無資格者を歓迎している求人票がありますが、実際にどんな仕事内容かご存知でしょうか?
そこで今回は、無資格でできる介護の仕事内容とキャリアアップに有効な資格を紹介します。
◆本記事の要約
- 無資格でできる介護の仕事内容10選
- キャリアアップに有効な資格4選
ここでは無資格でできる介護の仕事内容とキャリアアップに有効な資格を紹介していますが、勤務時間や各施設の説明などはこちらで解説しています。
あわせてチェックしてみてください。
無資格でできる介護の仕事内容とは?
結論、無資格でできる介護の仕事内容はたくさんあります。
介護業務は大きく分けて「生活援助」「身体介護」の2種類がありますが、両方とも無資格でできる仕事内容です。
生活援助とは?
生活介助とは、日常で頻繁に行われているものを援助すること。
一般的に、要介護者を抱えるご家族が対応できるような介助方法を指します。
- 食事の支度
- 掃除
- 洗濯
- 買い物代行
身体介護とは?
身体介護とは、要介護者のサポートをすること。
一般的に、介護士が援助することが多い方法を指します。
- 食事介助
- 入浴介助
- 衣類の着脱
- 体位変換
- 服薬介助
無資格でできる介護の具体的な仕事内容10個
では実際に、無資格者ができる介護の仕事内容を具体的に10個紹介します。
上から5つ目までが「生活援助」、6つ目からは「身体介護」です。
- 食事の支度
- 掃除
- 洗濯
- 買い物代行
- 薬の受け取り
- 食事介助
- 入浴介助
- 衣類の着脱介助
- 体位変換
- 服薬介助
詳しく解説していきます。
無資格でできる介護の仕事内容①食事の支度
無資格でできる介護の仕事内容、1つ目は「食事の支度」。
介護施設では大広間などを食事場所に設定していることが多く、無資格者は食事の用意や配膳、利用者を自分の席まで案内するのが仕事内容です。
また片付けや利用者を部屋まで連れていくなど、食事後にも業務が発生します。
無資格でできる介護の仕事内容②掃除
無資格でできる介護の仕事内容、2つ目は「掃除」。
利用者に気持ちよく過ごしてもらうために、介護施設内は常に清潔にする必要があります。
無資格者が介護施設に入社すると、始めに頼まれる仕事内容と理解しておきましょう。
無資格者に依頼される掃除の内容は?
有資格者にしかできない業務が発生している間は、無資格者が掃除業務に回ります。
そこで依頼される掃除内容は、以下の5つ。
- 施設内全体の床掃除
- 手すりなどの消毒作業
- 食器類の洗浄
- トイレ・風呂おけ掃除
- 施設玄関の掃除
無資格者だけに任されるというわけではないので、時間があいたら積極的にしたい介護の仕事内容といえます。
なかには自動掃除に対応している施設もある
介護施設のなかには、入浴介助に使用する風呂おけや施設全体の床掃除を全自動で行っているところもあります。
その場合、無資格者はロボットの入力切替などが主な業務になるでしょう。
臨機応変に対応できるようにしておいてください。
無資格でできる介護の仕事内容③洗濯
無資格でできる介護の仕事内容、3つ目は「洗濯」。
利用者のベッドシーツや介助に使用するタオルなど、毎日のように洗濯業務が発生します。
洗濯して干して畳むといった一連の流れが、無資格者に頼まれやすい介護の仕事内容です。
無資格でできる介護の仕事内容④買い物代行
無資格でできる介護の仕事内容、4つ目は「買い物代行」。
訪問介護などの場合は、利用者が日常生活で行う範囲の買い物を代行するという業務が発生します。
これは無資格者でもできる介護内容の仕事であり、運転免許がある職員が選ばれやすいでしょう。
運転免許は絶対に持っていないとダメ?
介護施設で働く際、かならずしも運転免許を取得しているべきとは限りません。
しかし運転免許を取得していると、利用者の送迎業務などもできます。
介護士として幅広く活躍するには、持っていて損はない資格でしょう。
「家具を見たい」これって買い物代行?
介護施設で行える買い物代行とは、あくまでも生活援助の範囲内です。
日常生活で頻繁に利用するスーパーやドラッグストアなどを想定しているので、介護士が運転手として業務を行うことはありません。
ただしなかには、こういったものを保険適用外のサービスとして行う介護施設もあります。
無資格でできる介護の仕事内容⑤薬の受け取り
無資格でできる介護の仕事内容、5つ目は「薬の受け取り」。
これは看護師や薬剤師から薬を受け取り、利用者に渡す業務です。
薬を抜いたり中身を入れ替えたりなどは禁止なので、利用者に頼まれてもしないようにしましょう。
無資格でできる介護の仕事内容⑥食事介助
無資格でできる介護の仕事内容、6つ目は「食事介助」。
麻痺などで食事が上手くできない利用者へのサポート業務は、無資格者ができる介護の仕事です。
今はウイルス感染対策として各部屋での食事となっているため、職員の業務負担は大きいでしょう。
無資格でできる介護の仕事内容⑦入浴介助
無資格でできる介護の仕事内容、7つ目は「入浴介助」。
利用者のみの入浴に危険が伴うと判断できる場合は、職員がサポートをします。
入居型施設では寝たきりの人が湯船に入れるよう、半自動の装置を稼働させるのが仕事内容です。
無資格でできる介護の仕事内容⑧衣類の着脱介助
無資格でできる介護の仕事内容、8つ目は「衣類の着脱介助」。
案外、衣類の着脱にはバランス力や体力が必要です。
利用者のなかにはサポートを必要とする方もいるため、入浴前などの着替えを手伝う業務が発生します。
無資格でできる介護の仕事内容⑨体位変換
無資格でできる介護の仕事内容、9つ目は「体位変換」。
体位変換とは、寝たきりや車椅子移動によってできる床ずれを解消するために行う体制変更です。
自力で体制を変えられない利用者をサポートするため、無資格でできる仕事内容のなかでも重労働といえます。
無資格でできる介護の仕事内容⑩服薬介助
無資格でできる介護の仕事内容、10こ目は「服薬介助」。
利用者ごとに決められている時間(食事前後・就寝前)に、薬を渡して飲んだことを確認する業務です。
なかには服薬を拒否したり、飲んだと見せかけて隠し持っている利用者もいるので集中力が必要な仕事内容だといえるでしょう。
キャリアアップに活かせる介護の資格とは?
つづいて、キャリアアップに活かせる介護の資格について解説します。
無資格者が介護でキャリアアップを目指すなら、以下の資格を順番に取得していきましょう!
- 介護職員初任者研修
- 介護士実務者研修
- 国家資格:介護福祉士
- 認定介護福祉士
仕事内容の幅も広がるため、より介護を知ることができます。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、以前ヘルパー2級と呼ばれていたもの。
介護業界では入門といわれており、職員になるなら受けるというような流れができつつあります。
ちなみにヘルパー2級の資格と比べてできることが少し増えているので、追加で介護職員初任者研修を受けるのが良いでしょう。
資格取得には15日間のスクーリングと自宅学習が必要ですが、比較的簡単なので挑戦してみるのをおすすめします。
介護職員初任者研修に必要な費用
一般的なスクーリングを活用する場合、大体5~7万円ほどかかります。
しかし2万円~13万円までと幅広いため、自分にあったスクールを選びましょう。
就業割引やハローワークなどを利用することで受講費用が無料になることもあるので、詳しくは自治体や役所に確認してみてください。
介護職員初任者研修でできること
介護職員初任者研修を取得すると、職員1人あたりが抱える利用者の数を増やすことが可能です。
また安定したサービス提供ができるので、利用者もそのご家族も安心して介護施設を利用できるでしょう。
仕事内容としては、痰吸引ができるようになります。
介護士実務者研修
介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修の1つ上の資格です。
介護職員初任者研修を受けたうえで、さらに深く知識を学びたい人におすすめ。
介護福祉士実務者研修を修了すると「サービス提供責任者」にもなれるため、職場によっては役職手当を受け取れるかもしれません。
介護未経験の方は初任者研修を受けるのがおすすめですが、実務者研修まで取れると1人前の介護士になれます。
介護士実務者研修に必要な費用
介護士実務者研修にかかる費用は、現在取得している資格によって変わります。
介護職員初任者研修修了者が3万円~5万円なのに対して、初任者研修(ヘルパー2級)修了者は9万円~13万円が平均的。
自分がいくらで介護士実務者研修を受講できるかは、スクーリングのHPで確認してみましょう。
介護士実務者研修でできること
介護士実務者研修を取得すると「訪問介護計画作成」「指定訪問介護の利用申込に係る調整」など、今までできなかった重要書類の作成ができるようになります。
またサービス提供責任者になれるため、より深い業務を担うことが可能です。
介護施設によっては資格手当も出るので、給料アップも狙えるでしょう。
国家資格:介護福祉士
こちらは唯一の国家資格であり、プロの介護士が持っている資格です。
国家資格なので通学が必要ですが、取得できれば介護の仕事幅が広がるでしょう。
職場によります基本的には資格手当も発生するので、効率よく稼げそうです。
もし資格手当がもらえる場合、介護福祉士は月の基本給料に平均10,000~15,000円ほど上乗せされます。
つまり簡単に計算しても、年間で得られる介護福祉士の資格手当は12万円ほど。
介護業界で働いていくなら、はやめに国家資格である介護福祉士を取れると良いでしょう。
介護福祉士に必要な費用
介護福祉士になるためには、どう資格を取得するかで異なります。
また手持ちの資格によって、以下のような費用が必要です。
- 無資格者:100,000円
- 介護職員初任者研修やホームヘルパー2級保持者:82,000円
- 介護職員基礎研修修了者:30,000円
実務を経験して介護福祉士になるには、介護士実務者研修の受講が必須なので理解しておきましょう。
介護福祉士でできること
介護福祉士は、今まで通り「生活援助や身体介護」を行います。
そのほかに、介護現場で働くヘルパーへの指導や助言をすることが可能です。
認定介護福祉士
認定介護福祉士とは、国家資格である介護福祉士の上位資格。
2015年12月から認証・認定を始めた資格なので、まだ歴史の浅いものです。
しかし認定介護福祉士は、介護職員を対象とする現任研修の受講歴が100時間以上あることが必須なので介護のエキスパート。
日が浅いため待遇面認定されていないこともありますが、信頼性は抜群です。
介護の知識をより深めたい、小さいことでも把握していたい、管理者になりたい方などはこの認定介護福祉士の資格を取得しましょう。
認定介護福祉士に必要な費用
認定介護福祉士に必要な費用の目安は60万円ほど。
しかしなかには免除や補助金制度を設定している地域があるため、お住まいの地域センターに確認してみてください。
認定介護福祉士でできること
認定介護福祉士の資格を取得すると、現在行っている通常業務に加えて以下のような仕事内容が増えます。
- 利用者のご家族に生活環境の整備や相談援助などができる
- 地域におけるボランティアに助言・支援ができる
- 介護者であるご家族、介護福祉士などに助言・支援ができる
- 施設・事業所の介護力を地域の人々のために活用できる
現場で働くこともできますが、指導者として管理側の立場になることも可能です。
まとめ|無資格では介護における全ての仕事内容は任せられない
今回は、無資格でできる介護の仕事内容とキャリアアップに有効な資格を紹介しました。
無資格者でも介護の仕事内容はこなせますが、資格を取得することで知識や利用者への安心度合いを高めることができます。
すべてを無資格者に任せることはできないので、介護業界で長く働くのであれば資格取得を検討してみてください。
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