看護師

訪問看護ステーションの看護師の仕事内容とは?給料事情や役立つスキルまで

「訪問看護ステーションの看護師ってどんな仕事をしているの?」と気になっていますね。

訪問看護ステーションの看護師の仕事は、患者の家でバイタルチェックや日常生活の支援を行うことです。

様々な患者がいるため、幅広いスキルが求められます。

「バイタルチェックなら難しい仕事じゃない」と思うかもしれませんが、ひとりで訪問する責任は重いです。

今回は、訪問看護ステーションの看護師の仕事内容や給与事情、役立つスキルを説明します。

どんな人におすすめな仕事なのかも紹介しているので、転職先としてふさわしいか判断しましょう。

訪問看護ステーションの看護師の仕事内容を把握し、今後の自分のキャリアに繋げてください。

目次

1.そもそも看護ステーションとはどんなところ?

看護ステーションで働く看護師に着目する前に、そもそも看護ステーションはどんなところなのかを確認しましょう。

看護ステーションとは、訪問看護を行う看護師や保健師、助産師などが所属している事業所のことです。

訪問看護ステーションで訪問者の情報管理を行い、所属する看護師などが患者の自宅へ出向いて医療ケアサービスを提供します。

そもそも、訪問看護の目的は住み慣れた地域でできるだけ自活する人を医療面・介護面から生活のサポートをすることです。

そのため、医療と介護をつなぐ役割を担っています。

単独で訪問看護ステーションを運営している場合もありますが、病院や社会福祉施設に併設されているケースも少なくありません。

人員配置の基準は、以下の通りです。

管理者 1人(看護職員との兼務可能)
看護職員 看護師・准看護師・保健師・助産師を常勤換算で2.5人以上
理学療法士 必要に応じて配置
作業療法士 必要に応じて配置
言語聴覚士 必要に応じて配置

このように医師は配置されておらず、医療機関に所属するかかりつけ医と連携を取りながら訪問看護サービスを行います。

具体的な仕事内容について、次の章で見ていきましょう。

2.訪問看護ステーションの看護師の仕事内容

訪問看護ステーションの看護師の仕事内容は、大きく4つに分けられます。

  1. バイタルチェック
  2. 日常生活の支援
  3. 医療機器の管理
  4. 家族の支援や行政サービスの案内

訪問看護数テーションの看護師の仕事内容を知り、転職前に病院との働き方の違いを確認しておきましょう。

仕事内容1.バイタルチェック

患者の家へ訪問したら、まずはバイタルチェックを行います。

体温・脈拍・血圧・呼吸の状態を確認し、異常がないかをチェックしていきましょう。

気になる点があればかかりつけ医に伝えるため、いつもとの様子に変わりがないか用心深く確認します。

バイタルチェックの内容はカルテに記入し、かかりつけ医に報告しましょう。

また、必要があれば、点滴・注射・採血なども行います。

これらの医療ケアはかかりつけ医の指示に従って行うものです。

仮に気になることを見つけたとしても勝手な処置は行わず、かかりつけ医に指示を仰ぐことを優先しましょう

仕事内容2.日常生活の支援

日常生活の支援も訪問看護師が行います。

たとえば、食事・排泄・入浴など、1人でできないことのサポートを行うのです。

洗髪や爪切り、髭剃り、口腔ケアなどの清潔感を保つためのサポートも求められれば行います。

患者の状態によって必要な日常生活の支援内容は異なるものです。

限られた訪問時間の中で、何のサービスを提供するべきか事前に確認しておきましょう。

仕事内容3.医療機器の管理

医療器具を使っている場合、医療器具の管理は訪問看護師が行います。

たとえば、カテーテルやインシュリン注射の管理や手入れを行うのです。

重傷者であれば、人工呼吸器や在宅酸素などを取り扱うこともあります。

また、家族がいる場合、看護師がいないときにどのように扱うべきかを指導するケースもあります。

医療機器を正しく管理してもらうことで、患者の健康を守るのです。

仕事内容4.家族の支援や行政サービスの案内

本人の生活支援はもちろんですが、家族への支援も忘れてはいけません。

なぜなら、訪問看護以外の時間は家族が介護・看護しているからです。

患者の状態に合わせた食事の内容、衣服の着脱、入浴、体位変換などの方法をアドバイスします。

日常の介護や看護で疲れ切ってしまう家族も少なくありません。

不安なことや愚痴を聞いてあげるのも、訪問看護師の役割です。

また、行政サービスの案内をしてあげることで、金銭的不安を取り除くことができます。

たとえば、無料で設置できる介護器具や訪問介護、訪問入浴サービスなどを紹介してあげましょう。

さらに、訪問看護をしている中で認知症のケアやリハビリテーションが必要になってくるケースもあります。

「状態が悪化しているので介護レベルがあがっているかもしれません。ケアマネさんに相談してみてください」と気づいたことがあれば積極的に伝えてあげましょう。

3.訪問看護ステーションの看護師の給与事情

訪問看護ステーションで働く看護師の仕事内容を見てきました。

このような働きをする訪問看護ステーションの給与が気になりますよね。

結論から言うと、訪問看護ステーションで働く看護師の平均年収は450万円〜600万円です。

厚生労働省の『平成29年度介護事業経営実態調査結果』によると、常勤看護師の平均月収は449,961円、常勤准看護師の平均月収は390,273円と報告されています。

夜勤や緊急対応が少ないにも関わらず、病院と同じくらいの高収入を目指すことが可能です。

さらに、看護ステーションの管理者になることができれば、50万円〜100万円程度年収はアップします。

転職後もさらに高収入を狙うことが可能です。

4.訪問看護ステーションで働く時に持っておくと役立つスキル

ここまで読んできて、「訪問看護ステーションで働きたい!」と考えているかもしれません。

転職をするとき、もちろん看護師・准看護師の資格は不可欠です。

しかし、さらに以下の2つのスキルがあれば採用で有利になります。

  1. 訪問看護認定看護師
  2. 普通自動車免許

詳しく確認し、転職に役立てましょう

スキル1.訪問看護認定看護師

訪問看護の認定看護師資格を持っていると、訪問看護ステーションに採用されやすくなります。

そもそも認定看護師とは、特定の看護分野において熟練した看護スキル・知識を学んだ看護師のことです。

5年以上の看護師経験を持ち、認定看護師教育の受講をした上に認定看護師認定審査に合格しなければなりません。

認定看護師の資格を持っていると、ほかの看護師に対してお手本となって療養環境を整えるための知識や、そのために何をすべきかといった指導ができるようになります。

訪問看護の認定看護師は、患者に応じた療養環境の調整やケア体制の構築、行動心理症状の緩和・予防の知識を持っており実践できると認定されたことになります。

現場で活きるスキルを持っていると判断されるため、訪問看護ステーションで採用されやすくなるのです。

スキル2.普通自動車免許

訪問看護ステーションに勤務したいのであれば、普通自動車免許を持っていると勤務地の選択肢が広がります。

というのも、訪問看護をするために患者の自宅まで車を使うこともあるからです。

そのため、求人情報を見ていると資格欄に「普通自動車免許」と書かれている求人が目立ちます。

もちろん、自転車や徒歩で訪問することもあるので普通自動車免許を持っていなければ就職できないわけではありません。

しかし、普通自動車免許を持っていると、就職先の選択肢が広がります

今後訪問看護ステーションでキャリアアップしていきたいのであれば、持っておきたい資格です。

ここまで、訪問看護ステーションの看護師の働き方や給料、スキルについて見てきました。

しかし、実際に働いている人がどのようなメリット・デメリットを感じるかを知っておかなければ、自分に合っている仕事なのか判断することができません。

次の章から、訪問看護ステーションで働く看護師のメリット・デメリットを確認していきましょう。

5.訪問看護ステーションで働く看護師の3つのメリット

訪問看護ステーションで働く看護師のメリットは、以下の3つです。

  1. 地域医療に詳しくなれる
  2. 自分に合う働き方ができる
  3. 一人の患者と向き合った看護ができる

メリットを知っておけば、転職したときにどのような働き方ができるのかを想像しやすくなります。

順番に3つのメリットについて見ていきましょう。

メリット1.地域医療に詳しくなれる

訪問看護ステーションで働くと、地域医療に詳しくなれます。

なぜなら、患者の変化に気付き、かかりつけ医やケアマネージャー、介護士などの専門家と連携する必要があるからです。

地域医療とは、医療機関での治療や療養にとらわれずに住み慣れた家や施設で療養を行う医療体制を指します。

訪問看護ステーションには、地域住民の健康を守る役割があるのです。

医者にかかることはありますが、実際に医療ケアを行う訪問看護師が一番長く患者と接することになります。

地域医療に関心を持っているのであれば、訪問看護ステーションは地域医療について学べる良い職場です。

メリット2.自分に合う働き方ができる

訪問看護ステーションであれば、自分に合う働き方ができます。

というのも、基本的に夜勤や残業がないからです。

また、非常勤という働き方をしている人も多くいます。

自分の都合に合わせて「15時まで」「週2日だけ」といった働き方もできるのです。

そのため、子育てをしながらでも働きやすい職場と言えます。

メリット3.一人の患者と向き合った看護ができる

一人の患者と向き合った看護ができます。

人によって訪問頻度は異なりますが、一回の訪問で60分〜120分程度の看護サービスを行うことが基本です。

急性期病棟などでバタバタと入退院の対応に追われる働き方に疑問を感じている人でも、訪問看護ステーションなら1人の患者に時間を使うことができます。

患者の体調が回復していく様子を目の当たりにできたり、患者や家族に感謝されることでやりがいを感じるはずです。

6.訪問看護ステーションで看護師の3つのデメリット

一方、訪問看護ステーションのデメリットは、3つあります。

  1. ひとりで訪問しなければならない
  2. コミュニケーションが難しい場合もある
  3. 制服がないステーションもある

デメリットを知っておくことで、転職後の後悔を少なくすることができます。

3つのデメリットについて見ていきましょう。

デメリット1.ひとりで訪問しなければならない

訪問看護をするときは、患者の家にひとりで訪問しなければなりません。

そのため、一通りの医療ケアをひとりでこなす技術が必要です。

基本的には、3年程度の臨床経験があればこなせます。

しかし、患者や家族と向き合う中で悩みに答えられなかったり、うまく説明ができなかったりすると、責任を感じてしまうかもしれません。

「自分はダメだ」と思い詰めている人がいるのも事実です。

たしかに、訪問看護は一人で行います。

しかし、訪問看護ステーションには先輩や管理者に相談できる環境が整っています。

ひとりで抱え込まず、積極的に学び相談することで解決していくことが大切です。

デメリット2.コミュニケーションが難しい場合もある

患者や家族と向き合った看護を行うため、コミュニケーションが難しいと感じることも少なくありません。

どうしても相性の悪い患者や家族に当たってしまう可能性があります。

特に、認知症高齢者や重症心身障害者の意思を読み取ることは難しいです。

一度の訪問介護サービスが60分〜120分程度と長時間なため、うまくコミュニケーションが取れないと「辛い」と感じるかもしれません

しかし、コミュニケーションがうまく取れない時は、管理者に相談しましょう。

コミュニケーションを上手に取る方法を教えてもらったり、担当を変えてもらったりできます。

一人で抱え込む必要はないため、安心してください。

デメリット3.制服がないステーションもある

制服がない訪問看護ステーションもあるので気をつけましょう。

病院ではナース服を着用しますが、訪問看護の際にはナースを着ません。

なぜなら、自宅でナース服を着た看護師を見ると患者に緊張感を与えてしまうからです。

そのため、多くの訪問看護ステーションでは自分で動きやすい私服を用意しなければなりません。

ポロシャツやTシャツにチノパンといったスタイルが一般的です。

リラックスして医療サービスを受けてもらうためにも、落ち着いた色合いの服を選ぶ必要があります。

動きやすく患者に配慮した服装を用意しなければならないことを覚えておきましょう。

7.訪問看護ステーションの看護師に向いている人・向いていない人

メリット・デメリットを見てきましたが、これらを踏まえて訪問看護ステーションの看護師に向いている人・向いていない人をまとめてみました。

どんな人が訪問看護ステーションの看護師に向いているのかを確認することで、自分に向いている職場かが分かるはずです。

(1)訪問看護ステーションの看護師に向いている人

訪問看護ステーションの看護師に向いている人は、以下のような人です。

  • 地域医療や介護のスキルを身につけたい人
  • 利用者や家族とじっくり向き合いたい人
  • 自分のスケジュールに合わせて看護師経験を生かしたい人
  • 自信を持って判断できる看護師経験がある人

このような働き方をしたいと考えているなら、訪問看護ステーションへの転職を検討して見ましょう

病院で働く時よりも、理想の働き方に近づけます

(2)訪問看護ステーションの看護師に向いていない人

一方、訪問看護ステーションの看護師に向いていない人は、以下のような人です。

  • 人の家に入って看護することに抵抗がある人
  • 利用者や家族とのコミュニケーションに不安がある人
  • 医師や看護仲間と一緒に仕事をしたい人

このように考えを持っているのであれば、訪問看護ステーションに転職すると後悔するかもしれません

病院で働く方が、あなたの理想の働き方に近いでしょう。

8.訪問看護ステーションに転職したいなら求人サイトを見てみよう!

訪問看護ステーションへ転職したいと思ったなら、まずは求人サイトを確認することをおすすめします。

なぜなら、実際の求人情報を見ることで給料や働く条件を具体的に確認できるからです。

本当に自分の働きたい条件と合っているのかチェックできます。

訪問看護ステーションの求人情報が載っているおすすめの求人サイトは以下の通りです。

  1. 医療ワーカー
  2. マイナビ看護師
  3. コメディカルドットコム

それぞれに特徴があるので、自分に合いそうな求人サイトで確認しましょう。

求人サイト1.医療ワーカー

医療ワーカーとは、全国に9万件もの求人情報を持っている看護師・助産師・保健師向けの転職サイトです。

情報量が多く、実際に訪問看護ステーションと検索してみると、2020年7月現在6,800件もの求人情報が見つかりました。

さらに医療ワーカーには非公開求人があるので、登録すれば優良条件の転職先を紹介してくれます。

非公開求人とは、ホームページに掲載すると応募が殺到するような条件の良い求人情報のことです。

探している転職先の条件を伝え、条件が合えば紹介してもらえます。

もちろん、登録せずに求人検索して詳細を確認することも可能です。

一度、どのような条件の求人情報が掲載されているのか確認してみましょう。

求人サイト2.マイナビ看護師

マイナビ看護師とは、転職サポート大手のマイナビが運営する看護師専用の転職サイトです。

全国の求人を網羅しており、2020年7月現在で3,300件以上の訪問看護ステーションの求人情報が掲載されていました。

マイナビ看護師に登録すると、キャリアアドバイザーがあなたに合う条件で求人情報を教えてくれます。

たくさんの候補を教えてくれるので、気になっていることがあればどんどん伝えて自分の理想の勤務地を見つけましょう。

もちろん、登録しなくても詳細な求人検索ができます。

フリーワードに「訪問看護ステーション」と入れ、勤務体系や資格、希望エリアを入力して実際の求人情報を見てみましょう。

求人サイト3.コメディカルドットコム

コメディカルドットコムは、医療介護従事者向けに4.5万件もの求人情報を掲載しているサイトです。

2020年7月現在、訪問看護ステーションで検索すると約700件の求人情報が見つかりました。

コメディカルドットコムに掲載されている求人情報は、直接連絡を取ることができます。

自分のメールアドレスを用意しなくても、マイページ内でやりとりができるようになっているので安心です。

マイページでは、キャリアシートを作成することができるので複数施設に同じキャリアシートを送ることができます。

希望すれば入職前に職場見学もできるので、職場の雰囲気や管理者の人柄を知った上で転職できるのです。

自分のペースで転職活動をしたい人にピッタリの求人サイトと言えます。

まとめ

訪問看護ステーションの看護師の仕事は、患者の家でバイタルチェックや日常生活の支援を行うことです。

様々な患者がいるため、幅広いスキルを高めることができます

以下のような人であれば、看護ステーションの看護師に向いています。

  • 地域医療や介護のスキルを身につけたい人
  • 利用者や家族とじっくり向き合いたい人
  • 自分のスケジュールに合わせて看護師経験を生かしたい人
  • 自信を持って判断できる看護師経験がある人

もし当てはまるのであれば、看護ステーションで自分らしく働くことができます。

一度前向きに転職を検討し、キャリアアップに繋げましょう。