「介護士の仕事が辛い!」
「仕事に行くのが毎日しんどい」
介護士は非常にやりがいのある仕事ですが、人間関係や業務でストレスを感じる人も多いです。
どうしても介護士の仕事が辛く、前向きに働けないときはどう対処すれば良いのでしょうか。
この記事では、介護士の仕事が辛くなる原因と解決法を紹介していきます。
辛さの原因を解決し、前向きに介護の仕事を続けていきましょう。
目次
1.介護士の仕事が辛い!と感じる原因5つ
介護士の仕事が辛い、と感じる人は少なくありません。
しかし、具体的にどんな状況にストレスを感じてしまっているのでしょうか。
ここからは、介護士が辛いと思う主な原因を以下の通り解説します。
- 職場で嫌がらせを受けている
- 人数が少なく仕事の量が多い
- 残業代が十分に支払われていない
- 少人数で夜勤をこなすことに不安を感じる
- 利用者や家族に暴言を吐かれる
辛い原因を知り、原因別に対策を考えましょう。
原因1.職場で嫌がらせを受けている
やりがいを感じられるはずの職場で嫌がらせを受ける日々が続くと、仕事がスムーズにこなせず辛くなります。
介護施設では、仕事の忙しさから人間関係がギスギスしている職場も多いです。
誰か苦手な人が1人だけいる状態なら、担当を変えたり出勤時間をずらしたりして対応することも可能でしょう。
しかし、複数の職員からいじめられていたり、上司から嫌がらせを受けている場合、1人で対処するのは難しいです。
誰に相談すれば良いか分からないまま、辛い気持ちで働くのは大きなストレスでしょう。
原因2.人数が少なく仕事の量が多い
介護士が足りない施設では、1人あたりの仕事が多いと悩む人は少なくありません。
平成28年度の調査では、介護業界の有効求人倍率は3.1倍となっており、求人3件当たり応募者は1人しかいない状況です。
そのため、介護職員が足りず残業時間だけが増えている、という状況は珍しくないでしょう。
介護の仕事は身体的にハードなので、業務量が増えれば大きな負担になります。
毎日無茶な量の仕事をこなすうち、「どうしてこんなに働かなければいけないんだろう」と落ち込む人は多いでしょう。
原因3.残業代が十分に支払われていない
残業代が満額支払われないことで、仕事に不満を感じる人は多くいます。
2014年の全労連介護による調査によると、サービス残業を行っている介護士の割合は約61%と過半数を超えている状況です。
さらに、残業代が支払われない理由について、「請求できる雰囲気にない」が約42%となっており、未払い残業が慢性化していることが分かります。
大変な仕事をしているのに正当な賃金をもらえければ、やりがいも感じられなくなってしまうでしょう。
原因4.少人数で夜勤をこなすことに不安を感じる
少人数での夜勤は、精神的にも体力的にも負担が大きいためストレスの要因になります。
介護の現場は人手不足であるため、1人や2人で夜勤をしなければいけない日も多いです。
少人数での夜勤は責任が大きく、緊急対応への不安から精神的に大きなストレスを抱える人もいます。
また、1人で夜勤をする日は休みが取りにくいので、体調不良で出勤をした経験がある人も少なくないでしょう。
負荷の大きい夜勤を続けていると、ストレスが溜まり仕事を続けるのが辛くなってしまいます。
原因5.利用者や家族に暴言を吐かれる
利用者やその家族との関係が悪く、介護士の仕事にストレスを感じる人は少なくありません。
介護はサービス業としての側面もあるため、利用者やその家族に暴言を吐かれたり、セクハラをされても強く反論しにくいです。
場合によっては、上司や先輩から「仕方の無いことだから我慢して」と言われることもあるでしょう。
せっかく仕事をしても全く感謝されず冷たい態度を取られれば、やりがいを感じられず仕事が嫌になってしまいます。
以上が、介護士が仕事を辛いと感じる原因でした。
介護士は、人間関係でも業務でもハードな側面があるので、ストレスを感じる人は多いです。
しかし、将来のことを考えれば、辛い中でも介護士を続けるメリットはあります。
次は、介護士を続けるメリットを解説するので、介護の仕事を辞めるべきか迷っている人はぜひ参考にしてください。
2.辛さを乗り越えて介護士を続けるメリットは大きい
介護の仕事を続けるメリットは大きいので、異業種転職は最終手段にした方が良いでしょう。
高齢化社会が進行する日本では、介護職の将来性は非常に高いです。
年齢を重ねても、経験や資格があれば仕事に困ることはないでしょう。
また、一度仕事を離れた人の打ち半数近くが「復職したい」と回答する、やりがいのある仕事でもあります(公益財団法人社会福祉振興・試験センター調べ)。
せっかく介護士としてキャリアを積んできたなら、異業種に転職するのではなく、できる限り仕事を続けた方が良いでしょう。
人間関係や職場の雰囲気は、働く場所によって大きく変わります。
今の職場が合わず、仕事が辛いと感じている人も転職をして別の施設に行くことで悩みを解決できるかもしれません。
まずは介護の仕事を続ける前提で、今の仕事の辛さと向き合ってみてください。
次は、介護士が感じる辛さを解決する方法を具体的に解説していきます。
「少しでも明るい気持ちで仕事がしたい!」「仕事のストレスを解消したい!」という人はぜひ参考にしてください。
3.介護士が抱える辛さを解決する方法とは?
毎日辛いと思いながら介護の仕事を続けるのは非常に大変です。
大きなストレスを感じているなら、辛さを解決できる対処法を早めに試してみてください。
ここからは、介護士の仕事を続けながら、辛さを解決する方法を以下の通り解説していきます。
- 周りの人の良い面に目を向ける
- 仕事は仕事だと割り切る
- 上司や外部の人相談して改善を求める
- 環境の良い施設に転職する
今の自分にできる対処法を試してみましょう。
方法1.周りの人の良い面に目を向ける
職場の人間関係に悩んだときは、周りの人の良い面に目を向けてみましょう。
苦手な人を意識し続けると、仕事中ずっとネガティブな気持ちに囚われて仕事が辛くなります。
一方、相手の良いところを見るようにすれば、嫌いという気持ちに押しつぶされること無く平静に過ごせるはずです。
「仕事が丁寧」「時間通りに来てくれる」「しっかり書類を出してくれる」など良い点を見つけて、ポジティブな気持ちを取り戻しましょう。
方法2.仕事は仕事だと割り切る
仕事が辛いときも、自分の将来やお金のためだと思って割り切れば乗り越えられることもあります。
仕事にはやりがいを持って前向きに取り組まなければ、と考える人もいますが、時には割り切る気持ちも必要です。
無理にやりがいを重視して働こうとすると、仕事にネガティブな気持ちを持ってしまう自分が嫌になってしまいます。
一方、「経験を積むためにあと1年は頑張ろう」「今月の給料のためにあと3時間こなそう」と割り切れば、嫌なこともある程度は流せます。
なるべく深く考えないようにして、仕事以外の楽しい時間を想像しましょう。
方法3.上司や外部の人に相談して改善を求める
職場の環境が悪い場合、まずは上司に相談して改善を求めましょう。
残業代が支給されない、業務の配分が多すぎる、利用者からの暴力があるなどの場合、1人で解決するのは難しいです。
ストレスを抱えて仕事が嫌になってしまう前に、上司に問題を相談してください。
もし、相談しても解決されない場合は、近い悩みを抱える同僚と一緒に改善を求めるのが効果的です。
また、施設内で解決できない場合は、厚生労働省がまとめている労働の相談窓口で悩みを話してみると良いでしょう。
悪質なケースでは、労働基準監督署から施設に指導ができる可能性もあります。
1人で解決できないことも諦めず、周りの人に相談してみましょう。
方法4.環境の良い施設に転職する
どうしても今の職場が辛いなら、もっと環境の良い施設に転職するのがおすすめです。
職場でいじめられている、残業代が支給されない、など明確な原因があるばら転職で解決できる可能性があります。
介護士は多くの施設で不足しているので、年齢問わず転職は可能です。
「明日仕事に行くのが辛い」「介護の仕事自体が嫌になりそう」という人は、別の施設で働くことを検討しましょう。
次は、転職を検討すべき施設の特徴について具体的に解説していきます。
「自分が頑張っても職場が良くならない」「上司に相談しても効果がなかった」という人は、ぜひ読んでみてください。
4.転職で変えるべき辛い職場の特徴
介護の仕事は続けたいけど職場の環境が悪い、という人は転職で別の施設に行くことも検討しましょう。
上司や先輩に相談しても労働環境が改善されない状況では、働き続けることでますます辛くなってしまいます。
メンタルが不調になってしまう前に、もっと良い環境で働ける施設に転職しましょう。
ここからは、転職を検討すべき職場の特徴を以下の通り解説します。
- 手当がしっかり支給されない
- ハラスメントやいじめが解決されない
- 違法な行為を行っている
それぞれ確認していきましょう。
特徴1.手当がしっかり支給されない
残業代や資格手当、夜勤手当などが満額支給されない施設は、勤め続けても昇給のチャンスが少ないです。
残業代や必要な手当を支払わない行為は、労働基準法違反になります。
「ちょっとぐらい給料が安くても我慢して」「その分やりがいがあるから大丈夫」と言われても、給料をもらえる権利は無くなりません。
手当を支給するよう上司に相談しても改善されない場合、転職をしましょう。
特徴2.ハラスメントやいじめが解決されない
人間関係のトラブルが解決されない場合も、転職を検討したほうが良いでしょう。
介護施設の中には、セクハラやパワハラ、いじめが常態化しているところもあります。
上司や先輩に相談して対策をしてもらえれば良いですが、職員全体でいじめを続けるケースも少なくありません。
誰に相談してもハラスメントやいじめが解決されない場合、体調を崩してしまう前に別の職場で頑張りましょう。
特徴3.違法な行為を行っている
無資格者に医療行為をさせている施設は、摘発される可能性があり勤務を続けるのは危険です。
介護士ができる医療行為は現状増えていますが、まだ医療従事者にしかできない行為はあります。
現在、医療従事者にしか認められていない主な医療行為は、以下の通りです。
- インスリン注射
- 血糖測定
- 点滴の管理
- 点滴の抜針
- 導尿
- 摘便
無資格者に医療行為をさせるのは、違法になります。
医療行為を行えば逮捕される可能性もあるので、指摘しても改善されない場合は転職するのがおすすめです。
以上が、転職を検討すべき介護の職場でした。
今の仕事が辛いと感じているのは、職場が原因かもしれません。
職場が問題を改善してくれない場合、別の施設に転職して前向きに働きましょう。
次は、介護の仕事自体が辛くなってしまった人に向け異業種転職のポイントを解説します。
「介護の仕事を続けるか迷っている」という人は、ぜひ読んでみてください。
5.どうしても辛いときは異業種転職もアリ
どうしても介護士を続けるのが辛くなってしまったときは、異業種への転職も考えてみましょう。
介護士として別の施設に転職しても、辛さを解決できないパターンは以下の通りです。
- 人と話すこと自体が辛い
- 人のケアをするのが嫌になった
- 利用者からお礼を言われても嬉しくない
- 介護の仕事が自分に合わないと感じている
介護士としてやりがいを感じることができない状況なら、異業種で新しいキャリアを始めるのもアリでしょう。
ただし、年齢を重ねるほど、未経験の人材を受け入れてくれる職場は非常に少なくなります。
また、「とりあえず異業種に行ければ良い」と焦って安易に転職先を決めると、ブラック企業に出会う可能性もあるでしょう。
「自分には異業種転職しかない」と感じているなら、情報収集が得意な転職エージェントを利用し、後悔のない転職を実現してください。
まとめ
介護士の仕事が辛い、と悩む人は少なくありません。
介護の仕事を続けたいと感じているなら、まずは今の職場でできることをやって辛さをできる限り解消しましょう。
毎日が辛い今の気持ちも、立場や環境が変われば改善されていくこともあるはずです。
しかし、どうしても仕事が続けられないなら、別の施設に転職するのが良いでしょう。
また、介護の仕事自体が辛いという場合、異業種への転職も視野に入れておいてください。