病院で働く管理栄養士の給料をご存じでしょうか?
この記事では「病院勤務の管理栄養士の給料」について解説します。
結論、他施設と比べると、管理栄養士の給料は高いです。
さらに、いくつかの方法で給料アップする方法もあります。
その他にも「病院勤務の管理栄養士の仕事内容」や「病院で勤務する方法」も解説します。
ぜひこの記事を参考に、病院勤務で高収入を目指してください。
また「栄養士の給料」について知りたい方は、こちらで解説を行っていますのでぜひ確認してみてくださいね。
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目次
管理栄養士の施設別平均年収
まずは管理栄養士の施設別平均年収を見ていきましょう。
管理栄養士の年収は、施設によって大きく異なります。
施設 | 平均年収 |
保育園 | 341万円 |
食品メーカー | 420万円 |
介護施設 | 430万円 |
病院 | 440万円 |
給食センター | 600万円 |
行政 | 323万円 |
給食センターに続いて年収が高いのは、病院です。
ただし、給食センターの役職によっても異なるため、平均的に年収が高いのは、病院と言えるでしょう。
管理栄養士は病院勤務すると給料が高い
管理栄養士として高い給料を得るなら、病院をおすすめします。
病院に勤務した場合の年収は、440万円です。
求人サイトによる調査では、平均月給23万円程度が多くみられました。
なかには、月給30万円を提示している病院もあります。
一方で、介護施設の場合は平均月給20万円ほどで、10万円台の求人もありました。
管理栄養士として給料の高い職場で働くなら、病院勤務を検討すると良いでしょう。
国立病院の給料は低い
同じ病院でも、国立病院の給料は低いです。
国家公務員として国立病院に勤務すると、給与規定の俸給表にしたがって支給されます。
基本給は、新卒の場合で18.6万円程度です。
宿直手当や特殊業務手当など、手当は充実していますが、基本給は低いので、国立病院でない方が良いでしょう。
病院で働く管理栄養士の給料
病院で勤務する管理栄養士の平均給料は、病院の規模によって異なります。
規模数が大きければ大きいほど、給料が高くなる傾向です。
- 10~99人規模……平均月収22.2万円
- 100~999人規模……平均月収23.9万円
- 1,000人以上……平均月収25.5万円
ただし、上記の平均月収は、管理士も含めた平均になります。
厚生労働省のデータでは、病院の管理栄養士のみの給与データはありませんでした。
管理栄養士の方が、多少給料が高いと考えて良いでしょう。
病院で働ける管理栄養士の数は法律で定められている
管理栄養士を必要としている病院は多くあります。
なぜなら、法律で管理栄養士の設置義務が規定されているためです。
管理栄養士の設置に関わる法律は、以下の2つ。
- 医療法
- 健康増進法
それぞれの法律について、以下で具体的に解説します。
医療法
医療法では、以下のような人員配置基準を定めています。
施設 | 栄養士の必要人数 |
病床数100以上の一般病院 | 栄養士1名以上 |
特定機能病院 | 管理栄養士1名以上 |
医療法で管理栄養士や栄養士の人数を定めているため、病院には必ず栄養士がいなければいけません。
そのため、栄養管理士は病院に勤務しやすいと言えるでしょう。
健康増進法
健康増進法では、以下のように定められています。
第二十一条 特定給食施設であって特別の栄養管理が必要なものとして厚生労働省令で定めるところにより都道府県知事が指定するものの設置者は、当該特定給食施設に管理栄養士を置かなければならない。
引用:e-Gov|健康増進法
ただし、規定にもあるように「都道府県知事が指定するもの」なので、都道府県によって異なり、東京都の場合は以下のように指定されています。
1.病院又は介護老人保健施設に設置される特定給食施設であって、1回300食以上又は1日750食以上の食事を供給するもの
2.許可病床数300床以上の病院又は入所定員300人以上の介護老人保健施設に設置される特定給食施設
都道府県の定めについては、それぞれの福祉保健局公式サイトなどで確認できます。
病院で働く管理栄養士の主な仕事
病院の管理栄養士の仕事は、基本的に2つの仕事に分けられます。
- 給食部門
- 臨床部門
それぞれの主な仕事は、以下の通りです。
主な仕事 | |
給食部門 | 献立作成・発注・調理・食札作成・行事食準備・発注業者や加工食品などの選定・食事アンケートの実施など |
臨床部門 | 栄養管理計画書の作成・栄養指導・NST委員会・生活習慣病教室の開催・摂食嚥下機能評価など |
さらに、それぞれの仕事内容を以下で具体的に解説します。
給食部門
給食部門は、主に入院患者さんの献立作成や調理を行う部門です。
入院患者に合わせた、給食に関するすべてを行うと言っても過言ではありません。
しかし、直接運営している直営給食と委託給食会社が運営している委託給食によって、業務内容は異なります。
直営運営は基本的にすべて行いますが、委託運営には、全面委託と一部のみを委託する部分委託があるのです。
各病院の基準に基づいた給食業務を行うのが、給食部門の仕事となります。
臨床部門
臨床部門は、主に栄養指導や栄養管理計画書の作成を行います。
給食部門を現場とすると、臨床部門は事務業務がメインと言えるでしょう。
臨床部門で勤務するにあたって、他職種との連携や、患者さんとのコミュニケーションも欠かせません。
入院している患者さんの栄養状態を判定したり栄養指導を行ったり、病棟での業務がメインです。
病院の管理栄養士になる方法
管理栄養士を求めている病院は多いですが、資格を取得していれば誰でも就職できるとは限りません。
採用試験やスキルも求められます。
以下では「管理栄養士がどのような流れで病院に勤務するのか」「どのような資格を取得しておけば有利になるのか」を解説するので、病院勤務を希望される方は、参考にしてください。
直営と委託
管理栄養士が病院で働く方法として、直営と委託の2通りあります。
- 直営……病院と直接雇用
- 委託……委託給食会社からの派遣
直営の場合は、各病院の採用試験を受けなければなりません。
委託の場合は、委託会社に就職し、スタッフ登録をして病院に派遣されるようになります。
どちらも管理栄養士の資格は必須ですが、それぞれで要件は異なるので、事前に確認しておきましょう。
専門的な資格の取得
病院の勤務の管理栄養士になるなら、管理栄養士の資格だけではなく、別の資格を取得しておきましょう。
専門的な資格を取得することで、採用において有利となります。
おすすめの資格は、以下の2つです。
- 病態栄養専門管理栄養士
- 糖尿病療養指導士
それぞれの資格は、医療にも関連しているので、より高度な仕事に関われます。
病院から、即戦力として期待されるでしょう。
特定分野管理栄養士の証明制度を活用
病院勤務する上でおすすめしたいのが、特定分野管理栄養士です。
特定分野管理栄養士は、公益社団法人日本栄養士会が掲げる「管理栄養士の生涯学習モデル」の制度で、それぞれの分野に特化した管理栄養士として認められます。
認められる分野は、以下の5つです。
- 特定保健指導担当管理栄養士
- 静脈経腸栄養(TNT-D)管理栄養士
- 在宅訪問栄養食事指導
- 公認スポーツ栄養士
- 食物アレルギー管理栄養士
いずれかに認められれば、確実に採用で有利に働きます。
管理栄養士が病院勤務で給料アップする方法
基本的に、病院勤務する管理栄養士の給料は高いです。
さらに、いくつかの方法で給料アップを目指せます。
主な方法は、以下の4つです。
- 資格の取得
- 残業や休日出勤
- 昇給
- 転職
それぞれでなぜ給料アップを目指せるのか、以下で解説します。
資格の取得
基本的に管理栄養士の資格を取得していれば、病院勤務は可能です。
しかし、勤務したばかりでは、そこまで多くの給料は望めないので、いくつかの資格を取得しておきましょう。
多くの資格を取得しておけば、即戦力として重宝される存在になります。
管理栄養士として、食に関する資格も良いですが、医療に関連する資格を取得しておけば、好待遇になる可能性は高くなるでしょう。
残業や休日出勤
病院は、残業や休日出勤を求められる場合もあります。
残業や休日出勤をすれば当然手当が出るので、給料アップにつながるでしょう。
なかには、委託の管理栄養士として、残業や休日出勤で収入を増やしている方もいます。
働く時間を増やさなければいけませんが、一時的かつ確実に給料は上がるでしょう。
昇給
施設や企業と同じように、病院勤務でも昇給があります。
スムーズにいけば、1年ごとに昇給に期待できるでしょう。
さらに、役職がつけば大幅に給料はあがります。
現在の病院で勤務し続けるなら、昇給の条件等を確認した上で、働き続けてみましょう。
好待遇の病院へ転職
現在の勤務先で昇給の可能性が低いのであれば、転職を検討しましょう。
同じ病院でも、勤務先によって給料は異なります。
管理栄養士を募集している求人はいくつもあるので、求人サイトで探してみてください。
資格によって待遇が異なる場合もあるので、自身の資格やスキルを活かした転職先を見つければ、条件の良い病院へ転職できるでしょう。
管理栄養士を募集している病院を探す
管理栄養士を募集している病院を探すなら、以下の3つがおすすめです。
管理栄養士の病院求人を探せるサイト
- JobMedley|栄養士・管理栄養士の求人8,465件
- 栄養士のお仕事|栄養士に特化した求人サイト
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病院の求人情報が多く掲載されている求人サイトなので、必ず自身に合った勤務先が見つかるでしょう。
また、現在病院以外の施設に勤務している管理栄養士の方も、この機会に病院への転職を検討してみてください。
以下で、求人サイトそれぞれの特徴を解説します。
JobMedley|栄養士・管理栄養士の求人8,465件
JobMedleyは、医療や介護に特化した求人サイトです。
栄養士や管理栄養士の求人は、2021年9月時点で8,465件。
一般病院の求人数は、1,437件です。
募集されている求人のほとんどは、月給20万円以上で、なかには30万円以上の求人もあります。
仕事内容:管理栄養士としての業務全般
診療科目・サービス形態:一般病院
給与:【正職員】 月給 205,000円 〜 320,000円引用:JobMedley
好条件の求人が多いので、現在よりも給料の高い病院が見つかるでしょう。
栄養士のお仕事|栄養士に特化した求人サイト
栄養士のお仕事は、栄養士・管理栄養士に特化した求人サイトです。
募集されているのは栄養士の求人のみなので、さまざまな求人を探せます。
管理栄養士を募集しているは、2021年9月時点で120件。
参考として、以下のような求人があります。
施設形態:病院・クリニック
雇用形態:正社員
勤務地:東京都練馬区
給与:220,000円~380,000円引用:栄養士のお仕事
専任のキャリアアドバイザーに相談しながら転職活動ができるので、初めて転職をする方でも安心して利用できるでしょう。
コメディカルドットコム|転職成功で最大5万円支給
コメディカルドットコムは、便利機能豊富な転職求人サイトです。
AIを活用したりマッチング機能を備えていたり、気軽かつスピーディーに求人を検索できます。
管理栄養士を募集している一般病院は、2021年9月時点で360件。
月給30万円以上の求人も57件以上見つかりました。
求人職種:管理栄養士
形態:常勤
給料:月給24万円~35万円引用:コメディカルドットコム
さらに、コメディカルドットコムを通じて転職成功すると、最大で5万円支給されます。
使いやすさで選ぶなら、コメディカルドットコムがおすすめです。
病院勤務で給料アップを目指そう
栄養管理士として給料アップを考えているなら、病院をおすすめします。
栄養管理士はさまざまな職場で働けますが、病院は比較的給料が高いです。
さらに資格を取得したり昇給したりすれば、給料は大きく上がるでしょう。
ぜひ今回の記事を参考に、病院での勤務を検討してみてください。
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