「看護師10年目だけど給与が伸びない」
「これからのキャリアについて悩んでいる」
看護師として一通りの仕事がこなせるようになった10年目は、キャリアの悩みを抱えやすい時期です。
これからのキャリアを考えた時、今の職場や働き方が最適なのか不安に感じる人は多いでしょう。
そこでこの記事では、看護師10年目で多い悩みと働き方の変化について解説します。
自分の悩みをしっかりと分析して、後悔しないキャリアを実現しましょう。
目次
1.10年目の看護師が抱く給与の悩みを紹介!
看護師10年目といえば、一通り仕事を覚え、管理職の話も出てくる頃です。
仕事やキャリアを俯瞰して見る余裕もあるので、給与や働き方ついて悩みを抱える人は多い時期でしょう。
そこでここからは、給与面に注目して看護師10年目が抱く悩みを紹介していきます。
- 思っていたより給料が増えない
- 今の職場の待遇が悪い
- 今の職場では昇給が見込めない
今自分が抱えている悩みを振り返り、気持ちを整理してみましょう。
悩み1.思っていたより給料が増えない
自分が想定していたよりも十分な給与がもらえず、自分の経験やスキルが評価されていないと感じてしまいます。
ハードな仕事を続ける中で、いつか給料がもっと上がるはず、という気持ちを胸に頑張っている看護師は多いです。
しかし、後に詳しく紹介しますが、看護師10年目でも給料は平均より著しく高いわけではありません。
そのため、給与に不満を感じる人もいるでしょう。
看護師は、患者さんの命を扱う必要不可欠な仕事です。
苦しく、ハードな仕事をこなす看護師ほど、今の給与に満足できず悩むことになるでしょう。
悩み2.今の職場の待遇が悪い
職場の待遇や環境が悪く、精神的につらい思いをしている看護師は少なくありません。
看護師の仕事自体にはやりがいを感じていても、サービス残業の横行、休日出勤などがあれば働く意欲も減ってしまいます。
また、長時間の勤務で心身の調子が悪くなることもあるので、体力が落ち始める10年目の看護師にとっては危険です。
10年目を期に、もっと環境が良く、残業代や手当がきちんと出る職場に転職したい、と考えるのは自然でしょう。
悩み3.今の職場では昇給が見込めない
このまま仕事を頑張っても給料が上がらないのではという不安は、10年目の看護師を不安にさせます。
看護師の給与は、経験年数が増えると上がっていくのが基本です。
しかし、職場によっては20年、30年目の先輩の給料が10年目とほぼ変わらないということもあり、将来に不安を持つ看護師もいます。
このまま経験を積んでも、給与に評価されなければモチベーションが下がってしまいます。
やりがいを持って働くため、何か対処したほうが良いのでは、と悩む看護師は多いでしょう。
以上が、経験10年目の看護師が抱える悩みでした。
仕事を覚え、少し余裕が出てくる看護師10年目にキャリアや給与の悩みを持つ人はたくさんいます。
次は看護師の給与実態を解説するので、他の看護師の状況を知り今後どうすべきか考えていきましょう。
2.10年目の看護師の平均月収はどれくらい?
日本看護協会の調査によると、非管理職の看護師10年目の平均月収は、税込みで320,773 円 です。
ボーナスが年2回、それぞれ月給の3ヶ月分もらえる待遇の良い職場の場合、先程のデータから年収は512万円ほどになるでしょう。
平成30年度の厚生労働省の調査では、30〜34歳女性全体の平均年収は約243万円です。
そのため、十分にボーナスが出る職場であれば、平均年収よりも看護師10年目の年収はかなり高いと言えるでしょう。
ただし、職場によっては残業代や手当を出さなかったり、給与水準が低く設定されていたりすることもあります。
今後、看護師としての経験が増えスキルが上がれば給与も上がります。
しかし、労働環境によっては給与に不満を持つ可能性も高いので、10年目で今の給与に不満があるなら職場を見直すべきでしょう。
次は、看護師が10年目で経験する働き方の変化について解説します。
これまでの働き方に不安や不満を持っている看護師は、ぜひ自分の毎日を見直してみてください。
3.看護師10年目で起きる働き方の変化
看護師10年目になると、働く環境が変化しこれまでの働き方を続けるのが難しくなります。
そのため、本当に今のまま仕事を続けて良いのか不安に感じる人は多いでしょう。
10年目の看護師が経験する変化は、以下の通りです。
- 体力が減り長時間働くのが難しい
- 管理職昇進の話が出てくる
- 結婚や出産でライフステージが変わる
自分が感じている働き方への疑問を分析し、自分がこれからどう働きたいか考えてみましょう。
変化1.体力が減り長時間働くのが難しい
看護師10年目を迎える人の多くが30代となり、体力面での衰えを感じることも多くなります。
例えば、20代の頃は仕事明けそのまま友達と遊び、そのまま次の日の夜勤に行くということができても、年齢を重ねれば難しいです。
また、20代なら耐えられた立ちっぱなしの仕事や長時間の仕事も、辛く感じることが多くなります。
今までこなしてきた仕事がしんどく、今後の働き方に悩む看護師は年齢とともに増えていくでしょう。
変化2.管理職昇進の話が出てくる
看護師10年目になると、管理職昇進の話が出てきて職場内での自分の立場が変わります。
看護師10年目は、ちょうど主任昇進の時期です。
管理職になれば、職場全体を見て的確な指示を出さなければいけません。
さらに、新しく入ってきたスタッフの指導や管理も、自分で主体的に行う必要があります。
これまで、先輩や上司の指示に従って仕事を進めてきた看護師にとっては、管理職昇進が大きな不安になるでしょう。
変化3.結婚や出産でライフステージが変わる
30代になると、結婚や出産を経験する人が増えライフステージの変化を感じやすくなります。
出産・育児が必要な看護師であれば、どうしても仕事に割ける時間が減りがちです。
思うように仕事ができない不満と、出産・育児の大変さから心身の調子を崩す人も多いでしょう。
また、夜勤や残業をするのが辛くなり、これまでのシフトでは仕事を続けられない、と感じる看護師も増えていきます。
以上が、看護師10年目で起こる変化でした。
10年目は変化の時期です。
将来、自分が納得できるキャリアを実現するため、今後どんな働き方が適切なのか考えていく必要があるでしょう。
次は、悩みを解決する方法として転職を考えるべき看護師の特徴を解説していきます。
キャリアや給与の悩みや不満に対処するには転職しかない、と考えている看護師はぜひ読んでみてください。
4.転職を検討すべき10年目の看護師とは?
自分の希望を叶えて働くため、転職を考える看護師もいるでしょう。
10年目の看護師は一通り仕事を覚えているため、1人前の看護師として即戦力採用されることが多いです。
さらに、30代の看護師はまだ若く、柔軟性もあるので転職市場では高いニーズがあると言えるでしょう。
しかし、本当に今の職場を辞めるべきか迷っている看護師は少なくないはずです。
そこでここからは、以下の通り転職を検討した方が良い看護師の特徴を解説します。
- 今の仕事は長く続けられないと感じている
- 平均月収よりかなり給与が少ない
- 上司に環境を改善してもらえなかった
今の職場に不満がある人は、ぜひ読んでみてください。
(1)今の仕事は長く続けられないと感じている
体力的、時間的な問題から今の環境で働き続けることに限界を感じているなら、転職して働き方を変えるのが良いでしょう。
ただでさえ忙しい看護師の仕事を、プライベートでの用事を抱えながら完璧にこなすのは非常に難しいです。
夜勤や残業は特に辛いので、育児や介護、家事をしながら続けると心身に大きな負担がかかるでしょう。
周りの人に当たってしまったり、落ち込む時間が多くなったりしているなら、もっと自分に合った働き方を探してください。
(2)平均月収よりかなり給与が少ない
サービス残業や手当の未払いがあり、他の職場で働く看護師より給与が著しく低い場合は転職で待遇の良い職場に移りましょう。
いくら職場の立地や人間関係が良くても、給与が十分にもらえない状況は大きなストレスにつながります。
給与への不満は仕事のモチベーションにも悪影響なので、早めに転職を検討しましょう。
ただし、理解ある上司や先輩であれば、残業代や手当の未払いについてすぐ対処してくれるかもしれません。
今の職場が好きなら、まずは上司に未払いの残業代について相談してみましょう。
(3)上司に環境を改善してもらえなかった
今抱えている悩みを上司に相談しても、改善に向けて動いてもらえない場合は転職を検討しましょう。
給与が十分に出ない、残業が多いなど職場が原因で従業員が悩みを持っているなら、上司は解決に向けて頑張る必要があります。
しかし、上司によっては我慢して、みんなやってることだから、と改善策を考えないことも少なくありません。
何度相談しても取り合ってもらえない場合、もっと理解のある職場に移りましょう。
以上が、転職を検討すべき看護師の特徴でした。
自分なりに頑張っているのに、悩みが解決しない場合は転職して自分に合った職場を探しましょう。
次は10年目の看護師が転職を成功させるポイントを解説するので、転職を前向きに考えている人はぜひ参考にしてください。
5.10年目の看護師が転職を成功させるには
10年目の看護師には転職市場で高いニーズがありますが、職場とのミスマッチからストレスを抱えてしまう可能性もあります。
10年後、20年後に自分がどんな看護師になりたいか考え、残業時間、職場までの距離、欲しい福利厚生制度など希望の条件を具体的に書き出しましょう。
また、多くの求人から自分に合ったものを効率よく見つけるには、転職エージェントの活用がおすすめです。
転職エージェントでは持っているスキルや希望のキャリアに沿った求人をアドバイザーに紹介してもらえるので、忙しい看護師も良い求人に出会いやすくなます。
転職で迷っている人は、以下のエージェントに登録して転職の悩みを相談してみましょう。
次は、転職するのではなく、やっぱり今の職場で働き続けたい、という看護師がすべきことを解説します。
今の職場をもっと働きやすい環境にするため、ぜひ参考にしてください。
6.転職はしたくない…という人が行うべきこと
転職を決断する看護師がいる一方で、できれば今の職場を辞めたくないと考えている人もいるでしょう。
転職はせずにキャリアや給与の悩みを解決したい、という人は今の悩みを上司だけでなく、先輩や同僚に伝えることが大切です。
転職をしたとしても、全ての悩みがすぐに解決する訳ではありません。
今の職場が好き、今の仕事にやりがいを感じているという人は、今の職場で環境の改善を目指しましょう。
上司だけでなく、同僚や先輩とも悩みを共有すれば、職場内で改善策を出しやすくなります。
また、同じ悩みを抱える看護師がたくさんいれば上司にも改善を要求しやすくなるので、悩みは1人で抱え込まないようにしましょう。
まとめ
看護師としてのキャリア10年目で悩む人は少なくありません。
もし大きなストレスを感じているなら、自分の希望に合う働き方ができる職場に転職することも必要でしょう。
ただし、転職すれば全ての悩みが解決できる訳ではありません。
今の職場で頑張り続けることも考えながら、これからのキャリアプランをじっくり練っていきましょう。