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看護師は「辞める理由」を正直に伝えるべき?本音の理由と建前の使い方

「そろそろ今の職場を辞めたいな…」

看護師を辞める時、伝え方はとても大切ですよね。

辞める理由がどんな内容であれ、できるだけ穏便に退職したいものです。

例えば辞めたい理由がネガティブなものだったとしたら…そのまま伝えてもいいのでしょうか?

本記事では、看護師を辞める際の職場への上手な伝え方についてお話します。

世の中の看護師がどのような理由で辞めているのか、本音と建前についても見ていくので参考にしてくださいね。

記事を読んで、円満退職を目指しましょう

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1.看護師が職場を辞める理由の内容とは

看護師が仕事を辞める理由の具体例

そもそも、看護師のみなさんはどんな理由で退職することが多いのでしょうか?

看護師によくある辞める理由について挙げていきますよ。

  • 人間関係が良くない
  • 人員不足による激務
  • 不規則な勤務時間による体力の限界
  • 給料に不満がある
  • 体調不良
  • 人の死を看取るのがつらい
  • 結婚や出産などの生活の変化
  • スキルアップのため

あなたが今退職したいと考えている理由と似ているものはありましたか?

見ていくとわかるように、辞める理由には前向きな理由と後ろ向きな理由があります。

職場に退職を伝える際、結婚や出産などの生活の変化といった前向きな理由の場合には、比較的スムーズに受け入れてもらえるでしょう。

また、自分としても伝えやすいですよね。

しかし、人間関係や人員不足、給料面などの不満は、職場への後ろ向きな部分となるため言いづらい内容となっています。

どちらにしても、あなたの辞める意思が固かった場合、辞める理由をそのまま伝えてもいいのでしょうか?

次の項目で詳しく説明していきますよ。

2.看護師が辞める理由をそのまま伝えてもいいの?

前の項目では、看護師が辞める理由を見てきました。

この項目では、辞める理由をそのまま伝えてもいいのかについてお話します。

辞める理由がどんな内容にしても、退職はできるだけ穏便に済ませたいですよね。

しかし、辞める理由によっては円満退職ができなくなってしまいそうです。

例えば、結婚や出産など、環境の変化によって仕事を続けることが困難となった場合、理由をそのまま伝えることは問題ありません。

環境の変化は致し方ない部分がありますし、職場としても嫌な印象にはなりませんよね。

しかし、人間関係などの職場に対する不満が辞める理由の場合、そのまま伝えるのはあまりよくありません。

職場の環境に対する不満は、職場として良い印象ではないため、円満退職ではなくなってしまう可能性があります。

通常、辞めることが決まってからもしばらく働くことになりますよね。

その間、ギスギスとした空気が続くのはとてもつらいです。

また、職場に対する不満の場合、職場が辞めてほしくない故に引き留められる可能性もあります。

辞めるまでの流れがスムーズにいかないと、あなた自身のストレスともなるので、ネガティブな理由を伝えるのは避けましょう。

ここまで、看護師が辞める理由についてそのまま伝えてもいいのかについて見てきました。

あなたが今の職場を辞めたい理由がネガティブなものだった場合、どうやって伝えればいいと思いますか?

世の中の看護師は、職場を辞める際に本音と建前を使い分けているようです。

次の項目では、その点についてお話しますよ。

3.看護師が職場を辞めたい理由の本音と建前

前の項目では、看護師が辞める理由をそのまま伝えてもいいのかについて説明しました。

理由の内容によっては、そのまま伝えない方がいい場合もあるようです。

そんな時、多くの看護師は本音と建前を使い分けています。

本音も大切ですが、円満退職をするためには建前が必要な場合もあるんですよ。

この項目では、そんな看護師の本音と建前を見ていきましょう。

看護師が辞めたい理由(本音)と実際に職場に伝えた辞める理由(建前)のそれぞれ上位を紹介します。

本音 建前
  • 人間関係(いじめ、パワハラなども含む)
  • 労働環境の不満(休日、残業など)
  • 上司・経営者への不満
  • 給与・待遇の不満
  • 仕事内容の不満
  • 結婚・出産・育児など家庭の事情(介護も含む)
  • スキルアップしたいから
  • 体調不良
  • 転居

※参考:ナース人材バンク

表を確認するとわかる通り、本音は職場への不満が多いですよね。

そして、建前はポジティブな内容にしてもネガティブな内容にしても看護師自身の事情となっています。

世の中の看護師は辞める理由として建前を話していることが多そうです。

この情報を見る限り、職場の不満を理由とした本音はなるべく言わない方が良いでしょう。

表にある本音の内容があなたにとって辞める理由となっている場合には、そのまま伝えない方が賢明です。

その際は、表にある建前の中から自分に当てはまる内容を選んで伝えると良いでしょう。

また、その他の理由で前向きなものが思いつくようであれば、それを伝えてください。

例えば、以下のような内容です。

  • 職場では学べない専門分野でスキルアップがしたい
  • 看護師として病院ではなく介護の現場で働きたい
  • 一度仕事を辞めて資格取得に専念したい

以上が、看護師が職場を辞める理由の本音と建前のお話です。

内容を読んで、自分は辞める建前が必要だな…と感じた人はいたでしょうか?

次の項目では、辞める建前を用意したいあなたへ、ぜひやってみてほしいことをお話していきます。

それは、あなたが今の職場を辞める理由をしっかりと整理することです。

読み進めてみてくださいね。

4.看護師が辞める理由をしっかり整理しよう

前の項目では、看護師が辞める理由の本音と建前について見てきました。

この項目では、辞める理由を職場に伝える前に気持ちを整理する大切さをお話します。

特に、職場へ建前の辞める理由を伝えようとしている人にとってとても大切な項目です。

建前の理由を用意した場合には、辞める理由を伝えてから退職日を迎えるまで、建前に矛盾がなく過ごすことが重要となります。

「上司に辞める理由を伝える際、思わず本音を話してしまって気まずくなってしまった」

「退職日までの勤務中に、建前が嘘だと知られてしまい働きづらくなってしまった」

このようなことがないように、事前に辞める理由を整理しておきましょう。

「建前だから何となくこの理由でいいや」

そんな気持ちでいると、一歩踏み込んだ話になった場合に矛盾が生じてしまうかもしれません。

自分の中で建前の理由がぶれないように、しっかり気持ちを整えてあげることが大切です。

辞めたい理由を書き出してみよう!

あなたが今の職場を辞めたい理由はひとつでしょうか?

大きな理由も小さな理由も含めて、一度すべてリストアップしてみましょう。

前向きな理由も含めて書くことが大切なポイントです。

そして、その前向きな理由に合わせて建前の理由を決めると良いでしょう。

一番の辞めたい理由は違うとしても、自分の中にある気持ちを建前の理由に組み込むことで矛盾は少なくなります。

ここまで、看護師が辞める理由を整理する大切さについてお話しました。

建前であっても、少しでもあなたの気持ちに合う理由を考えることが大切です。

では、辞める理由に嘘を言うのはいけないのでしょうか?

次の項目ではその点についてお話をしていきますよ。

5.看護師が辞めたい理由に嘘を言うのはいいのかな?

前の項目では、看護師が辞める理由を整理する大切さについてお話しました。

あなたが辞める理由を整理して、そのどれもがあまり職場には伝えたくない内容だった場合はどうすればいいのでしょうか。

嘘を言ってもいいのかな?と考えてしまいますよね。

結論からお話しすると、極力嘘を言うのは辞めた方が良いでしょう。

嘘を言うのは少なからず罪悪感を感じるものです。

また、退職が決まってから退職日までの勤務期間に、職場の同僚に嘘を気づかれてしまう場合もあります。

そうなると働きにくくなってしまうでしょう。

そのため、可能な限りあなたの気持ちから逸脱しない範囲の建前を用意することをおすすめします。

しかし、あなたが用意した理由を職場に伝えたときになかなか辞めさせてくれない場合もあるかもしれません。

そのようなときには、あなたの辞めたい意思が固いことをしっかりと伝えてください。

それでも辞めさせてくれない場合には、嘘を言うこともやむを得ないでしょう。

「辞めたいのに辞めさせてくれない」

こんな悪循環に気持ちを病んでしまうくらいなら、嘘を言うという選択肢を持っておくことは全く問題ではありません。

そして、辞める理由に嘘を言う場合には、スムーズに退職を受け入れてもらえるように準備しましょう。

ポイントは2つです。

  1. 嘘の辞める理由について
  2. 嘘を言う際の注意点

それぞれ確認していきましょう。

(1)嘘の辞める理由について

まずは辞める理由についてです。

嘘を言う場合、凝ったシチュエーションを考えてしまうと自分でもややこしくなって上手に嘘を通せなくなる可能性があります。

そのため、わかりやすい内容で職場もすんなりと受け入れてくれる理由を用意しましょう。

  • 親の介護をする
  • 結婚・出産・育児などで家庭に入りたい
  • 引っ越しのため通勤が困難になる
  • 違う分野のスキルアップがしたい

このような理由が当たり障りのない理由となります。

自身の環境に合うものがあれば、この中から選ぶと良いでしょう。

さらに、親の介護や結婚・出産・育児などで家庭に入るという理由を選んだ場合におすすめの伝え方があります。

それは親や夫などの第三者が辞めてほしいと言っていると伝えることです。

「親がそばにいてほしいと言っている」

「夫が家庭に入ってほしいと言っている」

このような情報を伝えると、職場としてもそれ以上踏み込めなくなる可能性が高くなります。

参考にしてみてくださいね。

(2)嘘を言う際の注意点

辞める理由に嘘を言うと決めたら、注意してほしい点があります。

それは2つです。

  1. 嘘をつき通す
  2. 100%の嘘は言わない

「職場内の親しい人にだけは本当のことを話しておこう…」

くれぐれもこのような考えはやめましょう。

嘘だと知られてしまうリスクが高くなります。

嘘だと知られてしまうと、退職するまでの間、職場でギスギスとした状況になってしまうかもしれません。

そのため、嘘を言ったら誰にも知られないように注意して過ごすことが大切です。

また極力100%の嘘を言わないようにしましょう。

すべてが嘘の設定は、勤務中の会話などで矛盾が生じてしまう可能性もあります。

例えば、結婚・出産・育児という環境にないのに、それを辞める理由に選んでしまうと職場の人たちは疑問に感じてしまいますよね。

辞める理由について質問をされた場合に、上手な返答ができないと嘘だと知られてしまうかもしれません。

そのため、すべてが嘘という理由は避けましょう

以上が、看護師が辞めたい理由に嘘を言う際のお話です。

次の項目では、実際に職場に辞める理由を伝える時の流れを確認していきますよ。

6.看護師が辞める理由を上手に伝える流れ

看護師が辞める理由を上手に伝える流れ・方法

前の項目では、辞める理由に嘘を言ってもいいのかというお話をしました。

職場に伝える辞める理由が決まったら、次は上手に伝える流れを確認していきましょう。

職場を穏便に辞めるには、辞める理由と同じくらい順序も大切ですよ。

流れを6つに分けてお話します。

  1. 就業規則を確認する
  2. 退職の意思を直属の上司に伝える
  3. 退職日を決定する
  4. 退職届を提出する
  5. 引き継ぎをする
  6. 退職日当日

一緒に流れをシミュレーションしていきましょう!

流れ1.就業規則を確認する

まず最初に就業規則を確認しましょう。

就業規則には、退職する際には退職日の〇か月前に会社に申し出ること、などの記載がされています。

一般的には1か月前という会社が多いです。

しかし、中には2か月前など他とは違う就業規則を設けている会社もあります。

退職を穏便に済ますには、しっかりと就業規則を確認して、会社の規則に沿った流れで退職しましょう。

流れ2.退職の意思を直属の上司に伝える

就業規則を確認したら、規則に沿った時期に退職の意思を伝えます。

すぐにでも退職したいという人は、なるべく早いタイミングで伝えると良いでしょう。

その場合でも、特別な理由がない限りは就業規則に記載された期間は働く必要があります。

退職の意思を伝える相手は直属の上司です。

業務に支障のない時間を伺い、話をする時間を設けてもらいましょう。

用意した辞める理由をしっかり丁寧に伝えてください。

この段階では退職届は必要ありません。

流れ3.退職日を決定する

退職の意思を伝え、無事に退職することが決まったら退職日を決定します。

あなたの希望と職場の希望を照らし合わせましょう。

一般的に、職場からは以下のことが相談されます。

  • 担当業務の引き継ぎ
  • 有給休暇の消化の有無
  • 職場の人員補充

これらの状況から、職場としての退職日の希望を提示されるでしょう。

色々な理由をつけてずるずると退職日を延ばされる可能性もあります。

その際には、自分の希望をしっかりと伝えてください。

また、有給休暇について触れられなかった場合には自分から確認しましょう。

流れ4.退職届を提出する

退職日が決まったら、退職届を提出します。

会社から指定がない限りは、手書きで用意することが好ましいです。

流れ5.引き継ぎをする

退職までの段取りがすべて終わったら、退職日までに引き継ぎを終わらせましょう。

退職日が決まったからと言って、後は適当に過ごしてもいいわけではありません。

退職日までしっかりと勤め上げることが穏便な退職に繋がります。

流れ6.退職日当日

退職日当日の過ごし方です。

上司や同僚などへの退職の挨拶をしましょう。

また、関係の深かった患者さんがいた場合、あなたが急にいなくなったら寂しい思いをするかもしれません。

そんな患者さんにも挨拶をすると良いかもしれませんね。

またシフト上、退職日に会えない上司や同僚には事前に挨拶を済ませておくと良いでしょう。

退職の流れは以上のような内容です。

退職日には笑顔で送り出してもらえるような、そんな退職を目指しましょう。

さて、この項目では退職が決まった後も、就業規則に沿って一定期間の勤務をすることになるというお話をしました。

しかし、中にはすぐにでも退職した方がいい辞める理由というものがあります。

次の項目では、その内容について確認していきましょう。

【参考】すぐにでも退職した方がいい看護師の辞める理由

前の項目では、看護師が退職の意思を職場に伝えてから退職日までの流れを確認しました。

一般的な退職であれば、就業規則に沿った期間を働いてから退職日を迎えることになりますよね。

しかし、中にはすぐにでも退職した方がいい場合があります。

それは、辞める理由が病気の場合です。

病気の場合には、退職の申し出をしてから1か月も働き続けることが困難なケースもあると思います。

無理して働き続けて、退職までにさらに体調を悪化させてしまったら取り返しがつきませんよね。

職場にありのままの状況を伝えてなるべく早く退職できるようにしてもらいましょう。

病気になって退職する際に、大切なポイントをお伝えします。

  • 不調を感じた時点で職場に伝える
  • 可能な限り仕事を続けたいのであれば並行して治療に臨む
  • 診断書を用意する
  • 仕事を続けることが困難なことをしっかり伝える

例えば、体調が悪くなくても健康診断で所見があり、病気が見つかることもありますよね。

そうして退職する場合にも、職場と自身で相談しながら退職日を決めることになるでしょう。

同じように、このまま体調が悪化したら退職するかもしれない…というような不調を感じたら、予め職場に伝えておくことをおすすめします。

その後、体調が回復に向かえばそのまま仕事を続けることは全く問題ありません。

仕事を続けることが困難になった時にも、すでに職場は状況を把握しているので話がスムーズに進むでしょう。

その際には、診断書を用意してください。

診断書を提出して、仕事を続けることが困難なことを伝えれば早い段階で退職できる可能性は高くなります。

以上が、すぐにでも退職した方がいい辞める理由についてです。

病気で働き続けることがつらい場合には、くれぐれも無理をしないでくださいね。

まとめ

本記事では、看護師が辞める理由について、様々な角度からお話をしました。

あなたが職場を辞める際、一番大切なことは気まずい思いをすることなく退職することではないでしょうか?

本記事の内容を参考に、本音と建前を上手に選びながら心穏やかに退職日を迎えられるようにしてくださいね。

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