「非常勤看護師なら都合の良いときだけ働けるって本当?」
「非常勤看護師のメリット・デメリットは何?」
働く時間を柔軟に決めることができる非常勤看護師は、働き方が多様化する現在、特に注目されています。
しかし、非常勤看護師にはデメリットもあるので、今後のキャリアをことを考えて決断するべきでしょう。
この記事では、非常勤看護師のメリットとデメリット、そして非常勤で働くべき看護師の特徴を解説します。
非常勤看護師の事情を知って、自分らしい働き方を見つけましょう。
目次
1.アルバイト・パートで働く非常勤看護師とは?
非常勤看護師とは、アルバイト・パートで働く看護師のことです。
具体的には、「1週間の労働時間が40時間未満の看護師」が非常勤看護師になります。
非常勤でも、同じ看護師として常勤の人と一緒に働くことになるので仕事の違いはありません。
しかし、常勤看護師、派遣看護師とは待遇や雇用形態の違いがあるので非常勤になる前に頭に入れておきましょう。
(1)常勤看護師との違い
常勤と非常勤の大きな違いは、1週間の労働時間です。
常勤看護師は、1週間の労働時間が最大40時間とされています。
たとえ非常勤看護師であっても、1週間の労働時間が40時間を超えれば常勤として扱われる点には注意しましょう。
また、常勤看護師の給与は月給で支払われることがほとんどですが、非常勤は時給で賃金が発生します。
非常勤の場合、仕事を休むとその分給料は減るので入るシフトの量が年収を決める大きな鍵となるでしょう。
さらに非常勤看護師はボーナスをもらうことができない上、労働時間が短い場合社会保険に入れないこともあります。
常勤は安定している分労働時間は長くなりますが、非常勤は給与面でも保険でも不利になってしまう点を意識しておきましょう。
(2)派遣看護師との違い
派遣看護師と非常勤看護師との違いが分からない、という人は多いでしょう。
派遣看護師とは、派遣会社に勤務し必要な時に派遣されて働く看護師のことです。
一方非常勤看護師は、アルバイト・パートの立場ではありますが派遣会社を挟まず病院やクリニックに直接雇用されています。
また、派遣看護師は実際に働いた職場ではなく派遣会社から給与をもらうことになるので、給与の内容も非常勤とは違うでしょう。
派遣看護師も非常勤と同じくシフトの融通が効きますが、常勤より給料は少なめです。
以上が、非常勤看護師についてでした。
非常勤看護師は働く時間を自由に決められる分、待遇面で不利になることもあります。
常勤・派遣・非常勤それぞれの特徴を知り、自分に合う働き方を選びましょう。
次は、「非常勤で働くのが良いかも」と感じている人に向け、非常勤看護師のメリットを解説します。
非常勤で今の仕事への不満が解消できるのか、考えてみましょう。
2.看護師が非常勤で働くメリット
仕事の負担が重いと感じている看護師であれば、非常勤として働くメリットはかなり大きいと言えるでしょう。
非常勤看護師の主なメリットは、以下の3つです。
- 無理をして夜勤に入る必要がない
- 時間の都合がつけやすい
- 精神的な負担が少ない
非常勤として無理のない働き方で看護師を続けましょう。
メリット1.無理をして夜勤に入る必要がない
非常勤であれば働く時間が選べるので、日勤のみの働き方も夜勤のみの働き方もできます。
フルタイムの病院勤務では定期的に夜勤が回ってくるので、精神的にも体力的にも辛いと感じる看護師は非常に多いです。
しかし、非常勤看護師であれば日勤のみの勤務体系を選べるので、夜勤の不安から解消されます。
また、お金が必要なときは時給の高い夜勤に入る、という柔軟なシフトが組めるので今の自分の状況に合った時間で働けます。
メリット2.時間の都合がつけやすい
非常勤看護師なら、体力的にフルタイム勤務が難しい人や、子育てをしている人も働けます。
業務の多いフルタイム勤務だと、都合があってもなかなか休めずストレスを感じることも少なくありません。
特に夜勤は人数が少ないため休みにくく、子供が熱を出してもなかなか帰宅できないと悩む看護師もいるようです。
しかし非常勤看護師なら、都合の良い日だけ働くことができます。
そのためフルタイム勤務で休みが取りにくく、生活が苦しくなっているなら非常勤を考えましょう。
メリット3.精神的な負担が少ない
非常勤看護師は、常勤看護師に比べると精神的な負担が軽減されます。
もちろん看護師は命を預かる仕事なので、非常勤でも責任を持って行う必要はあります。
しかし、非常勤になれば担当患者が少なくなるため業務も減り、少し楽になるでしょう。
さらに、非常勤看護師は柔軟に職場を変えられるので、人間関係に縛られにくくなります。
「看護師を辞めたい!」
と思っていても、非常勤で精神的な負担が軽くなれば、明るく前向きに働くことができるかもしれません。
以上が、非常勤看護師のメリットでした。
非常勤として働けば、仕事以外の時間が増えるためプライベートも充実します。
「フルタイムの仕事がきつい」という人は、非常勤を検討してみるのが良いでしょう。
次は、非常勤看護師のデメリットについても解説します。
ぜひ非常勤で働きたい!と考えている人は、デメリットにも目を向けてください。
3.非常勤看護師のデメリット3つ
非常勤として働く上で、やはり待遇や今後のキャリアについて気になる人は多いでしょう。
時間の融通が効く非常勤看護師ですが、待遇面ではデメリットがあります。
看護師が非常勤で働くデメリットは、以下の3つです。
- 常勤に比べ福利厚生が少ない
- 出世には時間がかかる
- ボーナスがもらえない
非常勤になって後悔しないよう、しっかりチェックしておきましょう。
デメリット1.常勤に比べ福利厚生が少ない
非常勤看護師は常勤看護師に比べ、受けられる福利厚生が少なくなります。
住宅手当や食事手当など、法律の規定にない福利厚生は正社員とその家族だけに限定されている場合がほとんどです。
また、雇用保険については一定の条件を満たさなければ加入できません。
雇用保険を受けられる条件は、「1週間に20時間以上働き、31日以上雇用される見込みがある」というものです。
さらに、厚生年金や健康保険の加入については、正規職員の4分の3以上の日数働くこと、もしくは以下の条件を全て満たすことが必要です。
- 1週間の労働時間が20時間以上
- 学生ではない
- 賃金が8万8千円以上になる
- 1年以上の勤務が見込まれること
- 被保険者数が501人以上の企業である
病院によっては、厚生年金や健康保険の加入ができないケースも少なくありません。
もし病気になってしまったときや定年で退職したとき、受けられる手当は少なくなることを知っておきましょう。
デメリット2.出世には時間がかかる
非常勤で働いている限り役職に就けてもらえないので、出世には時間がかかってしまいます。
将来看護師をまとめるポジションに就きたいと考えているなら、フルタイムでの勤務を続けたほうが良いでしょう。
ただし、完全に看護師を辞めてブランクを作るよりは、非常勤でも働いていたほうが次の転職には有利です。
今は家の事情でどうしても働けない、という人は非常勤で経験を積み、環境が落ち着いたらキャリアアップを目指しましょう。
デメリット3.ボーナスがもらえない
非常勤看護師にボーナスは無いので、年収は常勤と比べ下がる可能性が高いです。
ほとんど毎日夜勤のパートに入れば年収面での差は減りますが、やはり福利厚生を考えるともらえるお金は常勤の方が多くなります。
ある程度まとまったお金が必要な人は、フルタイムで働くか、非常勤で働きながら副業をしましょう。
また、非常勤看護師は何年同じ職場で働いても退職金をもらえません。
退職金が欲しい場合、いずれ常勤の職員として復帰する道を考えましょう。
以上が、非常勤看護師のデメリットでした。
やはり時間が自由になる分、非常勤の雇用は不安定になってしまいます。
フルタイムで働けるという人は、常勤看護師として勤務を続けたほうが良いでしょう。
一方、フルタイムよりも非常勤看護師が向いているという状況の人もいます。
次は非常勤で働くことを検討すべき看護師の特徴を解説するので、ぜひ参考にしてください。
4.非常勤で働くべき看護師の特徴とは?
非常勤の働き方が合うかどうかは、今の環境によって変わります。
非常勤看護師が気になっているなら、自分の生活と仕事を見直して、非常勤という選択がベストかどうか考えてみましょう。
ここからは、以下の通り非常勤で働くべき看護師の特徴を解説します。
- 育児や介護でフルタイム勤務が難しい人
- 本格的な復職前に仕事を覚えたい人
- 看護師の仕事をストップさせたくない人
非常勤で働くか迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
特徴1.育児や介護でフルタイム勤務が難しい人
育児や介護などでフルタイム勤務ができない人は、時間が調整できる非常勤看護師がおすすめです。
自分の生活に合わせて働けるので、育児や介護にも今までより集中できるでしょう。
また、看護師は資格が必要な専門職であるため、一般的なアルバイトより時給が高いです。
資格を持っているなら、看護師としてのキャリアをストップさせるのでは無く、非常勤看護師として働くべきでしょう。
特徴2.本格的な復職前に仕事を覚えたい人
本格的な復職を前に、基本的な仕事を身に着けておきたい人は一旦非常勤で働いてみるのがおすすめです。
看護の仕事は、医療知識の向上に合わせて日々変化しています。
数年でもブランクがあると、医療機器の使い方やケアの仕方が分からず現場で困ってしまう看護師も少なくありません。
そのためキャリアにブランクのある看護師は、ある程度非常勤で仕事に慣れてから正社員転職を目指すのが良いでしょう。
一度非常勤として仕事をした実績を使い、有利に転職活動を進めることもできるはずです。
特徴3.看護師の仕事をストップさせたくない人
看護師のキャリアにブランクを作りたくない人は、非常勤での働き方を検討してください。
突然の病気、家庭の事情など、様々な理由でフルタイム勤務が難しくなるケースはあります。
しかし、一旦ブランクを作ってしまうと、知識のアップデートに時間がかかり次の職場で苦しい思いをするかもしれません。
ずっと看護師として現役でいたい、という気持ちが強いなら、短時間のパートで現場に出るのがおすすめです。
以上が、非常勤が向いている看護師の特徴でした。
デメリットよりメリットが大きい人なら、非常勤で看護師を続けるのは良い選択だと言えます。
非常勤の良い求人を前向きに探していきましょう。
次は非常勤看護師の求人が豊富な転職サービスを紹介しています。
情報収集のため、ぜひ利用してみてください。
5.非常勤看護師の求人は専門のサービスで探そう
非常勤看護師の求人は、アルバイト・パートの求人を持っている看護師専門の転職サイトで探すことが可能です。
非常勤であっても、求人の探し方や選び方などの相談に乗ってくれるサイトもあるので、サポートが必要な際は利用してみましょう。
非常勤の仕事を探す上で登録すべき看護師向けのサイトは、以下の通りです。
以上のサイトには多数の非常勤看護師求人が出ています。
まずは非常勤の時給がどれくらいなのか知るため、希望のエリアを入力して調べてみましょう。
まとめ
看護師資格があれば、一般のアルバイトよりも高い時給で看護師として働けます。
フルタイムより待遇は悪くなってしまうものの、看護の現場に出て働けば経験も積めるのでブランクを空けたくない人にもおすすめです。
非常勤看護師を募集している病院・クリニックは多いので、まずは転職サイトで近隣の求人を調べてみましょう。