「40代だけどこれから介護職を目指せる?」
「介護の仕事が自分に合っているか知りたい!」
40代から未経験でニーズの高い介護の仕事に挑戦しよう、と決意する人は少なくありません。
しかし、40代からの挑戦には失敗や後悔もつきものです。
この記事では、40代から介護の仕事を目指すべき人、そうでない人を解説していきます。
介護の仕事が自分に合っているかしっかり考えてから、転職を決めてください。
目次
1.40代未経験でも介護職になれるが後悔することも
介護業界には。年齢や経験の有無を問わない求人もあるため、40代未経験でも転職が可能です。
派遣の仕事などを視野に入れれば、完全に未経験無資格でも十分介護職を始めるチャンスはあるでしょう。
介護労働安定センターの調査によると、介護サービスに従事する従業員の不足感は全体の66.6%で、多くの施設で人手不足の状態です。
今後も高齢者は増えると考えられるので、介護職のニーズが高い状態は続きます。
そのため40代からでも、介護の経験を積めば全国各地の施設で活躍できる人材になれるでしょう。
ただし、40代からの介護転職で後悔する人も少なからずいます。
40代の転職はなかなか取り返しが付かないので、介護転職が向いているのかどうか、事前にしっかり考える必要があるでしょう。
次は、40代未経験で介護転職が向いていない人の特徴を解説します。
「本当に介護の道に進んで大丈夫かな」と不安な人はぜひ読んでみてください。
2.40代未経験からの介護転職が向いていない人
介護業界以外で、40代未経験が挑戦できる仕事は多くありません。
そのため、介護業界に飛び込んだは良いものの、「介護業界が合っていなかった」という状況になれば大変です。
ここからは、介護の仕事に向いていない人の特徴を以下の通り解説していきます。
- 年下から指示されるのが嫌な人
- 介護業界を下に見ている人
- すぐ管理職になりたいと考えている人
- 潔癖で汚れたものを触るのが嫌な人
- 体力仕事が苦手な人
これまでの自分の性格や仕事のやり方を振り返り、介護職が向いているか客観的に考えてみましょう。
特徴1.年下から指示されるのが嫌な人
年下から指示されたり、仕事を教わるのが嫌な人は介護の現場で長く続きません。
介護施設で働く人の中で多いのは30代、40代ですが、20代前後の若い人もいます。
40代未経験から働くことになれば、若い世代の人に仕事を教わらなければいけないこともあるでしょう。
これまでたくさん仕事の経験を積んできた人ほど40代としてのプライドがあり、年下の人指導されることに抵抗感を感じやすいです。
しかし、プライドを捨てなければ仕事を覚えるのが遅くなってしまいます。
年下から何か言われるのがとにかく嫌、という人に介護の仕事は向いていないでしょう。
特徴2.介護業界を下に見ている人
介護業界を下に見ている人は、介護の世界に入っても素直に仕事を覚えることはできません。
介護業界に対し、「リストラされた人の行くところ」「未経験でもできる簡単な職場」というイメージを持つ人は少なからずいます。
確かに介護業界では、ブラック施設が問題になることも少なくありません。
しかし、介護の仕事自体を下に見ているようでは面接に行っても、態度からネガティブな気持ちがバレて落とされる可能性が高いです。
また、転職できた場合でも、介護職の人を敬う気持ちがなければ人間関係でトラブルを起こすことになります。
介護のプロを尊敬し、入居者を敬う気持ちがなければきつい介護の仕事は続かないでしょう。
特徴3.すぐ管理職になりたいと考えている人
40代で管理職を希望する人は多いですが、未経験ですぐにマネジメント的立場になることはできません。
介護業界では、どれだけ経験積んできたかがキャリアアップで一番重視されます。
別の業界と言えどこれまで経験があし、40代だからすぐ管理職になれるだろう、と楽観視するのはNGです。
施設長やサービス提供責任者になるには、勉強をして資格を取得することはもちろん、現場の業務もしっかりこなさなければいけません。
自分より年下の人が管理職になる可能性もあるので、謙虚な気持ちで目の前の仕事に取り組むことが必要です。
特徴4.潔癖で汚れたものを触るのが嫌な人
介護の現場では汚いものを触ることも多いので、潔癖な人は年齢を問わず向いていません。
介護士の仕事には入居者とのコミュニケーションだけでなく、排泄のサポートや食べこぼしの掃除なども含まれています。
汚いものを見たり、触ったりするのはちょっと…という人は、仕事が大きなストレスになりかねません。
ただし、仕事をしていくうちに慣れていく人も多いです。
不安なら、パートやアルバイトから介護の仕事を始めるのが良いでしょう。
特徴5.体力仕事が苦手な人
介護の仕事は体力勝負なので、体力を使うのは嫌だという人には向いていないでしょう。
未経験で仕事を始めたばかりの頃は、先の見えない雑用をやったりハードな身体介助を手伝ったりしなければいけません。
ある程度経験を積んでからも、立ち仕事が多く膝や腰を痛めてしまう人もいます。
体力に自信のない人は、長く仕事を続けられない可能性が高いでしょう。
以上の人は、介護職への転職についてもう一度考えてみてください。
向いていない仕事を40代から始めるのは、非常に大変です。
キャリアチェンジもしにくいので、「自分には合わないかも」と感じたら別の仕事を探してみましょう。
一方、将来性の高い介護の仕事を40代から始めることにはメリットもあります。
やっぱり介護の仕事に挑戦したい、という人は次でメリットを確認しましょう。
3.40代から介護職に就くメリットも知っておこう!
未経験転職に不安を感じる人は少なくありませんが、介護職は40代からでも目指すメリットの大きい仕事です。
「もしかすると自分は介護の仕事に向いているかも」と感じるなら、介護士としてキャリアを始める意義は大きいでしょう。
介護職に就くメリットは、以下の通りです。
- 転職先を見つけやすい
- 自分に合った働き方ができる
- やりがいを感じられる
介護の仕事の良さを知り、介護の世界で活躍できる人材を目指しましょう。
メリット1.転職先を見つけやすい
介護職は非常にニーズが高いため、40代以降も転職先を見つけやすいです。
高齢化社会の進行により、今後もたくさんの介護士が必要になります。
現時点でも介護人材は足りていないので、介護の経験があれば有利な状況で次の職場を選べるでしょう。
ケアマネジャー、介護福祉士などの資格を持っていれば、さらに幅広い介護施設で活躍できる人材になれるはずです。
将来の仕事につながる経験を積みたい人は、今のうちから介護職を目指すのが良いでしょう。
メリット2.自分に合った働き方ができる
介護職は人材不足で職場が選びやすいので、自分に合った働き方を選択できます。
介護施設は24時間運営のところ、日中のみ営業しているところ、利用者を訪問するところなど様々です。
夜勤のみ、日勤のみ、パート・派遣など多様な働き方が選べるので、自分のプライベートとも両立しやすいでしょう。
また、介護業界は意外にも月の平均残業時間が8.2時間(介護労働安定センター調べ・平成30年)と少なめです。
自分の時間が確保できるので、資格勉強に充てたり趣味を楽しんだりと充実した生活ができるでしょう。
メリット3.やりがいを感じられる
介護職は、直接感謝される仕事なのでやりがいを感じながら働けます。
介護の役目は、施設を利用する高齢者が自立するのを助けることです。
上手く高齢者をサポートできれば直接「ありがとう」と言ってもらい、人の役に立っている実感を得られるでしょう。
また、人生経験豊富な高齢者の方々とたくさんコミュニケーションを取れるのも介護士の楽しみです。
利用者が優しく仕事が楽しい、と感じる介護士は多く、公益財団法人社会福祉振興・試験センターの調査によると復職を希望する人は半数を超えています。
介護の仕事を始めれば、年齢を問わず人の役に立つ楽しさ・嬉しさを感じられるでしょう。
以上が、介護職のメリットでした。
40代からであっても、やりがいを感じながら生き生きと働けるのが介護の魅力です。
「たくさんの人の役に立ちたい」「将来につながる仕事がしたい」という人は、介護職を前向きに検討してください。
次は、40代未経験でも介護職を目指すべき人の特徴を詳しく解説します。
「本当に自分は介護士に向いているのかな」とお悩みの人はぜひ役立ててください。
4.40代未経験から介護職を目指すべき人とは?
介護職のメリットを見て、これから介護の仕事に挑戦したいと感じた人は多いでしょう。
そこでここからは、介護職が向いている40代の人の特徴を解説します。
- 今まで働いた経験がほとんどない人
- 人と接するのが好きな人
- 素直な気持ちを持っている人
介護の仕事が気になる!という人はぜひ読んでみてください。
(1)今まで働いた経験がほとんどない人
これまで社会人として働いた経験が少ない人は、40代から介護職を目指すのがおすすめです。
ずっと専業主婦(夫)をしていたなどの理由でキャリアを積んでいない人は、他の業界でキャリアを新しく始めるのが難しいです。
しかし、介護職は前職や学歴を気にせず採用を行っているため、未経験でも転職のチャンスが大きい業界だと言えます。
介護の仕事に興味を持っているなら、ぜひ挑戦してみましょう。
(2)人と接するのが好きな人
人と話すことが好きな人は、介護の仕事にやりがいを感じられるでしょう。
介護の仕事のほとんどは、利用者とコミュニケーションを取りながら行います。
そのため、人と話すことが苦にならない人なら楽しく働ける環境だと言えるでしょう。
やりがいを感じられる仕事なら、辛いことがあっても前向きにがんばれます。
人と接することが好きな人は、これからも長く介護職としてキャリアを積んでいけるはずです。
(3)素直な気持ちを持っている人
40代から介護職に挑戦できるのは、言われたことを素直に吸収できる柔軟性を持っている人です。
40代になると、教えてもらう立場になることはほとんどないので、年下の人から指示を出され不快に感じる人も少なくありません。
しかし、介護業界でキャリアを積むには、誰に教わっても前向きに仕事を頑張る姿勢が必要です。
人の話を聞くのが得意な人、色んな人の意見を柔軟に取り入れられる人は、スムーズに介護の仕事を覚えられるでしょう。
以上が、介護業界に向いている人でした。
介護士は、非常に将来性の高い安定した仕事です。
「介護の仕事が向いているかも」と感じたら、ぜひ40代からでも挑戦してみてください。
次は、40代未経験から目指せるおすすめのキャリアプランを紹介していきます。
5.40代未経験からのおすすめキャリアプラン
40代未経験から介護職を始めるに当たって、どんなキャリアを歩めば良いか分からず不安に感じる人は多いでしょう。
未経験からの介護転職は、以下の流れで行うのがおすすめです。
- 初心者向きの施設に転職する
- 介護職員初任者研修、実務者研修を取得する
- 介護福祉士の資格を取得する
それぞれのステップを見ていきましょう。
流れ1.初心者向きの施設に転職する
介護の経験がまったくない、という40代の人はまず特別養護老人ホームかデイサービスに入るのがおすすめです。
特別養護老人ホームは入居者1人当たりの職員数が多く、仕事を教えてもらいやすい環境だと言えます。
勤務中も1人になることはあまりないので、介護の仕事が分からない人も安心です。
また、デイサービスは未経験者が多く勤務している職場であるため、教育制度が整っているところが多いと言えます。
夜勤や休日出勤は原則ないので、家事や子育てとの両立も目指しやすいでしょう。
流れ2.介護職員初任者研修、実務者研修を取得する
研修体制の整った施設で働き始めたら、経験を積み介護職員初任者研修、実務者研修を受講してください。
より初心者向けなのが初任者研修、応用分野も入ってくるのが実務者研修ですが、どちらも未経験で受講可能です。
研修を受けることで有資格者となり資格手当がもらえるので、早めに勉強を始めましょう。
流れ3.介護福祉士の資格を取得する
実務者研修の受講後は、3年間の実務経験を積み介護福祉士となり、プロフェッショナルを目指すのが理想的です。
介護福祉士の資格があれば、どの施設でも即戦力として幅広く活躍できます。
介護福祉士になれば資格手当も更に大きくなるので、給与アップを目指すなら介護福祉士の資格は欠かせません。
以上が、介護業界における40代からのキャリアアップでした。
もちろんこれ以外のキャリアパスもありますが、未経験者はまず介護福祉士の資格取得を目標にしましょう。
介護業界なら40代からでも、指定の大学や専門学校を出ていなくても、キャリアアップは十分目指せます。
新たに介護士として、自分の活躍の幅を広げていきましょう。
まとめ
40代未経験でも介護職への転職はできますが、人によっては介護の仕事が不向きな可能性もあります。
40代からさらなるキャリアチェンジは難しいので、介護職が自分に向いているかしっかり考えて転職を決めることが大切です。
一方、「自分には介護職が向いているかも」と感じたら、早めに転職活動を始めましょう。
介護職は未経験無資格の40代からでも、資格取得とキャリアアップが可能です。
たくさんの経験を積み、介護のプロを目指しましょう。