「看護師は派遣でも働けるの?」
「派遣看護師って禁止されてるんじゃないの?」
派遣という看護師の働き方と決まりについて、疑問に思う人は少なくありません。
派遣看護師は条件を満たせば働けるので、柔軟な働き方をしたい看護師には向いていると言えます。
しかし、派遣看護師がどのような条件で働けるのか知っておかなければ、違法な求人に関わってしまう可能性もあるでしょう。
この記事では、派遣看護師が働ける条件と、派遣看護師のメリット・デメリットを解説します。
自分に合った働き方で、無理なく看護師の仕事を続けていきましょう。
目次
1.派遣看護師は禁止?派遣看護師の実態と働く場所
派遣看護師とは、病院やクリニックではなく派遣会社に所属して働く看護師のことです。
必要なときだけ派遣として働けるので、フルタイム勤務が難しい人も続けやすいでしょう。
しかし、現役の看護師から「派遣看護師は違法だ!」と言われることもあります。
看護師は本当に派遣として働くことができるのでしょうか。
ここからは派遣看護師として働く条件と働ける場所を解説していくので、派遣が気になっている人はぜひ最初に読んでください。
(1)派遣看護師が働ける条件
看護師の派遣は、基本的に法律で認められていません。
しかし、特定の条件を満たすことで、看護師は派遣で働くことができます。
派遣がOKになる条件は、以下の通りです。
- 紹介予定派遣(正規職員として雇用される前提の派遣)である場合
- 産休・育休・介護休暇を取るスタッフの代わりに働く場合
- 医療機関(病院やクリニック)以外で働く場合
- 医療スタッフが不足しているエリアで働く場合
以上いずれかの条件を満たせば、派遣看護師は問題なく働けます。
多くの派遣会社では条件に当てはまる求人しか出していないので、法律上のことは気にせず派遣として活躍できるでしょう。
(2)派遣看護師が働く場所
先程の条件から、派遣看護師は有料老人ホームや保育園など、医療機関以外で働かなければいけません。
しかし、病院・クリニックなど医療機関でも、紹介予定派遣であれば働くことが可能です。
また、産休や育休などを取ったスタッフの代わりであれば、紹介予定派遣でなくても働けます。
病院やクリニックで働きたい人は、条件に適した案件を探してみましょう。
ただし、どの派遣先でも3年以上派遣として勤務することはできません。
長期的に1箇所の職場でキャリアを積むことはできないので、理解した上で働き始めましょう。
以上が、派遣看護師の概要でした。
派遣看護師として働くには条件があるため、「なんだか面倒くさそう」と感じる看護師もいるでしょう。
しかし、派遣看護師としての働き方には、メリットもあります。
次で派遣の詳しいメリットを紹介するので、「派遣看護師ってどうなの?」と疑問に思っている人はぜひ参考にしてください。
2.派遣看護師として働くメリット3つ!
派遣という働き方には、多数のメリットがあります。
「フルタイムで働くのが難しい」
「柔軟に勤務日を調整したい」
という人も、派遣なら働けるかもしれません。
ここからは、派遣看護師として働くメリットについて解説します。
- 勤務日を都合に合わせて選べる
- 人間関係でトラブルを抱えにくい
- サービス残業がほとんどない
看護師の仕事に悩んでいる人は、ぜひ読んでみてください。
メリット1.勤務日を都合に合わせて選べる
派遣看護師は、常勤の看護師に比べ勤務日の都合が付けやすいです。
常勤の勤務では基本的に週5日出勤になりますが、派遣であれば週3日出勤、時短勤務など柔軟な働き方ができます。
そのため、子育てや介護との両立も、これまでより楽になるでしょう。
「フルタイムでの勤務は難しい」
「看護師の仕事を最優先にできない」
という人は、派遣がおすすめです。
メリット2.人間関係でトラブルを抱えにくい
派遣看護師は、長くても3年で職場を離れるので人間関係での長期的なトラブルに遭いにくいです。
人付き合いでのトラブルの多くは、同僚や患者との関係が深すぎることによって起こります。
しかし、派遣であれば院外の人間として同僚や患者と一定の距離を保てるので、悩むことは少ないでしょう。
また、職場にどうしても嫌な人がいる場合は派遣を更新しないという手段も簡単に使えます。
人間関係のトラブルが不安な人は、派遣看護師を検討してみましょう。
メリット3.サービス残業がほとんどない
派遣看護師には研修や勉強会がなく、サービス残業が求められることは基本的にありません。
しっかり定時で帰れるので、家事や育児との両立も楽になるでしょう。
もし、派遣看護師という立場なら、派遣先でサービス残業がある場合派遣先を柔軟に変えることも可能です。
「毎日のようにサービス残業をさせられる」
「業務が多くて定時に帰れない」
とお悩みの人は派遣で働くのが良いでしょう。
以上が、派遣看護師のメリットでした。
派遣であれば働く場所や時間を柔軟に選べるので、1つの職場にこだわりすぎる必要はありません。
職場の環境が悪ければ短期間で別の職場に行くことも可能なため、ストレスも溜まりにくいでしょう。
しかし、派遣として働く上で注意が必要な点もあります。
次は派遣看護師のデメリットを解説するので、ぜひ求人を探す前に読んでみてください。
3.看護師が派遣で働く際の注意点を確認しよう
派遣看護師の雇用は常勤と比べ不安定であるため、事前に注意点も押さえておく必要があります。
派遣看護師として働くデメリットは以下の通りです。
- 給与アップのチャンスが少ない
- ブランクがあると仕事をこなすのが難しい
- 職場になかなか馴染めない
本当に派遣が自分の希望に合っているか、しっかり見極めましょう。
注意点1.給与アップのチャンスが少ない
派遣看護師は最初に決まった時給で働くのが基本であり、昇給のチャンスはほとんどありません。
派遣の立場では、もし派遣先が決まって働き始めてから「やっぱり給料が少ないな」と感じても、給与アップの交渉は難しいです。
また、派遣看護師は派遣先で役職に付けないので、追加の手当ももらえません。
昇給を目指している人や、管理職としての経験を望んでいる人は、常勤として働いた方が良いでしょう。
注意点2.ブランクがあると仕事をこなすのが難しい
派遣で求められるのは即戦力であるため、看護師の仕事にブランクがあると活躍するのは難しいでしょう。
派遣看護師は足りない人員の補充として呼ばれているので、研修や教育をしてくれる職場はほとんどありません。
そのため、現場ですぐに使える看護師でなければ、契約が短期で打ち切られることもあります。
看護師としての経験が少ない人、ブランクがあり現場の事情が良く分からないという人は、教育制度の整った常勤の仕事を探しましょう。
注意点3.職場になかなか馴染めない
派遣看護師は外部の人間として扱われるので、なんとなく職場に馴染みにくくなってしまいます。
派遣先の同僚と仲良くしたい、と思っていても、他の看護師から壁を作られチームで働く際に疎外感を感じる看護師は少なくありません。
また、同僚と仲良くできた場合でも長くて3年で辞めることになるので、良好な人間関係も長続きしにくいです。
何でも話せる同僚がいる職場で働きたい、という人は派遣以外の働き方を選んだほうが良いでしょう。
以上が、派遣看護師の注意点でした。
派遣は自由な分、十分な実力と自立心が求められます。
「自分1人でも基本的な仕事はこなせる」
「必要な分だけ給料がもらえれば良い」
という人でなければ、続けるのは難しいでしょう。
しかしここまで読んで、「派遣は自分の希望に合っているかも」と感じた人も少なくないはずです。
次で派遣看護師の求人を探せる転職サービスを紹介するので、前向きに派遣を検討している人はぜひ読んでください。
4.派遣看護師の求人を探せる転職サービスとは?
派遣看護師の求人は、看護師向けの転職サービスで探すことができます。
転職サービスを使えば、多数の求人から自分に合うものを効率的に探すことが可能です。
転職期間を長引かせないためにも、ぜひ利用してみましょう。
派遣看護師の求人を探すならぜひチェックして欲しい転職サービスは、以下の通りです。
キャリアアドバイザーが付くナースパワー、看護のお仕事では、自分で求人を探さなくてもあなたに合った派遣求人を紹介してもらえます。
働く上での希望も直接伝えることができるので、「自分で求人を探す時間が無い!」という人はぜひ相談してみましょう。
次は、参考として違法な看護師派遣の求人を避ける方法を解説していきます。
派遣先・派遣会社とのトラブルを防ぐため、ぜひチェックしておいてください。
【参考】違法な派遣案件を避ける方法とは?
看護師派遣は一般的な派遣より条件が多く、派遣会社の中には違法な派遣を行っているところもあります。
もし違法な案件に関わった場合でも、処分されるのは派遣会社や派遣を求めた事業所なので看護師に対する罰則はありません。
しかし、違法な案件に関わることでトラブルになる可能性もあるため、信頼できる派遣会社を選ぶべきでしょう。
適法な派遣案件を紹介している会社を見極めるポイントは、以下の通りです。
- 厚生労働省許可番号を公式サイトに提示しているか
- 派遣実績が豊富か
- 過去に違法な派遣で摘発されたことがないか
看護師の派遣は、厚生労働省の許可がなければできません。
厚生労働省許可番号の有無は必ず確認して、安心して働ける職場を選びましょう。
まとめ
看護師は、条件さえ満たせば派遣という形でも働くことが可能です。
常勤に比べ出勤する日や時間を選びやすいので、時間に制約のある人や長期で働くのが難しい人に向いているでしょう。
派遣求人を探す際には、法律的に問題ない案件かどうかしっかり調べる必要があります。
実績と歴史、そして厚生労働省の許可を持っている派遣会社で働き始めましょう。