看護師

看護師の履歴書の具体的な書き方を解説!提出方法やよくある質問も!

看護師で転職を考える際、考える理由は人それぞれあるでしょう。

「今の職場環境が自分と合わない」

「将来のキャリアを考えて変えたい」

多くの転職では書類選考があります。

選考で必要になる履歴書では、あなた自身を表現しなければなりません。

今回はそんな看護師さんのために、履歴書の書き方を解説していきます。

この記事を参考に、転職活動に向けた準備をしていきましょう。

失敗しない転職なら「看護のお仕事」

1.看護師の履歴書とは

看護師の理想の履歴書

はじめに、履歴書について解説します。

履歴書とは書面で「あなたは何者」か示すものです。

あなたの個人情報から、これまでの学歴や職歴などを1枚にまとめ、あなたはどんな人なのか相手に伝えるツールであると言えるでしょう。

ここでは履歴書に関する概要説明として下記の項目に沿って解説します。

  • 履歴書の目的
  • 履歴書の基本フォーマット
  • 履歴書は手書き or パソコンで作成?

それぞれ確認していきましょう。

履歴書の目的

そもそも履歴書の提出を設ける目的とは何でしょう。

目的の1つにあげられるのは、採用側の手間削減です。

募集をした採用側は多くの候補者の中からベストな人材を採用したいと考えます。

したがって募集の際には、多くの候補者から募集を募り、絞り込みを行うのが普通です。

その際に、応募者1人ひとりと会うことができれば理想でしょう。

しかし、大きい病院では1回の募集で100件を超える応募もあることから1人ひとりに会う時間を確保することができません。

だからこそ、事前に書類選考として履歴書を提出してもらうことで採用側が求める人物を見極めるという目的があるのです。

つまり応募者にとって履歴書は、面接に進むためのステップでしかありません。

面接官がこの人に会いたい、と思うような履歴書を作成することがゴールです。

履歴書の基本フォーマット

続いて履歴書のフォーマットに関する解説です。

履歴書には志望動機のアピールや経歴のアピールなど目的によって様々なフォーマットがあります。

しかし基本的には、JIS規格の履歴書が公式フォーマットです。

JISとは日本工業規格といい、公式のフォーマットとして広く認知されています。

応募先の病院によっては、書式自由で履歴書の提出を求められる場合かもしれません。

しかし一般的な履歴書と言われれば、このJIS規格の履歴書で提出をするのが無難と言えるでしょう。

JIS規格の履歴書は個人情報や職歴・学歴などの経歴以外に、志望動機や本人希望記入欄が設けられています。

望動機は特に他の応募者との差別化を図りやすい部分であるため、注力すべきポイントです。

履歴書は手書きとパソコンどちらで作成?

履歴書を作成するとき多くの人が迷うのが、履歴書の作成方法です。

結論から言うと、応募先の指示によるため一概にどちらが正解か答えることができません。

しかし現在はWEB応募が広く普及したことによって、パソコンで履歴書を作成することが一般的になりました。

したがって1つの意見として、パソコンで履歴書を作成することを推奨しております。

パソコン作成のメリットは、成の手間が省けることです。

現在は無料でWEB履歴書を作成できるツールが普及しており、簡単に作成することができるようになりました。

一度自分のフォーマットとして作成すれば、履歴書を使い回すことができるため非常に便利です。

一方でデメリットとして、パソコン作成で作成した履歴書は誠意がないと捉えられてしまうことが現実にあります。

つまり手書きの履歴書は、字体から人間性や応募者の志望度の高さを判断する要素となっているということです。

採用側の指示が全てであるため、柔軟に対応するようにしましょう。

2.看護師の通過しやすい履歴書とは

看護師の履歴書の目的

続いては看護師が通過しやすい履歴書について解説します。

結論から言うと、通りやすい履歴書とは「面接官に会いたいと思わせる履歴書」です。

既に述べたように履歴書のゴールは書類選考に通過して面接に進むこと。

つまり面接官が履歴書を読んで、面接で詳しく話を聞いてみたいと思わせることが重要です。

特に初めての転職では、20代や30代前半の人が層として多い傾向があります。

まだまだ年齢が若いことから、過去の実績よりもれからの成長に期待する部分が強いでしょう。

履歴書を書く際は応募への熱意はもちろん、相手に自分自身の可能性を感じてもらえる。

そんな表現で履歴書を作成することをおすすめします。

3.看護師が履歴書を書き始める前にやって欲しいこと

看護師が履歴書を書く前にすべきこと

ここでは、看護師が履歴書を書き始める前にやって欲しいことに関してまとめました。

具体的なアクションは次の2つです。

  1. 転職目的をはっきりさせる
  2. 自己分析をする

それぞれ確認していきましょう。

(1)転職目的をはっきりさせる

1つ目にやるべきアクションは、今回の転職目的をはっきりさせることです。

あなたはなぜ今回転職しようと考えているのですか?

「より良い条件で働きたい」

「やりたいことや自分のキャリアのため」

「職場の雰囲気に馴染めなかった」

ポジティブな理由やネガティブな理由など、人それぞれだと思います。

はじめに今回の転職によって、何を実現したいのか考えることが大切です。

この目的が決まることで、次の職場選びの軸として確立されていきます。

(2)自己分析をする

2つ目は、自己分析をしましょう

転職はゴールではなくスタートです。

1つ目で解説したように、転職によって職場で自分が求める働き方をすることが1つの目的でしょう。

そのためには、自分がどんな価値観でこれまで仕事に向き合ってきたのか。

さらに広く言えば、自分はどんな価値観でこれまで過ごしてきたのか振り返ることが大切です。

残念ながら、転職を成功させてもイメージとのギャップを感じ、早期退職してしまう話は決して珍しくありません。

これを回避するためにも、自分の価値観を自分自身がしっかり理解するようにしましょう。

また応募前に自己分析をすることで、その後面接に進んだ際にしっかり自分を表現することができます

履歴書の準備段階として自己分析を進めるようにしましょう。

4.看護師向け履歴書の項目別の書き方

ここではJIS規格の履歴書を参考に、項目別の書き方を紹介します。

項目は下記の9つです。

  1. 日付
  2. 氏名・生年月日
  3. 住所
  4. 連絡先
  5. 証明写真
  6. 学歴・職歴
  7. 免許・資格
  8. 志望動機
  9. 本人希望欄

それぞれ確認していきましょう。

(1)日付

日付は書類提出日の日付を記入するようしましょう。

WEB履歴書の場合、履歴書を使い回すことができるので忘れやすい部分です。

相手の心象にも関わるため、忘れずに最新日を記載します。

(2)氏名・生年月日

生年月日は指定がない限り西暦の表記が一般的です。

またパソコン作成の場合、項目のスペースにゆとりがあればフォントを大きく調整しましょう。

(3)住所

現在の住まいを記入します。

マンションやアパートではマンション名や部屋番号まで忘れずに記入しましょう。

(4)連絡先

連絡先はメールと電話番号をそれぞれ記入します。

特にメールアドレスは誤字をしやすいため、確認するようにしましょう。

(5)証明写真

証明写真は半年以内の写真を使いましょう。

履歴書の写真サイズは縦40mm、横30mmと決まっています。

証明写真機の場合は、履歴書用のサイズ選択が可能です。

証明写真は証明写真機と写真スタジオ、どちらかで撮影ができます。

費用は割高になりますが、写真スタジオの方が見栄えの良い写真撮影が可能です。

余裕があれば、写真スタジオで撮影しましょう。

(6)学歴・職歴

ここでは、学歴と職歴を記入します。

入学年など記載は、西暦か和暦どちらか統一するようにしましょう。

学校名は原則、高校から記載するのが一般的です。

また職歴に関して、一般的な法人であれば「入社・退職」と記入します。

しかし病院の場合は「入職・退職」と表記が異なるため注意が必要です。

職歴が短い場合も所属部署や雇用形態を含め、正確に記入するようにしましょう。

(7)免許・資格

免許・資格の項目です。

順序は免許から書き始め、最後に資格を記入

また取得した時期でも順番があります。

取得時期が早い順に、上から書いていきましょう。

(8)志望動機

もっとも履歴書の中で差別化をしやすい項目が志望動機です。

履歴書作成前の準備で行った自己分析をもとに、なぜその病院を志望しているのか結論から簡潔に述べましょう。

文字数は200文字程度が丁度いい分量とされています。

志望動機を書く際に、自分のやりたいことばかりを述べる人が少なくありません。

新卒採用であれば職務経験がないため、面接官は応募者のやりたいことや学生時代の経験からポテンシャルを探るのが普通です。

しかし、中途採用であれば話は変わります。

基本的には経験があることを前提に採用を進めるため、自分の実務経験をしっかりアピールすることが必要です。

したがって、「自分がやりたいこと」に対してそれを裏付ける体験と実務経験を200文字程度でまとめるようにしましょう。

(9)本人希望欄

本人希望欄は自由に希望を伝える場所ではないことを理解しましょう。

絶対条件がない場合は「貴院の規定に従います」と記載するのが一般です。

ここで自分の希望や待遇を正直に書いてしまうと、面接側の心象が悪くなりマイナス評価となってしまう可能性があります。

中途採用の場合は、内定承諾前に雇用条件の通知を言い渡すのが決まりです。

このタイミングで自分の希望条件を交渉することができます。

そのため、あくまでも面接される側として謙虚な姿勢が望ましいでしょう。

本人希望欄は言い換えると、入社するための絶対条件だと言えます。

絶対に譲れない条件がない限り、面接の中で条件のすり合わせを行うのが無難です。

5.履歴書の提出

履歴書作成を終えると次は提出です。

提出前には必ず見直しを行い、誤字脱字がないようにしましょう

面接官の心象に大きく関わるため注意が必要です。

提出は大きく次の3つにわかれます。

  • 郵送
  • メール
  • 手渡し

それぞれ確認していきましょう。

郵送の場合

1つ目は郵送の場合です。

特に手書きの履歴書で作成指示があった場合は郵送が多いでしょう。

封筒は各角A4号か各角2号を選びます。

そして履歴書を購入したときの状態と同じ、見開き2つ折りで記入した部分が表側を向くように折り込んでください。

そして封筒に入れる際は、クリアファイルと一緒に送付すると良いでしょう。

これは、折角の渾身の履歴書にシワがつかないようにするためです。

また、封筒には赤の油性ペンで「履歴書在中」と書くと親切な印象があります。

メールの場合

メール送付も一般的な手段です。

主に次の手順で行います。

  1. 宛先
  2. 挨拶
  3. 内容
  4. 締め

また履歴書などはpdfファイルで送付することが一般的です。

添付の貼り忘れにも注意しましょう。

(1)宛先

宛先は「法人名」「部署名」「担当者名」の順番で記入するのが基本です。

既にメールのやり取りをしているのであれば、相手が送ったメールの下にある署名欄を確認しましょう。

担当者名がわからない場合は「採用ご担当者様」で構いません。

(2)挨拶

挨拶は冒頭で「お世話になっております、〇〇です」と名乗れば問題ありません。

ここでは前職の職場を名乗る必要はないため、個人名で名乗りましょう

(3)内容

ここで伝えるべきは履歴書を送付した事実です。

内容は簡潔に相手にわかりやすいようにまとめましょう。

(4)締め

ここでは締めの挨拶で文章を終えましょう。

たとえば「ご多用の中恐縮ですが、ご確認お願いいたします」などです。

忙しい中、対応してもらう感謝を伝えるように意識しましょう。

文章例

一例として下記のような表記を参考にしてみてください。

医療法人〇〇

〇〇病院

採用ご担当者様

お世話になっております。今回〇〇職に応募させて頂きました〇〇です。

ご指示頂きました履歴書を送付いたします。

ご多用の中恐縮ですが、ご確認お願いいたします。

〇〇(名前)

手渡しの場合

手渡しの場合は相手がすぐにあなたの履歴書を読むことが想定されます。

したがって、歴書をクリアファイルに入れた状態で渡すようにしましょう。

その際、必ず正面を相手側に向けるようにします。

履歴書を渡すタイミングは、面接官に指示されたときです。

すぐに取り出せるように、あらかじめ準備しておくことをおすすめします。

6.看護師向け履歴書作成に関連するよくある質問

最後に看護師向け履歴書作成に関する、よくある質問を紹介します

ここで紹介する質問は、次の3つです。

  1. 手書きでミスをした場合どうすればいいのか
  2. 1回履歴書を作成したら使いまわしができるのか
  3. 名称の書き方はどうすればいいのか

それぞれ確認していきましょう。

Q1.手書きでミスした場合どうすればいいのか

1つ目は、手書きで履歴書を作成しているときにミスをした場合の対処法についてです。

基本的に、1から書き直ししましょう。

誤字脱字は特によくあるパターンとしてあげられます。

履歴書においてミスは許されません。

したがって、書き損じなどミスがある場合は書き直しとなります。

修正テープや二重線を引くような行為はタブーであるため、再度書き直しが必要です。

集中して履歴書1枚書くのに手書きの場合、30分はかかってしまいます。

あらかじめ下書きなど準備を整えた上で、記入するようにしましょう。

Q2.1回履歴書を作成したら使いまわしができるのか

2つ目は履歴書の使い回しについてです。

WEB履歴書の場合、履歴書を使い回すことができます。

しかし、それはあくまで個人情報や学歴・職歴の項目に限った話です。

これらの部分は事実ベースで変わることがないため、使い回すことができます。

一方で差別化をしやすい志望動機の項目は、それぞれの病院ごとに文章を考えましょう

Q3.名称の書き方はどうすればいいのか

3つ目は名称の書き方です。

特に免許・資格の項目は必ず調べた上で正式名称で記入するようにしましょう。

よくある間違えとしてあげられるのが「普通自動車免許」ではないでしょうか。

自動車免許の正式名称は「普通自動車第一種免許」です。

他にも語学資格など正式名称で記載をするようにしましょう。

まとめ

今回は看護師向けの履歴書の書き方について解説しました。

色々と細かいルールがあり、履歴書を書き慣れていない人にとっては大変な作業かもしれません。

しかし多くの病院が書類選考として履歴書の提出を求めている現状があります。

履歴書は面接として対面で会うためのきっかけ。

これを意識して、あなただけの魅力的な履歴書を作成していきましょう。

失敗しない転職なら「看護のお仕事」