看護師

看護師として海外で働きたい!夢を叶えるための方法と最低限必要なスキル

看護師として海外で働けないかな?とお悩みですね。

基本的に海外で看護師として働くためには、その国の資格・免許が必要です。

しかし、資格・免許なしで看護師として海外へ行く方法もあります。

今回は、正看護師の資格を生かして海外へ行く6つの方法をご紹介!

最低限必要なスキルについても紹介しているので、参考にしてください。

看護師の資格を生かして、海外へ羽ばたきましょう

1.海外で看護師として働くには各国の資格が不可欠!

海外の看護師資格

「海外で看護師として働いて、視野を広げたい!」と思う看護師は多いです。

しかし、海外で働くためには国ごとの看護師の資格が必要です。

たとえば、アメリカ・イギリス・オーストラリアであれば、以下のような資格を取らなければ働くことができません。

アメリカ
  • ADN(短大卒レベル)もしくはBSN(大卒レベル)という正看護師の資格
  • 英語資格(州によって異なる)
イギリス
  • NMC(看護・助産審議会)への看護師登録
  • 英語スキル
  • 20日間の大学講義と臨床実習が必要
カナダ
  • CNO(看護協会)への登録
  • 語学の試験
  • 市民権・永住権の登録
  • 看護師のスキル証明

これらの資格を取得し、勤務地となる病院を自力で探す必要があります。

また、勤務地から労働するために必要な労働ビザの取得に協力してもらわなければなりません。

すべて自分で手続きすることは難しく、エージェントを通して行うことが一般的です。

しかし、日本の正看護師の資格を生かして海外へ行くこともできます。

次は、その方法について具体的に見ていきましょう。

2.正看護師の資格を生かして海外へ行く6つの方法

看護師資格で海外で働く方法

日本の正看護師の資格を持っているのであれば、海外へ行く方法は6つあります。

  1. 海外青年協力隊の隊員になる
  2. 国際看護師研修に参加する
  3. 有給海外看護インターンシップに参加する
  4. 日系クリニックの求人を探す
  5. 看護師留学をして現地の資格を取る
  6. 短期ボランティアに参加する

どれも容易ではありませんが、本気で海外へ行きたいと思っているのであれば挑戦すべきです。

詳しく確認していきましょう。

方法1.海外青年協力隊の隊員になる

医療支援が必要な国に対して、海外青年協力隊員として1〜2年間支援に行く方法があります。

青年海外協力隊とは、発展途上国へ行ってさらに発展できるような支援を行う人のことです。

その中で正看護師の資格を持つ看護師が隊員となって医療分野の支援をすることができます。

具体的な仕事内容は、病院スタッフへの指導や地域住民への衛生助言、看護専門学校での指導などです。

派遣される国によって差はありますが、月数万円の給与がもらえます。

海外青年協力隊に応募するには、JICAの公式サイトから応募しましょう。

ちなみに2018年秋に公開された看護師の採用率は46%です。

必ず採用されるわけではないので、自分の今までの経験・スキルやどのように貢献したいのかをアピールする必要があります。

海外青年協力隊に興味をあるのであれば、『看護師が青年海外協力隊として働くには?仕事内容や採用突破の倍率・コツも紹介』を参考にして下さい。

方法2.国際看護師研修に参加する

国際看護師研修に参加することで、海外に行くことができます。

国際看護師研修とは、ジャパンハートが行うあらゆる医療現場で国際的に活躍する看護師の育成を行うプログラムのことです。

アジアの開発途上国や災害緊急支援など、幅広い臨床医療を実践できるスキルを取得できます。

研修に参加することができれば、途上国の医療現場で臨床医療を学ぶことが可能です。

研修にはコースがいくつかあります。

離島半年+海外1年コース
  • 英語研修(フィリピン1週間)
  • 国内活動(長崎の離島 6ヶ月間+ミャンマー1週間)
  • 海外研修(ミャンマー・ラオス・カンボジア1年間)
離島半年+海外半年コース
  • 英語研修(フィリピン1週間)
  • 国内活動(長崎の離島 6ヶ月間+ミャンマー1週間)
  • 海外研修(ミャンマー・ラオス・カンボジア6ヶ月間)
海外1年コース
  • 英語研修(フィリピン1週間)
  • 海外研修(ミャンマー・ラオス・カンボジア1年間)

離島半年+海外1年コース・海外1年コースであれば、卒業後にジャパンハートの国際医療支援チームの一員となれます。

アドバンスナースとして、NGOなどの国際協力に参加できるメンバーになれるのです。

参加するためには、看護師免許所有・臨床経験3年目以上である必要があります。

まずは、ジャパンハート医療従事者会員に登録し、応募をしましょう。

方法3.有給海外看護インターンシップに参加する

有給海外看護インターンシップに参加することで、海外へ行けます。

有給海外看護インターンシップとは、医療従事者として収入を得ながら海外留学できるプログラムのことです。

行き先はオーストラリアで、看護師として行けば月収30〜40万円程度もらえます。

英語に不安のある人でも、英語力初級者でも英語スキルを学びながら働くとことが可能です。

ただし、対象年齢は22歳〜30歳です。

エージェントを使えば、ビザの取得サポートやインターンシップ先でのアドバイスをしてもらえます。

有給海外看護インターンシップに興味のある人は、ワールドアベニューに相談してみましょう。

方法4.日系クリニックの求人を探す

日系クリニックでの求人を探して採用してもらうことで、海外へ行くこともできます。

日系クリニックとは、日本人オーナーが経営している日本人向けの病院・クリニックです。

日本式のサービスを行うので、日本と同じように医療サービスを提供できます。

外国語しか話せない患者に対しても、メディカル通訳を常駐させて対応している日系クリニックも多いです。

経営者が日本人なのでビザの取得もしやすく、語学力も初級レベルで問題ありません。

ただし、看護師と働くのではなく受付やカウンセリング、事務作業などの業務内容に止まります。

正式に看護師として働くために現地の看護師資格取得サポートをしてもらえることもあるので、応募前に確認しましょう。

もし、日系クリニックで働きたいなら、「フィリピン 日系クリニック 求人」と働きたい国の名前を入れて検索すると求人情報を見つけられます。

方法5.看護師留学をして現地の資格を取る

看護師留学をして現地の資格を取ることで海外勤務を目指すことも方法の1つです。

看護師留学とは、その国の看護師の資格を取るために留学するプログラムです。

たとえば、オーストラリアで働きたいならオーストラリアに留学して資格を取ります。

海外で働き続けたいと思っているのであれば、資格を取り就職先探しまでサポートしてもらえるのでおすすめです。

すでに正看護師として働いている人、正看護師の資格だけ取って働いたことのない人、これから看護師を目指す人、さまざまな人に向けてプログラムが組まれています。

働くために必要な語学力も一緒に学べるので、語学に不安のある人でも安心です。

看護師留学に興味があるなら、ワールドアベニューの公式ホームページを確認していきましょう。

方法6.短期ボランティアに参加する

短期ボランティアに参加することで海外に行くこともできます。

海外医療・国際協力ボランティアを行ってるジャパンハートでは、旅行会社と提携したボランティアツアーが頻繁に企画されているのです。

ホームページに載っているツアーを見てみると、以下のようなツアーがありました。

  • ボランティア活動メイン4日間コース
  • 学びを深める6日間コース

いずれのコースでも、ジャパンハートスタッフが同行して国際医療についてディスカッションをしたりフィールドワークができます。

現在発表されている国は、カンボジア・ミャンマー・ラオスです。

長期滞在をすることはできませんが、自分の視野を広げたい人や新しいことに挑戦したい人には良いプランとなっています。

詳しくはジャパンハートの公式ホームページから確認しましょう。

3.海外で働くなら知っておくべき!オーストラリアなら日本の看護師資格が活かせる!

日本の看護師資格をオーストラリアで活かす方法

「海外で働きたい!」と思っているのであれば、オーストラリアがおすすめです。

オーストラリアなら日本で取得した正看護師の資格を活用できます。

そもそも、オーストラリアで外国人看護師として働く時に必要な条件は以下の通りです。

  • 看護学位
  • 海外での正看護師登録と臨床経験
  • 英語スキル

日本で看護大学の学位を取っていれば「看護学位」はクリア、医療機関での臨床経験が3年以上あれば「海外での正看護師登録と臨床経験」はクリアしているとみなされます。

そのため、すでに日本の医療現場で働いているのであれば、英語スキルを認めてもらうだけでオーストラリアで看護師として働くことが可能です。

看護短大・専門卒であれば、現地大学に通って看護学位を取ることも難しくありません。

オーストラリアでの看護師の待遇

オーストラリアの看護師は、日本と比べて良い環境で働けます。

というのも給与や休暇体制が日本よりも整っているからです。

オーストラリアであれば、以下のような働き方ができます。

月給(初任給) 50万円程度
休暇体制 年に20日程度の有休制度あり。有休とは別で病欠・家族ケアなどの休暇の取得が認められている。
看護師の権限 一定レベルの診断・治療・投薬を許されるポジションがある(ドクターナース・ナースプラティショナー等)

いきなり就労することは難しくても、ワーキングホリデーを利用して1〜2年程度働く人は多いです。

そのまま永住権を取得して、オーストラリアで働き続ける人もいます。

海外で働き続けたいのであれば、オーストラリアを検討してみましょう。

4.海外で看護師として働くために最低限必要なスキル

海外で看護師として働きたいのであれば、最低限の以下の2つのスキルが必要です。

  1. 正看護師
  2. 日常会話に支障のない英語力

順番に確認しましょう。

スキル1.正看護師

正看護師の資格がなければ、海外で働けないケースが多いです。

JICAの青年海外協力隊の採用情報や国際看護師研修の募集要項を見ていても、必要な資格に「正看護師」と書かれています。

准看護師では海外に行くチャンスが少ないことを知っておきましょう。

海外で看護師資格を取ることと比べると、日本の正看護師を取る方が容易です。

准看護師の資格しか持っていないのであれば、日本で正看護師を取得することを目指しましょう。

また、保健師・助産師の資格を持っていれば、ボランティアの採用もされやすい傾向にあります。

もちろん臨床経験の豊富さもアピールポイントになるので、日本で多くのスキルを習得することを意識して日々過ごしましょう。

スキル2.日常会話に支障のない英語力

最低でも、日常会話に支障のない英語力が欠かせません。

ボランティアに行くにしても、英語でコミュニケーションが取れなければ学びは少ないでしょう。

もちろん、留学やインターンシップであれば現地で英語を学ぶことはできますが、日本で準備をしていく方が看護の勉強に集中できます

比較的取りやすいと言われているオーストラリアでも、求められる英語力は高いです。

実際に医療現場で働くのであれば人の命に関わるため、患者の訴えや要望を正しく理解しなければなりません。

このように、海外で働きたいのであればどの国で働くにしても、最低限日常会話レベルの英語力を身につけておきましょう。

まとめ

海外で看護師として働くためには、その国の資格・免許が必要です。

しかし、以下のような方法で、海外へ行くことは可能です。

  1. 海外青年協力隊の隊員になる
  2. 国際看護師研修に参加する
  3. 有給海外看護インターンシップに参加する
  4. 日系クリニックの求人を探す
  5. 看護師留学をして現地の資格を取る
  6. 短期ボランティアに参加する

最低限、仕事で困らない程度の語学力を身につけ、海外で活躍しましょう。