キャリア

看護師のツアーナースとは?メリットや向いている人を紹介!

ツアーナースを経験した人の声:
看護歴12年 36歳男性Yさん

ーー事前アンケートによると、色々なツアーを経験されているとか。

ええ。修学旅行の添乗や少年団のスポーツ合宿、キャンプや旅行など様々ですね。

ーー実際に働いてみてどうですか?

学校の場合は大抵は車酔いや発熱時の対応、小さな怪我の処置などの仕事で、緊急を要する場合はすぐに近くの病院へ学校の先生と連れて行き、親御さんに迎えにきてもらいます。他の現場でも親御さんの部分以外は大体同じ感じですね。

ツアーナースならではだなと思うのは、看護以外の雑用があることと、夜は教員の方や旅行会社の方と打ち合わせと称してお酒を飲んだりすることでしょうか。
お給料もいいし、僕は気に入っています。

ーー働いてみて良かった点はありますか?

みなさんが健康で楽しく旅程を終えられるように協力するのはやりがいがありますし、色々なところに行って色々な人と会えるので純粋に楽しいですね。

ーーでは反対に、大変な点はありますか?

学校の先生方や旅行会社の方との連絡や調整が複雑なので、コミュニケーションは大切にしています。協力していただくと言うよりこちらから協力をどんどんしていく意識が必要です。

それから、医者がいない所で一人医療従事者というのは、まず医者に見せるか見せないかの判断力が問われますし、応急処置力もいります。責任も一人の肩に。

最初は不安でしたが、看護師2人体制だったり保健室の先生と一緒に、という求人を見つけてそこから始めてみましたよ。

ーー最後に、これからツアーナースとして働きたい後輩に一言お願いします!

ツアーナースは皆さんの楽しい思い出を縁の下で支える重要な仕事です。人と関わるのが好きな人、責任感の強い人にはぴったりの職場だと思います。ぜひ一緒に働きましょう!

様々な旅行先に同行するツアーナースという働き方に興味を持つ人は多いです。

旅行や課外活動に付き添って看護を行う働き方で、旅行好きな看護師から人気を集めています。

しかし、事前に注意点を押さえておかなければ、イメージと違うツアーナース特有の大変さに悩むかもしれません。

今回は、ツアーナースの基礎知識や、メリット、注意点などを解説します。

ツアーナースについて理解して、自信を持って旅行に同行しましょう。

ツアーナースなら「看護のお仕事」

1.看護師のツアーナースとは?

看護師のツアーナースとは、旅行や課外活動に付き添って参加者の健康管理をする人のことです。

ツアーナースは看護師資格があれば働ける求人がほとんどとなっています。

保育園や小学校低学年を相手に看護を行う場合でも、小児科経験は必須ではありません。

しかし、ツアーナースは非常に責任感の伴う業務で、ハードさを感じる人もたくさんいます

なぜなら、参加者の症状を自ら確認し、少ない医療器具で適切な対応を行わなければならないためです。

旅行や子供が好きな看護師に人気な働き方ですが、楽な仕事ではないことを覚えておきましょう。

1−1.ツアーナースが同行する旅行の種類

ツアーナースが同行する旅行の種類は、学校の課外活動や社員旅行、個人の旅行など幅広いです。

ツアーナースの同行する主な旅行先は、以下のようになっています。

  • 修学旅行
  • スポーツ合宿
  • 林間学校
  • 臨海学校
  • 社員旅行
  • 海外旅行

どの旅行先に同行するのかによって、あると役に立つ知識や経験も異なります。

例えば、小学校低学年の林間学校なら小児看護の知識がある看護師が活躍しやすいです。

また、スポーツ合宿ではケガへの対応に慣れている整形外科や外科の知識がある看護師が活躍しやすいです。

ツアーナースに慣れるまでは、自分の得意分野を活かせる旅行先の求人を選んで応募するのが良いでしょう。

1−2.ツアーナースの給料の目安

ツアーナースの給料の目安は、日給で12,000円程度です。

求人によって幅がありますが、日給10,000円〜13,000円くらいが主となっています。

ツアーナースは7時ごろの起床から23時ごろの就寝まで、やることが常にある状況です。

したがって、人によっては業務の割に給料が少ないと感じるかもしれません。

しかし、ツアーナースは交通費や宿泊費がかからないので、お得に旅行を楽しめると考える看護師も珍しくありません

2.ツアーナースとして働く3つのメリットは?

ツアーナースとして働くメリットは、以下の3つが挙げられます。

  1. いろいろな場所に旅行しながら働ける
  2. いつでもフレッシュな気持ちで仕事できる
  3. 普段の病院では得られないスキルが得られる

今までに経験したことがない看護師としての業務に楽しみを感じる人は少なくありません

それぞれのメリットについて、順番に確認していきましょう。

メリット1.いろいろな場所に旅行しながら働ける

ツアーナースは、いろいろな場所に旅行しながら働けるのが大きなメリットです。

交通費や宿泊費、施設入場費、イベント参加費など、自己負担なしで楽しむことができます。

もちろん、常に仕事中であることを意識しなければなりませんが、仕事以外にも様々な体験ができることに楽しみを感じる看護師は多いです。

看護師として働いている人の中には、まとまった休みがあまり取れずに旅行に行けないという人も少なくありません。

いろいろな場所に行くことや、未知の体験をすることが好きなら、旅行しながら働くというスタイルに魅力を感じるでしょう。

メリット2.いつでもフレッシュな気持ちで仕事できる

ツアーナースは、いつでもフレッシュな気持ちで仕事できることもメリットです。

同行する旅行が変われば、行き先や関わる人も変わります。

そのため、いつでも新鮮さを感じながら、仕事に取り組むことができるでしょう。

同行する旅行の種類によって、行う頻度が高い看護も異なります。

毎回その場の状況をしっかり確認し、臨機応変に適切な看護を行っていくことにやりがいを感じる人は多いです。

メリット3.普段の病院では得にくいスキルが得られる

ツアーナースとして働けば、普段の病院勤務では得にくいスキルが得られます

なぜなら、同行する旅行によっては、いつもとは全く違う業務内容になるためです。

例えば、普段は成人している患者をよく見ているなら、小学校低学年の旅行に付き添うことで小児看護のスキルが高まります。

小さな子供は自分で上手く症状を伝えることができないので、旅行に同行すれば観察能力がつきやすいです。

ツアーナースで得たスキルは、今後の病院勤務でも役に立つことが多いでしょう。

3.ツアーナースになる前に知っておきたい注意点

ツアーナースになる前には、以下の4つの注意点を知っておいた方が良いです。

  1. 消毒薬や解熱鎮痛薬は基本的に使わない
  2. 救護バッグや個人情報は適切に管理する
  3. 責任感のある言動が常に求められる
  4. 業務時間が長いケースが多い

注意点を知らないままツアーナースになると、イメージとの違いや予想外のトラブルに苦しむかもしれません。

それぞれの注意点について、順番に確認していきましょう。

注意点1.消毒薬や解熱鎮痛薬は基本的に使わない

ツアーナースとして看護を行う際には、消毒薬や解熱鎮痛薬は基本的に使いません

なぜなら、消毒薬を使うと、皮膚細胞が傷ついて治りが遅くなる可能性があるためです。

また、解熱鎮痛薬についても、アレルギーがある人がいるので原則として使わないように看護します。

薬をどうしても使わなければならないような状況なら、病院への受診を勧める段階であることがほとんどです。

看護師の投薬は医師の指示のもとで行わなければならないと考えておきましょう。

注意点2.救護バッグや個人情報は適切に管理する

ツアーナースとして働くなら、救護バッグや個人情報は適切に管理しなければなりません

救護バッグには絆創膏や包帯などの看護に必要なものが入っています。

学校の養護教諭や会社の保険医が救護バッグを管理していることが多く、内容は統一されていません。

そのため、旅行中に使用したものはメモをしておき、補充が必要なものを伝えられるようにしておきましょう

また、学校や会社から渡される旅行者リストには、氏名だけではなく年齢や既往歴が書かれていることも多いです。

個人情報となるので旅行者リストは紛失しないように厳重に管理し、旅行後には返却します

もしも手元からなくなって返却できなくなったら大きなトラブルとなりかねないので、常に管理には気を配ってください。

注意点3.責任感のある言動が常に求められる

ツアーナースとして働く際、責任感のある言動が常に求められます

なぜなら、学校側や会社側からすると、看護師という専門家として旅行に同行するためです。

旅行に行くということでせっかくなら楽しみたくなる場合もあるでしょうし、旅行者とのコミュニケーションも適切な看護には重要だと言えます。

しかし、仕事を忘れて楽しんでしまうと、体調不良者の発見が遅れる場合や、看護方法の選択に失敗が起きる場合も珍しくありません

どんなときも看護師として責任感を持った言動を心がけましょう。

注意点4.業務時間が長いケースが多い

ツアーナースは、業務時間が長いケースが多い点にも気をつけなければなりません。

なぜなら、起床から就寝までずっと業務中であることにハードさを感じて辛くなる人もいるためです。

一般的な単発バイトは1日8時間前後が業務時間ですが、ツアーナースは旅行中はずっと看護師としての行動が求められます。

例えば、起きているのが7時から22時なら、17時間が業務時間です。

食事中だとしても体調不良者が出たらすぐに看護をしなければならないので、事前に覚悟しておきましょう。

4.ツアーナースで働くのが向いている看護師の特徴

ツアーナースとして働くのが向いている看護師の特徴には、以下のようなものが挙げられます。

  • 普段と違う環境で働きたい
  • 体力や行動力に自信がある
  • コミュニケーション能力がある
  • 責任感のあるポジションで働きたい
  • 看護師として視野を広げてスキルアップしたい

当てはまる内容が多ければ多いほど、ツアーナースとして活躍できる可能性は高いです。

ツアーナースは体力を始めとする様々な能力や責任感が求められます。

ツアーナースに興味があるなら、まずは1日のみの旅行で試してみるのが良いでしょう。

5.ツアーナースになるか悩むならイベントナースも!

ツアーナースになるのが良いかお悩みなら、イベントナースを試してみるのも良いでしょう。

なぜなら、1日だけの求人も多く、ツアーナースよりも業務時間が短いのが一般的で試しやすいからです。

イベントナースとは、音楽イベントやスポーツイベント、お祭りなどのイベント会場で働くナースを指します。

したがって、ツアーナースに興味があるものの不安なときは、1日だけのイベントナースでまずは病院外の仕事を体験してみましょう。

イベントナースの仕事に慣れてきてからツアーナースに挑戦すれば、いきなり働くよりも安心して働けます。

イベントナースについては、「看護師のイベントナースという働き方とは?メリットや注意点を解説!」で詳しく書いているので参考にしてください。

6.ツアーナースとして働きたい看護師にピッタリな3つのサイト

ツアーナースとして働きたい看護師にピッタリなサイトとして、以下の3つが挙げられます。

  1. ナイチンゲール
  2. MC-ナースネット
  3. アテンダントナース

これらのサイトを使えば、ツアーナースとして働ける可能性は高いです。

それぞれのサイトについて、順番に確認していきましょう。

6−1.ナイチンゲール

ツアーナースとして働きたい人にピッタリなのが、ナイチンゲールです。

ナイチンゲールは登録から業務開始まで最短3日と非常に短いのが大きな特徴となっています。

正確な希望条件をアドバイザーに把握してもらうために、必ず来社して直接相談に乗ってもらいながら登録手続きをするのもポイントです。

来社先は、東京本社、大阪支店、名古屋支店、福岡支店、札幌支店の5つあります。

もしも公開されている求人に興味のあるものが見つからなくても、登録しておけば非公開案件への案内が受けることが可能です。

サイト名 ナイチンゲール
URL https://www.nightingale-web.com/
特徴 ・登録から業務開始まで最短で3日とスピーディである
・非公開案件も案内してもらえる

6−2.MC-ナースネット

MC-ナースネットも、ツアーナースの求人が掲載されています。

ツアーナース特集」のページで、現在募集されているツアーナースの求人を見ることが可能です。

ツアーナースとして働きたい月やエリアで検索もでき、気になるものがあればそのまま求人に問い合わせられます。

ツアーナース以外にもスポット業務や派遣といった幅広い働き方を検討できるので、環境を変えて働いてみたい人には最適です。

サイト名 MC-ナースネット
URL https://mc-nurse.net/
特徴 ・ツアーナースとして働きたい月やエリアで求人を検索できる
・スポット業務や派遣といったツアーナース以外の働き方も検討できる

6−3.アテンダントナース

アテンダントナースは、旅行やイベント会場に看護師を案内しているサイトです。

ツアーナースだけではなく、イベントナースにも関心がある人にはピッタリだと言えます。

海外への旅行にも同行できるので、仕事で世界を飛び回る体験も可能です。

搭乗看護の専門的なスキルを身に着けたい人のために行われている無料の研修サポートも受けられます

サイト名 アテンダントナース
URL http://www.attendant-nurse.co.jp/
特徴 ・全国各地や海外のツアーナースが案内される
・イベントナースとしても働ける

まとめ

ツアーナースとは、旅行に付き添って旅行参加者がケガや急病になったときに対応を行う看護師のことです。

学校の旅行や一般の旅行まで、幅広い旅行に付き添います。

看護師資格があれば働けますが、業務時間の長さや責任の重さは事前に理解しておくのが良いです。

普段と違う環境で看護師として活躍してみたい人にはピッタリな働き方だと言えます。

ツアーナースなら「看護のお仕事」