「看護師だけど夜勤に行きたくない…」とお悩みですね。
たしかに、普段寝る時間に病院で対応しなければならないため、辛いと感じることも多いでしょう。
しかし、安易に転職すると年収が下がったり、転職先が見つからなかったりして後悔することになりかねません。
そこで今回は、みんなが夜勤を乗り切るためにやっていることや、どうしても行きたくないときの対処法をご紹介!
夜勤なしで働ける看護師の職場も紹介しているので、参考にして下さい。
「行きたくない!」という気持ちを解消して、前向きに働ける環境を作りましょう。
目次
1.看護師が夜勤に行きたくないと感じてしまう理由
看護師の仕事は大変ですが、中でも「夜勤に行きたくない」と思う看護師は多いでしょう。
看護師が「夜勤に行きたくない」と感じてしまう理由は、3つ考えられます。
- 仮眠がしっかり取れない
- スタッフが少なく責任が重い
- 家族とのすれ違いが生じる
なぜ、夜勤に対してネガティブな感情が生まれるのか、自分の心を紐解いていきましょう。
理由1.仮眠がしっかり取れない
夜勤中、仮眠がしっかり取れずに疲れがたまってしまうため、「行きたくない」と感じる看護師は多いでしょう。
通常、緊急事態がない限り、夜勤中に仮眠を取る時間が確保されています。
しかし、「何かあったらどうしよう」という不安が、眠りの妨げになってしまう人もいるのです。
特に、一度夜勤中の緊急事態に見舞われた看護師であれば、「今夜も何かあるかもしれない」とプレッシャーを感じてしまいます。
仮眠の時間があっても、しっかり眠れないことから行きたくないと思ってしまうのです。
理由2.スタッフが少なく責任が重い
夜勤中のスタッフの数が少ないため、責任が重いと感じてしまいます。
そもそも、看護師は命を預かる仕事です。
日勤中であっても、命を預かるプレッシャーを抱えながら仕事を行っています。
しかし、夜勤となれば看護師も医師も昼間より配置が少ないです。
その分、「緊急事態が起きて、自分のせいで助けられなかったらどうしよう」と緊張してしまいます。
自己判断する機会が多く、責任が重いことから「夜勤に行きたくない」と思ってしまうのです。
理由3.家族とのすれ違いが生じる
夜勤があることで、家族とのすれ違いを感じている看護師もいます。
夜勤をすると、夕方〜朝まで出勤することになり、学校の通学や通勤のタイミングと異なります。
夜勤明けに帰宅しても、家族は仕事や学校へ出かけており、なかなかゆっくり話すタイミングがありません。
普段は家族の理解を得て働いていても、体調不良や精神的な悩みを抱えているときは側にいたいと思うものです。
夫や子どもとの時間を作りたいと思っているのに、夜勤に行かなければならない日もあるでしょう。
このように、家族とのすれ違いを解消するため、「夜勤に行きたくない」と考える看護師は多いです。
2.他の看護師が夜勤を乗り切るためにやってること
ここまで、看護師が夜勤に行きたくないと思ってしまう理由について説明しました。
しかし、ずっとネガティブな感情を持ったまま仕事をしていると、精神的に疲れてしまいます。
そこで、他の看護師が夜勤を乗り切るためにやっている4つのことを参考にしましょう。
- 夜勤前に仮眠を取る
- おいしくて栄養のある食事を摂る
- 夜勤明けに楽しみを作っておく
- 夜勤用においしいお菓子を持っていく
順番に確認していきます。
(1)夜勤前に仮眠を取る
夜勤に行く前に、仮眠を取っておきましょう。
事前に仮眠をとっておくことで、勤務中の眠たさが軽減されます。
夜勤中の仮眠は「何かあるかもしれない」と思うと、なかなか眠れません。
そのため、事前に1〜2時間でも睡眠時間を取っておくと、夜勤を乗り切りやすいです。
「夕方の明るい時間に眠れない」という人は、部屋を暗くして布団の上で横になるだけでもリラックスできます。
疲れが取れた状態で夜勤に挑めるので、一度試してみましょう。
(2)おいしくて栄養のある食事を摂る
おいしくて栄養のある食事を摂りましょう。
人は、美味しいものを食べると元気が出てきます。
「よし、おいしいお肉を食べたから夜勤も頑張ろう!」と前向きになれるのです。
また、栄養のあるバランスの取れた食事を心がけることで、元気な体作りができます。
つい夜勤の日はジャンクフードやコンビニ飯を選びがちですが、糖質・資質過多になりがちです。
できれば手料理が良いですが、夜勤があると食事を作る元気がない人もいるかもしれません。
外食やコンビニ飯であっても、タンパク質・ビタミン・ミネラルを積極的に摂取しましょう!
魚やきのこ、野菜が豊富な食事がおすすめです。
(3)夜勤明けに楽しみを作っておく
夜勤明けに何か楽しみを作っておくことで、夜勤を乗り切る看護師は多いです。
「夜勤が終わったら温泉旅行!」といった楽しいイベントがあると、前向きになれます。
たとえば、以下のような楽しみをあえて夜勤明けに入れてみましょう。
- 旅行
- ライブ
- カフェ巡り
- 映画
ほかにも、彼氏や子どもなど、大切な人とゆっくり過ごす時間も有効です。
毎回イベントを作ることは難しいかもしれませんが、何か楽しみを作っておくと夜勤を乗り切れます。
(4)夜勤用においしいお菓子を持っていく
夜勤中の楽しみを作るために、毎回おいしいお菓子や夜食を持っていくという人もいます。
同僚と一緒に持ち寄ったり、おすすめのスイーツを教え合うのは楽しいですよね。
しんどい夜勤であっても、「次の夜勤はどんなスイーツ持って行こうかな?」と考えることで、楽しみに変わります。
「巡回が終わったら、デパートのスイーツが食べられる!」など、たまには奮発するのも良いですね。
もちろん、スイーツでなくても夜食に置き換えるのも良いでしょう。
このように、自分から夜勤に楽しみを作ることで、夜勤を乗り切れます。
3.それでも夜勤に行きたくないなら上司に相談しよう
もし、どうしても夜勤に行きたくないのであれば、上司に相談してみましょう。
根本的に夜勤を減らすには、働き方を変えるしかありません。
相談する内容は、以下の通りです。
- 夜勤の回数を減らしてもらう
- 日勤のみの働き方に変える
一つずつ確認していきましょう。
相談1.夜勤の回数を減らしてもらう
夜勤の回数を減らせないか、上司に相談してみましょう。
夜勤をするとどのような支障が出るのかを伝えると、配慮してもらえる可能性があります。
たとえば、以下のような理由であれば、配慮してもらえる可能性が高いです。
- 親の介護で夜中に家を空けられない
- 子どもが幼く実家に預けるにも限度がある
- 精神的な負担があって心療内科にかかっている
- 妊娠した
「それなら仕方ない」と思ってもらえるような理由を伝えましょう。
一方で、「日勤の出勤回数は増やしても良い」「委員会は自分が出る」など、条件を出すことも大切です。
相談2.日勤のみの働き方に変える
日勤のみの働き方ができないか、上司に相談してみましょう。
たとえば、以下のようなことが考えられます。
- 病棟を変える
- パート・アルバイトに変える
それぞれ見ていきましょう。
①病棟を変える
同じ病院であっても、以下のような仕事であれば日勤のみで働けます。
- 外来
- 手術室
- 透析室
- 内視鏡室
- 放射線科
- 心臓カテーテル検査室
- 地域包括ケア病棟
このような場所なら、朝〜夕方までの勤務が基本です。
一度、看護師に空きがないか相談してみましょう。
②パート・アルバイトに変える
同じ病棟で働きたいのであれば、パート・アルバイトとして働くことも考慮しましょう。
「正社員なら夜勤は必須」と言われることもありえます。
もし、そこまで収入に困っていないのであれば、パート・アルバイトでも高時給で働けるはずです。
一度、家族と相談してみましょう。
4.夜勤なしの看護師の仕事に転職することも検討しよう
もし、上司に相談しても夜勤なしで働き続けることが難しそうであれば、転職することも検討しましょう。
以下の4つの職場であれば、夜勤なしで正社員として働けます。
- 訪問看護師
- デイサービス
- 病床なしの診察所・クリニック
- 民間企業
順番に見ていきましょう。
転職先1.訪問看護師
訪問看護師とは、所属する訪問看護ステーション(事業所)から、利用者の家に訪問して看護ケアを行う看護師のことです。
在宅療養・在宅介護を行っている人が対象となります。
夜に訪問することはないため、看護師も夜勤はありません。
仕事内容は、バイタルチェックや日常生活の補助、医療機器の管理などです。
家族から普段の様子をヒアリングしたり、家族に対して医療面からアドバイスをすることも仕事とされています。
訪問看護師の平均年収は、400万円〜500万円です。
病院勤務と同じくらいの給料をもらえるので、転職を検討する人は多いでしょう。
もし、訪問看護師について詳しく知りたい人は『訪問看護師とは?仕事内容や給料事情、メリット・デメリットまで』を参考にして下さい。
転職先2.デイサービス
デイサービスとは、高齢者が食事や入浴の介助を受けたり、高齢者同士で交流をしたりできる通所介護施設のことです。
一人での外出が困難な人や、長期で施設に入りたくない人が介護サービスを受けるための施設となっています。
日中にしか利用者は来ないため、夜勤はありません。
看護師は、デイサービスにやってくる高齢者の健康状態をチェックし、「入浴が可能か?」「レクリエーションはできるか?」などの判断を行います。
血糖値測定やインシュリン注射、軟膏塗りなども看護師の仕事です。
夜勤のあった病院勤務時と比べると、年収は下がるので注意しましょう。
転職先3.病床なしの診察所・クリニック
病床のない診療所・クリニックで働けば、夜勤なしで勤務できます。
というのも、外来診療しかないからです。
午前中と、夕方〜夜8時くらいまでを診療時間としています。
病院と比べて規模が小さいため、以下のような仕事も看護師の業務です。
- 診察室や待合室の清掃
- 受付
- 電話対応
医師の診察や治療サポートでは、以下のようなことを行います。
- バイタルチェック
- 注射
- 点滴
- レントゲン
- 心電図の測定
診療所・クリニックの看護師の平均年収は、380万円〜400万円程度です。
管理職を配属していないことも多く、昇給が見込めないので注意しましょう。
診療所・クリニックの看護師について詳しく知りたいなら、『クリニックで働く看護師の仕事とは?メリット・デメリットを解説!』を参考にして下さい。
転職先4.民間企業
民間企業の医務室で、産業ナースとして働くこともできます。
産業ナースとは、企業で働く社員の看護を行う人のことです。
企業の社員として働くため、日勤でカレンダー通りに休めます。
産業ナースの仕事内容は、以下の通りです。
- 社員の健康管理
- 社員のカウンセリング・メンタルチェック
- 健康診断の準備やサポート
- 病人や怪我人の看護
産業ナースの平均年収は、500万円〜600万円程度です。
大企業でなければ産業ナースを雇わないため、福利厚生も充実しています。
産業ナースについて詳しく知りたい人は、『看護師が産業看護師になるには?仕事内容と求人探しについて解説』を参考にして下さい。
5.夜勤なしの職場へ転職するときに知っておくべき注意点
ここまで、夜勤なしの職場を紹介しましたが、転職する前に知っておきたい注意点が3つあります。
- 年収が下がる可能性が高い
- スキルアップが難しい
- 臨床経験が3年以上ないと転職先の幅は狭い
注意点を知らずに転職してしまうと、後悔することになりかねません。
「こんなはずじゃなかった!」と後悔しないように、しっかりチェックしましょう。
注意点1.年収が下がる可能性が高い
夜勤のない仕事をすると、年収が下がってしまう可能性が高いです。
1回あたり、4,000円〜10,000円程度の夜勤手当が付かなくなってしまいます。
手取りで30万円もらっていた人も、給与明細をよく見ると、「夜勤手当が5万円程度ついていた!」という人も少なくありません。
転職すると、ほとんど基本給のみしか支払われないので注意しましょう。
注意点2.スキルアップが難しい
夜勤のない職場に転職すると、スキルアップが難しくなります。
なぜなら、病床のない医療機関や医療機関以外で働くことになるからです。
介護ケアや小さなクリニック・診療所では、最新の医療に触れる機会はほとんどありません。
看護師としてスキルアップを目指すのであれば、夜勤ありでも病院で勤務する方が良いです。
注意点3.臨床経験が3年以上ないと転職先の幅は狭い
臨床経験が3年以下では、転職先の幅は狭いです。
臨床経験が3年以上あれば、基礎的な看護スキルがあるとみなされます。
そのため、看護師向けの求人情報を見ていると、条件として「臨床経験3年以上」と書かれていることがほとんどです。
中には第二新卒枠での募集もありますが、夜勤なしで探すと求人数はとても少なくなります。
良い条件で転職するためにも、できれば3年以上は新卒から病院勤務を続けましょう。
6.それでも転職したいなら転職サイトを活用しよう
夜勤なしの職場に転職するときの注意点を見た上で、「転職しよう」と思うなら転職サイトを活用しましょう。
転職サイトを使えば、条件の絞り込みや豊富な求人情報が簡単に手に入ります。
夜勤なしの転職先を探している人に人気の転職サイトは、以下の3つです。
- 看護roo!
- 医療ワーカー
- マイナビ看護師
順番に見ていきましょう。
人気サイト1.看護roo!
看護roo!とは、充実したサポートの受けられることで有名な看護師向けの転職サイトです。
求人情報も豊富で、「日勤のみ」で検索をすると43,200件の求人が出てきました。
看護roo!は、利用満足度96%以上となっており、転職活動をするなら登録しておきたいサイトと言えます。
というのも、求人紹介はもちろん、面接対策や書類添削、面接同行をしてくれるからです。
条件交渉までしてくれるため、給与や勤務時間など、自分では言いづらい要望も調整してくれます。
初めて転職する人や自分をアピールすることが苦手なら、おすすめです。
人気サイト2.医療ワーカー
医療ワーカーとは、看護師から4年連続支持率No.1の看護師のための転職サイトです。
求人掲載数も多く、常勤(日勤のみ)で検索をすると、60,000件以上の求人が出てきました。
履歴書の添削や模擬面接など、WEB会議で行ってくれるため、初めての転職でも安心です。
医療機関だけでなく、民間企業や介護施設も豊富に取り扱っています。
幅広く転職先を探したい人におすすめの転職サイトです。
人気サイト3.マイナビ看護師
マイナビ看護師とは、大手転職エージェントであるマイナビが運営する、看護師向けの転職サイトです。
「日勤のみの看護師の求人」で検索すると、約32,000件の求人情報が出てきました。
マイナビ看護師は全国21箇所にオフィスを持っており、出張相談会を積極的に行っています。
対面だからこそできる小さな悩みや細かな希望を伝えやすく、理想の転職先が見つかりやすいです。
医療機関はもちろん、民間企業や介護施設など豊富な求人情報があります。
もちろん、WEBでも面接対策や履歴書添削をしてくれるので安心です。
まとめ
「寝る時間に働く夜勤に行きたくない!」と思う看護師は多いと思います。
まずは、みんなが夜勤を乗り切るためにやっていることを実践してみて下さい。
それでも行きたくないのであれば、以下のことを上司相談してみましょう。
- 夜勤の回数を減らしてもらう
- 日勤のみの働き方に変える
「行きたくない!」という気持ちを解消して、前向きに働ける環境を作りましょう。